ステロイド
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惜しむらくは[[第5版]]の発売とともにチビ・ドラゴンや[[稲妻/Lightning Bolt]]を失ってしまったことである。 | 惜しむらくは[[第5版]]の発売とともにチビ・ドラゴンや[[稲妻/Lightning Bolt]]を失ってしまったことである。 | ||
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日本勢も[[世界選手権96]]で使用している。 | 日本勢も[[世界選手権96]]で使用している。 | ||
2008年7月24日 (木) 14:58時点における版
目次
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ステロイド(Steroid)
赤緑2色のビートダウンデッキの俗称。略して「ステロ」とも言う。
その名の由来は「ステレオ・タイプ(典型)」から来ているとか、デッキに投入されていたアーナム・ジン/Erhnam Djinnの筋肉がステロイド剤を打ったみたいに見えるからなど、いろいろな説が囁かれるがはっきりとはわかっていない。
緑のマナ・クリーチャーから良質のクリーチャーを素早く召喚し、速攻で殴り勝つ。 赤が入る事によって火力を投入することが出来るようになり、相手クリーチャーを除去して対戦相手に直接ダメージを叩き込みやすい。 その上、最後の一押しが出来るようになったため、緑単色に比べて柔軟性が増している。
1ターン目に緑のマナ・クリーチャーを出す為、緑メイン+赤という形を取ることが多い。 が、後述のマッドステロなどの、赤マナの方が多くなる例外も存在する。
- 同じ赤緑ビートダウンでも、ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaをメインに据えたデッキは特にファイアーズ(Fires)と呼ばれる。
- アングリーハーミットやフレッシュメーカーなどは、コントロール色が強いためステロイドの部類には入らない。赤緑コントロールのページも参照。
- パッチワーク・ノーム/Patchwork Gnomesでマッドネス呪文を使う「パッチステロ」、タッチ黒の「ダークステロイド」など、さまざまな変化がある。
- 「クリーチャーで殴り、その他の呪文でそれをサポートする」と言う単純かつ最も基本的なデッキを、最もパワークリーチャーを召喚しやすい緑と、最もダメージ系呪文が多い赤で構成していることから、安定した強さを持っている。反面、突出した強さもないため、相性的に絶対有利と言えるデッキは少ない。
- 動きの単純さと安定した強さにより、マジックの創世記から浮き沈みはあれど長らく高い人気を誇ってきた。
- ルール初心者にも動きや強さが理解しやすいため、漫画の主人公や漫画を読んで始めた初心者がよく使うデッキでもある。
時のらせんブロック+ローウィン・ブロック期
時のらせんブロック構築から引き続いてビッグ・マナが活躍する。
野生語りのガラク/Garruk Wildspeakerなどのパワーカードが追加されたのが特に大きい。詳細は該当ページを参照のこと。
時のらせんブロック構築
未来予知参入前は、根の壁/Wall of Rootsなどのマナ加速から大型クリーチャーへとつなげるビッグ・マナと呼ばれるデッキが主流だった。
未来予知参入後は、タルモゴイフ/Tarmogoyfなどの優秀な小型クリーチャー中心の軽量ビートダウン、赤緑プレデターがメインとなった。
ラヴニカ・ブロック期
ギルドパクトでのグルールの登場を受けて復活を果たす。 メタに合致した炎樹族のシャーマン/Burning-Tree Shamanや、コスト・パフォーマンスの高い喧騒の貧霊/Rumbling Slumは登場初期から注目されていた。
詳細はグルール・ビート参照のこと。
ミラディン・ブロック+神河ブロック期
親和全盛期、アーティファクト対策+土地破壊の赤緑コントロール(フレッシュメーカー)が中心の環境に於て、土地サーチを行わないアグレッシブなデッキも登場した。
極楽鳥/Birds of Paradiseによるマナ加速からヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman、弧炎撒き/Arc-Sloggerなどに繋げて攻める。 すき込み/Plow Underなどの土地破壊要素も採用される。 クリーチャーが多いため、師範の占い独楽/Sensei's Divining Topよりは自然との融和/Commune with Natureの方が良く採用される模様。
The Finals04中部予選ではベスト8中2人がこのデッキタイプを使用していた。→*1
禁止カード大量発生による親和の消滅後は、同環境の緑ビートダウンに赤を足し密林の猿人/Kird Apeやマグマの噴流/Magma Jetなどを追加したタイプへと変化した。→*2
後期型
- 備考
- スペイン選手権05 優勝 (参考)
- 使用者:Omar Rohner
- フォーマット
初期型
- 備考
- The Finals04中部予選 ベスト4
- 使用者:池沼勇人
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (21) | |
4 | 極楽鳥/Birds of Paradise |
3 | 弧炎撒き/Arc-Slogger |
4 | ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman |
4 | 永遠の証人/Eternal Witness |
2 | 鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker |
4 | 桜族の長老/Sakura-Tribe Elder |
呪文 (17) | |
3 | すき込み/Plow Under |
4 | 石の雨/Stone Rain |
4 | 溶鉄の雨/Molten Rain |
2 | 自然との融和/Commune with Nature |
4 | マグマの噴流/Magma Jet |
土地 (22) | |
9 | 森/Forest |
1 | 島/Island |
10 | 山/Mountain |
1 | 真鍮の都/City of Brass |
1 | 先祖の院、翁神社/Okina, Temple to the Grandfathers |
サイドボード | |
2 | 映し身人形/Duplicant |
1 | 鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker |
2 | 罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher |
4 | 侵入警報/Intruder Alarm |
3 | 帰化/Naturalize |
3 | 酸化/Oxidize |
オンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期
電結親和全盛期にアーティファクト対策に特化した赤緑のデッキが活躍した。
赤・緑ともにアーティファクト破壊や土地破壊に長けた色であることから、当時のメタによく合致していた。
各種パーマネント除去で相手の動きを縛り、クリーチャーで殴り勝つテンポデッキである。
サンプルレシピ
- 備考
- フランス選手権04 ベスト8(参考)
- 使用者:Sylvain Lauriol
- フォーマット
オデッセイ・ブロック期
この時期はオデッセイの誇る野生の雑種犬/Wild Mongrelや獣群の呼び声/Call of the Herdなどを使用するやや軽量化したビートダウン戦略がとられた。
デッキパワーそれ自体は相当高かったのだが、マッドネスやアストログライド、ウェイクなど天敵が多く逆境の時代でもある。
インベイジョン・ブロック期は怒り狂うカヴー/Raging Kavuや火炎舌のカヴー/Flametongue Kavuなど、頭でっかちなクリーチャーも特徴的。
また、The Finals01では青メタの般若の面が登場、優勝を飾っている。
トーメント以降はマッドネスを中心にすえたマッドステロと呼ばれるタイプも登場した。詳しくはマッドステロを参照。
一方で、白も投入し大型クリーチャーを搭載したリースカラーのデッキ、レッドゾーンも存在した。(ただし、白緑ビートダウンに3色目として赤をタッチした形式の方が多かった。)
サンプルレシピ
- インベイジョン+オデッセイ期のもの。
- 激動サイカトグ全盛の当時のメタにあわせ、ヤヴィマヤの蛮族/Yavimaya Barbarian・疾風のマングース/Blurred Mongoose・ウルザの激怒/Urza's Rageをメインデッキにフル投入という強烈な青メタデッキになっている。
インベイジョン・ブロック構築
スタンダードと違い1マナ圏のマナ・クリーチャーが存在せず、2色土地もタップインのシヴのオアシス/Shivan Oasisを使わざるを得なかったものの、2〜5マナまで強力なクリーチャーが非常に多かった。 プロツアー東京01ではベスト8のうち半数を占めた。
上記以外では荊景学院の使い魔/Thornscape Familiarやスキジック/Skizzikなどが使われた。 また、火力もウルザの激怒/Urza's Rageやギトゥの火/Ghitu Fireなど、序盤から終盤まで使えるものが揃っていた。
- アポカリプス参入後は青をタッチして火+氷/Fire+Iceを使用するものも見られた。
サンプルレシピ
- 備考
- プロツアー東京01ベスト4(参考)
- 使用者:Chris Benafel
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (28) | |
4 | 疾風のマングース/Blurred Mongoose |
2 | 火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu |
2 | カヴーの飛脚/Kavu Runner |
4 | カヴーのタイタン/Kavu Titan |
4 | 怒り狂うカヴー/Raging Kavu |
4 | スキジック/Skizzik |
4 | 荊景学院の戦闘魔道士/Thornscape Battlemage |
4 | 荊景学院の使い魔/Thornscape Familiar |
呪文 (8) | |
4 | ギトゥの火/Ghitu Fire |
4 | ウルザの激怒/Urza's Rage |
土地 (24) | |
9 | 山/Mountain |
2 | ケルドの死滅都市/Keldon Necropolis |
9 | 森/Forest |
4 | シヴのオアシス/Shivan Oasis |
サイドボード | |
2 | 火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu |
3 | 翡翠のヒル/Jade Leech |
2 | カヴーの飛脚/Kavu Runner |
4 | 過ぎたる実り/Overabundance |
4 | 平穏/Tranquility |
マスクス・ブロック+インベイジョン・ブロック期
ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaと消散クリーチャーを中心にしたファイアーズがメタの中心を走った。 詳しくはファイアーズを参照。
また、ヤヴィマヤの火/Fires of Yavimayaを抜き、火力やクリーチャーを重視したノーファイアーも登場した。
マスクス・ブロック構築
強力なブラストダーム/Blastodermを軸にしたデッキはこの環境でスナフ・オ・ダームやメロンを生み出したが、ステロイドもブラストダームを中心としたビートダウン。 また、火力内蔵の古代のハイドラ/Ancient Hydraや、沈泥を這うもの/Silt Crawlerとキマイラ像/Chimeric Idolという2種類の3マナ3/3を有し、他の戦力も十分粒揃いだった。
サンプルレシピ
- 備考
- 世界選手権00 マスクス・ブロック構築部門 5勝1敗(参考)
- 使用者:中村聡
- フォーマット
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (16) | |
4 | ぶどう棚/Vine Trellis |
4 | 沈泥を這うもの/Silt Crawler |
4 | ブラストダーム/Blastoderm |
4 | 古代のハイドラ/Ancient Hydra |
呪文 (20) | |
4 | キマイラ像/Chimeric Idol |
2 | はじける子嚢/Saproling Burst |
4 | 炎の印章/Seal of Fire |
4 | 雷音/Thunderclap |
3 | リスティックの稲妻/Rhystic Lightning |
2 | 取り引きのテーブル/Bargaining Table |
1 | 旗艦プレデター/Predator, Flagship |
土地 (24) | |
10 | 山/Mountain |
13 | 森/Forest |
1 | ラースの果て/Rath's Edge |
サイドボード | |
4 | 苦痛の城塞/Citadel of Pain |
4 | 恭しき沈黙/Reverent Silence |
2 | 流動石の山崩れ/Flowstone Slide |
2 | 木を伐るサテュロス/Lumbering Satyr |
2 | あばら蜘蛛/Rib Cage Spider |
1 | 蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor |
アイスエイジ・ブロック+ミラージュ・ブロック期
カウンターポストをはじめとする青と白、そして高速ウィニーとネクロの黒に彩られたこの時代は、ステロイドにとっては冬の時代であった。 特に、環境最強と目されたカウンターポストとの相性は最悪であり、「ステロイドは死んだ」とまで評された。
しかしその一方で熱心な愛好者も多く、地道に改良が重ねられていった。 そして、第5版発売直前には中型の飛行クリーチャーであるチビ・ドラゴン/Dragon Whelpや、緑色のボール・ライトニング/Ball Lightningことヤヴィマヤの蟻/Yavimaya Ants、そしてリバー・ボア/River Boaを使うことで、兵士トークンをかわして効率よくダメージを与えることができるようになった。
地道な改良の結果、第1回のアジア太平洋選手権の代表選考会ではカウンターポストの荒波を越えて1位を勝ち取り、香港オープンでは真木孝一郎に優勝賞品のフォード・フェスティバをもたらした。
惜しむらくは第5版の発売とともにチビ・ドラゴンや稲妻/Lightning Boltを失ってしまったことである。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (20) | |
3 | ラノワールのエルフ/Llanowar Elves |
4 | エルフの射手/Elvish Archers |
4 | Spectral Bears |
3 | ジョルレイルのケンタウルス/Jolrael's Centaur |
4 | アーナム・ジン/Erhnam Djinn |
2 | ワイルドファイアの密使/Wildfire Emissary |
呪文 (18) | |
4 | 稲妻/Lightning Bolt |
2 | 火葬/Incinerate |
2 | ケアヴェクの火吹き/Kaervek's Torch |
2 | 巨大化/Giant Growth |
2 | 石の雨/Stone Rain |
2 | 略奪/Pillage |
2 | 地割れ/Fissure |
2 | 緋色のダイアモンド/Fire Diamond |
土地 (22) | |
7 | 山/Mountain |
7 | 森/Forest |
2 | 山峡/Mountain Valley |
2 | 真鍮の都/City of Brass |
4 | ミシュラの工廠/Mishra's Factory |
サイドボード | |
2 | ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan |
1 | 火葬/Incinerate |
1 | 地震/Earthquake |
1 | 爆破/Detonate |
1 | ハリケーン/Hurricane |
1 | バルデュヴィアの大軍/Balduvian Horde |
2 | 命取りの昆虫/Deadly Insect |
1 | Splintering Wind |
2 | 地に平穏/Tranquil Domain |
3 | 赤霊破/Red Elemental Blast |
アイスエイジ・ブロック構築
命取りの昆虫/Deadly Insectなどの昆虫の攻撃を嵐の束縛/Stormbindで通すBugBind。
Olle Radeがアイスエイジ・ブロック構築で行われたプロツアーコロンバス96をこのデッキで制したのはよく知られている。
アイスエイジ・ブロック期
アーナム・ジン/Erhnam Djinnを主力とした通称"アーニー・バーン"。 ネクロの夏対策として組まれた。
火力に弱いというネクロの弱点を見越し、ネクロディスクをメタって組まれた。 日本勢も世界選手権96で使用している。
サンプルレシピ
メインデッキ (60) | |
---|---|
クリーチャー (17) | |
2 | 極楽鳥/Birds of Paradise |
3 | エルフの射手/Elvish Archers |
4 | アーナム・ジン/Erhnam Djinn |
1 | ヤヴィマヤの蟻/Yavimaya Ants |
1 | ルアゴイフ/Lhurgoyf |
4 | Spectral Bears |
2 | 巨大トタテグモ/Giant Trap Door Spider |
呪文 (20) | |
2 | 巨大化/Giant Growth |
1 | ハリケーン/Hurricane |
1 | 火の玉/Fireball |
4 | 稲妻/Lightning Bolt |
2 | 粉砕/Shatter |
3 | 火葬/Incinerate |
1 | 嵐の束縛/Stormbind |
1 | 黒の万力/Black Vise |
2 | ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Disk |
土地 (23) | |
8 | 森/Forest |
2 | 山/Mountain |
4 | 露天鉱床/Strip Mine |
4 | ミシュラの工廠/Mishra's Factory |
1 | ヘイヴンウッドの古戦場/Havenwood Battleground |
4 | カープルーザンの森/Karplusan Forest |
サイドボード | |
1 | 平穏/Tranquility |
3 | 疾風のデルヴィッシュ/Whirling Dervish |
1 | ルアゴイフ/Lhurgoyf |
2 | 地震/Earthquake |
2 | 赤霊破/Red Elemental Blast |
2 | 粉砕/Shatter |
1 | Anarchy |
1 | 火葬/Incinerate |
1 | Primitive Justice |
1 | Zuran Orb |
黎明期
赤緑のビートダウンに黒の万力/Black Viseを搭載したヴァイスエイジが存在した。
エクステンデッド
2003年頃、ローテーション以前のエクステンデッドにも存在した。 特にTwo Deuceと呼ばれることが多い。
フェッチランド(樹木茂る山麓/Wooded Foothills)により土地を切り詰め、超軽量構造に仕上げたデッキである。 速度と安定性により遅めのコントロールデッキに有利。
動きはRDWに近いが、クリーチャーのサイズなどではこちらに分がある。
レガシー
密林の猿人/Kird Apeや瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Mauler、ブリキ通りの悪党/Tin Street Hooliganなど、グルールカラー系の優秀なクリーチャーを惜しみなく採用出来るのが強み。
また、火力を連発し、クウィリーオンのドライアド/Quirion Dryadやタルモゴイフ/Tarmogoyfを一気に大きくするタイプも存在する。 この場合は、ある意味、火力型グロウといった認識に近い。
もっとも最近は、黒や白をタッチし、柔軟性の高いZooに移行する事も多くなっている。