バントアグロ
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バントアグロ(Bant Aggro)は、アラーラの断片以降に登場した緑白青ビートダウンデッキ。スタンダードやアラーラの断片ブロック構築にも存在するが、エクステンデッドやレガシーでも有力なアーキタイプである。
目次 |
概要
クリーチャー — 人間(Human) ドルイド(Druid)
賛美(あなたがコントロールするいずれかのクリーチャーが単独で攻撃するたび、そのクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。)
(T):(緑)か(白)か(青)を加える。
緑と白の優秀なクリーチャーを、青のカウンターやドローなどで補佐する構成を取る。以前はこの3色だとクリーチャー除去に不安な点があったが、流刑への道/Path to Exileと忘却の輪/Oblivion Ringのおかげで不安点は解消された。その他のパーマネント対策も優秀であり、更にカウンターも構えているため柔軟な戦い方が可能となる。
特にコンフラックスで貴族の教主/Noble Hierarch、アラーラ再誕でクァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemageを手に入れたことで一気に強力になった。前者はマナ基盤の安定化と高速化を実現すると同時にウィニーの打点の細さを補強し、後者は柔軟性を保ったまま打点を上げることを可能としている。他に採用されるクリーチャーは上記の2体以外にロウクスの戦修道士/Rhox War Monkなど。
- タルモゴイフ/Tarmogoyf - タルモゴイフ同士のお見合いを打破できる
- ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk - 絆魂によるライフ・アドバンテージが大きくなる
- 冷淡なセルキー/Cold-Eyed Selkie - カード・アドバンテージが大きくなる
アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期
ゼンディカー参入後のスタンダードでも活躍するデッキタイプである。
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行、先制攻撃、絆魂、プロテクション(デーモン(Demon))、プロテクション(ドラゴン(Dragon))
5/5動きはこれまでのものと変わらず、バント/Bantのクリーチャーを呪文でサポートする。基本セット2010で強力なフィニッシャーの悪斬の天使/Baneslayer Angelが加わったのも大きい。→*1
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
速攻
あなたが呪文を唱えるたび、それがこのターンにあなたが唱えた2つ目のクリーチャー呪文である場合、あなたはあなたの墓地にある復讐蔦を戦場に戻してもよい。
同族 エンチャント — エルドラージ(Eldrazi) オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーは+10/+10の修整を受けるとともに、トランプルと滅殺2を持つ。(このクリーチャーが攻撃するたび、防御プレイヤーはパーマネントを2つ生け贄に捧げる。)
その後エルドラージ覚醒で優秀なカードが増え、デッキの幅が大きく広まった。イーオスのレインジャー/Ranger of Eosや前兆の壁/Wall of Omensで復讐蔦/Vengevineの能力を活用する通称キブラーバント(→*2)や、失われたアラーラの君主/Sovereigns of Lost Alaraでエルドラージの徴兵/Eldrazi Conscriptionを戦場に出すギミックを搭載した徴兵バント、さらにそれらをハイブリッドしたもの(清水直樹が日本選手権10で使用しベスト8入賞)など、様々なバリエーションが生まれた。
総じて神話レアやレアを多用するため、デッキ自体高額になりやすい。これはデッキの主力となるマナ・クリーチャーや各種プレインズウォーカー・多色地形などに高額レアが多く含まれるためで、エルドラージ覚醒後は特にそれが顕著である。そのためよく札束デッキ・あるいは神話バントと称される。
サンプルレシピ1
- 備考
- 世界選手権09 ベスト8 (参考)
- 使用者:Manuel Bucher
- フォーマット
- 緑白トークンを基盤に、ロウクスの戦修道士/Rhox War Monkのためだけに青がタッチされた構成。サイドボードの灰色のレオトー/Grizzled Leotau が特徴的である。
サンプルレシピ2
- 備考
- グランプリ仙台10 優勝・初日全勝 (参考)
- 使用者:Brian Kibler
- フォーマット
Next Level Bant (Kibler Bant) [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 使用者の名からキブラーバント(Kibler Bant)と呼ばれるタイプ。
- 海門の神官/Sea Gate Oracleやイーオスのレインジャー/Ranger of Eosを利用して復讐蔦/Vengevineの条件を満たすことを狙う。
- 同じデッキを使用した渡辺雄也も大会でベスト8入りしている(そちらも初日全勝)。
アラーラの断片ブロック構築
優秀なクリーチャーと呪文の存在により、アラーラの断片ブロック構築では環境初期から存在していた。
インスタント
以下から1つを選ぶ。
・アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
・クリーチャー1体を対象とし、それをオーナーのライブラリーの一番下に置く。
・インスタント呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
エンチャント
忘却の輪が戦場に出たとき、他の土地でないパーマネント1つを対象とし、それを追放する。
忘却の輪が戦場を離れたとき、その追放されたカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
バントの魔除け/Bant Charmや忘却の輪/Oblivion Ringの存在により、このデッキカラーには珍しくクリーチャー除去に優れている。
コンフラックスで貴族の教主/Noble Hierarchが加わって以降は、このカードを探してこられるイーオスのレインジャー/Ranger of Eosを主力にしたものが主流になった。
クリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier) レインジャー(Ranger)
イーオスのレインジャーが戦場に出たとき、あなたは「あなたのライブラリーからマナ総量が1以下のクリーチャー・カードを最大2枚まで探し、それらを公開し、あなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
3/2サンプルレシピ
- 備考
- The Finals08 優勝 (参考)
- 使用者:市川典和
- フォーマット
Bant [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
コンフラックスで貴族の教主/Noble Hierarchが加わったことでスタンダードでも成立するようになった。
伝説のクリーチャー — ツリーフォーク(Treefolk) シャーマン(Shaman)
各クリーチャーは、パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振る。
0/5黒を足してドランデッキの要素を入れることが多い。極楽鳥/Birds of Paradiseも合わせたマナ・クリーチャー8枚体制から2ターン目に包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Towerやロウクスの戦修道士/Rhox War Monkを出す動きを安定させている。このバージョンを特に「ダーク・バント(Dark Bant)」と呼ぶ。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー京都09 ベスト4 (参考)
- 使用者:Brian Robinson
- フォーマット
Bant [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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エクステンデッド
クリーチャー — 天使(Angel)
飛行、先制攻撃、絆魂、プロテクション(デーモン(Demon))、プロテクション(ドラゴン(Dragon))
5/5インスタント
以下から1つを選ぶ。
・アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
・クリーチャー1体を対象とし、それをオーナーのライブラリーの一番下に置く。
・インスタント呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
バント/Bantのクリーチャーを打ち消しや除去でサポートする基本方針は同じ。フェッチランド+ショックランドの組み合わせでマナ基盤の安定性も高い。
特にフィニッシャーの悪斬の天使/Baneslayer Angelや確定除去のバントの魔除け/Bant Charmの存在によりメタゲームの中心にあるZooに対して有利に戦えることが利点となる。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリオークランド10 ベスト4 (参考)
- 使用者:Conley Woods
- フォーマット
Bant [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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レガシー
バント/Bantのクリーチャーをカウンターで守るクロック・パーミッションデッキ。
クリーチャー — ルアゴイフ(Lhurgoyf)
タルモゴイフのパワーは、すべての墓地にあるカードのカード・タイプの数に等しく、タフネスはその点数に1を加えた点数に等しい。
*/1+*インスタント
あなたは、この呪文のマナ・コストを支払うのではなく、1点のライフを支払うとともにあなたの手札にある青のカードを1枚、追放することを選んでもよい。
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。
同環境のタッチ白の青緑スレッショルドをベースに組まれることが多い。スレッショルド生物を抜いてバントのクリーチャーを入れることですんなりデッキが構築されたため、かなり早い段階からこのデッキタイプが存在していた。
特に賛美の強化でタルモゴイフ/Tarmogoyfがタルモゴイフ同士の殴り合いに一方的に勝てるようになるため、同系に対して有利になるのが利点である。
フェッチランド+デュアルランドによりマナ基盤も安定している。
- デッキのバリエーションが広いのもエターナルならでは。相殺/Counterbalance+師範の占い独楽/Sensei's Divining Topのソフトロックコンボを搭載したものや、自然の秩序/Natural Order+大祖始/Progenitusのギミックを積んだPro Bant、両者をハイブリッドしたCTP(CounterTop-Progenitus、→*1)、聖遺の騎士/Knight of the ReliquaryをアタッカーにしたNew Horizons、サバイバルの要素を取り入れたバント・サバイバルなど、幅広い派生形が存在する。
- ミラディンの傷跡ブロック参入でさらにデッキ構築の幅が広がった。石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticと殴打頭蓋/Batterskull等の優秀な装備品を採用する通称石鍛冶バント(Mystic Bant)や緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenithによるシルバーバレット戦術を組み込んだZenith Bantなどがその例。また、新たなるファイレクシアで加わった精神的つまづき/Mental Misstepは、テンポ・アドバンテージに特化したこのアーキタイプにとって強力な援護となったが、すぐに(2011年10月1日より)禁止カードに指定されてしまった。→*2
サンプルレシピ1
- 備考
- グランプリマドリード10 ベスト8 (参考)
- 使用者:Ruben Gonzalez
- フォーマット
CTP [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- CTP(CounterTop-Progenitus)と呼ばれるタイプ。
サンプルレシピ2
- 備考
- グランプリプロビデンス11 優勝 (参考)
- 使用者:James Rynkiewicz
- フォーマット
- 新たなるファイレクシア参入後のデッキ。
- 定番のForce of Willが採用されておらず、No-Force Bantなどと呼ばれた。
サンプルレシピ3
Bant(Legacy) [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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