白青黒ビートダウン

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白青黒ビートダウン(White-Blue-Black Aggro)は、その名の通り白青黒3で構成されるビートダウンの総称。

目次

概要

コントロール色の強いデッキカラーであり(→青白黒コントロールも参照)、ビートダウンとして組まれることは稀な部類に入る。ウィニークリーチャーカウンターや黒の手札破壊などを織り交ぜたビート・コントロールないしクロック・パーミッションの形態をとるのが普通である。

この色にはハンド・アドバンテージや柔軟なコントロール要素を持つウィニーが複数存在するため(闇の腹心/Dark Confidant翻弄する魔道士/Meddling Mageはその代表例)、特にエターナルではそれらを活用するためにこのデッキカラーを選ぶ場合も多い。

ゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期

神河:輝ける世界期からエスパー・ミッドレンジが存在していたが(→青白黒コントロール#ゼンディカーの夜明け〜ニューカペナの街角期)、ニューカペナの街角ビートダウン寄りの新戦力を入手するとより攻撃的な構成に変わっていった。



光輝王の野心家/Luminarch Aspirantしつこい負け犬/Tenacious Underdogといった軽いクロックを設置し、それらの攻撃を起点に策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seerなどの優秀な3マナパーマネントでアドバンテージを取っていく。しつこい負け犬の奇襲や各種プレインズウォーカーの存在により、長期戦にも対応可能。

特徴として、核となる3マナ域がラフィーン(クリーチャー)、婚礼の発表/Wedding Announcementエンチャント)、漆月魁渡/Kaito Shizuki(プレインズウォーカー)とカード・タイプがばらけており、多角的な攻めが可能になっている点が挙げられる。これらは除去耐性持ちであったりトークンを生成できたりと除去1枚では対処が難しいのもポイント。

サンプルレシピ

Esper Midrange [1]
土地 (26)
4 陽光昇りの小道/Brightclimb Pathway
4 清水の小道/Clearwater Pathway
3 さびれた浜/Deserted Beach
1 皇国の地、永岩城/Eiganjo, Seat of the Empire
3 連門の小道/Hengegate Pathway
2 目玉の暴君の住処/Hive of the Eye Tyrant
1 平地/Plains
4 ラフィーンの塔/Raffine's Tower
2 砕かれた聖域/Shattered Sanctum
2 難破船の湿地/Shipwreck Marsh
クリーチャー (12)
4 光輝王の野心家/Luminarch Aspirant
4 策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seer
4 しつこい負け犬/Tenacious Underdog
呪文 (22)
1 エメリアの呼び声/Emeria's Call
3 冥府の掌握/Infernal Grasp
1 漆月魁渡/Kaito Shizuki
1 蜘蛛の女王、ロルス/Lolth, Spider Queen
1 不笑のソリン/Sorin the Mirthless
1 呪文貫き/Spell Pierce
2 食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre
4 放浪皇/The Wandering Emperor
4 消失の詩句/Vanishing Verse
4 婚礼の発表/Wedding Announcement
サイドボード (15)
3 エメリアのアルコン/Archon of Emeria
2 軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke
1 忘れられた大天使、リーサ/Liesa, Forgotten Archangel
1 蜘蛛の女王、ロルス/Lolth, Spider Queen
3 否認/Negate
3 レイ・オヴ・エンフィーブルメント/Ray of Enfeeblement
1 勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster
1 食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre
  • Simon Nielsen本人による解説動画も参照[1]

イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身+灯争大戦期

ラヴニカの献身神聖なる泉/Hallowed Fountain神無き祭殿/Godless Shrine、および多数の戦力を獲得したことでエスパー・ミッドレンジ(Esper Midrange)が登場した。第1管区の勇士/Hero of Precinct Oneキーカードとしたものはエスパー・ヒーロー(Esper Hero)あるいはエスパー・マルチカラー(Esper Multicolor)などと呼称される。



登場当初はあまり大きな結果を残せなかったものの、灯争大戦参入後は大幅に強化され、メタの一角となった。

詳細はエスパー・ヒーローを参照。

戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック期

環境マルドゥ機体・ジェスカイ機体白青フラッシュの派生として、エスパー機体(Esper Vehicles)と呼ばれる白青タッチクロック・パーミッションデッキが登場した。



模範的な造り手/Toolcraft Exemplar栄光半ばの修練者/Glory-Bound Initiateなどの軽量クリーチャーキランの真意号/Heart of Kiranなどの機体ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikarビートダウンを行い、対戦相手の行動は呪文捕らえ/Spell Queller金属の叱責/Metallic Rebukeで妨害する。

黒をタッチする最大の目的は屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger。このカードを含む多数のアーティファクトにより、模範的な造り手の自己強化能力や金属の叱責の即席を活かしやすい構成になっている。

サンプルレシピ

Esper Vehicles [2]
土地 (24)
2 霊気拠点/Aether Hub
4 秘密の中庭/Concealed Courtyard
1 灌漑農地/Irrigated Farmland
2 島/Island
6 平地/Plains
4 港町/Port Town
4 産業の塔/Spire of Industry
1 異臭の池/Fetid Pools
クリーチャー (23)
4 スレイベンの検査官/Thraben Inspector
4 模範的な造り手/Toolcraft Exemplar
3 栄光半ばの修練者/Glory-Bound Initiate
4 屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger
2 無私の霊魂/Selfless Spirit
4 呪文捕らえ/Spell Queller
2 大天使アヴァシン/Archangel Avacyn
呪文 (13)
4 ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar
3 金属の叱責/Metallic Rebuke
3 キランの真意号/Heart of Kiran
1 霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvester
1 排斥/Cast Out
1 停滞の罠/Stasis Snare
サイドボード (15)
1 停滞の罠/Stasis Snare
2 石の宣告/Declaration in Stone
2 否認/Negate
2 燻蒸/Fumigate
1 領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship
1 死の宿敵、ソリン/Sorin, Grim Nemesis
1 黄昏+払暁/Dusk+Dawn
1 乱脈な気孔/Shambling Vent
1 ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet
1 苦い真理/Painful Truths
2 致命的な一押し/Fatal Push


ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期

エスパーミッドレンジ(Esper Midrange)などの名で呼ばれる白青黒ミッドレンジデッキが存在する。



序盤は万神殿の兵士/Soldier of the Pantheonなどの軽量クリーチャーと各種除去呪文で盤面を支え、最後は幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Councilゲームを決める。ベースは白黒だが、を足したことで優秀なクリーチャーであるリーヴの空騎士/Lyev Skyknightや、テーロス・ブロックの神群れネズミ/Pack Ratなどの厄介なパーマネントを対処できる拘留の宝球/Detention Sphereを使えるようになっている。

元は高尾翔太がデザインしたオリジナルデッキで、グランプリ静岡13においてメタ外から準優勝という成果を上げたことでその強さが知れ渡り、環境の一角となった。この頃は人間クリーチャーとのシナジーを持つザスリッドの屍術師/Xathrid Necromancerが採用されており、エスパー人間(Esper Humans)の名で呼ばれることも多かった。

その後神々の軍勢からはオレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos都市国家の神、エファラ/Ephara, God of the Polisを獲得し、強化された。

サンプルレシピ(初期型)

Esper Midrange [3]
土地 (25)
4 神無き祭殿/Godless Shrine
4 神聖なる泉/Hallowed Fountain
2 変わり谷/Mutavault
3 平地/Plains
1 沼/Swamp
3 欺瞞の神殿/Temple of Deceit
4 静寂の神殿/Temple of Silence
4 湿った墓/Watery Grave
クリーチャー (24)
1 カルテルの貴種/Cartel Aristocrat
3 果敢なスカイジェク/Daring Skyjek
3 冒涜の悪魔/Desecration Demon
2 威圧する君主/Imposing Sovereign
4 リーヴの空騎士/Lyev Skyknight
3 幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council
4 万神殿の兵士/Soldier of the Pantheon
4 ザスリッドの屍術師/Xathrid Necromancer
呪文 (11)
4 拘留の宝球/Detention Sphere
1 破滅の刃/Doom Blade
1 遠隔+不在/Far+Away
2 至高の評決/Supreme Verdict
1 究極の価格/Ultimate Price
2 エレボスの鞭/Whip of Erebos
サイドボード (15)
1 ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopa
3 破滅の刃/Doom Blade
1 遠隔+不在/Far+Away
1 異端の輝き/Glare of Heresy
2 否認/Negate
1 無視/Pay No Heed
1 至高の評決/Supreme Verdict
3 思考囲い/Thoughtseize
2 地下世界の人脈/Underworld Connections


サンプルレシピ(神々の軍勢後)

Esper Midrange [4]
土地 (25)
4 神無き祭殿/Godless Shrine
4 神聖なる泉/Hallowed Fountain
2 変わり谷/Mutavault
3 平地/Plains
4 啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment
4 静寂の神殿/Temple of Silence
4 湿った墓/Watery Grave
クリーチャー (24)
4 オレスコスの王、ブリマーズ/Brimaz, King of Oreskos
2 都市国家の神、エファラ/Ephara, God of the Polis
1 威圧する君主/Imposing Sovereign
1 叫び回る亡霊/Keening Apparition
4 リーヴの空騎士/Lyev Skyknight
3 幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council
1 群れネズミ/Pack Rat
4 管区の隊長/Precinct Captain
4 万神殿の兵士/Soldier of the Pantheon
呪文 (11)
4 拘留の宝球/Detention Sphere
2 遠隔+不在/Far+Away
2 ヘリオッドの槍/Spear of Heliod
2 究極の価格/Ultimate Price
1 エレボスの鞭/Whip of Erebos
サイドボード (15)
2 ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopa
3 破滅の刃/Doom Blade
1 異端の輝き/Glare of Heresy
2 否認/Negate
1 存在の破棄/Revoke Existence
1 罪の収集者/Sin Collector
2 至高の評決/Supreme Verdict
3 思考囲い/Thoughtseize


ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期

闇の隆盛参入後のスタンダードで、青白Delver-Blade未練ある魂/Lingering Soulsのためにを足しスピリット部族シナジーを加えた白青黒スピリットが登場した。



アラーラの断片ブロック構築

アラーラの断片ブロック構築では、白青黒エスパーカラーアーティファクトビートダウンデッキエスパービートダウンが登場した。



ジャンドコントロールに強いとされ、プロツアーホノルル09でもベスト8に二人を輩出している。詳細はエスパービートダウンを参照。

神河ブロック+ラヴニカ・ブロック期

ラヴニカ:ギルドの都参入後のスタンダードでは、ウィニークリーチャーカウンターで守るクロック・パーミッションの一種、スノウ・ストンピィが登場した。



紅蓮地獄/Pyroclasmなどの軽量除去に弱いという欠点があったため、ギルドパクト参入後は青赤緑シー・ストンピィへと変化していく。

エターナル

エターナルでは、フィッシュのバリエーションとして組まれる。



闇の腹心/Dark Confidantなどのアドバンテージウィニー嵐景学院の弟子/Stormscape Apprenticeなどのボードコントロールを持つものを利用するためにこのデッキカラーになることが多い。

時は流れ、2020年頃からレガシー霊気の薬瓶/Aether Vialを利用して妨害クリーチャーを展開するビート・コントロールデッキが登場している。デッキ名はこの重要なアーティファクトからエスパーバイアル/Esper Vialと呼ばれる。

「霊気の薬瓶から妨害クリーチャーを展開する攪乱的アグロ」というコンセプトはDeath & Taxesに近く、かつてタッチしたDeath & Taxesも存在したが、エスパーバイアルは更にこれを推し進めている。が足されたことで悪意の大梟/Baleful Strix翻弄する魔道士/Meddling Mageといった優秀な妨害・アドバンテージクリーチャーを採用することが可能になっており、また打ち消しや各フォーマットで存在感を示す時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerも投入することから、いアグロでよく見られるスレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thrabenは採用されない。

サンプルリスト

Esper Vial [5]
土地 (20)
4 溢れかえる岸辺/Flooded Strand
1 島/Island
1 カラカス/Karakas
2 湿地の干潟/Marsh Flats
1 平地/Plains
3 汚染された三角州/Polluted Delta
1 Scrubland
1 沼/Swamp
3 Tundra
1 Underground Sea
2 不毛の大地/Wasteland
クリーチャー (23)
4 悪意の大梟/Baleful Strix
1 トレイリアの大魔導師、バリン/Barrin, Tolarian Archmage
2 魅力的な王子/Charming Prince
1 ちらつき鬼火/Flickerwisp
4 翻弄する魔道士/Meddling Mage
1 宮殿の看守/Palace Jailer
1 平和の番人/Peacekeeper
1 疫病を仕組むもの/Plague Engineer
4 護衛募集員/Recruiter of the Guard
1 スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition
2 魂寄せ/Soulherder
1 造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant
呪文 (17)
2 時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler
4 渦まく知識/Brainstorm
4 意志の力/Force of Will
3 剣を鍬に/Swords to Plowshares
4 霊気の薬瓶/AEther Vial
サイドボード (15)
2 疫病を仕組むもの/Plague Engineer
1 スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition
1 剣を鍬に/Swords to Plowshares
1 不毛の大地/Wasteland
1 エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist
3 否定の力/Force of Negation
1 悔恨する僧侶/Remorseful Cleric
2 安らかなる眠り/Rest in Peace
1 セヴィンの再利用/Sevinne's Reclamation
2 発掘/Unearth

脚注

  1. My New Capenna Championship decks! Esper in standard and GW Humans in Historic(Youtube 英語 ヒストリックセレズニア人間の解説も付属)

参考

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