紅蓮地獄/Pyroclasm

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[[シングルシンボル]]2[[マナ]]という[[軽い]][[マナ・コスト]]で複数の[[小型クリーチャー]]を[[除去]]できるので、[[テンポ]]及び[[カード・アドバンテージ]]の両面で優れている。[[アイスエイジ]]で登場して以来、主に[[ウィニー]]対策として様々な[[フォーマット]]の多くの[[デッキ]]で使用されている。
 
[[シングルシンボル]]2[[マナ]]という[[軽い]][[マナ・コスト]]で複数の[[小型クリーチャー]]を[[除去]]できるので、[[テンポ]]及び[[カード・アドバンテージ]]の両面で優れている。[[アイスエイジ]]で登場して以来、主に[[ウィニー]]対策として様々な[[フォーマット]]の多くの[[デッキ]]で使用されている。
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[[第7版]]まで赤の全体除去の基本だった[[地震/Earthquake]]と比べると、以下の違いがある。
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#「[[ダメージ]]の値が固定である」
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#*柔軟性では劣るが、ダメージ効率では勝っている。
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#「[[飛行]]クリーチャーにもダメージが入る」
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#*多くの場合地震に勝る部分。自分の飛行クリーチャーにもダメージが入ってしまうが、赤の軽量飛行クリーチャーはそう多くない。飛行クリーチャーを多用するタイプのウィニーには特に効果的である。
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#*利点にも欠点にもなるが、[[ライフ]]の損失をできる限り抑えたい低速の[[コントロールデッキ]]ではこちらが好まれることが多い。
  
 
後年に登場した様々な[[#主な亜種|亜種]]を含めても、[[コスト]]と[[効果]]のバランスが高いレベルでまとまっており、[[全体火力]]の代表カードと言える。[[Mark Rosewater]]からはアイスエイジのベストデザインカード第9位に選ばれ、「シンプルかつ完璧なデザイン」という高い評価を受けている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/ice-guys-finish-first-2004-08-02 Ice Guys Finish First]([[Making Magic]] [[2004年]]8月2日 [[Mark Rosewater]]著)</ref><ref>[http://web.archive.org/web/20090630025849/http://braingeyser.at.infoseek.co.jp/04/1218.html アイスべきやつら] (個人サイト「Braingeyser」Internet Archive、上の記事の翻訳)</ref>。しかしこれの存在によってウィニーの活躍できる余地が狭められている面も否めず、[[スタンダード]]で使用可能なセットでの[[再録]]はご無沙汰となっている。
 
後年に登場した様々な[[#主な亜種|亜種]]を含めても、[[コスト]]と[[効果]]のバランスが高いレベルでまとまっており、[[全体火力]]の代表カードと言える。[[Mark Rosewater]]からはアイスエイジのベストデザインカード第9位に選ばれ、「シンプルかつ完璧なデザイン」という高い評価を受けている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/ice-guys-finish-first-2004-08-02 Ice Guys Finish First]([[Making Magic]] [[2004年]]8月2日 [[Mark Rosewater]]著)</ref><ref>[http://web.archive.org/web/20090630025849/http://braingeyser.at.infoseek.co.jp/04/1218.html アイスべきやつら] (個人サイト「Braingeyser」Internet Archive、上の記事の翻訳)</ref>。しかしこれの存在によってウィニーの活躍できる余地が狭められている面も否めず、[[スタンダード]]で使用可能なセットでの[[再録]]はご無沙汰となっている。
  
*[[第7版]]まで赤の全体除去の基本だった[[地震/Earthquake]]と比べると「[[ダメージ]]の値が固定である」「[[飛行]]クリーチャーにもダメージが入る」「[[プレイヤー]]にはダメージが入らない」という違いがある。1点目は地震に劣る部分だが、こちらはその分ダメージ効率で勝っている。2点目は多くの場合地震に勝る部分。自分の飛行クリーチャーにもダメージが入ってしまうが、赤の軽量飛行クリーチャーはそう多くない。飛行クリーチャーを多用するタイプのウィニーには特に効果的である。3点目は利点にも欠点にもなるが、[[ライフ]]の損失をできる限り抑えたい低速の[[コントロールデッキ]]ではこちらが好まれることが多い。
 
 
*“pyr(o)-”は「炎」や「熱」を、“clasm”は「破壊」を意味する。例えば火砕流のことを英語で“pyroclastic flow”という。
 
*“pyr(o)-”は「炎」や「熱」を、“clasm”は「破壊」を意味する。例えば火砕流のことを英語で“pyroclastic flow”という。
 
*「紅蓮地獄」とは本来、仏教における八寒地獄のひとつで、あまりの寒さに皮膚が破れて紅色の蓮花が咲いたように血が噴き出す地獄のこと。赤は赤だが、火炎で焼き尽くすイメージのこのカードとは正反対である。もっともそういう細かい知識を抜きにして[[カード名]]の語感だけに注目すれば、雰囲気を踏まえたいい意訳と言えるだろう。また、このカードがアイスエイジで作られたカードである事も合わせれば、名訳とも考えられる。
 
*「紅蓮地獄」とは本来、仏教における八寒地獄のひとつで、あまりの寒さに皮膚が破れて紅色の蓮花が咲いたように血が噴き出す地獄のこと。赤は赤だが、火炎で焼き尽くすイメージのこのカードとは正反対である。もっともそういう細かい知識を抜きにして[[カード名]]の語感だけに注目すれば、雰囲気を踏まえたいい意訳と言えるだろう。また、このカードがアイスエイジで作られたカードである事も合わせれば、名訳とも考えられる。
  
 
==関連カード==
 
==関連カード==
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===主な亜種===
 
===主な亜種===
 
各クリーチャーにダメージを与える全体火力。特筆しない限り[[ソーサリー]]で[[ダブルシンボル]]。'''太字'''は[[インスタント]]。[[プレイヤー]]にもダメージを与えるものは[[インフェルノ/Inferno]]を、飛行を持たないクリーチャーにのみダメージを与えるものは[[微震/Tremor]]を、自分の[[コントロール]]しているクリーチャーはダメージを受けないものは[[サイムーン/Simoon]]の項を参照。
 
各クリーチャーにダメージを与える全体火力。特筆しない限り[[ソーサリー]]で[[ダブルシンボル]]。'''太字'''は[[インスタント]]。[[プレイヤー]]にもダメージを与えるものは[[インフェルノ/Inferno]]を、飛行を持たないクリーチャーにのみダメージを与えるものは[[微震/Tremor]]を、自分の[[コントロール]]しているクリーチャーはダメージを受けないものは[[サイムーン/Simoon]]の項を参照。
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*'''[[吸血鬼の復讐/Vampires' Vengeance]]''' - 3マナ。シングルシンボル。[[吸血鬼]]でないクリーチャー限定。[[血]][[トークン]]を生成。([[イニストラード:真紅の契り]])
 
*'''[[吸血鬼の復讐/Vampires' Vengeance]]''' - 3マナ。シングルシンボル。[[吸血鬼]]でないクリーチャー限定。[[血]][[トークン]]を生成。([[イニストラード:真紅の契り]])
 
*'''[[ブレス攻撃/Breath Weapon]]''' - 3マナ。シングルシンボル。[[ドラゴン]]でないクリーチャー限定。([[統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い]])
 
*'''[[ブレス攻撃/Breath Weapon]]''' - 3マナ。シングルシンボル。[[ドラゴン]]でないクリーチャー限定。([[統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い]])
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*[[炎の中へ/Into the Fire]] - 3マナ。シングルシンボル。プレインズウォーカーと[[バトル]]にもダメージ。手札入れ替えのモードと選択。([[機械兵団の進軍]])
  
 
====3点====
 
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*[[敵意ある乗っ取り/Hostile Takeover]] - 5マナ。[[青黒赤]]。ダメージの前にクリーチャーをそれぞれ1体ずつまで1/1と4/4にできる。([[ニューカペナの街角]])
 
*[[敵意ある乗っ取り/Hostile Takeover]] - 5マナ。[[青黒赤]]。ダメージの前にクリーチャーをそれぞれ1体ずつまで1/1と4/4にできる。([[ニューカペナの街角]])
 
*[[白熱のアリア/Incandescent Aria]]  - 3マナ。[[赤緑白]]。トークンでないクリーチャー限定。(ニューカペナの街角)
 
*[[白熱のアリア/Incandescent Aria]]  - 3マナ。[[赤緑白]]。トークンでないクリーチャー限定。(ニューカペナの街角)
*[[サンダーウェイヴ/Thunderwave]] - 4マナ。20面[[ダイス]]の出目が10以上ならクリーチャー1体だけを、20ならあなたの全クリーチャーを範囲外にできる。(統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)
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*[[サンダーウェイヴ/Thunderwave]] - 4マナ。20面[[ダイス]]の出目が10以上ならクリーチャー1体だけを、20ならあなたの全クリーチャーを範囲外にできるうえ威力が倍になる。(統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い)
*[[兄弟仲の終焉/Brotherhood's End]] - 3マナ。プレイズウォーカーにもダメージ。マナ総量3以下のアーティファクトをすべて破壊するモードも選べる。([[兄弟戦争]])
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*[[兄弟仲の終焉/Brotherhood's End]] - 3マナ。プレインズウォーカーにもダメージ。アーティファクト破壊のモードと選択。([[兄弟戦争]])
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*[[カーサスへの侵攻/Invasion of Karsus‎]] - 4マナ。[[守備値]]4の[[包囲戦]][[バトル]]の[[ETB]]能力。プレインズウォーカーにもダメージ。(機械兵団の進軍)
  
 
====4点====
 
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*[[嵐の怒り/Storm's Wrath]] - 4マナ。プレインズウォーカーにもダメージ。(テーロス還魂記)
 
*[[嵐の怒り/Storm's Wrath]] - 4マナ。プレインズウォーカーにもダメージ。(テーロス還魂記)
 
*[[霜と火の戦い/Battle of Frost and Fire]] - [[青赤]]5マナの[[英雄譚]][[エンチャント]]の第I章能力。[[巨人]]にのみ無効だが、プレインズウォーカーにもダメージが及ぶ。(カルドハイム)
 
*[[霜と火の戦い/Battle of Frost and Fire]] - [[青赤]]5マナの[[英雄譚]][[エンチャント]]の第I章能力。[[巨人]]にのみ無効だが、プレインズウォーカーにもダメージが及ぶ。(カルドハイム)
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*'''[[ギャリフレイの陥落+終止符を/Gallifrey Falls+No More]]''' - 6マナ。追放効果付き。神々の憤怒の上位種。[[融合]][[分割カード]]の半分。([[ドクター・フー統率者デッキ]])
  
 
====5点以上====
 
====5点以上====
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*[[炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller]] - X点。6マナ初期[[忠誠度]]4のプレインズウォーカーの[-X][[忠誠度能力]]。(ゲートウォッチの誓い)
 
*[[炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller]] - X点。6マナ初期[[忠誠度]]4のプレインズウォーカーの[-X][[忠誠度能力]]。(ゲートウォッチの誓い)
 
*[[銀河を焔羅のままに/Let the Galaxy Burn]] - X+2点。X5R[[続唱]]ソーサリー。このターン戦場に出ていたクリーチャーのみダメージを受けない。([[ウォーハンマー40,000統率者デッキ]])
 
*[[銀河を焔羅のままに/Let the Galaxy Burn]] - X+2点。X5R[[続唱]]ソーサリー。このターン戦場に出ていたクリーチャーのみダメージを受けない。([[ウォーハンマー40,000統率者デッキ]])
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*[[悪辣な略奪/Spiteful Banditry]] - X点。ダブルシンボル。エンチャントのETB能力。対戦相手のクリーチャーが死亡するたび1ターンに1個まで[[宝物]]トークンを生成。([[指輪物語:中つ国の伝承]])
 
====特殊な可変点数====
 
====特殊な可変点数====
 
*[[連鎖反応/Chain Reaction]] - 4マナ。戦場に出ているクリーチャーの数に等しい値のダメージ。([[ワールドウェイク]])
 
*[[連鎖反応/Chain Reaction]] - 4マナ。戦場に出ているクリーチャーの数に等しい値のダメージ。([[ワールドウェイク]])
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*[[構造的突撃/Structural Assault]] - 5マナ。この[[ターン]]墓地に置かれたアーティファクトの数だけダメージ。先にすべてのアーティファクトを破壊する。(ニューカペナの街角)
 
*[[構造的突撃/Structural Assault]] - 5マナ。この[[ターン]]墓地に置かれたアーティファクトの数だけダメージ。先にすべてのアーティファクトを破壊する。(ニューカペナの街角)
 
*[[死体の爆発/Corpse Explosion]] - 3マナ。[[黒赤]]。墓地のクリーチャーを追放し、そのパワー分のダメージ。プレインズウォーカーにも及ぶ。(ニューカペナの街角)
 
*[[死体の爆発/Corpse Explosion]] - 3マナ。[[黒赤]]。墓地のクリーチャーを追放し、そのパワー分のダメージ。プレインズウォーカーにも及ぶ。(ニューカペナの街角)
 
+
*[[壊滅的な落盤/Calamitous Cave-In]] - 4マナ。シングルシンボル。あなたの戦場と墓地の[[洞窟]]の数に等しいダメージ。プレインズウォーカーにも及ぶ。([[イクサラン:失われし洞窟]])
 
==参考==
 
==参考==
 
<references/>
 
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2024年1月17日 (水) 07:44時点における版


Pyroclasm / 紅蓮地獄 (1)(赤)
ソーサリー

紅蓮地獄は各クリーチャーにそれぞれ2点のダメージを与える。


の基本的な全体除去の1つ。

シングルシンボル2マナという軽いマナ・コストで複数の小型クリーチャー除去できるので、テンポ及びカード・アドバンテージの両面で優れている。アイスエイジで登場して以来、主にウィニー対策として様々なフォーマットの多くのデッキで使用されている。

第7版まで赤の全体除去の基本だった地震/Earthquakeと比べると、以下の違いがある。

  1. ダメージの値が固定である」
    • 柔軟性では劣るが、ダメージ効率では勝っている。
  2. 飛行クリーチャーにもダメージが入る」
    • 多くの場合地震に勝る部分。自分の飛行クリーチャーにもダメージが入ってしまうが、赤の軽量飛行クリーチャーはそう多くない。飛行クリーチャーを多用するタイプのウィニーには特に効果的である。
  3. プレイヤーにはダメージが入らない」

後年に登場した様々な亜種を含めても、コスト効果のバランスが高いレベルでまとまっており、全体火力の代表カードと言える。Mark Rosewaterからはアイスエイジのベストデザインカード第9位に選ばれ、「シンプルかつ完璧なデザイン」という高い評価を受けている[1][2]。しかしこれの存在によってウィニーの活躍できる余地が狭められている面も否めず、スタンダードで使用可能なセットでの再録はご無沙汰となっている。

  • “pyr(o)-”は「炎」や「熱」を、“clasm”は「破壊」を意味する。例えば火砕流のことを英語で“pyroclastic flow”という。
  • 「紅蓮地獄」とは本来、仏教における八寒地獄のひとつで、あまりの寒さに皮膚が破れて紅色の蓮花が咲いたように血が噴き出す地獄のこと。赤は赤だが、火炎で焼き尽くすイメージのこのカードとは正反対である。もっともそういう細かい知識を抜きにしてカード名の語感だけに注目すれば、雰囲気を踏まえたいい意訳と言えるだろう。また、このカードがアイスエイジで作られたカードである事も合わせれば、名訳とも考えられる。

関連カード

主な亜種

各クリーチャーにダメージを与える全体火力。特筆しない限りソーサリーダブルシンボル太字インスタントプレイヤーにもダメージを与えるものはインフェルノ/Infernoを、飛行を持たないクリーチャーにのみダメージを与えるものは微震/Tremorを、自分のコントロールしているクリーチャーはダメージを受けないものはサイムーン/Simoonの項を参照。

1点

2点

3点

4点

5点以上

X点

特殊な可変点数

参考

  1. Ice Guys Finish FirstMaking Magic 2004年8月2日 Mark Rosewater著)
  2. アイスべきやつら (個人サイト「Braingeyser」Internet Archive、上の記事の翻訳)
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