イニストラード/Innistrad

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イニストラード/Innistradは、多元宇宙/Multiverseに存在する次元/Planeのひとつ。イニストラード・ブロックおよびイニストラードを覆う影ブロックイニストラード:真夜中の狩りイニストラード:真紅の契りの舞台となった。

目次

世界観

イニストラードで陽が翳り月が昇るとき、人間/Humanは例外なく獲物となる。

人狼/Werewolfの群れが人間性を獣の怒りで洗い流し、月に惹かれて満ち潮のように現れる。吸血鬼/Vampireの一族が、人間の血の匂いに牙を剥く。グール/Ghoulと呼ばれる歩く死体の大群が、生者への本能的な飢えに衝き動かされ、荘園や荒野をよろめき進む。錬金術で作られた忌まわしきスカーブ/Skaabが、術師の研究室でピクピクと悶えて生を得る。死者の霊/Geistが、人間が身を寄せ合う町に出没し、町と町を結ぶ暗い交差路で旅人を脅かす。イニストラードのさらに深い裂け目では、強大なデーモン/Demonと悪戯なデビル/Devilが人類の没落を企み、人間社会のあらゆる階層へと影響力を広げている。

種族

人間
闇の怪物
  • /Geist - 人間の霊魂。かつては人間に悪意を持った霊しかいなかったが、アヴァシン/Avacynの導きによって生者を守護するために現世に残る霊が現れるようになった。
  • グール/Ghoul - 屍術/Necromancyによって蘇った動く死体。グール呼び/Ghoulcallerに呼び起こされ、生前の行動を模して生者を脅かす。
  • スカーブ/Skaab - 屍錬金術/Necro-alchemyで、死体を繋ぎ合せて作られる人工の怪物。スカーブを作る者はスカーブ師/Skaberen(縫い師/Stitcher)と呼ばれる。
  • 吸血鬼/Vampire - 血魔術の儀式で変質した人間を祖先とする種族。独自の貴族的な文化を有する。人間を食糧とし、人間に自らの血を流し込むことで仲間に変える。
  • 人狼/Werewolf - 獣性の呪いに囚われた人間。月の満ち欠けや感情の爆発によって獣人の姿に変化し、理性や人間性を失い、狩りと殺戮を繰り返す怪物となる。
  • デーモン/Demon - 地獄/Hellに住まう強大な存在。殺されても黒マナに還るだけで、やがて再び新たな存在となって現れる。悪魔とも。
  • デビル/Devil - デーモンの小間使いとして働く小型の怪物。小悪魔、悪魔とも。
人間の味方
  • 天使/Angel - 人間の守護者である神聖な存在。アヴァシンが創り出される以前から存在していたが、イニストラードの邪悪に立ち向かうためには時と場所を選ばなければならなかった。アヴァシンによって信仰体系が創造され、人々の信仰が直接天使の力になるようになった。
  • グリフィン/Griffin - イニストラードの中で数少ない人間の味方のクリーチャー。
  • グリフ/Gryff - 鷺の頭と翼に馬のような体を持つグリフィンの亜種(ヒポグリフ)。聖戦士/Catharの中には彼らをパートナーとして戦う者もいる。
  • ウルフィー/Wolfir - アヴァシンの呪い黙らせの令によって、人狼の獣性と人間性を融合させた新しい姿。人間の姿へ戻れなくなった代わりに、彼らは人間の守護者として祝福の下で生きられるようになった。

この他にも、ドラゴンワームドライアドツリーフォークといった怪物や、といった多様な野生動物も生息している。他の次元でおなじみのエルフ/Elfゴブリン/Goblinといった人型種族は登場しない(ゴブリンはフレイバー・テキストでのみ言及されており、存在しているか、または伝承が伝わっている)。

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歴史

アヴァシンの誕生

数千年前、錬金術師エドガー・マルコフ/Edgar Markovが行った血魔術の儀式によってこの次元に吸血鬼が誕生し、闇の勢力と人間勢力の均衡が崩れた。エドガーの孫、ソリン・マルコフ/Sorin Marcovは人間の絶滅と、それに伴う吸血鬼の絶滅を回避するため、次元の守護者となる大天使、アヴァシン/Avacynを創造した。

圧倒的な力を持つアヴァシンと、彼女が率いる天使たちやアヴァシン教会の加護により、人類は再び繫栄した。吸血鬼や人狼が数を減らすと、今度はその隙間を埋めるようにデーモンやデビルが台頭してきたが、アヴァシンはこれにも対応した。デーモンを殺してもやがて復活することに気づいたアヴァシンは、獄庫/The Helvaultと呼ばれる銀の牢獄に彼らを封印した。

アヴァシンの失踪

アヴァシンが突如として姿を消した。防護魔法は弱まり、天使たちは姿を見せなくなった。これに乗じて闇の怪物たちが勢力を拡大していき、人類は窮地に陥った。

ほとんどの人間は知らないことだったが、実はグリセルブランド/Griselbrandと相打ちになる形で、アヴァシン自身が獄庫に封印されてしまっていたのだ。

アヴァシンの帰還

リリアナ/Lilianaの策によって獄庫は破壊され、アヴァシンが解き放たれた。防護魔法は力を取り戻し、天使たちが再び姿を現すようになった。アヴァシンは怪物たちを討つとともに、人狼を無害なウルフィー/Wolfirへと変えた。人類に平和が訪れた。

大患期/The Travails

光の時代は長くは続かなかった。アヴァシンと天使たちが狂気に陥り、守護対象であるはずの人間を殺戮するようになったのだ。ソリンはやむなくアヴァシンを破棄し、人間は最大の守護者を失うこととなった。

やがてエルドラージ/Eldraziの巨人たるエムラクール/Emrakulがその姿を現し、人間たちは、肉体と精神を変質させる恐るべき異界の怪物たちとの戦いを余儀なくされた。これはアヴァシンと同時に獄庫から解放されたナヒリ/Nahiriの仕業であった。ゲートウォッチ/The Gatewatchの活躍により、エムラクールは銀の月に封印され、事態は収束した。

この一連の出来事は、後に大患期/The Travailsと呼ばれるようになった。この言葉は行儀の良い婉曲表現だ。誰も当時の恐怖を追体験したくはないので、「大患期」は礼儀正しい会話における気遣いのある言い方となっている。

組織・集団

季節

イニストラードの季節には月の名前が付けられている。月の姿は季節によって異なり、それが世界に奇妙な影響を及ぼしているように思われるからである。

収穫月/The Harvest Moon

秋に相当する季節は収穫月/The Harvest Moonと呼ばれる。橙色〜血赤色の巨大な月が夜空にかかる。次第に昼は短くなり、気温も下がっていく。森は鮮やかな色に染まる。

収穫月は吸血鬼が最も強くなる季節だと考えられている。農作物の収穫の時期には農作業が日暮れを回ることもあるため、焚き火がよく見られるようになる。焚き火は吸血鬼を遠ざけると考えられている。

狩り月/The Hunter's Moon

冬に相当する季節は狩り月/The Hunter's Moonと呼ばれる。大気は昼も夜も凍えるように冷たく、太陽は地平線近くまでしか昇らない。狩り月は最も長い季節であり、同時に食糧が最も不足する季節でもある。

狩り月は狼男が最も強くなる季節だと考えられている。この時期は食糧を求めて森に分け入る狩人や森を突っ切る旅人が多くなり、その結果狼男による襲撃の頻度は増加する。狼男の数は年間を通して特に変わらないが、彼らの襲撃は季節そのものに関係していると人間たちは信じている。

  • 公式記事では「狩人月」とも訳されている。

新月/The New Moon

春に相当する季節は新月/The New Moonと呼ばれる。新月は最も短い季節だが、昼は最も長く、太陽の光も最も強い(それでも他の次元と比べれば弱い方ではあるが)。森には新たな草木が芽生える。

人間は新月を自分たちの季節と見なしており、新たな生命と誕生に関連付けている。新月の季節に生まれた子供はより神聖な存在となり、祝福された眠り/The Blessed Sleepを得られる可能性が高くなると考えられている。

キャラクター

プレインズウォーカー/Planeswalker
イニストラードの住人
エルドラージ/Eldrazi
  • エムラクール/Emrakul - ゼンディカーに封印されていたエルドラージの巨人の一体。ナヒリに呼び寄せられ、イニストラードに狂気をもたらした。
  • ブリセラ/Brisela - エムラクールの影響で生まれたエルドラージの一体。ブルーナとギセラが融合した姿。
  • ハンウィアー/Hanweir - エムラクールの影響で生まれたエルドラージの一体。町そのものと住民たちが融合した姿。

登場

登場作品・登場記事

イニストラード・ブロック
イニストラードを覆う影ブロック
イニストラード:真夜中の狩りイニストラード:真紅の契り
その他
機械兵団の進軍

その他

参考

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