衝動的ドロー

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(俗称→開発部語。解説の記述の順番を整理。続唱はメカニズムとして大きく異なり亜種ではないと判断し記述を削除しました。参考のリンクを脚注化。)
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{{Otheruses|主に[[]]に割り当てられた[[効果]]の俗称|[[衝動/Impulse]]風の[[引く|ドロー]][[効果]]|濾過}}
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{{Otheruses|[[開発部]]|[[衝動/Impulse]]風の[[効果]]|濾過}}
'''衝動的ドロー'''(''impulsive draw'')は、[[]]の[[カード]]が持つ「[[ライブラリーの一番上]]のカードを[[追放]]し、一定期間だけそれを[[プレイ]]することを許可する」[[能力]]の俗称。
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'''衝動的ドロー'''/''Impulsive draw''は、「[[あなた]]の[[ライブラリーの一番上]][[カード]]をN枚[[追放]]し、[[ターン終了時まで]]それを[[プレイ]]してもよい」という[[能力]]を指す[[開発部]]語<ref name="mm161107">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/few-more-words-rd-2016-11-07 A Few More Words from R&D]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0017925/ 開発部語辞典2016]([[Making Magic]] [[2016年]]11月7日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
  
 
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==解説==
 
==解説==
初めて登場したのは[[エルキンの壷/Elkin Bottle]]の能力。その後それを元ネタとして[[基本セット2014]]の[[紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster]]が作られ、以降は赤の能力として継続的にこの能力を持ったカードが作られている。
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初めて登場したのは[[アイスエイジ]]の[[エルキンの壷/Elkin Bottle]]の能力。その後それを元ネタとして[[基本セット2014]]の[[紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster]]の±0[[忠誠度能力]]が作られた。当時の[[赤]]の[[色の役割|役割]]の少なさを補うために赤に移行された能力で、本来は赤の役割ではない[[引く|ドロー]]を期間を区切って一時的なものにすることで赤らしさを保ち、他の[[色]]の邪魔をすることもなく赤の[[カラーパイ]]が広げられた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/working-your-core-2013-07-08 Working Your Core]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0006608/ 『基本』的な働き](Making Magic [[2013年]]7月8日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/every-fire-begins-spark-2013-07-01 Every Fire Begins with a Spark]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0006616/ どんな大火も灯から](Making Magic 2013年7月11日 [[Dave Guskin]]著)</ref>。[[紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster#開発秘話]]も参照。
  
[[色の役割]]における赤の役割の少なさを補うために赤に移行された能力で、本来は赤の役割ではない[[引く|ドロー]]を期間を区切って一時的なものにすることで赤らしさを保ち、[[カラーパイ]]に反さないようになっている。[[紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster#開発秘話]]も参照。
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2021年現在では赤は衝動的ドローの1種色とされ<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/mechanical-color-pie-2021-10-18 Mechanical Color Pie 2021]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035515/ メカニズム的カラー・パイ 2021年版](Making Magic [[2021年]]10月18日 Mark Rosewater著)</ref>、この能力を持った赤のカードが継続的に作られている。
  
「あなたのライブラリーの一番上からN枚のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはこれにより追放されたカードをプレイしてもよい。」が基本的な効果だが、カードによっては追放したカードをプレイできる期限が違ったり、土地はプレイできないものがある。
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追放したカードをプレイできる期限は「ターン終了時まで」が基本だが、[[溶岩との融和/Commune with Lava]]では「次のあなたのターンの終了時まで」続く他、[[反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance]]の1つ目の+1忠誠度能力では能力の[[解決中に呪文を唱える]]必要がある。いずれの能力でも、衝動的ドローの一種として扱われている<ref name="mm161107" /><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/hooked-draconics-part-1-2015-03-16 Hooked on Draconics, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0014511/ 龍詞に魅せられて その1](Making Magic [[2015年]]3月16日 Mark Rosewater著)</ref>。また、カードによっては、[[呪文]]は[[唱える|唱えられる]]が[[土地]]はプレイできないものもある(→[[#ルール]])。
  
*[[続唱]]や[[反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance]]の1つ目の能力もある意味衝動的ドローの亜種と言えるが、ルール的挙動や使い勝手はかなり異なる。
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*語感から誤解があるかもしれないが、[[衝動/Impulse]]風のドローではない。衝動/Impulseと似た[[効果]]'''[[濾過]]'''と呼ばれる。
*語感から誤解があるかもしれないが、[[衝動/Impulse]]風のドローではない。衝動/Impulse風のドロー[[効果]]を持つカードについては'''[[濾過]]'''の項を参照のこと。
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**このことについて[[Mark Rosewater]]は「([[青]]のカードにこの[[カード名|名前]]が使われたのは)誤りであり、初期のマジックでは[[カラーパイ#色の哲学と関係性|色の哲学]]への理解が進んでいなかった」と述べている<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/116237604418/if-red-is-supposed-to-be-the-impulsive-color-why If red is supposed to be the impulsive color why...]([[Blogatog]] 2015年4月12日 Mark Rosewaterのブログ)</ref>。
**このことについて[[Mark Rosewater]]は「([[青]]のカードにこの[[カード名|名前]]が使われたのは)誤りであり、初期のマジックでは[[カラーパイ#色の哲学と関係性|色の哲学]]への理解が進んでいなかった」と述べている<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/116237604418/if-red-is-supposed-to-be-the-impulsive-color-why Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2015年4月12日)</ref>。
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**[[地盤の巨人/Tectonic Giant]]や[[ヴォルダーレンの末裔、フロリアン/Florian, Voldaren Scion]]など、濾過と衝動的ドローを組み合わせたような能力を持つカードもある。
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*[[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]が持つ[[対戦相手]]のカードを奪う能力の亜種として、[[騒乱の発端、グレンゾ/Grenzo, Havoc Raiser]]などが持つ「対戦相手のライブラリーの一番上の1枚を追放して、ターン終了時までそれを唱えてもよい」という能力がある。このような、対戦相手のライブラリーから衝動的ドローするかのような能力も、同様に衝動的ドローと呼ばれることがある。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
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==主なカード==
 
==主なカード==
 
特記しない限り1枚追放で、使用期限はそのターン終了時まで。'''太字'''は使用期限が「次のあなたのターン終了時まで」持続する。[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]ものは[[野生の呼び声/Call of the Wild]]の項を参照。
 
特記しない限り1枚追放で、使用期限はそのターン終了時まで。'''太字'''は使用期限が「次のあなたのターン終了時まで」持続する。[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]ものは[[野生の呼び声/Call of the Wild]]の項を参照。
*[[紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster]] - 4マナ[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]の+1[[忠誠度能力]]。([[基本セット2014]])
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*[[紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster]] - 4マナ[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]の±0[[忠誠度能力]]。([[基本セット2014]])
**[[反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance]] - 4マナプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。([[カラデシュ]])
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**[[反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance]] - 4マナプレインズウォーカーの1つ目の+1忠誠度能力。([[カラデシュ]])
 
**[[炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan]] - 4マナプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。([[灯争大戦]])
 
**[[炎の職工、チャンドラ/Chandra, Fire Artisan]] - 4マナプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。([[灯争大戦]])
 
**[[炎の心、チャンドラ/Chandra, Heart of Fire]] - 5マナプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。手札を全て捨て3枚追放。([[基本セット2021]])
 
**[[炎の心、チャンドラ/Chandra, Heart of Fire]] - 5マナプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。手札を全て捨て3枚追放。([[基本セット2021]])
**[[勝負服纏い、チャンドラ/Chandra, Dressed to Kill]] - 3マナプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。赤いカードしかプレイできない。([[イニストラード:真紅の契り]])
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**[[勝負服纏い、チャンドラ/Chandra, Dressed to Kill]] - 3マナプレインズウォーカーの+1忠誠度能力。赤い呪文しか唱えられない。([[イニストラード:真紅の契り]])
 
*[[予言の炎語り/Prophetic Flamespeaker]] - 3マナ[[二段攻撃]][[トランプル]][[クリーチャー]]の[[サボタージュ能力]]。([[ニクスへの旅]])
 
*[[予言の炎語り/Prophetic Flamespeaker]] - 3マナ[[二段攻撃]][[トランプル]][[クリーチャー]]の[[サボタージュ能力]]。([[ニクスへの旅]])
 
**[[激憤の巫師/Ire Shaman]] - [[変異]]コスト(赤)のクリーチャーの[[変異誘発型能力]]。([[タルキール龍紀伝]])
 
**[[激憤の巫師/Ire Shaman]] - [[変異]]コスト(赤)のクリーチャーの[[変異誘発型能力]]。([[タルキール龍紀伝]])
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==参考==
 
==参考==
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/working-your-core-2013-07-08 Working Your Core]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0006608/ 『基本』的な働き](Making Magc [[2013年]]7月8日 [[Mark Rosewater]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/every-fire-begins-spark-2013-07-01 Every Fire Begins with a Spark]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%AA%E5%A4%A7%E7%81%AB%E3%82%82%E7%81%AF%E3%81%8B%E3%82%89-2013-07-11 どんな大火も灯から](Making Magic 2013年7月11日 [[Dave Guskin]]著)
 
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/hooked-draconics-part-1-2015-03-16 Hooked on Draconics, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0014511/ 龍詞に魅せられて その1](Making Magc [[2015年]]3月16日 Mark Rosewater著)
 
 
*[[色の役割]]
 
*[[色の役割]]
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]
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*[[機能別カードリスト]]

2022年1月22日 (土) 00:32時点における版

衝動的ドロー/Impulsive drawは、「あなたライブラリーの一番上カードをN枚追放し、ターン終了時までそれをプレイしてもよい」という能力を指す開発部[1]


Abbot of Keral Keep / ケラル砦の修道院長 (1)(赤)
クリーチャー — 人間(Human) モンク(Monk)

果敢(あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、ターン終了時まで、このクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。)
ケラル砦の修道院長が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはそのカードをプレイしてもよい。

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目次

解説

初めて登場したのはアイスエイジエルキンの壷/Elkin Bottleの能力。その後それを元ネタとして基本セット2014紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromasterの±0忠誠度能力が作られた。当時の役割の少なさを補うために赤に移行された能力で、本来は赤の役割ではないドローを期間を区切って一時的なものにすることで赤らしさを保ち、他のの邪魔をすることもなく赤のカラーパイが広げられた[2][3]紅蓮の達人チャンドラ/Chandra, Pyromaster#開発秘話も参照。

2021年現在では赤は衝動的ドローの1種色とされ[4]、この能力を持った赤のカードが継続的に作られている。

追放したカードをプレイできる期限は「ターン終了時まで」が基本だが、溶岩との融和/Commune with Lavaでは「次のあなたのターンの終了時まで」続く他、反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defianceの1つ目の+1忠誠度能力では能力の解決中に呪文を唱える必要がある。いずれの能力でも、衝動的ドローの一種として扱われている[1][5]。また、カードによっては、呪文唱えられる土地はプレイできないものもある(→#ルール)。

ルール

  • 「そのカードをプレイしてもよい。」とは、そのカードが土地であればプレイしてもよく、呪文であれば唱えてもよいという意味である。「そのカードを唱えてもよい。」という効果の場合、追放された土地カードをプレイすることはできない。
  • 手札からではなく追放領域からプレイできる以外の、土地のプレイと呪文を唱えることに関する手順や制限はすべて従わなければならない。
  • 唱えた呪文は、解決されれば通常通りパーマネント呪文戦場に出て、インスタントかソーサリーならば墓地に置かれる。
  • 示された期間が終わってもプレイされていないカードは、追放されたままになる。

主なカード

特記しない限り1枚追放で、使用期限はそのターン終了時まで。太字は使用期限が「次のあなたのターン終了時まで」持続する。マナ・コストを支払うことなく唱えるものは野生の呼び声/Call of the Wildの項を参照。

脚注

  1. 1.0 1.1 A Few More Words from R&D/開発部語辞典2016Making Magic 2016年11月7日 Mark Rosewater著)
  2. Working Your Core/『基本』的な働き(Making Magic 2013年7月8日 Mark Rosewater著)
  3. Every Fire Begins with a Spark/どんな大火も灯から(Making Magic 2013年7月11日 Dave Guskin著)
  4. Mechanical Color Pie 2021/メカニズム的カラー・パイ 2021年版(Making Magic 2021年10月18日 Mark Rosewater著)
  5. Hooked on Draconics, Part 1/龍詞に魅せられて その1(Making Magic 2015年3月16日 Mark Rosewater著)
  6. If red is supposed to be the impulsive color why...Blogatog 2015年4月12日 Mark Rosewaterのブログ)

参考

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