プロテクション

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'''プロテクション'''/''Protection''は、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]初期から存在する[[キーワード能力]]。これは[[常在型能力]]である。
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'''プロテクション'''/''Protection''は、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]初期から存在した[[常磐木]]の[[キーワード能力]]。これは[[常在型能力]]である。
  
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==定義==
 
==定義==
 
'''プロテクション'''([性質])/''Protection'' from [性質]は以下の能力からなる。
 
'''プロテクション'''([性質])/''Protection'' from [性質]は以下の能力からなる。
  
*プロテクションを持つ[[パーマネント]]や[[プレイヤー]]はその性質を持つ[[呪文]]の[[対象]]にならず、その性質を持つ[[能力]][[発生源]]からの能力の対象にならない。
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*プロテクションを持つ[[パーマネント]]や[[プレイヤー]]は、その性質を持つ[[呪文]]の[[対象]]にならず、その性質を持つ[[発生源]]からの[[能力]]の対象にならない。
*プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーはその性質を持つ[[オーラ]]によって[[エンチャント]]されない。それに[[つける|つけられている]]その性質を持つオーラは[[状況起因効果]]により[[墓地]]に置かれる。
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*プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーは、その性質を持つ[[オーラ]]によって[[エンチャント (キーワード能力)|エンチャント]]されない。それに[[つける|つけ]]られているその性質を持つオーラは、[[状況起因処理]]により[[墓地に置く|墓地に置か]]れる。
*プロテクションを持つパーマネントはその性質を持つ[[装備品]]を[[装備]]できず、その性質を持つ[[城砦]]で[[城砦化]]されない。そのような装備品や城砦はそのパーマネントから[[はずす|はずれ]]、場に残る。
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*プロテクションを持つパーマネントは、その性質を持つ[[装備品]]を[[装備]]できず、その性質を持つ[[城砦]]で[[城砦化]]されない。そのような装備品や城砦は、状況起因処理によってそのパーマネントから[[はずす|はずれ]]、[[戦場]]に残る。
*プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーは、その性質を持つ発生源から与えられるすべての[[ダメージ]]を[[軽減]]し0にする。
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*プロテクションを持つパーマネントやプレイヤーに、その性質を持つ発生源から[[与える|与え]]られるすべての[[ダメージ]]を[[軽減]]し0にする。
 
*プロテクションを持つ[[攻撃クリーチャー]]はその性質を持つ[[クリーチャー]]に[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]されない。
 
*プロテクションを持つ[[攻撃クリーチャー]]はその性質を持つ[[クリーチャー]]に[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]されない。
  
 
==解説==
 
==解説==
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[[パーマネント]]や[[プレイヤー]]を特定の性質から多角的に保護するキーワード能力。
 
===ルール===
 
===ルール===
「プロテクション([値A])、プロテクション([値B])」(WHISPERでは「プロテクション([値A][値B]」)、英語では「Protection from [値A] and from [値B]」)とは、値Aと値Bに対するそれぞれ独立した2つのプロテクション[[能力]]を意味する。仮に値Aに対するプロテクションが[[失う|失われ]]たとしても、値Bに対するプロテクションは持ったままである。
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プロテクションが機能するのは、それをパーマネントやプレイヤーが持っている場合のみである。[[戦場]]以外の[[領域]]にある[[カード]]が持っていても機能しない。
*例えば、[[怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath]]に対して[[セファリッドの密告者/Cephalid Snitch]][[起動型能力]][[プレイ]]して[[解決]]した場合、怒りの天使アクローマはプロテクション([[]])を失うが、依然としてプロテクション([[]])は持つ。
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*例:プロテクション([[]])を持つ[[カルー・ミーアキャット/Karoo Meerkat]]は、[[スタック]]上で[[対抗呪文/Counterspell]]の対象になるし、[[墓地]][[ディミーアのドッペルゲンガー/Dimir Doppelganger]][[起動型能力]]の対象になる。
  
「プロテクション(すべての[[[特性]]])/Protection from all [[[特性]]]」とは、「プロテクション([値A])」、「プロテクション([値B])」…と、その特性の取りうるすべての値に対するそれぞれ独立したプロテクション能力を意味する。仮に値Aに対するプロテクションが失われたとしても、値B、値C…に対するプロテクションは持ったままである。
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プロテクションによってつけることのできないオブジェクトやプレイヤーに、何らかの[[効果]]でオーラがつけられる場合、その効果は失敗する。「不正な[[オブジェクト]]や[[プレイヤー]]に[[つける|ついて]]いる[[オーラ]]は、[[墓地]]に置かれる。」という[[状況起因処理]]があるため誤解されやすいが、一度ついてから状況起因処理で墓地に置かれるわけではない。[[装備品]]や[[城砦]]についても同様であり、「ついてから[[はずす|はずれる]]」わけではなく、つける効果が失敗する。
*例えば、[[玉虫色の天使/Iridescent Angel]]に対して(何らかの[[効果]][[無色]]になった)セファリッドの密告者の起動型能力をプレイして解決した場合、玉虫色の天使は依然として[[]][[]]、赤、[[]]に対するプロテクションは持ったままである。
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*例:[[死裂の剣/Deathrender]]の持つ[[誘発型能力]]によって、プロテクション([[アーティファクト]])を持つ[[ナカティルの野人/Nacatl Savage]][[戦場に出す]]場合、ナカティルの野人を戦場に出すことはできるが、死裂の剣はナカティルの野人につかない。
  
「不正な[[オブジェクト]][[プレイヤー]][[つける|ついて]]いる[[オーラ]]は、[[墓地]]に置かれる。」という[[状況起因効果]]があるため誤解されやすいが、プロテクションによってつけることのできないオブジェクトやプレイヤーに、何らかの効果でオーラがつけられる場合、その効果は失敗する。1度ついてから状況起因効果で墓地に置かれるわけではない。[[装備品]][[城砦]]についても同様であり、ついてから[[はずす|はずれる]]」わけではなく、つける効果が失敗する。
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プロテクションで指定されている性質が[[カード・タイプ]][[サブタイプ]][[特殊タイプ]]である場合、それはその性質を持つ[[パーマネント]]だけではなく、すべての[[領域]]にあるその性質を持った[[発生源]]に対しても適用される。
*例えば、[[死裂の剣/Deathrender]]の持つ[[誘発型能力]]によって[[手札]]にある[[ナカティルの野人/Nacatl Savage]][[場に出す]]場合、ナカティルの野人を場に出すことはできるが、死裂の剣はナカティルの野人につかない。
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*これは「『[[カード]]』『呪文』『発生源』『[[計略]]』という単語なしでカード・タイプやサブタイプを用いてオブジェクトを表現している場合、戦場に出ているそのカード・タイプやサブタイプのパーマネントのことを意味する」というルール({{CR|109.2}})の例外である。
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*例:「プロテクション([[ゴブリン]])」を持つパーマネントは、ゴブリンである[[宝石の手の焼却者/Gempalm Incinerator]][[サイクリング誘発型能力]]の対象にならない。
  
===その他===
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(昔のルールと異なることもあり、)プロテクションと[[トランプル]]の相互作用で混乱することも多い。詳細は[[トランプル]]の項を参照。
最初は[[]]に対するプロテクションしか存在しなかったが、[[ミラージュ]]で色以外のプロテクションも得られるように拡張され、1998年7月の[[オラクル]]更新にて[[Artifact Ward]]がプロテクション([[アーティファクト]])を獲得。その後、[[インベイジョン・ブロック]]にて[[クリーチャー・タイプ]]に対するプロテクションが登場し、[[オデッセイ・ブロック]]では[[クリーチャー]]などの[[カード・タイプ]]に対するプロテクションが登場した。[[未来予知]]ではプレイヤーもプロテクションが得られるように拡張された。[[コンフラックス]]では、プロテクション(すべて)を持つ[[大祖始/Progenitus]]が登場した。
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===書式===
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「プロテクション([値A])、プロテクション([値B])」、英語では「Protection from [値A] and from [値B]」)とは、値Aと値Bに対するそれぞれ独立した2つのプロテクション[[能力]]を意味する。仮に値Aに対するプロテクションが[[失う|失われ]]たとしても、値Bに対するプロテクションは持ったままである。
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*例えば、[[怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath]]に対して[[セファリッドの密告者/Cephalid Snitch]][[起動型能力]][[起動]]して[[解決]]した場合、怒りの天使アクローマはプロテクション([[]])を失うが、依然としてプロテクション([[]])は持つ。
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「プロテクション(すべての[特性])/Protection from all [特性]」とは、「プロテクション([値A])」、「プロテクション([値B])」…と、その[[特性]]の取りうるすべての値に対するそれぞれ独立したプロテクション能力を意味する。仮に値Aに対するプロテクションが失われたとしても、値B、値C…に対するプロテクションは持ったままである。
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*例えば、[[玉虫色の天使/Iridescent Angel]]に対して(何らかの[[効果]]で[[無色]]になった)セファリッドの密告者の起動型能力を起動して解決した場合、玉虫色の天使は依然として[[白]]、[[青]]、赤、[[緑]]に対するプロテクションは持ったままである。
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「プロテクション(すべて)/Protection from everything」とは、すべてのオブジェクトに対するプロテクションを意味する。そのオブジェクトの特性は問わない。これは複数のプロテクションの省略表記というわけではない。
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「プロテクション([プレイヤー])/Protection from [player]」とは、そのプレイヤーがコントロールしているすべてのオブジェクトと、そのプレイヤーが[[オーナー]]でありかつ他のプレイヤーにコントロールされていないすべてのオブジェクトに対するプロテクションを意味する。
  
*(昔のルールと異なることもあり、)特にプロテクションと[[トランプル]]の相互作用で混乱することが多い。詳細は[[トランプル]]の項を参照。
 
*現在、語呂合わせの覚え方として、MJMJでは「'''双円形舞台'''」('''装'''備/'''エン'''チャント/'''軽'''減/'''ブ'''ロック/'''対'''象)、英語では"'''DEBT'''"('''D'''amage, '''E'''nchantment/'''E'''quipment, '''B'''lock, '''T'''arget)としている(ちなみにdebt(デット)とは借金のこと)。
 
**ただし、上記は「城砦化されない」に関して含まれていないので注意。
 
 
*日本語版では、「プロテクション(すべての色)」のみ「すべての色に対するプロテクション」と、書式から外れていた。これを使用する3枚目のカード、[[強き者の優位/Favor of the Mighty]]では書式どおりとなっている。
 
*日本語版では、「プロテクション(すべての色)」のみ「すべての色に対するプロテクション」と、書式から外れていた。これを使用する3枚目のカード、[[強き者の優位/Favor of the Mighty]]では書式どおりとなっている。
*[[中国語版]]では「保護」。「反黒保護(プロテクション(黒))」等、日本語としてもそのまま読める形で表現される。
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*[[中国語版]]の訳語は「'''保護'''」。「反黒保護(プロテクション(黒))」など、日本語としてもそのまま読める形で表現される。
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==定義の拡張==
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最初は[[色]]に対するプロテクションしか存在しなかったが、[[ミラージュ]]で色以外のプロテクションも得られるように拡張され、1998年7月の[[オラクル]]更新にて[[Artifact Ward]]がプロテクション([[アーティファクト]])を獲得。その後、[[インベイジョン・ブロック]]にて[[クリーチャー・タイプ]]に対するプロテクションが登場し、[[オデッセイ・ブロック]]では[[クリーチャー]]などの[[カード・タイプ]]に対するプロテクションが登場した。[[未来予知]]ではプレイヤーもプロテクションが得られるように拡張された。[[コンフラックス]]では、プロテクション(すべて)を持つ[[大祖始/Progenitus]]が登場した。[[統率者2013]]では、プロテクション((戦場に出る際に)選ばれたプレイヤー)を持つ[[真の名の宿敵/True-Name Nemesis]]が登場した。
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==色との関係==
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[[色の役割]]としては、プロテクションを持つ[[カード]]、プロテクションを与えるカード共に[[白]]に最も多い。[[インベイジョン]]の[[ラノワールの騎士/Llanowar Knight|プロテクションを持つ2マナ2/2クリーチャーのサイクル]]のように[[サイクル]]として各色に作られることもある。
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色に対するプロテクションの中ではプロテクション(黒)とプロテクション(赤)が多く、次いでプロテクション(白)が多い。プロテクション(青)とプロテクション(緑)は少なく、プロテクション([[無色]])を扱うカードは[[ルーンの与え手/Giver of Runes]]のみ。
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*黒と赤はプロテクションを得意とする白の[[対抗色]]であり、[[色対策カード]]としてその2色へのプロテクションを持つカードが作られることが多い。また、[[白騎士/White Knight]]と[[黒騎士/Black Knight]]、[[法の防衛者/Defender of Law]]と[[混沌の防衛者/Defender of Chaos]]とのように白のカードと対になる形で黒や赤にプロテクション(白)を持つカードが作られる場合がある。
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==常磐木からの離脱と復帰==
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キーワード能力の中でも特に多彩な効果を併せ持っており、慣れるまではすべて覚えるのが難しい。そのため、初心者には難しすぎるとして[[基本セット]]に収録されていなかった時期がある。
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*語呂合わせの覚え方として、MJMJでは「'''双円形舞台'''」('''装'''備/'''エン'''チャント/'''軽'''減/'''ブ'''ロック/'''対'''象)、英語では"'''DEBT'''"('''D'''amage, '''E'''nchantment/'''E'''quipment, '''B'''lock, '''T'''arget)としている(ちなみにdebt(デット)とは借金のこと)。
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**ただし、上記は「城砦化されない」に関して含まれていないので注意。
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上記のややこしさが[[新世界秩序]]にそぐわなかったためか、[[マジック・オリジン]]の発売とともに常磐木ではなくなった。ただし、同時に常磐木から外れた他のメカニズム([[威嚇]]、[[土地渡り]])とは異なり完全な引退ではなく、[[落葉樹]]扱いとなった<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/evergreen-eggs-ham-2015-06-08 Evergreen Eggs & Ham]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0015160/ 常磐木な日常]([[Making Magic]] [[2015年]]6月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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*マジック・オリジンにおいてもプロテクション(青)を持つ[[ゴブリンの群衆追い/Goblin Piledriver]]が[[再録]]されている。
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*[[ドミナリア]]以降に作られた「~からの[[呪禁]]」は、プロテクションの代替案の一つである<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/stories-dominaria-part-2-2018-04-23 Stories from Dominaria, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0030513/ 『ドミナリア』での話 その2](Making Magic [[2018年]]4月23日 Mark Rosewater著)</ref>。
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*常磐木から外れて以降、[[灯争大戦]]までの間プロテクションの登場は激減しており、ゴブリンの群衆追い以外に[[本流のセット]]で登場したのは[[約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End]]ただ1枚であった。[[開発部]]は「プロテクションを少しばかり減らしすぎた」と振り返っており、これを受けてか[[基本セット2020]]では久方ぶりに新規カードが複数登場した。また、以降の扱いについて[[Mark Rosewater]]は「常盤木に戻るか、落葉樹のまま登場頻度が上がるだろう」と述べていた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/core-meets-eye-2019-06-24 Core Than Meets the Eye]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032647/ 目に見えるよりもっと『基本』](Making Magic [[2019年]]6月24日 Mark Rosewater著)</ref>。
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**以降は少数ながら頻繁に登場しているが、基本セット2020では軒並み[[色対策カード]]としての[[対抗色]]へのプロテクションであったのに対して、その後はしばらく特定の色へのプロテクションは控えられており、存在するのは同色を指定する[[赦免のアルコン/Archon of Absolution]]程度。
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その後の[[イニストラード:真夜中の狩り]]の時点で、落葉樹から常磐木に戻っていることが明らかにされた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/mechanical-color-pie-2021-changes-2021-10-18 Mechanical Color Pie 2021 Changes]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035516/ メカニズム的カラー・パイ 2021年版変更点](Making Magic [[2021年]]10月18日 Mark Rosewater著)</ref>。ただし4年前(2017年)と比較しての変更点として記載されているため、具体的にどの時点から常磐木に復帰したのかは明確ではない。
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==脚注==
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
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*[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]]
 
*[[ルーリング#キーワード能力|ルーリング]]
  
{{#cr:502.7}}
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{{#cr:{{キーワード能力のCR番号|プロテクション}}}}
 
[[Category:キーワード能力|ふろてくしよん]]
 
[[Category:キーワード能力|ふろてくしよん]]
__NOTOC__
 

2022年1月31日 (月) 01:25時点における最新版

プロテクション/Protection
種別 常在型能力
登場セット 多数
CR CR:702.16

プロテクション/Protectionは、マジック初期から存在した常磐木キーワード能力。これは常在型能力である。


Apostle of Purifying Light / 浄光の使徒 (1)(白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)

プロテクション(黒)(このクリーチャーは黒のものによっては、ブロックされず、対象にならず、ダメージを与えられず、エンチャントされず、装備されない。)
(2):墓地からカード1枚を対象とし、それを追放する。

2/1


Runed Halo / ルーンの光輪 (白)(白)
エンチャント

ルーンの光輪が戦場に出るに際し、カード名1つを選ぶ。
あなたはプロテクション(その選ばれたカード名)を持つ。(あなたはそのカード名を持つものの対象にならず、ダメージを与えられず、エンチャントされない。)



Progenitus / 大祖始 (白)(白)(青)(青)(黒)(黒)(赤)(赤)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー — ハイドラ(Hydra) アバター(Avatar)

プロテクション(すべて)
大祖始がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合、代わりに大祖始を公開しそれをオーナーのライブラリーに加えた上で切り直す。

10/10

目次

[編集] 定義

プロテクション([性質])/Protection from [性質]は以下の能力からなる。

[編集] 解説

パーマネントプレイヤーを特定の性質から多角的に保護するキーワード能力。

[編集] ルール

プロテクションが機能するのは、それをパーマネントやプレイヤーが持っている場合のみである。戦場以外の領域にあるカードが持っていても機能しない。

プロテクションによってつけることのできないオブジェクトやプレイヤーに、何らかの効果でオーラがつけられる場合、その効果は失敗する。「不正なオブジェクトプレイヤーついているオーラは、墓地に置かれる。」という状況起因処理があるため誤解されやすいが、一度ついてから状況起因処理で墓地に置かれるわけではない。装備品城砦についても同様であり、「ついてからはずれる」わけではなく、つける効果が失敗する。

プロテクションで指定されている性質がカード・タイプサブタイプ特殊タイプである場合、それはその性質を持つパーマネントだけではなく、すべての領域にあるその性質を持った発生源に対しても適用される。

  • これは「『カード』『呪文』『発生源』『計略』という単語なしでカード・タイプやサブタイプを用いてオブジェクトを表現している場合、戦場に出ているそのカード・タイプやサブタイプのパーマネントのことを意味する」というルール(CR:109.2)の例外である。
  • 例:「プロテクション(ゴブリン)」を持つパーマネントは、ゴブリンである宝石の手の焼却者/Gempalm Incineratorサイクリング誘発型能力の対象にならない。

(昔のルールと異なることもあり、)プロテクションとトランプルの相互作用で混乱することも多い。詳細はトランプルの項を参照。

[編集] 書式

「プロテクション([値A])、プロテクション([値B])」、英語では「Protection from [値A] and from [値B]」)とは、値Aと値Bに対するそれぞれ独立した2つのプロテクション能力を意味する。仮に値Aに対するプロテクションが失われたとしても、値Bに対するプロテクションは持ったままである。

「プロテクション(すべての[特性])/Protection from all [特性]」とは、「プロテクション([値A])」、「プロテクション([値B])」…と、その特性の取りうるすべての値に対するそれぞれ独立したプロテクション能力を意味する。仮に値Aに対するプロテクションが失われたとしても、値B、値C…に対するプロテクションは持ったままである。

  • 例えば、玉虫色の天使/Iridescent Angelに対して(何らかの効果無色になった)セファリッドの密告者の起動型能力を起動して解決した場合、玉虫色の天使は依然として、赤、に対するプロテクションは持ったままである。

「プロテクション(すべて)/Protection from everything」とは、すべてのオブジェクトに対するプロテクションを意味する。そのオブジェクトの特性は問わない。これは複数のプロテクションの省略表記というわけではない。

「プロテクション([プレイヤー])/Protection from [player]」とは、そのプレイヤーがコントロールしているすべてのオブジェクトと、そのプレイヤーがオーナーでありかつ他のプレイヤーにコントロールされていないすべてのオブジェクトに対するプロテクションを意味する。

  • 日本語版では、「プロテクション(すべての色)」のみ「すべての色に対するプロテクション」と、書式から外れていた。これを使用する3枚目のカード、強き者の優位/Favor of the Mightyでは書式どおりとなっている。
  • 中国語版の訳語は「保護」。「反黒保護(プロテクション(黒))」など、日本語としてもそのまま読める形で表現される。

[編集] 定義の拡張

最初はに対するプロテクションしか存在しなかったが、ミラージュで色以外のプロテクションも得られるように拡張され、1998年7月のオラクル更新にてArtifact Wardがプロテクション(アーティファクト)を獲得。その後、インベイジョン・ブロックにてクリーチャー・タイプに対するプロテクションが登場し、オデッセイ・ブロックではクリーチャーなどのカード・タイプに対するプロテクションが登場した。未来予知ではプレイヤーもプロテクションが得られるように拡張された。コンフラックスでは、プロテクション(すべて)を持つ大祖始/Progenitusが登場した。統率者2013では、プロテクション((戦場に出る際に)選ばれたプレイヤー)を持つ真の名の宿敵/True-Name Nemesisが登場した。

[編集] 色との関係

色の役割としては、プロテクションを持つカード、プロテクションを与えるカード共にに最も多い。インベイジョンプロテクションを持つ2マナ2/2クリーチャーのサイクルのようにサイクルとして各色に作られることもある。

色に対するプロテクションの中ではプロテクション(黒)とプロテクション(赤)が多く、次いでプロテクション(白)が多い。プロテクション(青)とプロテクション(緑)は少なく、プロテクション(無色)を扱うカードはルーンの与え手/Giver of Runesのみ。

[編集] 常磐木からの離脱と復帰

キーワード能力の中でも特に多彩な効果を併せ持っており、慣れるまではすべて覚えるのが難しい。そのため、初心者には難しすぎるとして基本セットに収録されていなかった時期がある。

  • 語呂合わせの覚え方として、MJMJでは「双円形舞台」(備/エンチャント/減/ロック/象)、英語では"DEBT"(Damage, Enchantment/Equipment, Block, Target)としている(ちなみにdebt(デット)とは借金のこと)。
    • ただし、上記は「城砦化されない」に関して含まれていないので注意。

上記のややこしさが新世界秩序にそぐわなかったためか、マジック・オリジンの発売とともに常磐木ではなくなった。ただし、同時に常磐木から外れた他のメカニズム(威嚇土地渡り)とは異なり完全な引退ではなく、落葉樹扱いとなった[1]

その後のイニストラード:真夜中の狩りの時点で、落葉樹から常磐木に戻っていることが明らかにされた[4]。ただし4年前(2017年)と比較しての変更点として記載されているため、具体的にどの時点から常磐木に復帰したのかは明確ではない。

[編集] 脚注

  1. Evergreen Eggs & Ham/常磐木な日常Making Magic 2015年6月8日 Mark Rosewater著)
  2. Stories from Dominaria, Part 2/『ドミナリア』での話 その2(Making Magic 2018年4月23日 Mark Rosewater著)
  3. Core Than Meets the Eye/目に見えるよりもっと『基本』(Making Magic 2019年6月24日 Mark Rosewater著)
  4. Color Pie 2021 Changes/メカニズム的カラー・パイ 2021年版変更点(Making Magic 2021年10月18日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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