送還/Unsummon
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クリーチャー限定のバウンス呪文。ブーメラン/Boomerangと共に青のバウンスの元祖であり、これを基にしてさまざまなバリエーションが作られている。
マナ・コストが1マナと非常に軽い反面、手札に戻すだけと若干効果としては弱い。対戦相手のクリーチャーを排除する手段としては、対戦相手はまた唱え直すことで簡単に元通りにできてしまうため、根本的な解決にはなっていない。ただし、一時的にでも戦場からそのクリーチャーをどかしたい場面なら、十分に優秀。
いわば、カード・アドバンテージでは損はしてしまうが、そのぶんテンポ・アドバンテージを得られる疑似除去カードと言える。この使い方を理解できれば、初心者から一歩前進といえるだろう。
また、自分のクリーチャーを除去などから「救出」することも可能。このとき、対戦相手がカードを使っている場合、アドバンテージの損得は無い。ただしその場合、今度は自分がそのクリーチャーを唱え直さねばならないぶんだけテンポを損なっている点には注意が必要である。
- 対戦相手のクリーチャーに使用する場合でも、実際にはカード・アドバンテージを失わずに済む場合がある。そういった局面では、1マナのカードとしては強力な効果と言える。以下はその一例。
以上のように小回りは利くものの、構築では効果そのものの小ささや腐る危険から、特殊なデッキやメタゲームによって採用される程度。例えばヘイトレッドの先手2ターンキルを妨害する対策カードとして、メインデッキから投入された実績もある。オデッセイ前後のスレッショルドを利用した青緑ビートダウンでも、スレッショルド達成の貢献とマッドネス持ちやトークンへの対策として採用されていた。また、スペイン選手権10の青赤ルーン炎に採用されていた実績がある。イニストラード・ブロック前後の環境でも、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageと共に採用されている。基本セット2019期ではテンポカードとして青単アグロに3~4枚採用された。
またリミテッドでは上のような状況が多発するため、かなり小回りが効く、使いやすいカードと言える。相手クリーチャーのバウンスや、自分のクリーチャーと絡めてコンバット・トリックにと攻防に使える。基本セット2010までのルールでは当て逃げが可能だったため、より優秀であった。
- 第8版まで皆勤賞であったが、第9版では同じバウンスの時の引き潮/Time Ebbに収録枠を譲ることとなった(→Ask Wizards 2006/02/16参照)。基本セット2014でも時の引き潮と入れ替わる形で収録されなかった。
- 基本セット2013版のフレイバー・テキストは、ウィリアム・シェイクスピア作『ハムレット』の有名な一節「To be or Not to be. That is the question.」を元ネタとしている。
Not to be. That is the answer.
関連カード
主な亜種
クリーチャー限定のバウンス呪文の亜種。特筆の無い限り、いずれもインスタントである。
戻せるのがパーマネント全般のものはブーメラン/Boomerangを、土地以外のパーマネントのものは分散/Disperseを、キャントリップ付きのものは送還のシンボル/Symbol of Unsummoningの項を、2体以上を対象とするものは再帰/Undoを、187クリーチャー版は大クラゲ/Man-o'-Warの項を参照。
- Word of Undoing - 対象のクリーチャーについている自分がオーナーである白のオーラも手札に戻す。1マナ。(アイスエイジ)
- 断絶/Snap - フリースペル版。2マナ。(ウルザズ・レガシー)
- 波止場の用心棒/Waterfront Bouncer - 送還のスペルシェイパー。2マナ1/1。(メルカディアン・マスクス)
- 退去の印章/Seal of Removal - 自身の生け贄で送還の効果を発揮する印章エンチャント。1マナ。(ネメシス)
- 上天の呪文爆弾/Aether Spellbomb - 自身の生け贄と1マナで送還の効果を発揮する呪文爆弾アーティファクト。1マナ。(ミラディン)
- ニューロックの模造品/Neurok Replica - 自身の生け贄と2マナで送還の効果を発揮するアーティファクト・クリーチャー。3マナ1/4。(ミラディンの傷跡)
- 偽り/Jilt - キッカー(1)(赤)すると、別のクリーチャーに2点のダメージ。2マナ。(アポカリプス)
- 上天の突然変異/Aether Mutation - 戻したクリーチャーのマナ・コスト分、苗木トークンを戦場に出す。(3)(緑)(青)のソーサリー。(アポカリプス)
- 奪取の形態/Supplant Form - 対象としたクリーチャーのコピー・トークンを戦場に出せる。ダブルシンボル6マナ。(運命再編)
- フェイ隠し/Stolen by the Fae - マナ・コストがXのクリーチャー1体を戻し、1/1飛行トークンをX体戦場に出す。ダブルシンボルXマナのソーサリー。(エルドレインの王権)
- 消耗の渦/Consuming Vortex - 連繋(3)(青)付きの秘儀。2マナ。(神河物語)
- 応じ返し/Snapback - 手札から青のカードを追放することでも唱えられるピッチスペル。2マナ。(時のらせん)
- 渦巻沈め/Whirlpool Whelm - 激突に勝った場合は手札の代わりにライブラリーの一番上に置く。2マナ。(ローウィン)
- 掃き飛ばし/Sweep Away - 対象が攻撃クリーチャーならばライブラリーの一番上に置いてもよい。3マナ。(ゲートウォッチの誓い)
- 川の掌握/River's Grasp - 青マナを支払い唱えると送還の効果を発揮する青黒の混成カード。4マナのソーサリー。(シャドウムーア)
- 後追いの呼び声/Call to Heel - 戻したクリーチャーのコントローラーはカードを1枚引く。2マナ。(アラーラの断片)
- 精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor - ダブルシンボル4マナのプレインズウォーカーの[-1]忠誠度能力。(ワールドウェイク)
- 秘密の解明者、ジェイス/Jace, Unraveler of Secrets - ダブルシンボル5マナのプレインズウォーカーの[-2]忠誠度能力。(イニストラードを覆う影)
- 蒸気の絡みつき/Vapor Snag - 戻したクリーチャーのコントローラーのライフを1点失わせる。1マナ。(新たなるファイレクシア)
- 静かな旅立ち/Silent Departure - フラッシュバック(4)(青)付き。1マナのソーサリー。(イニストラード)
- 劇的な救出/Dramatic Rescue - 2点の回復付き。白青の多色カード。2マナ。(ラヴニカへの回帰)
- シミックの魔除け/Simic Charm - モードの一つに送還を含む。緑青の魔除け。2マナ。(ギルド門侵犯)
- 神秘の合流点/Mystic Confluence - モードの一つに送還を含み、最大3回選べる。ダブルシンボル5マナ。(統率者2015)
- 暴君の嘲笑/Tyrant's Scorn - モードの片方に送還を含む。青黒2マナ。(灯争大戦)
- クアンドリクスの命令/Quandrix Command - モードの一つにプレインズウォーカーも対象にできる送還を含む。緑青の命令。3マナ。(ストリクスヘイヴン:魔法学院)
- 遠隔+不在/Far+Away(遠隔/Far) - 分割カード。2マナ。(ドラゴンの迷路)
- 航海の終わり/Voyage's End - 占術1を行う。2マナ。(テーロス)
- 抜き取り検査/Select for Inspection - タップ状態のクリーチャー限定になった航海の終わりの亜種。1マナ。(カラデシュ)
- 原因不明の消失/Unexplained Disappearance - 諜報1を行う。2マナ。(ラヴニカのギルド)
- 引き剥がし/Force Away - 獰猛達成時に1枚ルーターできる。2マナ。(タルキール覇王譚)
- 掴み掛かる水流/Clutch of Currents - 覚醒 - (4)(青)付き。1マナのソーサリー。(戦乱のゼンディカー)
- ただの風/Just the Wind - マッドネス(青)付き。2マナ。(イニストラードを覆う影)
- 非実体化/Unsubstantiate - スタック上の呪文もバウンスの対象にできる。2マナ。(異界月)
- ゼロ除算/Divide by Zero - 履修が付いたが、マナ総量が0のものは対象に取れない非実体化。3マナ。(ストリクスヘイヴン:魔法学院)
- 欲望の深み/Depths of Desire - 宝物トークンを1つ生成。3マナ。(イクサラン)
- Drown in Shapelessness - 2マナの下位互換。(Global Series: Jiang Yanggu & Mu Yanling)
- ラルの消散/Ral's Dispersal - 嵐を呼ぶ者、ラル/Ral, Caller of Stormsのサーチ付き。ダブルシンボル5マナ。(ラヴニカのギルド)
- 応用生術/Applied Biomancy - 別な対象に+1/+1修整を与える事も同時にできる。緑青2マナ。(ラヴニカの献身)
- 一連の消失/String of Disappearances - 稲妻の連鎖/Chain Lightningを元にしたコピー効果を持つ。(モダンホライゾン)
- 自我の吸収/Absorb Identity - 2マナ。あなたの各多相の戦士をターン終了時までバウンス対象のコピーにしてもよい。(カルドハイム)
参考
- カード個別評価:破滅の刻 - コモン
- カード個別評価:コンフラックス - コモン
- カード個別評価:基本セット2020 - コモン
- カード個別評価:基本セット2013 - コモン
- カード個別評価:基本セット2012 - コモン
- カード個別評価:基本セット2011 - コモン
- カード個別評価:基本セット2010 - コモン
- カード個別評価:第10版 - コモン
- カード個別評価:第8版 - コモン
- カード個別評価:第7版 - コモン
- カード個別評価:第6版 - コモン
- カード個別評価:第5版 - コモン
- カード個別評価:第4版 - コモン
- カード個別評価:リバイズド・エディション - コモン
- カード個別評価:アンリミテッド・エディション - コモン
- カード個別評価:Jumpstart: Historic Horizons - コモン