青緑マッドネス
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青緑マッドネス(UG Madness)は、緑青で組まれたマッドネスデッキ。マッドネスデッキの中でも最も有名なタイプのデッキ。
ビートダウンの一種だが、堂々巡り/Circular Logicによるカウンターも強力なため、一種のクロック・パーミッションにも数えられる。
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概要
クリーチャー — トカゲ(Lizard)
(1)(緑):ターン終了時まで、日を浴びるルートワラは+2/+2の修整を受ける。毎ターン1回のみ起動できる。
マッドネス(0)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
インスタント
呪文1つを対象とする。それを、それのコントローラーがあなたの墓地にあるカード1枚につき(1)を支払わないかぎり、打ち消す。
マッドネス(青)(あなたがこのカードを捨てるなら、これを追放領域に捨てる。あなたがそうしたとき、マッドネス・コストでこれを唱えるか、これをあなたの墓地に置く。)
クリーチャー — インカーネーション(Incarnation)
飛行
不可思議があなたの墓地にあり、かつあなたが島(Island)をコントロールしているかぎり、あなたがコントロールするクリーチャーは飛行を持つ。
序盤から優秀な共鳴者を展開して、マッドネスを持つクリーチャーや、フラッシュバックを持つワームの咆哮/Roar of the Wurmを使ってビートダウンを行うのが基本的な動き。
前身であるワイルドワームや、他のマッドネスデッキとの違いは、カードを捨てる手段の1つである入念な研究/Careful Studyやマーフォークの物あさり/Merfolk Looterがドローを兼ねること。これにより、カードを捨てつつも手札の減少を抑えることができるし、動きもはるかに安定する。
また、このデッキを語る上で欠かせないのが不可思議/Wonderの存在。これによって、ただでさえ驚異的な6/6ワーム・トークンなどが飛行を持ち、敵ブロッカーを容赦なく飛び越えた。このデッキが非常に強力なのも、半分は不可思議のおかげである。
緑の優秀なクリーチャーと、青のドローに打ち消しまで持ちあわせている。安定性も高く、スピードもデッキパワーも高い完璧なデッキに見えるが、青と緑の共通の弱点はしっかり残っていた。相手クリーチャーの除去ができないのである。
単なる殴り合いならば殆どが6/6のワーム・トークンで押し勝てるため気にならないが、戦闘に参加しないシステムクリーチャーを使うデッキがどうしようもない。特に、エルフ・ビートの幸運を祈る者/Wellwisher1枚に封殺されることもあった。また、ゴブリンデッキ相手の場合は火花鍛冶/Sparksmithにかなりの苦戦を強いられる。これを含めゴブリンを6枚ほど並べられた上で起動されると、ライフと引き換えとはいえ重要な戦力であるワーム・トークンすら破壊されてしまうからだ。この大量ダメージのおかげで野生の雑種犬/Wild Mongrelを含めた共鳴者が生き残れないことが多く、マッドネスエンジンを回せずそのまま負けることもしばしばである。
そのため赤や黒をタッチし柔軟性を増すタイプも存在する。日本選手権03では大塚高太郎がこれらシステムクリーチャー対策かつ野生の雑種犬・サイカトグ/Psychatogキラーの燻し/Smotherを搭載した青黒緑マッドネスを使用し、優勝を飾っている。
- 非常に安価で組むことができるということでも有名。エクステンデッドではまた異なるが、スタンダード当時ならばメインデッキのレアはヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast(または真鍮の都/City of Brass)が入る程度。サイドボードには無神経な抑圧者/Callous Oppressorなどが使われたりもするが、組もうと思えばたい肥/Compostや帰化/Naturalizeや天啓の光/Ray of Revelationなどのアンコモンまでのカードでも可能。
- マッドネスをメインにしたデッキはこれ以外にもステロイド型(マッドステロ)や白緑タイプ(白緑マッドネス)、黒緑タイプ(黒緑マッドネス)も存在するが、通常「マッドネス」と言えばこの青緑ビートダウンを指す。それだけ強力だったという証であろう。
オデッセイ・ブロック期
マッドネスデッキは元来オデッセイ・ブロック構築で注目を集めたデッキであり、Ken Hoがプロツアー大阪02で優勝を飾っている。→*1
スタンダード当初は青緑スレッショルドやリス対立などの他の青緑デッキと同格の存在に過ぎなかったが、ジャッジメントで不可思議/Wonderを得て本格化。さらに物静かな思索/Quiet Speculationによる新メカニズム、クワイエット・ロアーも組み込まれて一躍メタの中心に踊り出た。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (19) | |
4 | アクアミーバ/Aquamoeba |
4 | 尊大なワーム/Arrogant Wurm |
4 | 日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla |
3 | 熊人間/Werebear |
4 | 野生の雑種犬/Wild Mongrel |
インスタント・ソーサリー (11) | |
4 | 堂々巡り/Circular Logic |
4 | ワームの咆哮/Roar of the Wurm |
3 | 激動/Upheaval |
エンチャント・アーティファクト (7) | |
3 | リスの巣/Squirrel Nest |
4 | 行き詰まり/Standstill |
土地 (23) | |
13 | 森/Forest |
9 | 島/Island |
1 | 色あせた城塞/Tarnished Citadel |
サイドボード | |
4 | オーラの移植/Aura Graft |
3 | 一瞬の平和/Moment's Peace |
3 | ナントゥーコの病木刈り/Nantuko Blightcutter |
2 | 説得/Persuasion |
3 | 動かぬ生/Still Life |
- ジャッジメント参入前の最初期のバージョン。カードを引くために行き詰まり/Standstillを使用しているのが特徴的。
エクステンデッド
スタンダードのものから本質的な変化は無く、新規参入は金属モックス/Chrome Moxや梅澤の十手/Umezawa's Jitte程度。サイドボードにはリアニメイト対策の波止場の用心棒/Waterfront Bouncerと金粉のドレイク/Gilded Drakeのコンボが搭載される場合が多い。
当初はそれほど注目されていなかったが、マッドネスがThe Rockの破滅的な行為/Pernicious Deedに強いことが判明し、一挙に人気デッキになった。
2005年ローテーション後は、ラヴニカ:ギルドの都のショックランド登場による多色化の傾向に合わせ、黒をタッチしたものが主流となっている。→青黒緑マッドネス
また、新たな共鳴者としてサイカトグ/Psychatogを取り入れたマッドサイカや、新エンジン発掘とのシナジーを活かしたゴルガリマッドネスも登場。
クリーチャー — エイトグ(Atog)
カードを1枚捨てる:サイカトグはターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。
あなたの墓地にあるカード2枚を追放する:サイカトグはターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。
ソーサリー
あなたの墓地にある土地カードを最大3枚まで対象とし、それをあなたの手札に戻す。
発掘3(あなたがカードを1枚引くなら、代わりにあなたはカードを3枚切削してもよい。そうしたなら、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。)
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーコロンバス04 ベスト8 (参考)
- 使用者:Geoffrey Siron
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (20) | |
4 | 尊大なワーム/Arrogant Wurm |
4 | 日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla |
4 | 野生の雑種犬/Wild Mongrel |
2 | 不可思議/Wonder |
4 | アクアミーバ/Aquamoeba |
1 | マーフォークの物あさり/Merfolk Looter |
1 | 思考の急使/Thought Courier |
インスタント・ソーサリー (18) | |
2 | ワームの咆哮/Roar of the Wurm |
3 | 目くらまし/Daze |
4 | 入念な研究/Careful Study |
2 | 直観/Intuition |
4 | 堂々巡り/Circular Logic |
3 | 綿密な分析/Deep Analysis |
エンチャント・アーティファクト (2) | |
2 | 金属モックス/Chrome Mox |
土地 (20) | |
9 | 島/Island |
7 | 森/Forest |
4 | ヤヴィマヤの沿岸/Yavimaya Coast |
サイドボード | |
3 | 水没/Submerge |
3 | 酸化/Oxidize |
4 | 寒け/Chill |
1 | 天啓の光/Ray of Revelation |
2 | 波止場の用心棒/Waterfront Bouncer |
2 | マスティコア/Masticore |
レガシー
開始期のレガシーでも活躍していた。
基本パーツは従来のそれから変化はなく、エクステンデッドのものと比較しても青の定番呪文であるピッチカウンター・Force of Willと軽量ドローの渦まく知識/Brainstormが加わる程度。
マナ基盤はフェッチランド+デュアルランドでかなり安定しており、特殊地形対策の不毛の大地/Wastelandも多く活用される。
長らく青緑ビートダウンの主流として活躍していたが、徐々に青緑スレッショルドのほうが主流になり始め、未来予知でタルモゴイフ/Tarmogoyfが加わるころには衰退した。
その後特殊地形を控えめにして基本に帰れ/Back to Basicsを採用する等、種々の変形型が考案されていたが、エルドラージ覚醒で登場した復讐蔦/Vengevineと適者生存/Survival of the Fittestを入れた青緑マッドネスがグランプリコロンバス10でベスト4入りし、これ以降、サバイバル系デッキとハイブリッドさせるのが主流になった。(→*1)共鳴者と日を浴びるルートワラ/Basking Rootwallaで復讐蔦の復活条件を用意に満たすことができるのも大きい。このバージョンを蔦マッドネス(Vine Madness)などと呼ぶ。しかし、適者生存は後にレガシーの禁止カードに指定されてしまった。
サンプルレシピ1
- 備考
- レガシー選手権06 優勝
- 使用者:Roland Chang
- フォーマット
UG Madness [1] | |
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- 非常にオーソドックスなタイプ。
サンプルレシピ2
- 備考
- グランプリコロンバス10 ベスト4(参考)
- 使用者:Caleb Durward
- フォーマット
UG Survival [2] | |||||||||||||||||||||||||
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ヴィンテージ
アーティファクト
あなたの手札を捨てる,ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。起動はインスタントとしてのみ行う。
カードを墓地に落とす手段としてBazaar of Baghdadがよく使われる。また、ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamondの起動コストでワームの咆哮/Roar of the Wurmを落とし、1ターン目から6/6のワーム・トークンが出ることもしばしばである。