悪魔の教示者/Demonic Tutor
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[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の黎明期に存在した、全ての[[サーチ]][[カード]]の元祖。 | [[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の黎明期に存在した、全ての[[サーチ]][[カード]]の元祖。 | ||
− | + | ==解説== | |
どんなカードでもたった2[[マナ]]で[[手札に加える]]ことができる。このカードを[[デッキ]]に4枚投入できるようにすると、[[制限カード]]をデッキに5枚投入したことと実質的に同じとなってしまう。そのためこれ自身が早々に制限カードに指定されてしまった。 | どんなカードでもたった2[[マナ]]で[[手札に加える]]ことができる。このカードを[[デッキ]]に4枚投入できるようにすると、[[制限カード]]をデッキに5枚投入したことと実質的に同じとなってしまう。そのためこれ自身が早々に制限カードに指定されてしまった。 | ||
− | *直系的な修正版は[[魔性の教示者/Diabolic Tutor]] | + | 多くの[[フォーマット]]で[[禁止カード|禁止]]・制限を受けているため、現在は主に[[統率者戦]]で活躍している。[[シングルトン]]の[[統率者戦]]においては動きの再現率を高めるために極めて有用であり、特に[[コンボパーツ]]を探すために役立つ。[[ブラケット]]上の問題がなければ、まず採用されているカード。 |
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+ | *直系的な修正版は[[魔性の教示者/Diabolic Tutor]]。その他、多数の強力な亜種・調整版が存在する。(→[[#関連カード]]) | ||
*[[リバイズド]]までの{{Gatherer|id=1155}}には額に魔法陣が描かれているが、[[サマーマジック]]版のものでは、宗教関係の揉め事が起きると面倒と言うことで消されている。名前にも「Demon」(悪魔)が使われており、宗教上何かといわくのあるカードである。 | *[[リバイズド]]までの{{Gatherer|id=1155}}には額に魔法陣が描かれているが、[[サマーマジック]]版のものでは、宗教関係の揉め事が起きると面倒と言うことで消されている。名前にも「Demon」(悪魔)が使われており、宗教上何かといわくのあるカードである。 | ||
*[[2008年]]の[[ジャッジ褒賞]]として[[Daarken]]による新規[[イラスト]]の[[プロモーション・カード]]が配布された。 | *[[2008年]]の[[ジャッジ褒賞]]として[[Daarken]]による新規[[イラスト]]の[[プロモーション・カード]]が配布された。 | ||
*[[ディヴァインvsデモニック]]に{{Gatherer|id=193867|新規イラスト}}で[[再録]]された。 | *[[ディヴァインvsデモニック]]に{{Gatherer|id=193867|新規イラスト}}で[[再録]]された。 | ||
− | **[[再録禁止カード]] | + | **[[再録禁止カード]]リストから外されているとはいえ、禁止・制限されているカードの再録は極めて珍しく、話題となった。 |
*[[アルティメットマスターズ]]に再録された際、日本語名と{{Gatherer|id=456943|新規イラスト}}が与えられた。 | *[[アルティメットマスターズ]]に再録された際、日本語名と{{Gatherer|id=456943|新規イラスト}}が与えられた。 | ||
**このイラストは[[イクサラン・ブロック]]の未使用イラストである<ref>[[The Art of Magic: the Gathering|The Art of Magic: the Gathering Ixalan]] p214</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/plane-shift-ixalan-2018-01-09 Plane Shift: Ixalan](Feature 2018年1月9日) - p36</ref>。 | **このイラストは[[イクサラン・ブロック]]の未使用イラストである<ref>[[The Art of Magic: the Gathering|The Art of Magic: the Gathering Ixalan]] p214</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/plane-shift-ixalan-2018-01-09 Plane Shift: Ixalan](Feature 2018年1月9日) - p36</ref>。 | ||
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*[[InQuest]]のジョークカード「[[Altered States]]」で[[Angelic Tutor]]なるものが存在する。 | *[[InQuest]]のジョークカード「[[Altered States]]」で[[Angelic Tutor]]なるものが存在する。 | ||
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[[1994年]]3月23日より、[[タイプ1]](現[[ヴィンテージ]])で[[制限カード]]に指定される。[[タイプ1.5]]では制定当時から[[禁止カード]]に指定されており、[[2004年]]9月20日よりタイプ1.5から移行した[[レガシー]]でも続けて禁止カードに指定されている。 | [[1994年]]3月23日より、[[タイプ1]](現[[ヴィンテージ]])で[[制限カード]]に指定される。[[タイプ1.5]]では制定当時から[[禁止カード]]に指定されており、[[2004年]]9月20日よりタイプ1.5から移行した[[レガシー]]でも続けて禁止カードに指定されている。 | ||
[[ストリクスヘイヴン:魔法学院]]の[[ミスティカルアーカイブ]]枠として[[再録]]されたことで[[MTGアリーナ]]でも使用可能に。ただし、登場時より[[ヒストリック]]と[[ヒストリック・ブロール]]では[[禁止]]指定されており、[[タイムレス]]でのみ使用可能。タイムレスでも制定時から制限カードに指定されている。 | [[ストリクスヘイヴン:魔法学院]]の[[ミスティカルアーカイブ]]枠として[[再録]]されたことで[[MTGアリーナ]]でも使用可能に。ただし、登場時より[[ヒストリック]]と[[ヒストリック・ブロール]]では[[禁止]]指定されており、[[タイムレス]]でのみ使用可能。タイムレスでも制定時から制限カードに指定されている。 | ||
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+ | [[統率者戦]]では、[[2025年]]2月11日の[[ブラケット]]制導入に伴い[[ゲームチェンジャー・カード]]に指定された。サーチカードの中でもトップクラスの性質を持ち、コンボパーツを揃えたり、ゲームの再現性を高めすぎてしまうため<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/announcements/introducing-commander-brackets-beta Introducing Commander Brackets Beta]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0038508/ 「統率者戦ブラケット(ベータ版)」導入のお知らせ]([[Daily MTG]] [[2025年]]2月11日 [[Gavin Verhey]]著)</ref>。 | ||
==関連カード== | ==関連カード== | ||
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*[[勝利の刻/Hour of Victory]] - エンチャント。[[最高速度]]に達すると[[ソーサリー・タイミング]]で生け贄に捧げることでサーチできる。([[霊気走破]]) | *[[勝利の刻/Hour of Victory]] - エンチャント。[[最高速度]]に達すると[[ソーサリー・タイミング]]で生け贄に捧げることでサーチできる。([[霊気走破]]) | ||
− | == | + | ==脚注== |
<references /> | <references /> | ||
+ | ==参考== | ||
*[https://web.archive.org/web/20130905225947/http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/arcana/140 壁紙・待受(Internet Archive)](ディヴァインvsデモニック版) | *[https://web.archive.org/web/20130905225947/http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/arcana/140 壁紙・待受(Internet Archive)](ディヴァインvsデモニック版) | ||
*[[教示者]] | *[[教示者]] | ||
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*[[カード個別評価:Masters Edition 4]] - [[レア]] | *[[カード個別評価:Masters Edition 4]] - [[レア]] | ||
*[[カード個別評価:ミスティカルアーカイブ]] - [[神話レア]] | *[[カード個別評価:ミスティカルアーカイブ]] - [[神話レア]] | ||
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2025年5月12日 (月) 22:21時点における最新版
目次 |
[編集] 解説
どんなカードでもたった2マナで手札に加えることができる。このカードをデッキに4枚投入できるようにすると、制限カードをデッキに5枚投入したことと実質的に同じとなってしまう。そのためこれ自身が早々に制限カードに指定されてしまった。
多くのフォーマットで禁止・制限を受けているため、現在は主に統率者戦で活躍している。シングルトンの統率者戦においては動きの再現率を高めるために極めて有用であり、特にコンボパーツを探すために役立つ。ブラケット上の問題がなければ、まず採用されているカード。
- 直系的な修正版は魔性の教示者/Diabolic Tutor。その他、多数の強力な亜種・調整版が存在する。(→#関連カード)
- リバイズドまでのイラストには額に魔法陣が描かれているが、サマーマジック版のものでは、宗教関係の揉め事が起きると面倒と言うことで消されている。名前にも「Demon」(悪魔)が使われており、宗教上何かといわくのあるカードである。
- 2008年のジャッジ褒賞としてDaarkenによる新規イラストのプロモーション・カードが配布された。
- ディヴァインvsデモニックに新規イラストで再録された。
- 再録禁止カードリストから外されているとはいえ、禁止・制限されているカードの再録は極めて珍しく、話題となった。
- アルティメットマスターズに再録された際、日本語名と新規イラストが与えられた。
- このイラストはイクサラン・ブロックの未使用イラストである[1][2]。
- 日本語名が存在しない時代に制作されたコンピューターゲーム(MicroProse版マジック:ザ・ギャザリングおよびデュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ2013)中においても、「悪魔の教示者」と訳されていた。
- InQuestのジョークカード「Altered States」でAngelic Tutorなるものが存在する。
[編集] 禁止・制限指定
1994年3月23日より、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カードに指定される。タイプ1.5では制定当時から禁止カードに指定されており、2004年9月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでも続けて禁止カードに指定されている。
ストリクスヘイヴン:魔法学院のミスティカルアーカイブ枠として再録されたことでMTGアリーナでも使用可能に。ただし、登場時よりヒストリックとヒストリック・ブロールでは禁止指定されており、タイムレスでのみ使用可能。タイムレスでも制定時から制限カードに指定されている。
統率者戦では、2025年2月11日のブラケット制導入に伴いゲームチェンジャー・カードに指定された。サーチカードの中でもトップクラスの性質を持ち、コンボパーツを揃えたり、ゲームの再現性を高めすぎてしまうため[3]。
[編集] 関連カード
「Tutor(教示者)」と名のつくカードは、ミラージュ・ブロックのサイクルをはじめとするサーチカードのシリーズとして定着している。
[編集] 主な亜種
「Tutor」に限らず、これの亜種として探す制限のない黒のサーチカードが多数作られており、その多くは何らかのデメリットが付加されている。特筆しない限りソーサリーである。
- 吸血の教示者/Vampiric Tutor - B。インスタント。手札ではなくライブラリーの一番上に置き、ライフを2点失う。(ビジョンズ)
- 残酷な教示者/Cruel Tutor - 2B。手札ではなくライブラリーの一番上に置き、ライフを2点失う。(ポータル)
- 伝国の玉璽/Imperial Seal - B。手札ではなくライブラリーの一番上に置き、ライフを2点失う。(ポータル三国志)
- 不気味な教示者/Grim Tutor - 1BB。ライフを3点失う。(スターター)
- ギャンブル/Gamble - R。手札に加えた後、ランダムに1枚捨てる。(ウルザズ・サーガ)
- リスティックの教示者/Rhystic Tutor - 2B。誰かに2マナ支払われると無効化されるリスティック呪文。悪魔の教示者の下位互換。(プロフェシー)
- 悪魔の意図/Diabolic Intent - 1B。追加コストとしてクリーチャー1体の生け贄を要求する。悪魔の教示者の下位互換。(プレーンシフト)
- 魔性の教示者/Diabolic Tutor - 2BB。マナ・コストが2倍に増えた悪魔の教示者の下位互換。以降の亜種はこれを基準に作られているものが多い。(オデッセイ)
- 冥府の教示者/Infernal Tutor - 1B。暴勇状態でなければ手札の同名カードしか探せない。悪魔の教示者の下位互換。(ディセンション)
- 悪魔の談合/Demonic Collusion - 3BB。「バイバック - カードを2枚捨てる」付き。(時のらせん)
- 高まる野心/Increasing Ambition - 4B。フラッシュバック7B付き。墓地から唱えると1枚ではなく2枚手札に加える。(闇の隆盛)
- 魔性の天啓/Diabolic Revelation - X3BB。X枚手札に加える。(基本セット2013)
- 闇の誓願/Dark Petition - 3BB。魔巧状態なら解決時に(B)(B)(B)を得られる。5マナ。(マジック・オリジン)
- 来世の警告/Behold the Beyond 5BB。手札をすべて捨て、3枚手札に加える。(イニストラードを覆う影)
- ラザケシュの儀式/Razaketh's Rite - 3BB。サイクリング(B)付き。(破滅の刻)
- 首謀者の収得/Mastermind's Acquisition - 2BB。ゲームの外部から手札に加えるモードも持つ。(イクサランの相克)
- 最後の別れ/Final Parting - 3BB。2枚探して片方を手札に、もう片方を墓地に置く。(ドミナリア)
- 切望の報奨/Coveted Prize - 4B。パーティー人数分マナ・コスト減少。パーティーが全員そろっているならその後手札から4マナ以下の呪文をマナ・コストを払わずに唱えられる。(ゼンディカーの夜明け)
- 不敬な教示者/Profane Tutor - マナ・コストの無いカード。待機でしか唱えられない。(モダンホライゾン2)
- 悪魔の取り引き/Demonic Bargain - 2B。サーチ前にあなたのライブラリーを13枚追放する。(イニストラード:真紅の契り)
- 掘り起こし/Dig Up - G。切除1BBGで唱えたときのみ悪魔の教示者。通常時は基本土地しか探せない。(イニストラード:真紅の契り)
- 無許可の発送/Illicit Shipment - 3BB。犠牲3付き。(ニューカペナの街角)
- 鏡に願いを/Beseech the Mirror - 1BBB。協約するとサーチしたカードが4マナ以下の呪文なら唱えることができる。(エルドレインの森)
- 限りない強欲/Insatiable Avarice - B。放題+2でライブラリーの一番上に置く。放題+BBで対象は3ドローしライフを3点失う。(サンダー・ジャンクションの無法者)
- 悪魔的助言/Demonic Counsel - 1B。デーモンをサーチする。昂揚を達成していると好きなカードをサーチできる。(ダスクモーン:戦慄の館)
内蔵したパーマネント・カード。
- 次元の門/Planar Portal - アーティファクト。 6マナで同じ効果を発揮するタップ能力。(インベイジョン)
- 朝の歌のマラレン/Maralen of the Mornsong - 伝説のクリーチャー。各ドロー・ステップに、そのプレイヤーはライフ3点を支払って同じ効果。(モーニングタイド)
- ルーン傷の悪魔/Rune-Scarred Demon - クリーチャー。ETBで同じ効果の誘発型能力。(基本セット2012)
- 三つの願いの指輪/Ring of Three Wishes - アーティファクト。 5マナで同じ効果を発揮するタップ能力。(基本セット2014)
- アンデッドの大臣、シディシ/Sidisi, Undead Vizier - 伝説のクリーチャー。濫用で同じ効果。(タルキール龍紀伝)
- タミヨウの日誌/Tamiyo's Journal - 伝説のアーティファクト。手掛かり3つを生け贄に捧げることで同じ効果を発揮するタップ能力。(イニストラードを覆う影)
- 穢れた血、ラザケシュ/Razaketh, the Foulblooded - 伝説のクリーチャー。ライフ2点+クリーチャー生け贄で同じ効果の起動型能力。(破滅の刻)
- 願い爪のタリスマン/Wishclaw Talisman - アーティファクト。1マナで同じ効果を発揮するタップ能力。(エルドレインの王権)
- 溜め込む親玉/Hoarding Broodlord - クリーチャー。ETBでサーチする。サーチしたカードは追放されるがそこからプレイできる。(機械兵団の進軍)
- アヤーラの誓約者/Ayara's Oathsworn - クリーチャー。サボタージュ能力で+1/+1カウンターを得ていきちょうど4つになるとサーチできる。(機械兵団の進軍:決戦の後に)
- 針の召使い/Servant of the Stinger - クリーチャー。悪事を働いた上でサボタージュ能力で生け贄に捧げることでサーチできる。(サンダー・ジャンクションの無法者)
- 勝利の刻/Hour of Victory - エンチャント。最高速度に達するとソーサリー・タイミングで生け贄に捧げることでサーチできる。(霊気走破)
[編集] 脚注
- ↑ The Art of Magic: the Gathering Ixalan p214
- ↑ Plane Shift: Ixalan(Feature 2018年1月9日) - p36
- ↑ Introducing Commander Brackets Beta/「統率者戦ブラケット(ベータ版)」導入のお知らせ(Daily MTG 2025年2月11日 Gavin Verhey著)