黒コントロール
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*[[精神ねじ切り/Wrench Mind]]などの高効率の[[手札破壊]]をメインから使用していくハンデス重視型と、ハンデスカードの代わりに除去を詰め込んだ対クリーチャー戦重視型の2種類に分けることもできる。どちらも一長一短であるため、使用者の好みやメタによって使い分けられる場合が多い。 | *[[精神ねじ切り/Wrench Mind]]などの高効率の[[手札破壊]]をメインから使用していくハンデス重視型と、ハンデスカードの代わりに除去を詰め込んだ対クリーチャー戦重視型の2種類に分けることもできる。どちらも一長一短であるため、使用者の好みやメタによって使い分けられる場合が多い。 |
2013年11月22日 (金) 10:03時点における版
黒コントロール(Mono Black Control)は、黒単色のコントロールデッキ。略して「黒コン」とも呼ばれる。
目次 |
概要
黒の得意とするクリーチャー除去や手札破壊をベースに、対戦相手と戦場をコントロールすることを狙う。
エンドカードはドレイン系の呪文や大型クリーチャーが主であるが、時代によってカード自体はまちまち。
黎明期から現在まで非常に人気のあるデッキタイプであり、環境によって構成は様々。黒は色拘束が強いカードが多かったり、単色で組まれる事でより威力を発揮するカードが多い為、環境に現れた強力なカードを最大限に使いたいが為に組まれたりもする。
手札破壊を持つ性質上、コンボデッキやパーミッションには有利。ピンポイントでのクリーチャー除去も豊富なため、中速ビートダウン相手にも互角以上に戦える。
一方、手札の消費が激しいウィニーは、手札破壊の効果が薄くなること、黒にライフロスを要求するカードが多くダメージレースで押し切られやすいことから相性が悪い。特にこの傾向が顕著なスライや、多くの黒の除去が効かない黒ウィニーなどは苦手。しかしこれに関しては、環境に存在するドレインカードや、除去特に全体除去の速度や質次第で挽回も不可能ではない。
その他にも、プロテクションやアーティファクト、エンチャントは、手札破壊やアーティファクトに頼らなければ処理が困難なため、メタられると色対策カードの質によってはどうしようもなくなってしまう場合もある。
ラヴニカへの回帰ブロック+テーロス・ブロック期
信心ギミックを中心とする黒単色の中速ビート・コントロールが存在する。
詳細は黒単信心を参照。
時のらせんブロック期
時のらせんブロック期は、「黒い神の怒り/Wrath of God」こと滅び/Damnationをベースにしたコントロールデッキが存在した。特に時のらせんブロック構築で有力なタイプだったが、スタンダードにも存在した。
突然の死/Sudden Deathや堕落の触手/Tendrils of Corruption、殺戮の契約/Slaughter Pactなどの単体除去によって序盤の攻勢をしのぎ、滅びによってカード・アドバンテージを稼ぐのが基本的な戦略。特に堕落の触手はライフを稼ぐのにも役立った。時のらせんブロック構築では、幽体の魔力/Spectral Force対策に大物狙い/Big Game Hunterが使われることもあった。
この環境には黒に実用的なドローが無いため、手札破壊から一気に大型クリーチャーへ繋ぎゲームを決めるのが重要となる。
フィニッシャーには手札破壊と相性がよいファイレクシアのトーテム像/Phyrexian Totem、制圧力のある要塞の監視者/Stronghold Overseerやセンギアの吸血魔/Sengir Nosferatuがよく用いられた。未来予知参入後は黒き剣の継承者コーラシュ/Korlash, Heir to Blackbladeが使われることが多かった。
デッキ内のカードが3マナ以降に偏っていたため、マナ加速として虹色のレンズ/Prismatic Lensや精神石/Mind Stoneがよく採用されていた。
時のらせんブロック構築では、メタゲームで最有力視されたスライに対して、除去兼回復の役割を果たす堕落の触手、火力で除去されづらい高タフネスのクリーチャーが有効だった。
未来予知参入後の時のらせんブロック構築では、ニヒリスコントロールとも呼ばれる、小悪疫/Smallpoxを中心としたものが主流となった。
スタンダード版
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (15) | |
4 | 惑乱の死霊/Hypnotic Specter |
4 | 闇の腹心/Dark Confidant |
3 | 墓生まれの詩神/Graveborn Muse |
4 | 黒き剣の継承者コーラシュ/Korlash, Heir to Blackblade |
呪文 (22) | |
4 | 精神石/Mind Stone |
4 | 堕落の触手/Tendrils of Corruption |
2 | 魂の消耗/Consume Spirit |
2 | ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer |
3 | 呆然/Stupor |
3 | 突然の死/Sudden Death |
2 | 滅び/Damnation |
2 | 殺戮の契約/Slaughter Pact |
土地 (23) | |
19 | 沼/Swamp |
4 | 草むした墓/Overgrown Tomb |
サイドボード | |
4 | ボトルのノーム/Bottle Gnomes |
4 | 虚空の力線/Leyline of the Void |
3 | クローサの掌握/Krosan Grip |
1 | 滅び/Damnation |
3 | 十二足獣/Dodecapod |
ミラディン・ブロック期
帰ってきた悪疫/Poxこと死の雲/Death Cloudを利用したデスクラウド型が登場した。
黒緑の構成をとることが多いので細かい解説はデスクラウドを参照。
黒単のものは世界のるつぼ/Crucible of Worldsを使用したるつぼクラウドがある。
オデッセイ・ブロック期
トーメントが黒重視を全面的に押し出していたため、オデッセイ・ブロック構築および当時のスタンダード環境で一大勢力を形成する。
無垢の血/Innocent Blood、チェイナーの布告/Chainer's Edict、もぎとり/Mutilateをフル投入したマス・デストラクション型が流行する。
陰謀団の貴重品室/Cabal Coffersからの大量マナにより、ミラーリ/Mirariや次元の門/Planar Portalを有効利用できた。
とどめはミラーリ経由の堕落/Corruptや霊魂焼却/Soul Burn。無垢の血/Innocent Bloodを減らして戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadfulやナントゥーコの影/Nantuko Shadeで押し切るタイプもある。また、相手次第では消えないこだま/Haunting Echoesで投了に追い込むことも。
インベイジョン・ブロック期は、ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaでカードを引くアリーナドレイン。→*1
オンスロート・ブロックが入ると燻し/Smotherやアンデッドの剣闘士/Undead Gladiatorが追加され、完成度が更に高まった。→*2
また、陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minionを主力にしたノワールも登場。
スタンダード版
後期型
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (4) | |
2 | アンデッドの剣闘士/Undead Gladiator |
2 | 戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful |
呪文 (30) | |
2 | 陰謀団式療法/Cabal Therapy |
4 | チェイナーの布告/Chainer's Edict |
3 | 堕落/Corrupt |
4 | 魔性の教示者/Diabolic Tutor |
4 | 強迫/Duress |
1 | 消えないこだま/Haunting Echoes |
1 | 精神ヘドロ/Mind Sludge |
1 | ミラーリ/Mirari |
4 | もぎとり/Mutilate |
2 | 占骨術/Skeletal Scrying |
4 | 燻し/Smother |
土地 (26) | |
23 | 沼/Swamp |
3 | 陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers |
サイドボード | |
1 | 堕落/Corrupt |
3 | 墓生まれの詩神/Graveborn Muse |
2 | ラクァタスのチャンピオン/Laquatus's Champion |
1 | 消えないこだま/Haunting Echoes |
1 | 精神ヘドロ/Mind Sludge |
4 | ナントゥーコの影/Nantuko Shade |
1 | 激浪の複製機/Riptide Replicator |
2 | 萎縮した卑劣漢/Withered Wretch |
- オンスロート・ブロック参入後の最後期のスタンダードバージョン。
初期型
Mono-Black Control [1] | |||||||||
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|
- インベイジョン・ブロック+オデッセイ・ブロック期のデッキ。
オデッセイ・ブロック構築版
- 備考
- プロツアー大阪02 準優勝 (参考)
- 使用者:Olivier Ruel
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (10) | |
4 | ラクァタスのチャンピオン/Laquatus's Champion |
4 | ナントゥーコの影/Nantuko Shade |
2 | よろめく大群/Shambling Swarm |
呪文 (23) | |
4 | チェイナーの布告/Chainer's Edict |
2 | 魔性の教示者/Diabolic Tutor |
1 | 消えないこだま/Haunting Echoes |
4 | 無垢の血/Innocent Blood |
4 | 精神ヘドロ/Mind Sludge |
1 | 病的な飢え/Morbid Hunger |
3 | もぎとり/Mutilate |
1 | 腐臭の地/Rancid Earth |
3 | 占骨術/Skeletal Scrying |
土地 (27) | |
23 | 沼/Swamp |
4 | 陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers |
サイドボード | |
4 | 陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion |
3 | 催眠の悪鬼/Mesmeric Fiend |
1 | 病的な飢え/Morbid Hunger |
1 | もぎとり/Mutilate |
3 | 腐臭の地/Rancid Earth |
2 | よろめく大群/Shambling Swarm |
1 | 占骨術/Skeletal Scrying |
マスクス・ブロック構築
メタゲームの中心にあるリベリオンへの対策として生まれたデッキで、大量のクリーチャー除去を有する。
対戦相手のクリーチャーは全て除去することが前提となるため、冷たい亡霊/Chilling Apparitionも充分な脅威となりうる。
フィニッシャーはのたうつウンパス/Thrashing Wumpusなど。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (13) | |
2 | カテラン組合の奴隷商人/Cateran Slaver |
4 | 冷たい亡霊/Chilling Apparition |
3 | 原始のシャンブラー/Primeval Shambler |
4 | のたうつウンパス/Thrashing Wumpus |
呪文 (23) | |
2 | 報いの波/Wave of Reckoning |
3 | 恐喝/Extortion |
3 | 強行軍/Forced March |
4 | 解呪/Disenchant |
4 | 暗黒の儀式/Dark Ritual |
4 | 殺し/Snuff Out |
3 | 破滅の印章/Seal of Doom |
土地 (24) | |
16 | 沼/Swamp |
7 | 平地/Plains |
1 | コーの安息所/Kor Haven |
サイドボード | |
1 | カテラン組合の奴隷商人/Cateran Slaver |
3 | ディープウッドの使節/Deepwood Legate |
1 | 旗艦プレデター/Predator, Flagship |
2 | 報いの波/Wave of Reckoning |
1 | 強行軍/Forced March |
1 | 恐喝/Extortion |
1 | 虐殺/Massacre |
3 | 暴露/Unmask |
2 | 浄化の印章/Seal of Cleansing |
- 白が数枚タッチされ解呪/Disenchantなどが入れられている。
ウルザ・ブロック期
ウルザ・ブロックでヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willや強迫/Duressなどのパワーカードを得たことにより、当時のスタンダードやウルザ・ブロック構築で活躍した。
厄介なパーマネントに対処可能な火薬樽/Powder Kegの存在も大きい。
これらの黒強化の恩恵を受けて、ネクロディスクも強化されている。
テンペスト・ブロック期には、死体のダンス/Corpse Danceやヴォルラスの要塞/Volrath's Strongholdを利用しクリーチャーの能力を使いまわす戦術が登場した。使いまわされるクリーチャーは貪欲なるネズミ/Ravenous Ratsやファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelordなど。特にボトルのノーム/Bottle Gnomesをメインに回すタイプはダンシング・ノームと呼ばれる。
Jakub Slemrが世界選手権99にこのデッキを持ち込み、スタンダード部門6戦全勝、総合ベスト8と輝かしい成績を残している(デッキリストはWorld Championship Decks 1999を参照)。
マスクス・ブロック参入後には、吸血の教示者/Vampiric Tutorによるシルバーバレット戦略を基調としたフローレスブラックも登場する。
サンプルレシピ
- 備考
- The Finals99 ベスト4
- 使用者:森勝洋
- フォーマット
- マスクス・ブロック参入後のバージョン。
- センギアの従臣/Sengir Autocratからデルレイッチ/Delraichを高速召喚する「強襲デルレイッチ」のコンボが組み込まれている。
ミラージュ・ブロック+テンペスト・ブロック期
第5版でネクロポーテンス/Necropotenceが再録されたためネクロディスクは健在。
また、1枚でいろいろなことができる悪疫/Poxを中心に作ったタイプも登場した。
基本的戦略は、アドバンテージを生み出すカードを多用して相手より多くのリソースを展開し、自分のリソースが残る程度に悪疫/Poxを唱え、残ったリソースか早いリカバリーによって勝利することである。
詳しくはシュナイダーポックスを参照。
アイスエイジ・ブロック期
最強クラスのドローエンジンであるネクロポーテンス/Necropotenceを利用したネクロディスクが環境を真っ黒に染め上げた(通称、ネクロの夏)。
詳しくはネクロディスクを参照。
単純にネクロポーテンスで大量にカードを引いてハンド・アドバンテージを稼ぎ、危なくなったらネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskで戦場をリセットする。
エクステンデッド
また、悪疫/Poxをメインにしたシュナイダーポックスも存在した。
レガシー
レガシーでは、従来の黒コントロールに緑をタッチしたTrain Wreckと呼ばれるデッキが存在する。
用いられないこともあるが、フィニッシャーに据えられているヘルドーザー/Helldozerが特徴的。
詳しくはTrain Wreckを参照のこと。
また、旧エクステンデッドに存在したPoxも、さらなる改良が加えられて存在している。
詳しくはPoxを参照のこと。
Pauper
3種のネズミをフル活用したアドバンテージ重視型のコントロールデッキが存在する。
貪欲なるネズミ/Ravenous Rats、騒がしいネズミ/Chittering Rats、墓所のネズミ/Crypt Ratsを用いて様々な形でアドバンテージを取りに行く構成が特徴。デッキに入るクリーチャーはほとんどが3マナ以下であるため、発掘/Unearthも高い頻度で使用される。また、ダメージソースがクリーチャーだけではデッキとしての線があまりにも細いため、堕落/Corruptが追加の勝ち手段として用いられる。ネズミなどで稼いだ信心を利用できるアスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodelの登場で強化された。
- 精神ねじ切り/Wrench Mindなどの高効率の手札破壊をメインから使用していくハンデス重視型と、ハンデスカードの代わりに除去を詰め込んだ対クリーチャー戦重視型の2種類に分けることもできる。どちらも一長一短であるため、使用者の好みやメタによって使い分けられる場合が多い。
黎明期
精神錯乱/Mind Twistなどで手札破壊し拷問台/The Rackでダメージを与える黒き拷問台が存在。