ストーム
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ストーム/Stormは、スカージで初登場したキーワード能力。この能力を持つ呪文を唱えたときに誘発する誘発型能力である。
ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
ストーム(あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンにそれより前に唱えた呪文1つにつきそれを1回コピーする。あなたはそのコピーの新たな対象を選んでもよい。)
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[編集] 定義
ストーム/Stormは、「あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンにこの呪文より前に唱えられた呪文1つにつき1回、これをコピーする。この呪文が対象を取るなら、あなたは任意のコピーの新しい対象を選んでもよい。」を意味する。
[編集] 解説
ストームを持つ呪文が唱えられたとき、そのターンに、ストーム呪文より前に唱えられた呪文の数のコピーを生成する能力である。
スカージでは全色に存在する。時のらせんでは赤のメカニズムとして扱われた。モダンホライゾン2ではリミテッドでの赤緑のテーマとして取り上げられた。
他の呪文にストームを与えるカードとして弾ける呪文飛ばし/Crackling Spellslinger、轟く機知、ラル/Ral, Crackling Witが存在する。
[編集] ルール
- 呪文をコピーしスタックに置くことは「唱える」ことではない。ストームによりスタックに置かれた呪文のコピーは唱えられていないので、後にストームが誘発したときには唱えられた呪文の数としてカウントされない。
- 等時の王笏/Isochron Scepterのように、カードのコピーを唱える能力との違いに注意。この場合は「唱える」ため、唱えられた呪文の数に考慮される。
- 処理の順番としては、ストームを持つ呪文がスタックに乗る→コピーを作る能力が誘発し、スタックに乗る→誘発型能力が解決される→コピーが(複数)スタックに乗る→コピーが順次解決される→最後に本体の呪文が解決される、というものになる。
- ストームを持つ呪文が打ち消されたとしても、誘発型能力は呪文を唱えた時点でスタックに乗っているので、それが解決された時点で最後の情報を参照してコピーが作られる。
- もみ消し/Stifleなどで誘発型能力を打ち消してしまえば、コピーの生成は根こそぎ阻止できる。ただし当然ながら、元の呪文には何も影響しないため、元の呪文はそのまま解決される。
- コピーの対象を選び直さないことにしてもよい(その場合、コピー元と同じ対象を取る)。また、複数のコピーが同じ対象を取ってもよい。
- カウントされるのはストームを持つ呪文よりも前に唱えられた呪文だけである。ストームが誘発した後、解決されるまでに他の呪文が唱えられたとしても、それはカウントされない。
- カウントされる呪文のコントローラーは問わない。対戦相手の唱えた呪文もカウントされる。数え忘れがちなので、呪文のカウントにはマーカーを使ったり紙に記録するとよい。
[編集] 活躍
この能力が登場したことで、ただマナ加速してみたり軽いアーティファクトを並べてみたり戦場に何度も出入りさせてみたりといった「無駄な行為」が強烈な意味を持つようになった。また、それらをぐるぐる回す事は、俗に「ストームを稼ぐ」と呼ばれる。大量の複製がスタックに乗るため通常のカウンターでは対処が難しく、精神壊しの罠/Mindbreak Trapや狼狽の嵐/Flusterstorm、対抗変転/Counterflux、時間停止/Time Stopなどかなり尖ったカードでしか完全には止められない。これらの打ち消しを対策として使う場合、時間停止のように呪文も能力もまとめて追放してしまうもの以外は、誘発型能力が解決してから唱えること。そうでなければ通常のカウンター同様、誘発型能力だけが残ってコピーが生成されてしまう。
このような対処のしづらさと、十分にストームが溜まった時の致命的な威力、コンボデッキの前準備としての軽いマナ加速との噛み合いから、ストーム呪文が使える全ての環境でストーム呪文をエンドカードとしたデッキが活躍している →ストーム (デッキ)。
- もっとも有名なカードは精神の願望/Mind's Desireであり、オンスロート・ブロック当時のスタンダードやエクステンデッドで大活躍した。そのままデッキ名にすらなっている(→デザイア)。
- ヴィンテージ(タイプ1)では、パワー9をはじめとする強力な軽い呪文が多いため、その効果を最大限に発揮できる。上記の精神の願望はトーナメントで使用可能となると同時に制限カードに指定された(これは史上最速の制限記録である)ものの、苦悶の触手/Tendrils of Agonyをエンドカードに据えたロング・デックやその後継デッキが環境をズタズタにし、多数の制限カードを生んだ。
- レガシーにもヴィンテージほどではないが軽量優良呪文が多数存在するため、苦悶の触手をゴールにしたデッキが一時期の環境を支配してしまった。前述のストーム対策カードの登場や、神秘の教示者/Mystical Tutorの禁止指定などで支配率は大幅に抑えられたものの、常に油断ならないデッキタイプの一つである。
- モダンにおいては青赤昇天と組み合わせたタイプがフォーマット創設期より存在している。プロツアーフィラデルフィア11で猛威を振るうも、炎の儀式/Rite of Flameや思案/Ponder、定業/Preordainを禁止指定されて大幅に弱体化した。その後も度々上位に顔を出すものの、その度に煮えたぎる歌/Seething Songやギタクシア派の調査/Gitaxian Probeといったパーツを禁止されている。
- 時のらせんブロックで再登場した際のスタンダードでも、ドラゴンストームやゴブリンストームなどが活躍した。
- コモン限定構築であるパウパーでもぶどう弾/Grapeshotや巣穴からの総出/Empty the Warrensを軸にした青黒赤ストームや、時間の亀裂/Temporal Fissureを軸にしたテンポラル・ストーム、騒鳴の嵐/Chatterstormを軸にしたリスストームなどが一定の地位を占め、ぶどう弾や巣穴からの総出、時間の亀裂や騒鳴の嵐の禁止を招いた。
[編集] その他
- あなたを対象とする場合限定であるため完全な対策にはならないが、金粉の光/Gilded Lightを使って被覆によりまとめて不正な対象にしてしまうケースも見られる(→立ち消え)。
- 未来予知では、「唱えた呪文の数」の代わりに「墓地に置かれたパーマネントの数」を参照するキーワード能力の墓地ストームが登場した。
- 「パーマネント呪文のコピー」が総合ルールにない効果だったが頃はストームを持つカードはインスタントかソーサリーしか無かったが、ゼンディカーの夜明けで制定された事をきっかけに、モダンホライゾン2にて初のストーム持ちのクリーチャー前駆軟泥、エーヴ/Aeve, Progenitor Oozeが登場。
- 各環境でのやらかしっぷりに壊れた性能から、本流のセットでの再登場がほぼ有り得ないメカニズムの代表格として挙げられており、ストーム値(The Storm Scale)の名前の由来にもなっている。一方でサプリメント・セットではたびたび登場している。2021年には疑似ストームを持つ自身の誇示/Show of Confidenceが登場し久々にスタンダードへ顔を出す。黄金架のドラゴン/Goldspan Dragonとの併用によりジェスカイ・ストームで活躍した。2024年にはストームを付与する轟く機知、ラル/Ral, Crackling Witが、2025年には遂にストームそのものを持つ嵐鱗の末裔/Stormscale Scionがカメオ・カードとしてスタンダードに返り咲いた。
[編集] 類似の能力
再録が難しいという扱いであるもののデザイン的には人気がある模様で、以下の様な実際にストームを用いてはいないがストームによく似た、そのターンにそれまで唱えた呪文数に比例して効果が上昇するデザインのカードは定期的に登場し続けている。以下、特記しない限りストームと違ってあなたの唱えた呪文の数しか数えない。
- 精神の大魔術師/Magus of the Mind - (4)(青)(青)クリーチャー。精神の願望/Mind's Desireと類似した能力を持つ大魔術師。起動コスト(青)と自身生け贄のタップ能力。(統率者2017)
- 嵐サイクル - インスタントまたはソーサリー。唱えたときに、あなたがこのゲームで統率者を唱えた回数だけコピーする。(統率者2018)
- 千年嵐/Thousand-Year Storm - (4)(青)(赤)エンチャント。あなたが唱えるインスタントとソーサリーはX個コピーされる、Xは唱えていたインスタントかソーサリー数。(ラヴニカのギルド)
- 岩山の声、ノストロ/Gnostro, Voice of the Crags - (1)(白)(青)(赤)クリーチャーのタップ能力。占術XかX点回復かクリーチャー1体にX点ダメージかの3択モード。(統率者レジェンズ)
- 火山の奔流/Volcanic Torrent - (4)(赤)続唱ソーサリー。各対戦相手の各クリーチャーと各プレインズウォーカーにX点ダメージ。(統率者レジェンズ)
- ノイズマリーン/Noise Marine - (4)(赤)続唱クリーチャー。ETB能力で任意の対象にX点ダメージ。(Warhammer 40,000統率者デッキ)
- 自身の誇示/Show of Confidence - (1)(白)。対象1体に+1/+1カウンターと警戒を付与するインスタント。X個コピーされる。Xは唱えていたインスタントかソーサリー数。(ストリクスヘイヴン:魔法学院)
- 炎の踊り手、リオーニャ/Rionya, Fire Dancer - (3)(赤)(赤)クリーチャー。あなたの戦闘開始時に対象クリーチャーのコピーをX+1体生成しターン終了時に追放。Xは唱えていたインスタントかソーサリー数。(統率者2021)
- ソーサラー・クラス/Sorcerer Class - (青)(赤)クラス・エンチャントのレベル3。インスタントかソーサリーを唱えるたび、各対戦相手にX点ダメージ。Xは唱えていたインスタントかソーサリー数。(フォーゴトン・レルム探訪)
- 光輝の高揚/Surge of Brilliance - (1)(青)予顕(1)(青)インスタント。X枚ドロー。Xは手札以外から唱えていた呪文数。(ドクター・フー統率者デッキ)
- 迫りくるフラックス/Impending Flux - (2)(赤)予顕(1)(赤)(赤)。各対戦相手と対戦相手の各クリーチャーにX+1点ダメージ。Xは手札以外から唱えていた呪文数。(ドクター・フー統率者デッキ)
- 雷の斉射/Thunder Salvo - (1)(赤)インスタント。対象クリーチャーにX+2点ダメージ。(サンダー・ジャンクションの無法者)
- 無法者の縫い師/Outlaw Stitcher - (3)(青)計画(4)(青)クリーチャー。ETB能力で2/2トークンを生成し2(X-1)個の+1/+1カウンターを置く。(サンダー・ジャンクションの無法者)
- 射撃準備/Lock and Load - (2)(青)計画(3)(青)ソーサリー。X枚ドロー。Xは唱えていたインスタントかソーサリー数。(サンダー・ジャンクションの無法者統率者デッキ)
- ジェスカイの道師、ナーセット/Narset, Jeskai Waymaster - (青)(白)(赤)クリーチャー。あなたの終了ステップに手札を全て捨てればX枚ドロー。(タルキール:龍嵐録)