ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond
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アーティファクト
あなたの手札を捨てる,ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。起動はインスタントとしてのみ行う。
劣化版ブラック・ロータス/Black Lotusとして作られたアーティファクト。マナを出すには手札をすべて捨てる必要があるので、せっかくマナを出しても呪文に使えないというデメリットを抱えている。
素直な使い方としては、(ドロー内容に期待して)自分のドロー呪文に対応して能力を起動したり、手札無しでも使用できるパーマネントの起動型能力の起動コストにあてたり、といった使い道が考えられるが、決して使いやすいカードではなく、登場したミラージュ当時では完全なカスレアの1つとして扱われていた。
しかしカード・プールが広がったことにより、このデメリットでも不十分という状況になっている。例えばヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainで新たにカードを引きなおしたり、ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willで墓地のカードを唱えたりできる。これらと併用することで、ブラック・ロータス同然のカードとして使用することができる。これを最大限に活かしたのがロング・デックであり、ヴィンテージにおいて猛威を振るった。またドレッジでは手札を捨てることがメリットになるため、オマケがついた強化版ブラック・ロータスとすら言える。
他にも強力な利用方法はいくつかあり、主にエターナルで活躍している。
- 通称は、頭文字をとってLED。
- Vintage Mastersに新規イラストで収録された(参考)。
- モダンホライゾン2ではクリーチャー版といえるダイアモンドのライオン/Diamond Lionが登場した。
2004年1月1日より、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カードに、タイプ1.5で禁止カードに指定された。2004年9月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでは禁止されていない。
[編集] ルール
- 本来マナ能力はコスト支払い時にも起動できるのだが、この能力はインスタント・タイミングでしか起動できないため、呪文を唱えることを宣言してからコストを支払う時には起動できない。これは手札を捨てるというデメリットを軽減させないためだろう。
- 同様に、効果によりマナの支払いが求められている時にも起動できない。
- 例:自分がコントロールする呪文がマナ漏出/Mana Leakで打ち消されるのを防ぐために、ライオンの瞳のダイアモンドを使いたい場合、マナ漏出の解決が始まる前に起動しマナを出しておく必要がある。
- 例:プロパガンダ/Propagandaによって課された攻撃コストは、ライオンの瞳のダイアモンドからは支払えない。攻撃クリーチャー指定ステップの開始時にプレイヤーは優先権を得ないので、ライオンの瞳のダイアモンドの能力を起動するタイミングも存在しないためである。
- 勘違いされやすいが、起動コストにこれ自身のタップは含まれていないため、タップ状態でも能力を起動できる。
- これ自身を生け贄に捧げることと、手札をすべて捨てることのどちらを先に行ってもかまわない(CR:601.2h)。
- 2016年9月のオラクル更新で、それまでコスト表記が「ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる, あなたの手札を捨てる」であったものが逆になったが、挙動が変わったわけではない。
[編集] 他の利用方法
- 事前準備したパーマネントで手札補充することで、デメリットを軽減する。
- 記憶の壺/Memory Jarの能力で手札補充。(→メグリムジャー)
- ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargainでドローしてリカバー。(→ロング・デック、アド・ストーム)
- 統率者戦で大いなる歪み、コジレック/Kozilek, the Great Distortionなどのドロー補填能力をもつ統率者を高速召喚する。
- オーリオックの廃品回収者/Auriok Salvagersなどパーマネントの能力で墓地のカードを回収。特にオーリオックの廃品回収者の場合無限マナを得られる。(→サルベイジャーコンボ)
- (厳密には手札補充ではないが)隔離用構築物/Containment Constructなどで捨てたカードを一時的に使用可能にする。
- 他のドロー呪文がスタックにある状態で起動し、手札を確保する。
- むかつき/Ad Nauseamのような大量ドローカードを唱えた直後に起動、手札を捨てたあとにカードを得る。
- (正確にはドロー呪文ではないが)ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willを唱えた直後に起動、捨てた手札をLEDのマナで唱えられるようにする。
- 他の「手札を捨てる」カードの能力に合わせて起動し、デメリットを無視する。
- 手札を捨てることをメリットとして利用する。
- 尊大なワーム/Arrogant Wurmなど、コストとして捨てるカードのマッドネスを活用する。
- ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will影響下やフラッシュバック持ちのカードと合わせ、墓地のカードのコスト支払いに使う。1ターン目にワームの咆哮/Roar of the Wurmをフラッシュバックなんてことも。(→青緑マッドネス)
- 暴勇(特に冥府の教示者/Infernal Tutor)と組み合わせる。(→IGGy-POP、アド・ストーム)
- 発掘デッキの加速手段に利用する。(→ドレッジ)
「手札を全て捨てる」という強烈なデメリットにもかかわらずこれだけ活躍するということは、マナ・アーティファクトの調整はそこまで難しいということを示していると言えよう。
- 以前はステップの終了時にはマナは失われなかったので、アップキープ・ステップに3マナ生み出し、次のドロー・ステップで引いたカードを唱えることも可能であった。基本セット2010発売に伴うルール変更で、ステップの終了時にもマナが失われるようになったため、現在ではこのテクニックは使用できない。