白緑ビートダウン
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白緑ビートダウン(WG Beatdown)は、クリーチャーに特化した色である白と緑によるビートダウンデッキ。
目次 |
概要
緑のマナ・クリーチャーや白のウィニークリーチャーから展開し、数とサイズで圧倒する。
ステロイドと比べると、クリーチャーのコスト・パフォーマンスと展開力の高さが強みであり、単純な殴り合いには強い。また、時代にもよるが白はパーマネントへの干渉や回復を得意とするため、ある程度のコントロール力を擁することもできる。
反面、直接対戦相手のライフに干渉できないため、やや速度に難があったり、戦場だけで計算を立てられてしまうなどコントロールデッキに対して弱点を持つ。
ラヴニカへの回帰ブロック構築
緑白のギルド/Guild、セレズニア議事会/The Selesnya Conclaveのカードを中心とするビートダウンデッキが存在する。
2マナ3/3相当の議事会の招集/Call of the Conclave、3マナ4/4のロクソドンの強打者/Loxodon Smiter、4マナ5/5の死橋の大巨虫/Deadbridge Goliath(後にワームの到来/Advent of the Wurmに交代)といったマナレシオの高いクリーチャーを次々と展開し、盤面を制圧するのが基本戦略。自然とトークンを多用する構成になるため、根生まれの防衛/Rootborn Defensesなどの居住手段もよく使われる。
ドラゴンの迷路からは単体でのカードパワー・居住とのシナジーともに優れる復活の声/Voice of Resurgenceやワームの到来を獲得し、大きく強化される。プロツアー「ドラゴンの迷路」では使用率3位となり、見事優勝の座に輝いた。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー「ドラゴンの迷路」 優勝 (参考/参考)
- 使用者:Craig Wescoe
- フォーマット
イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期
イニストラード・ブロックの人間勢力やラヴニカへの回帰ブロックのセレズニア議事会/The Selesnya Conclaveのカードを組み合わせたビートダウンデッキが存在する。
大きく分けて2つのタイプがある。1つは緑白人間(GW Humans)で、教区の勇者/Champion of the Parishやアヴァブルックの町長/Mayor of Avabruckを採用し、人間を中心とする部族ウィニーの形を取る。詳細は人間 (デッキ)を参照。
もう1つはミッドレンジタイプで、マナ・クリーチャーからアタッカーを展開し、それを怨恨/Rancorなどでサポートするのが基本方針となる。採用されるクリーチャーはロクソドンの強打者/Loxodon Smiterや銀刃の聖騎士/Silverblade Paladinが定番だが、その他の部分は絡み根の霊/Strangleroot Geist、ウルフィーの銀心/Wolfir Silverheartといったビートダウン性能の高いものであったり、修復の天使/Restoration Angelおよびそれと相性のよいスラーグ牙/Thragtuskなどであったりと様々。
ドラゴンの迷路からは復活の声/Voice of Resurgenceやワームの到来/Advent of the Wurmを獲得し、大きく強化された。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリボーフム12 第13位 (参考)
- 使用者:Svetoslav Ivanov
- フォーマット
GW Aggro [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- ミッドレンジタイプ。CIP能力と明滅のシナジーを重視した構成で、修復の天使に加えて雲隠れ/Cloudshiftまで採用されている。
ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期
イニストラードの追加で古くからのトークン戦略が復活を果たす。
詳細は緑白トークンのページを参照のこと。
ゼンディカー・ブロック+ミラディンの傷跡ブロック期
聖なる秘宝の探索/Quest for the Holy Relic+アージェンタムの鎧/Argentum Armorのコンボを搭載した白単アーマーに、相性がよい復讐蔦/Vengevineや獣相のシャーマン/Fauna Shamanを採用した緑白のデッキも登場した。
新たなるファイレクシアで出産の殻/Birthing Podが登場して以降は、CIP能力やPIG能力を持つクリーチャーと組み合わせてアドバンテージを稼ぐタイプが登場した。
サンプルレシピ
- 備考
- フォーマット
白緑ビートダウン [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 極楽鳥/Birds of Paradise、巣の侵略者/Nest Invader、水蓮のコブラ/Lotus Cobraという11枚のマナ加速によって、3ターン目に4マナまで到達することを意識している。ここから刃砦の英雄/Hero of Bladeholdや野生語りのガラク/Garruk Wildspeakerにつなげることで、トップメタである赤緑ヴァラクートの「最速4ターン目原始のタイタン/Primeval Titan」に対抗する。
- 大元のコンセプトは藤田剛史によるもの。鍛冶友浩による解説も参照。
アラーラの断片ブロック構築
アラーラの断片ブロック構築には、マナ加速から大型クリーチャーにつなぐタイプのデッキが存在する。
貴族の教主/Noble Hierarchから加速して茨異種/Thornlingなどを高速召喚、忘却の輪/Oblivion Ringなどでサポートする。キーカードの貴族の教主はイーオスのレインジャー/Ranger of Eosから集める。
ジャンドコントロールに強いとされ、プロツアーホノルル09でも好成績を収めた。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアーホノルル09 (参考)
- 使用者:斎藤友晴
- フォーマット
WG Aggro [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ローウィン=シャドウムーア・ブロック+アラーラの断片ブロック期
幽体の行列/Spectral Processionなどでトークンを並べ、踏み荒らし/Overrunなどで全体強化して押し切る。詳細は緑白トークンを参照のこと。
時のらせんブロック構築
時のらせんブロック構築では、未来予知の参入後、強力なタルモゴイフ/Tarmogoyfをベースにしたビートダウンデッキが登場した。
詳細は緑白ゴイフを参照のこと。
ラヴニカ・ブロック期
ラヴニカ:ギルドの都で緑白のセレズニアギルドが登場すると、制圧の輝き/Glare of Subdualによるボードコントロールを狙ったセレズニア対立が登場した。
詳細はセレズニア対立を参照。
オデッセイ・ブロック期
オデッセイ・ブロック期は強力なクリーチャーが目白押しであり、このデッキタイプとしては最高クラスのパワーを持つ。
オデッセイの野生の雑種犬/Wild Mongrelや獣群の呼び声/Call of the Herdなどに加え、ジャッジメントが緑と白を優遇していたため藪跳ねアヌーリッド/Anurid Brushhopper、幻影のケンタウロス/Phantom Centaur、象の導き/Elephant Guideを獲得。同時期のスタンダードやオデッセイ・ブロック構築で活躍した。
特にオンスロート以降は貪欲なるベイロス/Ravenous Balothや賛美されし天使/Exalted Angelも追加され、デッキパワーは異常な盛り上がりを見せる。同時期のステロイドをサイズや貪欲なるベイロス・賛美されし天使によるライフ・アドバンテージで圧倒し、はたまた青緑マッドネスにも栄光/Gloryなどで対抗した。
そんなパワー爆発な反面、めちゃくちゃ大振りなデッキでもあるため、サイカトグやウェイク、アストログライドなどのコントロールデッキにことごとく負けてしまう。
- 当時、非常にレアが多いデッキとしても有名だった。「初手7枚中5枚はレアだ」という言もある。参考までに、下記サンプルレシピではメインデッキ60枚中35枚がレア。
- ビーストを主軸としたタイプも存在し、その場合は争乱の崖地/Contested Cliffsのために赤緑白で構築され、苦手だったクリーチャー除去を獲得した。また、デッキ名は区別のためにビーストデッキとされる場合もある。
- 亜種としてマッドネスの活用に特化した白緑マッドネスがある。
- 後期型は生ける願い/Living Wishを3枚以上搭載し、かつ30枚前後かそれ以上のクリーチャーで構成されることが多い。特に願いはデッキに柔軟性をもたらしたため、必要不可欠なカードとなった。
サンプルレシピ
- 備考
- The Finals02 ベスト8 (参考)
- 使用者:小栗文明
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (28) | |
4 | 極楽鳥/Birds of Paradise |
4 | 野生の雑種犬/Wild Mongrel |
4 | 日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla |
4 | 藪跳ねアヌーリッド/Anurid Brushhopper |
4 | 幻影のケンタウロス/Phantom Centaur |
3 | 貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth |
3 | 栄光/Glory |
2 | 賛美されし天使/Exalted Angel |
呪文 (9) | |
4 | 獣群の呼び声/Call of the Herd |
3 | 生ける願い/Living Wish |
2 | 崇拝/Worship |
土地 (23) | |
6 | 森/Forest |
4 | 平地/Plains |
4 | 吹きさらしの荒野/Windswept Heath |
4 | 低木林地/Brushland |
3 | ナントゥーコの僧院/Nantuko Monastery |
2 | サングラスの大草原/Sungrass Prairie |
サイドボード | |
3 | 天啓の光/Ray of Revelation |
3 | たい肥/Compost |
2 | 帰化/Naturalize |
1 | 起源/Genesis |
1 | 森を護る者/Sylvan Safekeeper |
1 | 雲を追うエイヴン/Aven Cloudchaser |
1 | 栄光/Glory |
1 | 剛胆な勇士/Intrepid Hero |
1 | クローサ流再利用/Krosan Reclamation |
1 | 賛美されし天使/Exalted Angel |
マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期
マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期のスタンダードでは、マスクス・ブロック構築同様メロンと呼ばれるタイプが流行。
第7版に変わるまではハルマゲドン/Armageddonを採用したブラストゲドンも存在する。詳細はブラストゲドンを参照のこと。
マスクス・ブロック構築
マスクス・ブロック構築では、非常に強力なブラストダーム/Blastodermを主力としたメロンと呼ばれるタイプ。
もとはリベリオンのミラーマッチ用に緑をタッチしたのが始まりである。詳細はメロンを参照のこと。
ミラージュ・ブロック構築
緑の優秀なクリーチャーに加え白のサポートカードが登場したことにより、ミラージュ・ブロック構築でも成立する。
リバー・ボア/River Boa、マロー/Maroなどによるビートダウンを中断/Abeyanceや平和な心/Pacifismなどでサポートするのが基本。税収/Titheはマナ基盤の安定化に加え、マロー/Maroの増強という役割も併せ持つ。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリトロント97 ベスト8 (参考)
- 使用者:Michael Turian
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
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クリーチャー (25) | |
2 | 大カマキリ/Giant Mantis |
4 | ミストムーン・グリフィン/Mistmoon Griffin |
4 | マロー/Maro |
4 | 根の壁/Wall of Roots |
4 | シマクマ/Striped Bears |
3 | スケイルベインの精鋭/Scalebane's Elite |
4 | リバー・ボア/River Boa |
呪文 (13) | |
2 | 解呪/Disenchant |
3 | 税収/Tithe |
4 | 平和な心/Pacifism |
4 | 中断/Abeyance |
土地 (22) | |
12 | 森/Forest |
6 | 平地/Plains |
4 | 草原/Grasslands |
初期
クロニクル以前は、アーナム・ジン/Erhnam Djinnとハルマゲドン/Armageddonを主軸にした、いわゆるゲドンタイプ。古くから存在し、常にメタゲームの中心に存在した。
詳細はアーニーゲドンを参照のこと。
エクステンデッド
エクステンデッドには、ファントム・メナスと呼ばれるデッキが存在する。
アルマジロの外套/Armadillo Cloakを幻影クリーチャーにつけることで対ビートダウンに優位に立つ。詳細はファントム・メナスを参照のこと。
レガシー
以前はこのタイプのデッキといえば、3色のZooやバントが主流であった。しかしワールドウェイクからミラディン包囲戦・新たなるファイレクシアを経て、緑白のクリーチャーにサポートを織り交ぜたビート・コントロールデッキ、Maverickが大きな活躍を見せるようになる。
石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticと聖遺の騎士/Knight of the Reliquaryを中心とするビートダウンを剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどの除去やルーンの母/Mother of Runesによってサポートする。同時に緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenithも採用され、漁る軟泥/Scavenging Oozeなどのシルバーバレット要員をサーチする。
詳細はMaverickを参照。
ヴィンテージ
ヴィンテージにもこのデッキカラーのビートダウンデッキは存在する。
この色構成には優秀なメタクリーチャーが多く存在しており、それらを採用することで優位に立つ。TMWAなどに近いデッキである。
代表的な採用カードは以下の通り。
- サーチ・シルバーバレット対策:エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor
- コンボ対策:ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg・エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist
- アーティファクト・エンチャント対策:クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage
- アーティファクトデッキ対策:戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage
- 墓地対策:ヨツンの兵卒/Jotun Grunt
これらのクリーチャーにタルモゴイフ/Tarmogoyfなどを織り交ぜて対戦相手を殴り殺す。
サンプルレシピ
- 備考
- ヴィンテージ選手権09 ベスト8 (参考)
- 使用者:John Donovan
- フォーマット
WG Aggro [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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