レジェンド・ルール
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レジェンド・ルール/Legend Ruleは、状況起因処理のうち特殊タイプ『伝説の』を持つパーマネントに関する処理の呼称。総合ルールに定義されている正式な用語である。
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[編集] 定義
プレイヤーが同じ名前の伝説のパーマネントを2つ以上コントロールしている場合、そのプレイヤーはその中から1つを選び、残りはそのオーナーの墓地に置かれる。
[編集] 解説
レジェンド・ルールが適用されるのは、複数のパーマネントが同じ名前であり、なおかつそれらが全て特殊タイプ「伝説の」を持つ場合だけである。「同じ名前であるが、どちらか片方しか『伝説の』を持っていない」「両方とも『伝説の』を持っているが、名前が違う」というような場合はこのルールは適用されない。逆に、条件を満たしているならば、その他の特性(カード・タイプなど)が異なっていたとしても墓地に置かれる。
例えストーリー上で同一の人物・物であったとしても、名前が異なっているならばルールは適用されない。例としては、熟達の魔術師アーテイ/Ertai, Wizard Adeptと堕落した者アーテイ/Ertai, the Corrupted、黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmaneと復讐のアジャニ/Ajani Vengeantなど。フレイバー的には違和感があるが、ルール上は問題ない。
- 墓地に置かれるのは破壊されることでも生け贄に捧げることでもない。再生や破壊不能ではレジェンド・ルールでパーマネントが墓地に置かれてしまうことを妨げない。
- 既にコントロールしているものと同名の伝説の土地をプレイした後、両方の土地の能力を起動するタイミングは存在しないことに注意。土地のプレイはスタックに乗らず、プレイヤーが優先権を得る前にいずれか一方が墓地に置かれるため、マナ能力であっても起動できない。
- 第5版ルールではマナ能力は起動することができたため、MoMaでは1回のみの使い捨てでトレイリアのアカデミー/Tolarian Academyをプレイすることがあった。(→流し撃ち)
- レジェンド・ルールの制約は戦場のみであり、戦場に出ていない分に関しては何も関係が無い。制限カードでない限りデッキに3枚4枚と入れるのは自由だし、手札に複数来てしまっても捨てなければならないといったことは無い。
- 山崎兄弟/Brothers Yamazakiがこのルールをちょっと破る。
- 鏡の画廊/Mirror Galleryと千の顔の逆嶋/Sakashima of a Thousand Facesと鏡の箱/Mirror Boxはこのルールを無効にする。
[編集] 過去のルール
[編集] 基本セット2014より前のルール
基本セット2014発売に伴う2013年7月13日の総合ルール更新より前のレジェンド・ルールでは、同名の伝説のパーマネントはコントローラーに関係なく1つしか戦場に存在することができなかった。また、同名の伝説のパーマネントが2つ以上同時に戦場に出た場合、1つも残せず、すべて墓地に置く必要があった。
現在のルールに変更した理由については、コラム記事「Legendary Rule Change/「レジェンド・ルール」の変更」において以下のように述べられている。
- クローン/Cloneを利用して対戦相手の伝説のクリーチャーを除去する、あるいは、当時存在していたプレインズウォーカーの唯一性ルールを利用して対戦相手の同プレインズウォーカー・タイプのプレインズウォーカーを除去するというシステム(いわゆる対消滅)を、R&Dは好ましく思っていなかったため。
- 同タイプのプレインズウォーカーを両プレイヤーが使う場合、先に出した側は忠誠度能力を利用できる一方、後に出す側は除去するだけで終わってしまうため、先出し有利なシステムだった。このことは、同タイプのプレインズウォーカーが環境に存在する場合、重い方の使いづらさを上げることにつながってしまっていた。
- デザインの幅を広げるため。
- 信仰の足枷/Faith's Fettersのような戦場に残すタイプのカードを用いると、手札にある同一の伝説のカードやプレインズウォーカーまで除去することにつながってしまう。そのため、信仰の足枷のようなカードを作りづらくなっていた。
- クローン系のカードの利用価値が高くなりすぎていたため、強力なクローンの亜種を作りづらくなっていた。
- 伝説の土地は不利益が多すぎた。
[編集] 神河物語より前のルール
神河物語発売に伴う2004年10月1日の総合ルール更新より前のレジェンド・ルールでは、同名の伝説のパーマネントは、その名前で最も長く伝説であり続けたパーマネントのみが戦場に残り、残りは墓地に置かれるようになっていた(同時に2体以上戦場に出た場合はすべて墓地に置かれる)。要するに「後から出したものが墓地に置かれる」というルールであった。
また、クリーチャーに関してはレジェンドというクリーチャー・タイプが与えられており、それが「伝説の」と同じ役割をしていた(銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golemなど、最初から「伝説のクリーチャー」と表記されているものも一部存在したが、オラクル更新でレジェンドを持つように変更されていた)。
- この頃のレジェンド・ルールは「既に戦場に存在しているため、召喚に失敗する」という解釈なのであろう。
- レジェンドのクリーチャー・タイプは神河物語発売に伴うオラクル更新で、特殊タイプの「伝説の」に統一された。当初の伝説のクリーチャーは他のクリーチャー・タイプを持たなかったので、2007年9月サブタイプ変更までクリーチャー・タイプなしの伝説のクリーチャーが多数存在することになった。
- ルールが変更された経緯は、端的に言ってしまえば「エンドカード級の強力な伝説のクリーチャーが増えてきたため」である。それらをメインに据えたデッキ同士が対決した場合、旧来のレジェンド・ルールでは先出し有利、延いては先攻有利になってしまう点が問題視されたのだ。
- 実際に問題となった例として、ウルザ・ブロックを含む構築のトレイリアのアカデミー/Tolarian Academy、オンスロート・ブロック構築の怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrathや、マスクス・ブロック構築の果敢な勇士リン・シヴィー/Lin Sivvi, Defiant Heroがある。特に、トレイリアのアカデミーとリン・シヴィーは(カードパワーの問題もあるが)禁止カードに指定されている。
- ルール変更を提案したのは、かのZvi Mowshowitzである。