黒コントロール

提供：MTG Wiki

2008年3月21日 (金) 22:30時点における版

除去と手札破壊をベースにした黒単色のコントロールデッキ。

略して「黒コン」とも呼ばれる。

黒はアーティファクトとエンチャントに対処できないが、手札破壊やアーティファクトによって補う。

勝ち手段はドレイン系のカードや大型クリーチャーが主であるが、時代によってカード自体はまちまち。

黎明期から現在まで非常に人気のあるデッキタイプであり、環境によって構成は様々。 黒は色拘束が強いカードが多かったり、単色で組まれる事でより威力を発揮するカードが多い為、環境に現れた強力なカードを最大限に使いたいが為に組まれたりもする。

手札破壊を持つ性質上、コンボデッキやパーミッションには有利。

一方、手札の消費が激しいスライなどは、手札破壊の効果が薄くなるため不利な傾向にある。 ライフロスを要求するカードが多いことも、スライなどに弱い理由の1つである。しかしこれに関しては、環境に存在するドレインカードの速度や質次第で挽回も不可能ではない。

また、黒いクリーチャーを除去するのは苦手なので、黒ウィニーなども苦手。

時のらせんブロック構築

手札破壊と除去をベースとしたコントロール。

この環境には黒に実用的なドローが無いため、手札破壊から一気に大型クリーチャーへ繋ぎゲームを決めるのが重要となる。

未来予知施行前は滅び/Damnationを中心としたコントロールで、フィニッシャーには手札破壊と相性の良いファイレクシアのトーテム像/Phyrexian Totemや制圧力のある要塞の監視者/Stronghold Overseerやセンギアの吸血魔/Sengir Nosferatuがよく用いられた。

除去に選択肢がなく突然の死/Sudden Deathはよく使われた。構築レベルの恐怖系の除去がなかったため、幽体の魔力/Spectral Force対策に大物狙い/Big Game Hunterが使われることも。

また、使えるカードが3マナ以降に偏っていたためマナブーストとして虹色のレンズ/Prismatic Lensはよく採用されていた。

未来予知参入後は、黒単色のものはニヒリスコントロールとも呼ばれる、 小悪疫/Smallpoxを中心としたものが主流となった。

最有力視されているスライに対し有効に働く、除去兼ライフゲインの堕落の触手/Tendrils of Corruptionをもっとも有効に使えるのが強みであり、高タフネスクリーチャーを展開する点も対スライ戦で有利。

コントロールに強い強力な手札破壊も備えており、同系対策として十二足獣/Dodecapodがサイドボードに採用される。

時のらせんブロック期

「黒い神の怒り」こと滅び/Damnationをベースにしたコントロールデッキ。

次元の混乱での滅び/Damnation登場以来このアーキタイプは模索されていたが、未来予知入りによって強力なフィニッシャーとなる黒き剣の継承者コーラシュ/Korlash, Heir to Blackbladeを得てトーナメントレベルになった。

基本は堕落の触手/Tendrils of Corruptionなどの単体除去で序盤を凌ぎ、滅び/Damnationでアドバンテージを取っていく構えとなる。

サンプルレシピ

• 備考
  • カナダ選手権07 ベスト８（参考）
  • 使用者:Matthew Vienneau
• フォーマット
  • スタンダード（第１０版＋ラヴニカ・ブロック＋時のらせんブロック＋コールドスナップ）

ミラディン・ブロック期

帰ってきた悪疫/Poxこと死の雲/Death Cloudを利用したデスクラウド型が登場した。

黒緑の構成をとることが多いので細かい解説はデスクラウドを参照。 黒単のものは世界のるつぼ/Crucible of Worldsを使用したるつぼクラウドがある。

オデッセイ・ブロック期

トーメントが黒重視を全面的に押し出していたため、オデッセイ・ブロック構築および当時のスタンダード環境で一大勢力を形成する。 無垢の血/Innocent Blood、チェイナーの布告/Chainer's Edict、もぎとり/Mutilateをフル投入したマス・デストラクション型が流行する。 陰謀団の貴重品室/Cabal Coffersからの大量マナにより、ミラーリ/Mirariや次元の門/Planar Portalを有効利用できた。

とどめはミラーリ/Mirari経由の堕落/Corruptや霊魂焼却/Soul Burn。 無垢の血/Innocent Bloodを減らして戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadfulやナントゥーコの影/Nantuko Shadeで押し切るタイプもある。 また、相手次第では消えないこだま/Haunting Echoesで相手を投了に追い込むことも。

インベイジョン・ブロック期は、ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arenaでドローを行うアリーナドレイン。

オンスロート・ブロックが入ると燻し/Smotherやアンデッドの剣闘士/Undead Gladiatorが追加され、完成度が更に高まった。→*1

また、陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minionを主力にしたノワールも登場。

オデッセイ・ブロック構築版

• 備考
  • プロツアー大阪02準優勝（参考）
  • 使用者:Olivier Ruel
• フォーマット
  • オデッセイ・ブロック構築（オデッセイ＋トーメント）

スタンダード版

• 備考
  • 日本選手権03 準優勝（参考）
  • 使用者:藤田修
• フォーマット
  • スタンダード（第７版＋オデッセイ・ブロック＋オンスロート＋レギオン）

• オンスロート・ブロック参入後の最後期のスタンダードバージョン。

マスクス・ブロック構築

メタの中心にあるリベリオンへの対策として生まれたデッキで、大量のクリーチャー除去を有する。

相手クリーチャーは全て除去することが前提となるため、冷たい亡霊/Chilling Apparitionも充分な脅威となりうる。

フィニッシャーはのたうつウンパス/Thrashing Wumpusなど。

サンプルレシピ

• 備考
  • PTQシカゴ
  • 使用者:Alan Shuldner
• フォーマット
  • マスクス・ブロック構築（メルカディアン・マスクス＋ネメシス＋プロフェシー）

• • 白が数枚タッチされ解呪/Disenchantなどが入れられている。

ウルザ・ブロック期

ウルザ・ブロックでヨーグモスの意志/Yawgmoth's Willや強迫/Duressなどのパワーカードを得たことにより、当時のスタンダードやウルザ・ブロック構築で活躍した。 厄介なパーマネントに対処可能な火薬樽/Powder Kegの存在も大きい。 これらの黒強化の恩恵を受けて、ネクロディスクも強化されている。

テンペスト・ブロック期には、死体のダンス/Corpse Danceやヴォルラスの要塞/Volrath's Strongholdを利用しクリーチャーの能力を使いまわす戦術が登場した。 使いまわされるクリーチャーは貪欲なるネズミ/Ravenous Ratsやファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelordなど。特にボトルのノーム/Bottle Gnomesをメインに回すタイプはダンシング・ノームと呼ばれる。

Jakub Slemrが世界選手権99にこのデッキを持ち込み、スタンダード部門６戦全勝、総合ベスト8と輝かしい成績を残している（デッキリストはWorld Championship Decks 1999を参照）。

マスクス・ブロック参入後には、吸血の教示者/Vampiric Tutorによるシルバーバレット戦略を基調としたフローレスブラックも登場する。

サンプルレシピ

• 備考
  • The Finals99 ベスト４
  • 使用者:森勝洋
• フォーマット
  • スタンダード（第６版＋ウルザ・ブロック＋メルカディアン・マスクス）

• マスクス・ブロック参入後のバージョン。
• センギアの従臣/Sengir Autocratからデルレイッチ/Delraichを高速召喚する「強襲デルレイッチ」のコンボが組み込まれている。

ミラージュ・ブロック＋テンペスト・ブロック期

1枚でいろいろなことができる悪疫/Poxを中心に作ったタイプ。

詳しくはシュナイダーポックスを参照。 基本的戦略は、アドバンテージを生み出すカードを多用して相手より多くのリソースを展開し、自分のリソースが残る程度に悪疫/Poxをプレイし、残ったリソースか早いリカバリーによって勝利することである。

アイスエイジ・ブロック期

最強クラスのドローカードネクロポーテンス/Necropotenceを利用したネクロディスクが環境を真っ黒に染め上げた（通称、ネクロの夏）。

詳しくはネクロディスクを参照。

単純にネクロポーテンス/Necropotenceで大量にドローしてハンド・アドバンテージを稼ぎ、危なくなったらネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskで場をリセットする。

黎明期

精神錯乱/Mind Twistなどで手札破壊し拷問台/The Rackでダメージを与える黒き拷問台が存在。

エクステンデッド

旧エクステンデッドではネクロディスクが活躍していた。

また、悪疫/Poxをメインにしたシュナイダーポックスも存在した。

参考

• デッキ集