ファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelord
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クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) キャリアー(Carrier)
(T),ファイレクシアの疫病王を生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-4/-4の修整を受ける。
クリーチャーを1体、生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-1/-1の修整を受ける。
ウルザ・ブロック初出、除去能力付き、5マナ4/4のアタッカーとしても使える優秀クリーチャー。第8版収録時も、よく黒コントロールなどに投入されていた人気の高いカード。
当時のルールでは、まず1番目の能力により、ブロック・クリーチャーに回った場合は最大タフネスが8のクリーチャーまで道連れにできた(→当て逃げ)。あまり使用されることはなかったが、これだけでも相手クリーチャーの十分な牽制になりえた。またウルザ・ブロック当時、ほとんどのデッキが採用していたマスティコア/Masticoreを確実に倒せたのは魅力的であった。
そして2番目のタップの必要無いこの能力が最も重要で、使い道のなくなったクリーチャーを利用するのはもちろんの事、自身を生け贄に捧げることによって、追放による除去や、当時猛威を振るっていた不実/Treacheryを回避できたりとその汎用性は高い。実際にこの能力を死体のダンス/Corpse Danceやゾンビ化/Zombifyなどで使い回されると、対戦相手にとっては相当に厄介である。
- 現在のルールではいずれの能力も戦闘ダメージをスタックに乗せてから生け贄に捧げる、ということができなくなっており、当時と比べて弱体化してしまっている。
- いずれの能力も、自身をコストとして生け贄に捧げても、自分自身を対象にできる。対象の決定はコストの支払いよりも先だからである(「唱える」の記事も参照)。このため、自分自身以外戦場にクリーチャーが居ない時でも不実/Treacheryを回避できる。
- マスクス・ブロックが出た当初のたうつウンパス/Thrashing Wumpusにお株を奪われかけたが、上記のようにマスティコアや不実に高い耐性を持つことがメタゲームにマッチし、最終的には多くの黒コントロールでこちらが採用されていた。
- 自軍のクリーチャーを能動的に墓地に送ることができるのも重要な点。特に生ける屍/Living Deathは強力な相棒であり、スタンダードのnWoやエクステンデッドのマルカ・デスなどで猛威を振るった。
- キャリアーサイクルのフレイバー・テキストは、順番に読んでいくとファイレクシア病の症状を網羅することができる。しかし、第8版日本語版では「ファイレクシア病」の部分が「ファイレクシア人」と改訳(誤訳?)されたために、よく分からなくなってしまった。英文はそのままであることから、少なくともどちらかに何らかの誤訳があったものと思われる。
- 地味にデュエル・マスターズでそれらしいクリーチャーが登場している(コミックス第1巻58ページ1コマ目参照)。
関連カード
サイクル
ウルザズ・レガシーのファイレクシアン・キャリアー・サイクル。生け贄に捧げることでクリーチャーにマイナス修整を与える。フレイバー・テキストにはファイレクシア病の病状の各段階が書かれている。
- ファイレクシアの告発者/Phyrexian Denouncer
- ファイレクシアの堕落者/Phyrexian Debaser
- ファイレクシアの汚染者/Phyrexian Defiler
- ファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelord
類似カード
パーマネントを生け贄に捧げる事でクリーチャーを除去する起動型能力を持つパーマネント。特記しない限り黒のクリーチャーで、生け贄はクリーチャー1体。
火力を飛ばすものはゴブリンの砲撃/Goblin Bombardmentの項を参照。
- 要塞の暗殺者/Stronghold Assassin - ダブルシンボル3マナ2/1。黒でないクリーチャー1体を破壊。タップ能力。(ストロングホールド)
- 漸減/Attrition - ダブルシンボル3マナのエンチャント。黒でないクリーチャー1体を破壊。起動コスト(黒)。(ウルザズ・デスティニー)
- 陰謀団の総帥/Cabal Patriarch - トリプルシンボル6マナ5/5。クリーチャー1体に-2/-2修整。起動コスト(2)(黒)。生け贄の他に、自分の墓地のクリーチャー・カード追放でも起動できる。(オデッセイ)
- よだれ垂らしのグルーディオン/Drooling Groodion - 黒緑6マナ4/3。クリーチャー1体に-2/-2修整。別のクリーチャーに+2+/2修整も与える。起動コスト(2)(黒)(緑)。(ラヴニカ:ギルドの都)
- 病に倒れたルサルカ/Plagued Rusalka - 1マナ1/1。クリーチャー1体に-1/-1修整。起動コスト(黒)。(ギルドパクト)
- 堕ちし番人/Fell Shepherd - ダブルシンボル7マナ8/6。クリーチャー1体に-2/-2修整。起動コスト(黒)。自身は生け贄にできない。(統率者2013)
- 血統の解体者/Brood Butcher - 黒緑5マナ3/3欠色。クリーチャー1体に-2/-2修整。起動コスト(黒)(緑)。(戦乱のゼンディカー)
- エーテリウム造物師、ブレイヤ/Breya, Etherium Shaper - 白青黒赤4マナ4/4。クリーチャー1体に-4/-4修整。起動コスト(2)。生け贄はアーティファクト2つ。(統率者2016)
- 艱苦の伝令/Herald of Anguish - ダブルシンボル7マナ5/5飛行即席。クリーチャー1体に-2/-2修整。起動コスト(1)(黒)。生け贄はアーティファクト1つ。(霊気紛争)
- イフニルの死界/Ifnir Deadlands - 砂漠・土地。クリーチャー1体に-1/-1カウンターを2つ乗せる。起動コスト(2)(黒)(黒)のタップ能力で、ソーサリー・タイミング限定。生け贄は砂漠1つ。(破滅の刻)
- エルフの空掃き/Elvish Skysweeper - 緑1マナ1/1。飛行を持つクリーチャー1体を破壊。起動コスト(4)(緑)。(ラヴニカ:ギルドの都)
- 血なまぐさい法務官/Sanguine Praetor - ダブルシンボル8マナ7/5。生け贄に捧げたクリーチャーと点数で見たマナ・コストが同じクリーチャー1体を破壊。起動コスト(黒)。(ギルドパクト)
- 破砕団の兄弟/Shattergang Brothers - 黒赤緑4マナ3/3。他の各プレイヤーはクリーチャー1体を生け贄に捧げる。起動コスト(2)(黒)。(統率者2013)
- 希望喰らい/Eater of Hope - ダブルシンボル7マナ6/4飛行。クリーチャー1体を破壊。起動コスト(2)(黒)。生け贄は2体必要な上、自身は生け贄にできない。(神々の軍勢)
- 永代巡礼者、アイリ/Ayli, Eternal Pilgrim - 白黒3マナ2/3接死。土地でないパーマネント1つを追放。起動コスト(1)(白)(黒)。ゲーム開始時よりライフが10点多い時のみ起動可能。(ゲートウォッチの誓い)
参考
- ファイレクシア/Phyrexia(背景世界/ストーリー用語)
- ファイレクシア病(背景世界/ストーリー用語)
- カード個別評価:ウルザズ・レガシー - レア
- カード個別評価:第8版 - レア