呪禁バント
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呪禁バント(Bant Hexproof)は、呪禁クリーチャーと単体強化を中心とする緑白青のビートダウンデッキ。イニストラード参入後の各フォーマットに存在する。
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概要
呪禁を持つ聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftや不可視の忍び寄り/Invisible StalkerはP/Tが低く、前者はブロッカーで止められやすいことが、後者はクロックとしての線が細いことが運用上のネックとなる。また、強化オーラはクリーチャー除去によってアドバンテージを失いやすいことが大きな弱点とされる。
しかし、呪禁クリーチャーに強化オーラをつけると互いの長所が互いの短所をカバーし合うため、単体除去で対処されない安定性と、高い打撃力を両立した強力なクロックを作り出すことができる。これを基本戦略に据えたデッキが呪禁バントである。
イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期
ラヴニカへの回帰でオーラ特化戦略の核となる天上の鎧/Ethereal Armorが登場したことで成立。バント・オーラ(Bant Auras)とも呼ばれる。
呪禁を持つ不可視の忍び寄り/Invisible Stalkerと聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftに天上の鎧や怨恨/Rancor、幽体の飛行/Spectral Flightなどの強化オーラをつけ、対戦相手を殴り倒すのが基本戦略。
ローテーション直後は比較的マイナーなデッキタイプであったが、グランプリアトランティックシティ13をワンツーフィニッシュしたことでその実力が知れ渡ることとなり、メタの一角として定着。そのひと月後にギルド門侵犯が参入し、オルゾヴァの贈り物/Gift of Orzhovaや繁殖池/Breeding Poolを獲得したことで大きく強化された。この時期は二段攻撃を持つ(付与する)剣術の名手/Fencing Aceや銀刃の聖騎士/Silverblade Paladin、ブロッカーとしても優秀な絡み根の霊/Strangleroot Geistやロクソドンの強打者/Loxodon Smiterなどが追加のクリーチャーとして用いられることが多かった。
ドラゴンの迷路からは強力なオーラであるひるまぬ勇気/Unflinching Courageや、苦手な布告や全体除去の対策となる復活の声/Voice of Resurgenceを獲得。さらに基本セット2014からは林間隠れの斥候/Gladecover Scoutや鬼斬の聖騎士/Fiendslayer Paladinを獲得した。
サンプルレシピ(初期型)
- 備考
- グランプリアトランティックシティ13 優勝 (参考)
- 使用者:Jon Stern
- フォーマット
- 初期のタイプ。
サンプルレシピ(基本セット2014後)
- 備考
- グランプリ北九州13 優勝 (参考/参考)
- 使用者:Raymond Tan
- フォーマット
Bant Hexproof [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 基本セット2014参入後のタイプ。
イニストラード・ブロック構築
単体強化を軸とした緑青タッチ白のデッキが存在する。魂の洞窟/Cavern of Soulsの存在から一種の部族デッキとしての側面があり、プロツアー「アヴァシンの帰還」の公式カバレージ(参考/参考)ではスピリット(Spirits)やGeistsと表記された。
聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftや不可視の忍び寄り/Invisible Stalkerといった除去耐性持ちのクリーチャーを幽体の飛行/Spectral Flightや高まる残虐性/Increasing Savageryで強化し、対処の難しいクロックを作り出す。
環境初期は決してメジャーな戦略ではなかったが、アヴァシンの帰還から高い爆発力を持つウルフィーの銀心/Wolfir Silverheartと、聖トラフトの霊・絡み根の霊/Strangleroot Geistの自然な両立を可能とする魂の洞窟を獲得したことで、メタに食い込めるまでになった。プロツアー「アヴァシンの帰還」ではTeam StarCityGames.comのメンバー数名がこれを持ち込み、準優勝を含む大きな成果を上げている。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー「アヴァシンの帰還」 準優勝 (参考/参考)
- 使用者:Gaudenis Vidugiris
- フォーマット
GUw Geists [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- Jon Finkelもこれと75枚同じデッキを用いてTop8に入賞している。
モダン
モダンでは数は多くないが、稲妻/Lightning Boltや流刑への道/Path to Exileなどの単体除去が多いメタゲームの盲点を突くべく、呪禁クリーチャーを中心としたデッキが組まれることがある。
マナ・クリーチャーから聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftやトロールの苦行者/Troll Ascetic、最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Trollを展開し、遍歴の騎士、エルズペス/Elspeth, Knight-Errantや天使の運命/Angelic Destinyで強化して攻める。
崇拝/Worshipを挿し、全体除去やエンチャント除去を持たないデッキを完封する戦略が取られることも多い。
ただし、必要なパーツは緑白の2色でも揃うため、同環境ではより速度に特化した緑白呪禁の方が主流。
サンプルレシピ
モダン 呪禁バント(Hexproof Bant) [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 解説記事も参照
パウパー
コモンのみでも必要なパーツがそろうため、パウパーでも組まれる。
クリーチャーは林間隠れの斥候/Gladecover Scout、ぬめるボーグル/Slippery Bogle、シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalkerなど軽いものが中心。
オーラは天上の鎧/Ethereal Armor、怨恨/Rancor、アルマジロの外套/Armadillo Cloak、祖先の仮面/Ancestral Mask、液態化/Aqueous Formなど選択肢は多い。
またパウパーは多色地形の選択肢が少ないので、豊かな成長/Abundant Growthやナイレアの存在/Nylea's Presenceがマナ基盤の安定化と同時に天上の鎧や祖先の仮面の修整値を増すために使われる。
サンプルレシピ
Bant Hexchant(Pauper) [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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参考
- Spectral Bant(Daily MTG、Daily Deck List、文:Gavin Verhey)
- Deck Tech: Bant Auras! with David Ochoa(同上、グランプリアトランティックシティ13カバレージ、文:Jacob Van Lunen)
- 第71回:グランプリ・アトランティックシティ優勝 Jon Sternのバント・オーラをリプレイ!(同上、鍛冶友浩の「デジタル・マジック通信」、文:鍛冶友浩)
- 緑白青ビートダウン
- 呪禁オーラ
- デッキ集