エルフ/Elf

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エルフ/Elfは人型種族の一つ。様々な次元/Planeに棲息する。

目次

[編集] 解説

人間/Humanに似た容姿と、細長く尖った耳を持つ。長命な傾向にある。主に緑マナに関連しており、自然との繋がりを持つが、森に住むものもいれば、都市生活に順応しているものもいる。

[編集] ドミナリア

ドミナリア/Dominariaのエルフは、ラノワール/Llanowarフィンドホーン/Fyndhornヤヴィマヤ/Yavimayaクウィリーオン/Quirionワイアウッドの森/Wirewood Forestヘイヴンウッド/Havenwoodタミンガジン/Tamingazinなど多数の地域に、森林を中心として棲息する(あるいは「していた」)。生涯を通して若々しい外見のままであるが、耳の長さで年齢が把握できる。寿命の残りが約10年に至ってようやく外見的な老いを見せ始める。よそ者を積極的に排除するラノワール、他種族とも交流するタミンガジンなど、生活様式や性質は地域によって大きく異なる。

重要人物

[編集] ラース

ラース/Rathのエルフ(イラスト)は、水域ルートウォーター/Rootwaterに浮かぶ森林スカイシュラウド/Skyshroudに棲息する。ルートウォーターのマーフォーク/Merfolkとは敵対関係にある。

ラースの被覆/Rathi Overlayにより、スカイシュラウドのエルフはドミナリア/Dominariaの住人となった。

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[編集] ミラディン

ミラディン/Mirrodinのエルフはヴィリジアン/Viridianと呼ばれる。メムナーク/Memnarchが他の次元/Planeから攫ってきたエルフたちの末裔で、肉体の一部が金属化している(イラスト)。絡み森/The Tangleで階級社会を築いていたが、大消失/the Vanishing後は文明に対する破壊活動を行うようになった。

詳細はヴィリジアン/Viridianを参照。

重要人物
  • グリッサ/Glissa - 絡み森の狩人。家族を失い、旅路の果てにメムナークと対峙する。
  • エズーリ/Ezuri - 大消失後のカリスマ的指導者。反文明運動を率いる。

[編集] 新ファイレクシア

新ファイレクシア/New Phyrexiaのエルフ(イラスト)は、「完成」させられたヴィリジアン/Viridianである。

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[編集] ラヴニカ

ラヴニカ/Ravnicaのエルフは、自然の少ない都市世界に適応し、他種族と共生している。セレズニア議事会/The Selesnya Conclaveに所属するシラナ/Silhanaイラスト)と、ゴルガリ団/The Golgari Swarmに所属するデヴカリン/Devkarinイラスト)が二大勢力となっており、その他にシミック連合/The Simic Combineに所属する者もいる(イラスト)。

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セレズニア
ゴルガリ
シミック

[編集] ローウィン

ローウィン/Lorwynのエルフは美の模範である。彼らの社会の中心はThe laws of beauty(美の法典)、狡知と魅力がその者の社会的階級をどのように決定するかを明示したものだ。それなりに美しいなら、その者は下位のエルフとなる。醜いか、外見を損なっているなら――あるいはエルフでないなら、定義上は真に醜いものであるため――その者は眼腐り/Eyeblightとなる。眼腐りは尊重に値しない、そして生きることにさえも値しない生物だ。

ローウィンのエルフは羊のような角と蹄を持つ(イラスト)。その顔つきは尊大かつ厳格で、彫刻的である。彼らは常に他者を自身と比較し、狩る側と狩られる側の関係を理解し、領土の防衛に備えている。彼らは不老だが、寿命は30~40年しかない。

[編集] 階級

美しさの程度によって決定される、四つの公的な階級が存在する。加えて、それ以外の者すべてが属する、眼腐りの階級とも呼べない階級がある。

  • 完全無欠な者/Faultless - 最低限の美と優雅さを有するすべてのエルフに与えられる階級。
  • 清廉潔白な者/Immaculate - エルフの高官、要人、高位の役人が得られる階級。
  • 気品ある者/Exquisite - 群れ使いと重要な廷臣の階級。完全者と直に話せる特権を持つ。
  • 完全者/Perfect - エルフを統べられるほどに美しく賢い者の階級。世界に数人のみ。下位の者を殺しても咎めを受けない。

[編集] 狩り

エルフは群れ使い/Packmasterの指揮の下、集団で狩りを行う。彼らは鹿/Cervinに騎乗し、時に訓練したたちを率いる。狩りの役割の一つは、特に醜く酷い眼腐りを見つけ出すこと――そして殺すことだ。眼腐りの始末を担うエルフは選別者/Winnowerと呼ばれる。

エルフの優れた狩猟技術をもってしても、巨人/Giantや、古く巨大なツリーフォークを狩ることは容易ではない。そのため一部のエルフは、ツキノテブクロ/Moongloveイラスト)と呼ばれる白い花を栽培し、それから強力な毒を得る。この毒は少量でも致死的で、聳え立つ巨人さえも斃す。正確な管理下の、高度希釈した微量の毒であれば、その壊死特性を用いて、皮膚や樹皮といった生体組織に模様を彫ることもできる。

[編集] 自然との関係

ローウィンのエルフは、他の次元/Planeのエルフとは異なる自然との関係を有している。彼らは自然を、改良され、耕作され、必要なら再配置されるべきものだと見なしている。完全者エイドレン/Eidrenは、故郷である光り葉森/Gilt-Leaf Woodの樹木をすべて引き抜いて植え直し、彼がより美しいと考えるパターンを作り上げた。

エルフはイラクサヅタ/Nettlevineと呼ばれる寄生植物を魔法で動かし、他の動植物に巻きつかせ、強力で自在に操れる歪んだ下僕を作り出す。イラクサヅタで操られた樹木を見たツリーフォークはぞっとするだろう――それは真の目覚め/Risingを経た樹木ではなく、ツリーフォークの不自然な紛い物なのだから。

イラクサヅタはやがて犠牲者を死に至らしめる。傷を負い外見を損なったエルフは、自らにイラクサヅタを纏わせることもある(イラスト)。寄生植物によって寿命は縮むが、その時が来るまでは計り知れない力を得られるのだ。

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[編集] シャドウムーア

シャドウムーア/Shadowmoorのエルフ(イラスト)は、ローウィン/Lorwynのエルフが大オーロラ/Great Auroraによって変質した姿であり、失われゆく美を守る善良な種族である。

彼らは美しいものや場所を見つけると樹上や地上に安寧砦/Safeholdと呼ばれる建築物を作る。シャドウムーアで最も古く大きい安寧砦は、エルフの戦士やドルイドたちの魂が眠る墓場であるshee knollsに建てられている[1]

[編集] アラーラ

アラーラ/Alaraのエルフはナヤ/Nayaに棲息する(イラスト)。彼らはナヤの宗教的中心で、最初の高司祭シーリア/Cyliaに因み、自分たちをシーリアのエルフ/The Cylian elvesと呼ぶ。シーリアの時代以来、エルフの各世代はアニマ/Animaと呼ばれる女性の高司祭によって監督されてきた。アニマは宗教的にも予言的にも、エルフ社会の中心だ。

エルフは密林の樹冠で生活し、巨大な葉の上に朝霧が集まってできた池、滴を受ける器/Dewcupの周囲に集まる。樹冠にはこういったオアシスのような場所が多数存在し、エルフの野営地となっている。

ナヤを闊歩する巨獣ガルガンチュアン/Gargantuanは、シーリアのエルフの文化の特別な場所を占めている。エルフは、ガルガンチュアンは神聖な生物にして、密林の肉食獰猛性の純粋な体現であると信じており、彼らを神として崇めている。神追い/Godtrackerとして知られるエルフは、この巨獣たちの移動を監視し、エルフの旅人が彼らの行く手を遮らないようにし、その移動から来るものの兆候を読み取る。

エルフは領土を拡大しており、ナカティル/Nacatlを上回るナヤの支配的種族となっている。野生のナカティル/Wild Nacatlが山岳から低地の密林に降りてきた今、両者の対立はますます激化している。

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[編集] ゼンディカー

ゼンディカー/Zendikarのエルフ(イラスト1イラスト2)は高い適応力を持つ種族で、ほとんどの他種族よりうまく生きてきた。彼らはムラーサ/Murasa大陸で最も広く見られる種族であり、バーラ・ゲド/Bala Ged大陸など他の地域でも大きな存在感を有している。エルフは主に、樹冠から吊り下げられた村に住む。彼らは内陸の丘陵地帯の低地にある、絡み合った密林に小さな村を築く。それ以外のエルフは、危険な生活を送る文化を活かし、岩肌に片持ち梁で固定された崖の住居に住む。

[編集] 性格

ゼンディカーのエルフはリスクを冒す性分だ。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ということわざにも賛同してくれることだろう。彼らは通常無鉄砲ではないが、その生活様式のために、危険に直面しても恐れることはほとんどない。彼らはトラブルのさなかに、明晰な思考力を用いて計算されたリスクを取り、その結果で他種族を驚かせることもよくある。

エルフにとって、生存と繁栄は互いに深く依存している。この世界観は彼らの日常生活の中に見ることができる。蔓延したナメクジを追い散らすことであれ、崖を登ることであれ、その日に発生し得る如何なる作業に対しても、エルフが装備を欠くことは滅多にない。もし準備を欠いたものがあれば、即興と機転で埋め合わせる。地形や自身の土地勘に関係なく、プレインズウォーカー/Planeswalkerがエルフを案内役として珍重するのも驚くことではない。エルフはジップラインと優れた登攀技術を用いて、枝の間や崖の間に橋を架ける。実際のところ、エルフが使う枝の通路の一部は、裂け目を跳び越えたり隠れた道を登ったりすることも多く、彼らの案内と技術がなければ通行できない。もちろん、エルフの技術と知恵の恩恵を受けるには、雇い主も彼らに追いつけるほど素早くなければならない。エルフは自分の生存を第一に考え、他者にもそれを期待することで有名である。

[編集] 宗教

エルフの宗教に関して注目すべき点は、ゼンディカーの説明のつかない現象を多数目にしているにもかかわらず、彼らが無宗教であることだ。エルフは幽霊や精霊が実在し、物質世界に影響を及ぼすことを知っている。だが彼らは、この事実に超自然的な意義があるとは考えていない。エルフは乱動/The Roilを知っているが、彼らにとってそれは単なる世界のあり方に過ぎない。エルフに宗教があるとするなら、それはゼンディカーの奇妙さと致死性を、拡大方向にも縮小方向にも、時間感覚のずれと関連づけていることだ――過去の世代は(幽霊の姿ではあるが)自分たちに交じって生きているし、同様に大地そのものは時々(一日のうちにさえも)変化する。エルフはその長い寿命のために、それを当然のことと見なしているようだ。

[編集] 社会組織

エルフは、集落に住むことを許可された者全員を含む、小さな村の氏族を持つ。指導者の権限は分権的で共有されている。もっとも、年齢とその決定に関する技術を併せ持つ者が、指導者的立場を取る傾向にはある。複数の種族が暮らす集落では、エルフでない者が氏族に加わる、あるいは事実上の一員となることも多いが、集落の外縁部に住むよう優しく勧められる傾向にある。全体として、エルフの社会組織は、彼らの高度な自給自足性を反映している。一人ひとりがまず真っ先に自分の面倒を見て、次に家族、最後に氏族全体の必要に応えることが求められている。

ほとんどの氏族は、エルフの三大共同体のいずれかに属している。氏族は個人と同じように振舞う。氏族の語り部は自らの氏族と、近隣の氏族や同盟関係にある氏族にとって何が最善であるかにまず焦点を当て、自分たちの要求と他氏族の要求とのバランスを取ろうと努める。この自己中心的な焦点の当て方は、共同体内での分裂に繋がる可能性を有しているが、驚くべきリスクを取るエルフの性分により、重要な瞬間に氏族が共同体に力を貸すこともしばしばである。

[編集] 重要人物

タジュール
ムル・ダヤ
ジョラーガ

[編集] フィオーラ

フィオーラ/Fioraのエルフ(イラスト)は、主に沿岸の都市国家トレスト/Trestに住む。

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[編集] カラデシュ

カラデシュ/Kaladeshのエルフ(イラスト)は、自然と技術の両方に調和して生きている。彼らは、自然は技術に「発想」を与えると信じている――人工物それぞれが自然法則の表現であり、ある種の小宇宙体系における霊気/Aetherの流れの一つの要素を捉えているのだと。逆に、技術が自然界を育むこともできる。本来なら不可能な場所や方法で生命を育て、繁茂させる助けとなるのだ。

エルフの発明品も同様に、それを見た他者へと発想を与えることができる。そのため彼らは、霊気循環/The Aether Cycleの第一段階、発想/Inspireと関連しているとされる。アイデアの最も重要なひらめきは、ほとんどの場合エルフによってもたらされる。

[編集] 大導路/The Great Conduit

世界中を巡る霊気の流れは、視認できて明らかな場合もある。それが空に輝く川を流れたり、浸食された平原を吹き抜けたり、都市のパイプラインを通ったりするなら。だがカラデシュのエルフは、目に見えるものであれ見えないものであれ、この次元/Planeを巡る霊気の流れとの独特な調和を有している。それは捉えがたい形ですべての生命に満ち、影響を及ぼすものだ。彼らはこの流れを大導路/The Great Conduitと呼ぶ。そして大導路を真に理解する唯一の方法はその一部となること、すなわちそれを形作ると同時にそれに形作られることだと信じている。

この感受性のおかげで、エルフは他の生命との深い繋がりを感じている。彼らは周囲の世界と深く関わり、自然体系と社会的相互作用を等しく喜びとする。彼らは自然と社会の相互関係の探求を楽しみ、自然から発明へ、人から人へ、体から頭と心へと巡る霊気の流れを見て楽しむ。

[編集] 文化集団

カラデシュのエルフは、国や部族といった組織を持たない。しかしながら、彼らは自分たちの中に三つの異なる文化集団があることを認識している――とはいえ実際のところ、このグループ分けは社会のエルフ以外の部分や技術の使用に関する態度や提携に近い。

  • The Vahadar - 都市に住むエルフ。技術に馴染みが深く、発明家や霊気予見者として働く。
  • The Bishtahar - 森や田舎に住むエルフ。技術を駆使して農業を行い、他種族と交易する。
  • The Tirahar - 技術を完全に捨て去ったエルフ。ほとんどは荒野に住まう。100人に1人しかいない。

[編集] 重要人物

[編集] ケイレム

ケイレム/Kylemのエルフ(イラスト1イラスト2)は、この上なく美しい戦闘技術を頼りとし、優美かつ頑丈な武器の製作で知られる。エルフは他種族の競技者ほどのカリスマ性は持たないが、その純然たる戦闘の芸術性から、大衆は彼らの試合を観戦するのが大好きだ。

武勇の場/Valor's Reachは、エルフの資金提供者たちの後援により設立された。その多くは、先祖の努力の恩恵を受けた裕福な子孫を今の時代に残した。エルフはCloudspire Cityの代々続く資産家で、競技場で戦うほどの技量のないエルフは大抵、自らがスポンサーを務める二人組を特別観覧席で観戦している。

[編集] エルドレイン

エルドレイン/Eldraineのエルフは、フェイ属/The fair folkと総称される僻境/The Wildsの魔法生物の一種である。フェイ属の中でも、エルフは故郷たる僻境の深き森にいることが最も多い。彼らは木々の中に隠れることに長け、森のマナと調和している。ほとんどのエルフは痩身で、人間/Humanよりわずかに背が低く、肌の色は様々で、長く尖った耳を持つ(イラスト)。自然界との生まれつきの繋がりから、エルフはしばしばレインジャー射手斥候ドルイドとして森の見回りを行う。

[編集] 人間との関係

人間の隆盛以前には、エルフが後の王国/The Realmとなる地を統べていた。人間曰く、彼らは高慢で尊大、虚栄心が強く残忍で、あらゆる不道徳な魔法を野放図に使用していた。自分の身を守れないほど弱い者は膝をついて庇護を求めるべき、それが彼らの言い分だった。また伝説によれば、古の時代、森には果てがなく、その自然の木々は見渡すかぎりに広がっていた。八世代か九世代前、人間が力をつけ、エルフを追放して王国を築き上げた。森そのものがエルフとともに後退し、何世紀も前から知られているエルドレインの姿、すなわち王国と僻境という分断を生み出した。王国で今もエルフが住まうのは、宮廷ロークスワイン/Locthwainだけである。

エルフは自分たちが王国から追放されたことを覚えている(実際、その当時から生きている者もいる)。彼らの心には恨みが残っているものの、憎き敵同士ではない。エルフと人間の遭遇は必ずしも暴力沙汰に発展するわけではないが、決して温かいものとなることはない。森で鹿や猪を狩るように、積極的に人間を狩るエルフもいる。

エルフは僻境で生活しているにもかかわらず、王国の古の統治者としての威厳ある態度と誇りを今も持っている。だがそれと同時に、貴族気取りの人間たちを嘲笑ってもいる。エルフはしばしば、シダ、花、枝といった自然の材料で作られた紛い物の王冠を被った姿で見かけられる。王国は認めていないが、自分たちを騎士と呼ぶエルフもいる。彼らは巨大な狐や狼に騎乗しており(イラスト)、そのためにどんな馬よりも速く深き森を走り抜けることができる。

新ファイレクシア/New Phyrexiaの侵攻で王国の難民が境界地/The Boundary Landsに流入して以降、エルフ達は人間を新たな隣人として出迎え、僻境での生き方を教えている。彼らに対し短絡的で乱暴に接する人間もいるが、多くの人間はファイレクシアの侵攻を通し、故郷を失うということの痛みを理解した。

[編集] 指導者

エルフのドルイドはその知恵のために尊敬を集めており、個々の集団の指導者となっている。エルフ全体に関わる事態が発生したときには、すべてのドルイドから成る評議会が招集され、問題の解決に当たる。ただ一人で評議会を統べる権力を持つドルイドはいないが、長年の伝統により、最年長のドルイド五人が栄誉ある席に着く――古の王国にあった五つの魔法の地を表す席に。ドルイドたちは単純な多数決よりも、全会一致を求めて努力する。残念ながらこれは、決議までに時間がかかり、その間に事態が危機に発展する場合もあることを意味している。

[編集] 赤歯砦のエルフ

赤歯砦/Redtooth Keepに住むエルフの装備は他地域のエルフよりも儀礼的で精巧な作りとなっており、古代のエルフ国家の遺物を思わせるものとなっている。また、彼らは黄色い目と獣のような赤い髪を持ち、一般的なエルフより装いも野性的で薔薇を彷彿とさせるデザインになっている(イラスト)。

彼らの正体は、数世紀前に人狐の呪い/Curse of the Werefoxを受けたエルフの一団である。毎晩彼らはのような姿に変化し、その気質も残忍さを増す(イラスト)。

[編集] 重要人物

  • アヤーラ/Ayara - ロークスワインを統べる女王。エルフが王国を治めていた時代からの生き残りである。

[編集] カルドハイム

カルドハイム/Kaldheimのエルフは領界/Realmの一つ、スケムファー/Skemfarに住まう。彼らは何世代にもわたり、に属する森のエルフ/Wood elfと、に属する闇のエルフ/Shadow elfに分かれて戦ってきたが、近年ある一人の王の下で不安なものではあるが同盟を結び、再統一を果たした。そしてスケムファーの原始の森と広大な泥濘の中で、かつての力を取り戻すための奮闘を続けている。

森のエルフと闇のエルフの両陣営はその違いにもかかわらず、二つの同じ思いを共有している。星界の大蛇コーマ/Komaに対する崇敬と、いつの日かカルドハイムのの座に復権するという希望だ。

[編集] 凋落と分裂

とある古の英雄譚が、今のエルフの祖先の神アイニール/The Einirと、成り上がり者の自称神スコーティ/The Skotiとの戦いについて語っている。スコーティの勝因の一つは、ドワーフ/Dwarf製の斧ガルドリメル/Galdrimelだ。ハルヴァール/Halvarはこれを振るい、アイニールに壊滅的な打撃を与えた。如何なるものでも、星界/The Cosmosさえも切断することができるその斧を用いて、ハルヴァールはエルフという種族を真っ二つに割り、森のエルフと闇のエルフを作り出した。さらにスコーティは、アイニールが崇める星界の大蛇を追放し、もはや領界に入ることができないようにした。神としての力を奪われ、凋落したアイニールは――エルフは――言い争いと敵意に満ちた内輪揉めに陥ってしまった。

アイニールが敗北した際、アールンド/Alrundは生き残った七人の指導者を捕らえ、スケムファー各地の七本の大樹に投獄した。現在、それらはヤスペラの樹/The Jaspera treesとして知られている。

[編集] 再統一と王

森のエルフと闇のエルフとの何世代にもわたる戦いを経て、アイニールの子孫は今や再び一つとなっている。ヘラルド/Haraldという名の森のエルフが、ヤスペラの樹の果実を食べてその枝の下で眠り、幻視を授かった。一つの旗の下ですべてのエルフが団結した、偉大な王朝の隆盛を予言するものだ。ヘラルドは、この幻視を実現することが自らの運命であると確信するようになった。長年の奮闘の末、その結束は弱いものであるとはいえ、とうとう森のエルフと闇のエルフが一つになった。それまで長/The Elderと呼ばれていたヘラルドは、自らをエルフの王、スケムファー全土の統治者であると宣言した。

ヤスペラの樹に投獄されたアイニールがヘラルドの行動を導いている、そう信じるエルフもいる。中には、ヘラルドは古の神の魂に取り憑かれているのだと主張する者さえいる。そのようなことを信じる者たちの間でも、このアイニールの魂の関与がエルフの運命にとって吉となるか凶となるか、その意見は分かれている。

ヘラルドの統率の下、エルフは共通の願望によって一つに保たれている。アイニールの力を取り戻し、すべての領界の支配者という正当な地位であると信じるものを取り戻すのだ。しかし、この共通の目標にもかかわらず、古くからの敵対心は依然として表面下で燻っており、ヘラルドの存在が二つの陣営を真に結びつける唯一のものであることは明らかだ。もし彼が死んだなら、森のエルフと闇のエルフはほぼ確実に再び分裂し、古の戦争を再開するだろう。

[編集] 重要人物

[編集] カペナ

大都市ニューカペナ/New Capennaを擁するカペナ/Capenna次元のエルフは頭部に小さな角を持っている(イラスト)。

重要人物

[編集] その他の次元

重要人物
  • ターナ/Tana - 森に捨てられ、菌類に育てられたエルフ。森を通る者を襲い、「家族」の養分としている。

[編集] ハーフエルフ

ハーフエルフ/Half-Elfは、人間とエルフの混血種。

ドミナリア/Dominariaには重要人物としてフレイアリーズ/Freyaliseラーダ/Radhaが、ラヴニカ/Ravnicaには重要人物としてFonn Zunichが存在する。

フォーゴトン・レルム/Forgotten Realmsを舞台とするセットでは複数のハーフエルフがカードとして収録されており、いずれも人間エルフクリーチャー・タイプを持つ(サブタイプ「人間(Human) エルフ(Elf)」で検索)。

[編集] 関連資料

ローウィン
アラーラ
ゼンディカー
カラデシュ
ケイレム
エルドレイン
カルドハイム

[編集] 脚注

  1. The Shadowy Pendulum(Internet Archive)(Taste the Magic 2008年4月2日 Doug Beyer著)

[編集] 参考

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