石臼/Millstone
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代表的なライブラリー破壊カード。アンティキティー初出で、リバイズドから第10版までのすべての基本セットに再録された。
ライブラリーアウトで勝つには、普通にクリーチャーで攻撃して勝つよりも時間がかかるため、その分対戦相手の攻撃を長い間耐える必要がある。そのため、防御に長けた青白コントロールデッキや、相手の行動を制約するロックデッキが勝ち手段として採用することが多い。
ただ、完全に極まった後のロックデッキならともかく、通常のコントロールデッキでは誰相手でも同様の長期戦が見込めるとは限らない。赤や緑などのパワフルかつ高速なビートダウンデッキに対しては、コントロールデッキの防御力を持ってしても石臼で削りきるほどの時間を稼ぐことが難しかったりするので、しばしば石臼はサイドアウトされ、より高速で決着を付けることができる回避能力持ちファッティが用いられる。
一方、青をはじめとした同型のコントロール相手には効果的である。そのようなデッキはカードをたくさん引いて自らライブラリーを減らして行くので石臼で削る「ノルマ」が低く、またこちらが努めてゲーム展開を伸ばさなくても自然とゆっくりしたゲーム展開になることが多い。フィニッシャー級クリーチャーよりもマナ・コストが軽いためにカウンターを掻い潜りやすく、非クリーチャーカードであるため、多く搭載しているであろうクリーチャー除去を無駄にすることもできる。
なお、勝ち手段がこれだけのノンクリーチャーデッキにしておけば、相手はサイドボーディングの際にクリーチャー除去を抜くかも知れない、と予測できる。その時、逆にこちらはサイドのフィニッシャークリーチャーとこれと入れ替えることで、相手の裏をかくことができる。これがアグレッシブ・サイドボーディングの理念であり、また代表例である。もちろん逆に、クリーチャー除去が得意なデッキに対してこれをサイドインする、という場合もある。実際にこれらを取り入れたデッキとしては、前者ならミルストーリー、後者ならアイ・ゴーなどが挙げられる。
それ以外の特殊な使用法としては、メイヤーオースにおけるシルバーバレットが有名。渦まく知識/Brainstormやガイアの祝福/Gaea's Blessingといった強力なシナジーを形成するカードが存在することと、パーミッションなどに対して安定したフィニッシャーになることが、採用された大きな理由である。
- 最も綴りが短いとされている異言語のカードが、これのポルトガル語版。"Mó"と言い、Owに並ぶ2文字。(→各種カードランキング)
- 海外では、このカードにちなんでライブラリーを破壊することを「mill」と呼ぶ。
主なデッキ
関連カード
主な亜種
- 丸砥石/Grindstone - 削ったカードが共通する色を持っていれば、再度ライブラリーを削ることができる。マナ・コストは1マナ、起動コストは3マナ+タップ。
- 狂気の祭壇/Altar of Dementia - クリーチャー1体を生け贄に捧げることで、そのクリーチャーのパワー分のライブラリーを削る。マナ・コストは2マナ。
- 研磨石/Whetstone - お互いのライブラリーを削るが、起動コストでタップする必要がなくなった。マナ・コストは3マナ、起動コストは3マナ。
- ラクァタス大使/Ambassador Laquatus - 3マナタップなしでライブラリーを3枚削る能力を持つ青の3マナ1/3の伝説のクリーチャー。
- つぶやきの塔/Tower of Murmurs - 8マナとタップでライブラリーを8枚削る。マナ・コストは4マナ。
- 研磨基地/Grinding Station - アーティファクト1つを生け贄に捧げタップすることで、ライブラリーを3枚削る。マナ・コストは2マナ。
- ヴィダルケンの幻惑者/Vedalken Entrancer - 青マナ1つとタップでライブラリーを2枚削る能力を持つ青の4マナ1/4のクリーチャー。
- 研磨車/Whetwheel - (X)(X)とタップでライブラリーをX枚削る能力を持つ変異(3)付きアーティファクト。マナ・コストは4マナ。
参考
- ライブラリー破壊カード
- The Top 50 Artifacts of All Time 第33位 (WotC、文:Zvi Mowshowitz、英語)
- カード個別評価:アンティキティー - アンコモン3
- カード個別評価:第10版 - レア
- カード個別評価:第9版 - レア
- カード個別評価:第8版 - レア
- カード個別評価:第7版 - レア
- カード個別評価:第6版 - レア
- カード個別評価:第5版 - レア
- カード個別評価:第4版 - レア
- カード個別評価:リバイズド - レア