欠色
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欠色/Devoid | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | 戦乱のゼンディカー ゲートウォッチの誓い モダンホライゾン3 モダンホライゾン3統率者デッキ |
CR | CR:702.114 |
欠色(けっしょく)/Devoidは、戦乱のゼンディカーで登場したキーワード能力。これは常在型能力(特性定義能力)である。
[編集] 定義
欠色/Devoidは、「このオブジェクトは無色である。」を意味する。
[編集] 解説
戦乱のゼンディカー・ブロックのエルドラージ・クリーチャー、もしくはエルドラージ/Eldraziらしさを感じさせる呪文が持つ能力である。いずれもマナ・コストに色マナを含むが、欠色により無色になっている。
単体では意味のない能力だが、戦乱のゼンディカー・ブロックには無色であることを参照するカードが多数収録されており、それらとのシナジーを持つ。特定の色であることを参照するカード、あるいは有色・単色・多色であることを参照するカードに引っかからないのは、メリットにもデメリットにもなり得る。
モダンホライゾン3及びモダンホライゾン3統率者デッキでは、エルドラージ、およびウギン/Uginに関連する呪文に与えられた。
[編集] ルール
- この能力は特性定義能力であり、すべての領域で機能する。ゲームの外部やゲームが開始する前であっても同様である。そのほか基本的なルールは特性定義能力の項を参照。
- 例:エムラクールの名残/Vestige of Emrakulは、力のうねり/Surge of Strengthの追加コストで捨てることはできず、衝合/Confluxでライブラリーから探すことはできず、バレントンの岩山踏み/Barrenton Cragtreadsをブロックすることができ、青霊破/Blue Elemental Blastの対象にならない。
- 何らかの方法で欠色を失っても、そのオブジェクトは無色である(種類別や特性定義能力のルールによる)。また、色を持ったとしても、欠色能力自体は失われない。
- 欠色による色を変更する効果は種類別の第5種であるため、欠色を持つオブジェクトに対して欠色を失わせる効果(種類別の第6種)が働いたとしても、色の変更はそれよりも先に適用される。よってそのオブジェクトは結局無色ということになる。
- 統率者戦における固有色の決定には、欠色の有無は関係がない。他のカードと同様の方法で決定される。
- 例:エムラクールの名残/Vestige of Emrakulはマナ・コストに赤マナ・シンボルを含むため、固有色は赤である。
[編集] その他
- 欠色呪文専用の土地である廃集落/Corrupted Crossroadsが存在する。
- 欠色を持つカードは、カード上部以外が透明になった特別なカード枠が使用されている。カード上部はマナ・コストに対応する色と同じ枠であり、面晶体/Hedronの模様が描かれている(カード画像)。
- 幽霊火/Ghostfireなどの過去の無色カードのように全体を透明にしなかった理由は、ブースター・ドラフトなどにおいてマナ・コストの色を誤解するミスが起こりやすかったため[1]。
- 戦乱のゼンディカー・ブロック時点では「エルドラージらしい」ものだけが欠色を持つとされた。条件は以下に当てはまること[2]。
- クリーチャーならば、エルドラージのクリーチャー・タイプを持つ
- 何かを追放できる(嚥下持ち、塵への崩壊/Crumble to Dustなど)
- 末裔・トークンを生み出せる(希望を溺れさせるもの/Drowner of Hope、墓の出産/Grave Birthingなど)
- 何らかの形で無色のものを助けられる(破滅を導くもの/Ruination Guide、溶鉄の生育場/Molten Nurseryなど)
- 対戦相手がオーナーである、追放領域のカードを使うことができる(昇華者、昇華者の突撃/Processor Assaultなど)
- 侵略的に感じられる(音無く飛ぶもの/Silent Skimmer、敵対/Turn Againstなど)
- ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの外部コンサルタントであるJay Annelliの解釈では、(純粋な無色でない)欠色持ちのエルドラージは我々の現実を食らうことで生まれたもの・我々の現実により近いものであり、低級の落とし子としての性質を反映している[3]。
- どの色にも存在するが、黒に最も多く、次いで青、赤、緑の順となっている。白には戦乱のゼンディカーでは存在せず、ゲートウォッチの誓いでも変位エルドラージ/Eldrazi Displacer1枚のみとなっている。
- 市場調査から無色関連メカニズムの好評に対して欠色自体の評価は低く、Mark Rosewaterは目印にしかならないキーワード能力だったことが原因と考え、将来同じメカニズムを扱う場合でも文章欄には書かずに特殊タイプにするだろうと述べている[4][5][6]。
[編集] 脚注
- ↑ Developing New Mechanics in a Returning World(Internet Archive)/再訪世界の新しいメカニズムのデベロップ(Latest Developments 2015年9月18日)
- ↑ Battle for Zendikards, Part One(Internet Archive)/戦乱のゼンディカード その1(Making Magic 2015年9月21日)
- ↑ Ask Jay(2024年5月24日)
- ↑ State of Design 2016/デザイン演説2016(Making Magic 2016年8月29日)
- ↑ Storm Scale: Zendikar and Battle for Zendikar/ストーム値:『ゼンディカー』『戦乱のゼンディカー』ブロック(Making Magic -マジック開発秘話- 2016年11月21日 Mark Rosewater著 米村薫訳)
- ↑ Back to the Future Sight, Part 2/ バック・トゥ・ザ・『未来予知』(フューチャーサイト)・パート2(Making Magic 2020年8月10日)