梅澤の十手/Umezawa's Jitte

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非常に強力な[[装備品]][[クリーチャー]]で殴るデッキであれば、どんな[[デッキ]]にも投入する価値があるだろう。ただ、[[装備]][[コスト]]まで含めると4[[マナ]]と若干重く、[[マナカーブ]]を重視するデッキでは枚数を抑えるか、採用されないことも多々ある。
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[[装備]]した[[クリーチャー]][[戦闘ダメージ]][[与える|与え]][[蓄積カウンター]]を貯め、3つの[[モード]]を持つ[[起動型能力]]を使うことができる。
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[[神河謀叛]]の[[トップレア]]であり、一世を風靡した非常に強力な[[伝説の]][[装備品]]。
  
装備するだけでは[[パワー]]も[[タフネス]]も上がらないが、3つの[[モード]]を持つ[[起動型能力]]を備えている。加えて、1度に載る[[蓄積カウンター]]は1個ではなく2個。しかも、これが載るのは「[[プレイヤー]][[戦闘ダメージ]]が通ったとき」に限られない。戦闘ダメージならば[[クリーチャー]]に与えた場合でもいいのだ。
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==解説==
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装備するだけでは[[パワー]]も[[タフネス]]も上がらないが、モードがいずれも強力で使い勝手がよく、仮に除去されそうになってもとりあえずどれかは[[起動]]することができる。さらに蓄積カウンターは一度に2個ずつ置かれ、戦闘ダメージを[[プレイヤー]]に与えた時だけでなく[[プレインズウォーカー]]などの[[パーマネント]]に与えても置くことができることがさらにその使いやすさに拍車をかけている。[[クリーチャー]]に戦闘ダメージを与えても置くことができるためブロック時にも誘発する。また、蓄積カウンターを置く機会が2倍となるため、[[二段攻撃]]との相性は抜群。
  
第1のモード、[[パンプアップ]]はそれ単体でも強力だが、[[二段攻撃]]との相性は特に抜群。例えば、1/1二段攻撃に十手をつけて[[攻撃]]。次の[[ターン]]にカウンターを4個消費して9/9二段攻撃としてアタック。プレイヤーに通れば[[先制攻撃]]のダメージ処理後、さらに強化して13/13、終了。
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第1のモードは[[パンプアップ]]。+2/+2の[[修整]]を受けられるため、[[戦闘]]や[[火力]]に強くなる。上述した[[二段攻撃]]はこのモードとも相性が良く、強化したパワーによる恩恵が2倍となる上、1回目の戦闘ダメージを与えて貯めた蓄積カウンターを消費して2回目の戦闘ダメージを[[強化]]した状態で与えることもできる。例えば1/1二段攻撃に十手をつけて[[攻撃]]し、次の[[ターン]]に蓄積カウンターを4個消費して9/9二段攻撃として攻撃すれば、それだけでも計20点で[[ゲーム]]終了。1/1としての攻撃が[[ブロック]]されていたとしても、1回目の戦闘ダメージを与えた後さらに強化して11/11とすればやはり計20点のダメージを与えられるので、[[ゲーム]]終了となる。
しかも、一度でも攻撃が通ると火力で対処することも困難となってしまう。
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[[除去]]である第2のモードもまた強力で、[[ビートダウン]]同士の対戦、特に[[ウィニー]][[ミラーマッチ]]などで恐ろしい威力を発揮する。
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第2のモードは除去として使える-1/-1修整。[[ビートダウンデッキ]]同士、特に[[ウィニー]][[ミラーマッチ]]などで恐ろしい威力を発揮し、[[ボードコントロール]]力が非常に高い。十手を装備したクリーチャーがたった1体[[戦場]]にいるだけで、しばしば[[対戦相手]]のクリーチャー戦略を完封してしまっていた。「'''十手ゲー'''」という言葉を生み出したのは、主にこのモードである。
例えば、これを装備したクリーチャーがたった1体[[]]にいるだけで、相手は同じ性能のクリーチャーを毎ターン出し続けたとしても完封されてしまう。
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第3のモードは[[ライフ]][[ゲイン]]と、一見影が薄そうだが、実際はかなり重宝する。クリーチャーさえ維持し続ければ毎ターン4点の[[ライフ]]を確保できるので、速攻系の[[デッキ]]に対して非常に強い耐性を誇る。数体の[[ブロッカー]]と十手があるだけでライフを安全圏に運ぶことが可能なため、環境からバーンを駆逐してしまった。[[神河ブロック構築]]の[[ヤソコン#神河ブロック構築|ヤソコン]]における、これと[[川の水神/River Kaijin]]の組み合わせは有名。
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第3のモードは2点の[[ライフ]][[回復]]。一見すると地味だが、クリーチャーさえ維持し続ければ毎ターン4点のライフを確保できるので、対速攻[[デッキ]]や土壇場の[[ダメージレース]]において重宝する。数体の[[ブロッカー]]と十手があるだけでライフを安全圏に運ぶことが可能なため、[[ヤソコン#神河ブロック構築|ヤソコン]]のような[[コントロールデッキ]]において[[川の水神/River Kaijin]]と組み合わせて使われたこともあり、[[環境]]から[[バーン]]を駆逐してしまった。[[ショックランド]]、[[フェッチランド]]、[[ペインランド]]など[[土地]]のもたらす[[ライフロス]]のフォロー目的にも便利。
  
[[リミテッド]]や[[構築]]ではもちろん、[[エターナル]]でもよく見られるカードである。[[リミテッド]]では決勝卓が十手vs十手ということも少なくないほどの威力である。[[スタンダード]]や[[エクステンデッド]]では、[[ショックランド]]、[[フェッチランド]]、[[ペインランド]]など[[土地]]のもたらす[[ライフロス]]のフォロー目的にも便利。[[構築]]ではこれの対策として、[[対消滅]]狙いで十手を入れるプレイヤーも多い。[[神河ブロック構築]]では[[禁止カード]]入りも囁かれたが、[[けちコントロール]]など[[コントロールデッキ]]が強かったためか、禁止は免れた。
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*[[信仰の足枷/Faith's Fetters]]や[[真髄の針/Pithing Needle]]で単なる[[置物]]に成り下がるのはご愛嬌。ただし、その際も条件が満たされればカウンターだけは増え続ける。
  
*第1のモードを選択して起動型能力をプレイしたあとに十手が[[除去]]されても、[[最後の情報]]ルールにより、装備していたクリーチャーに+2/+2の修整が与えられる。
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==利用==
*[[信仰の足枷/Faith's Fetters]][[真髄の針/Pithing Needle]]で単なる置物に成り下がるのはご愛嬌。ただし、その際も条件が満たされればカウンターだけは増え続ける。
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全てのモードがクリーチャー中心の速攻デッキに有効なことから、そういったデッキに対する[[サイドボード]]としては一級品。もちろんクリーチャーで[[殴る]]デッキであるならば、[[展開]]力が非常に高いデッキでは[[マナ・コスト]]と装備[[コスト]]で合計4マナという[[重い|重さ]]を嫌って敬遠されることはあるが、そうでなければとりあえず投入しておくだけの価値はある。
*これ自身が除去されそうになっても、その起動型能力の多様さにより蓄積カウンターを無駄なく使い切れるのが密かな強みだった。
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*この起動型能力は、梅澤の十手自身が持つ。装備しているクリーチャーが持つわけではない。これがクリーチャーに装備されていなくても、起動型能力は[[プレイ]]できる。
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**第1のモードも[[効果]]が無いだけでプレイすること自体は可能。第2のモードには[[対象]]が必要。
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**第2のモードの対象になることを[[プロテクション]]で防ぐには、装備しているクリーチャーではなく梅澤の十手が該当するようなプロテクションが必要である。(プロテクション(アーティファクト)など。)
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*カウンターを載せる能力が[[誘発]]するには、戦闘ダメージの[[解決]]の時点で、戦闘ダメージを与えるクリーチャーにこれが装備されていなければならない。また、ダメージが与えられるクリーチャーが場にいなければならない(梅澤の十手が場にあるので、[[最後の情報]]は使用できない)。
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*読み方は英名を見てわかるとおり、うめざわの「じって」。
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*背景小説では[[梅澤俊郎/Toshiro Umezawa]]が上質の銀と鋼と魔力で作ったとされている。持ち主であり、作り主である梅澤本人を差し置いて大活躍した逸品。
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2006年3月23日より、[[トライバル・ウォーズ]]で[[禁止カード]]に指定される。2006年6月23日に新設された[[トライバル・ウォーズ]]([[クラシック]])でも続けて禁止。[[トライバル・ウォーズ]]([[スタンダード]])では一時禁止が解除されたが、1週間後に改めて禁止された。
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[[リミテッド]]では、決勝卓が十手vs十手ということも少なくないほどの威力。また、[[構築]]、[[エターナル]]でも、[[メタゲーム]]や環境によって位置は大きく異なるものの、全く見かけないということはまず無い。当時の[[スタンダード]]では十手対策として、[[対消滅]]狙いで十手を入れるプレイヤーも多かった。
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しかし、はっきりした弱点もあり、クリーチャーや火力を使わないデッキに対しては、クリーチャーを強化する以外の使い道が無く、大きくしたところで[[除去耐性]]にはならない。公式コラムなどで、(そういった相手には)「強めの[[ヴァルショクの鉄球/Vulshok Morningstar]]でしかない」等と度々指摘されている。そういった意味もあり、[[神河ブロック構築]]では[[禁止カード]]入りも囁かれたものの、[[けちコントロール]]など[[コントロールデッキ]]が強かったため、禁止は免れた。
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==禁止指定==
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[[2006年]]3月23日より、[[トライバル・ウォーズ]]で[[禁止カード]]に指定される。2006年6月23日に新設された[[トライバル・ウォーズ]]([[クラシック]])でも続けて禁止。[[トライバル・ウォーズ]]([[スタンダード]])では一時禁止が解除されたが、1週間後に改めて禁止された。
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[[モダン]]でも、[[フォーマット]]開始当初より[[禁止カード]]。
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==ルール==
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*第1の[[モード]]を選択して[[起動型能力]]を[[起動]]した後に十手が[[除去]]されても、[[最後の情報]]ルールにより、[[装備]]していた[[クリーチャー]]は+2/+2の[[修整]]を受ける。
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*この起動型能力は、梅澤の十手自身が持つ。装備しているクリーチャーが持つわけではない。これがクリーチャーに装備されていなくても、起動型能力は起動できる。
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**第1のモードも[[効果]]を表さないだけで起動すること自体は可能。第2のモードには[[対象]]が必要。
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*カウンターを置く能力が[[誘発]]するには、戦闘ダメージを与えた時点で、そのクリーチャーにこれが装備されていなければならない。また、ダメージが与えられるクリーチャーが戦場にいなければならない(梅澤の十手が戦場にあるので、最後の情報は使用できない)。
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==ストーリー==
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'''梅澤の十手'''/''Umezawa's Jitte''は[[神河ブロック]]に登場した[[装備品]]。({{Gatherer|id=94251}})
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その名のとおり、[[梅澤俊郎/Toshiro Umezawa (ストーリー)|梅澤俊郎/Toshiro Umezawa]]が自身の手で作り出した装備品であり、上質の銀と鋼と魔力を材料にしている。打撃性能より相手に突き刺すことを重視したつくりで、突き刺した相手の血と十手を触媒にして梅澤俊郎は漢字の魔術をより強力なものにしている。
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能力はこの相手を傷つけて、その血で漢字を書いて読むことにより3種類の漢字の魔術を使役するということをモデルに作られたのだと思われる。
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*つまり、本来は触媒であるこの十手以上に漢字の魔術の知識が必要なわけだが、カードでは触媒だけで使えてしまう。ひょっとしたら基本的な魔術3種類はオートで出せるようになっているのかもしれない。
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*作り主である[[梅澤俊郎/Toshiro Umezawa]]本人を差し置いてゲーム中では大活躍した逸品。もっとも、他人に使役されることを嫌う梅澤からしてみればどうでもいいことだろうが。
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**むしろストーリー中盤以降では、梅澤は[[夜陰明神/Myojin of Night's Reach]]の加護や「影の門」と呼ばれるアーティファクトのおかげで十手に頼らず高レベルの漢字の魔術を使えるようになったので、ゲームとは逆に活躍の場は減ってしまった。
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==関連カード==
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*[[梅澤の魔除け/Umezawa's Charm]] - (1)(黒)[[インスタント]]の[[モード]]が梅澤の十手。([[モダンホライゾン]])
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*[[梅澤俊郎の生涯/Life of Toshiro Umezawa]] - (1)(黒)[[英雄譚]]のI,II[[章能力]]が梅澤の十手。([[神河:輝ける世界]])
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*[[失われた十手/Lost Jitte]] - (1)装備(1)の小型[[リメイク]]。([[ビッグスコア]])
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==その他==
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*2013年4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、2005年を代表するカードとして展示された<ref>[https://www.facebook.com/media/set/?set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=1#!/photo.php?fbid=588329304518076&set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=3&theater ニコニコ超会議2 マジック:ザ・ギャザリング展示ブース](マジック日本公式Facebook)</ref>。
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*[[射場本正巳]]は[[開発部]]入りしたばかりの頃「マジックでは十手は二度と作らない」と言われた<ref>[https://twitter.com/syaba3/status/1131163965210238976 Twitter](@syaba3)</ref>。
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*読み方は英名を見てわかるとおり、うめざわの「じって」。
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*第2のモードは元々[[黒マナ]]2つを生み出す能力だったが、[[マナ能力]]と[[起動型能力]]との兼ね合いがルール上の問題を引き起こしうることから開発終盤に変更を迫られ、現在の能力としたのちテストプレイを経ないまま印刷される流れとなった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/how-sneak-overpowered-cards-past-development-2008-05-30 How to Sneak Overpowered Cards past Development | MAGIC: THE GATHERING]([[2008年]]5月30日 [[Devin Low]]著)</ref>。その結果は上記の通りである。
  
 
==参考==
 
==参考==
*[[梅澤俊郎/Toshiro Umezawa]]
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<references />
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*[[梅澤俊郎/Toshiro Umezawa (ストーリー)|梅澤俊郎/Toshiro Umezawa]]([[背景世界/ストーリー用語]]
 
*[[カード個別評価:神河謀叛]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:神河謀叛]] - [[レア]]
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*[[Secret Lair Drop Series/2023年#Artist Series: Randy Vargas|Secret Lair Drop Series: Showcase: Artist Series: Randy Vargas]]
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*[[From the Vault:Lore]]

2024年11月3日 (日) 18:25時点における最新版


Umezawa's Jitte / 梅澤の十手 (2)
伝説のアーティファクト — 装備品(Equipment)

装備しているクリーチャーが戦闘ダメージを与えるたび、梅澤の十手の上に蓄積(charge)カウンターを2個置く。
梅澤の十手から蓄積カウンターを1個取り除く:以下から1つを選ぶ。
・装備しているクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。
・クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで-1/-1の修整を受ける。
・あなたは2点のライフを得る。
装備(2)


装備したクリーチャー戦闘ダメージ与え蓄積カウンターを貯め、3つのモードを持つ起動型能力を使うことができる。 神河謀叛トップレアであり、一世を風靡した非常に強力な伝説の装備品

目次

[編集] 解説

装備するだけではパワータフネスも上がらないが、モードがいずれも強力で使い勝手がよく、仮に除去されそうになってもとりあえずどれかは起動することができる。さらに蓄積カウンターは一度に2個ずつ置かれ、戦闘ダメージをプレイヤーに与えた時だけでなくプレインズウォーカーなどのパーマネントに与えても置くことができることがさらにその使いやすさに拍車をかけている。クリーチャーに戦闘ダメージを与えても置くことができるためブロック時にも誘発する。また、蓄積カウンターを置く機会が2倍となるため、二段攻撃との相性は抜群。

第1のモードはパンプアップ。+2/+2の修整を受けられるため、戦闘火力に強くなる。上述した二段攻撃はこのモードとも相性が良く、強化したパワーによる恩恵が2倍となる上、1回目の戦闘ダメージを与えて貯めた蓄積カウンターを消費して2回目の戦闘ダメージを強化した状態で与えることもできる。例えば1/1二段攻撃に十手をつけて攻撃し、次のターンに蓄積カウンターを4個消費して9/9二段攻撃として攻撃すれば、それだけでも計20点でゲーム終了。1/1としての攻撃がブロックされていたとしても、1回目の戦闘ダメージを与えた後さらに強化して11/11とすればやはり計20点のダメージを与えられるので、ゲーム終了となる。

第2のモードは除去として使える-1/-1修整。ビートダウンデッキ同士、特にウィニーミラーマッチなどで恐ろしい威力を発揮し、ボードコントロール力が非常に高い。十手を装備したクリーチャーがたった1体戦場にいるだけで、しばしば対戦相手のクリーチャー戦略を完封してしまっていた。「十手ゲー」という言葉を生み出したのは、主にこのモードである。

第3のモードは2点のライフ回復。一見すると地味だが、クリーチャーさえ維持し続ければ毎ターン4点のライフを確保できるので、対速攻デッキや土壇場のダメージレースにおいて重宝する。数体のブロッカーと十手があるだけでライフを安全圏に運ぶことが可能なため、ヤソコンのようなコントロールデッキにおいて川の水神/River Kaijinと組み合わせて使われたこともあり、環境からバーンを駆逐してしまった。ショックランドフェッチランドペインランドなど土地のもたらすライフロスのフォロー目的にも便利。

[編集] 利用

全てのモードがクリーチャー中心の速攻デッキに有効なことから、そういったデッキに対するサイドボードとしては一級品。もちろんクリーチャーで殴るデッキであるならば、展開力が非常に高いデッキではマナ・コストと装備コストで合計4マナという重さを嫌って敬遠されることはあるが、そうでなければとりあえず投入しておくだけの価値はある。

リミテッドでは、決勝卓が十手vs十手ということも少なくないほどの威力。また、構築エターナルでも、メタゲームや環境によって位置は大きく異なるものの、全く見かけないということはまず無い。当時のスタンダードでは十手対策として、対消滅狙いで十手を入れるプレイヤーも多かった。

しかし、はっきりした弱点もあり、クリーチャーや火力を使わないデッキに対しては、クリーチャーを強化する以外の使い道が無く、大きくしたところで除去耐性にはならない。公式コラムなどで、(そういった相手には)「強めのヴァルショクの鉄球/Vulshok Morningstarでしかない」等と度々指摘されている。そういった意味もあり、神河ブロック構築では禁止カード入りも囁かれたものの、けちコントロールなどコントロールデッキが強かったため、禁止は免れた。

[編集] 禁止指定

2006年3月23日より、トライバル・ウォーズ禁止カードに指定される。2006年6月23日に新設されたトライバル・ウォーズ(クラシック)でも続けて禁止。トライバル・ウォーズ(スタンダード)では一時禁止が解除されたが、1週間後に改めて禁止された。

モダンでも、フォーマット開始当初より禁止カード

[編集] ルール

  • 第1のモードを選択して起動型能力起動した後に十手が除去されても、最後の情報ルールにより、装備していたクリーチャーは+2/+2の修整を受ける。
  • この起動型能力は、梅澤の十手自身が持つ。装備しているクリーチャーが持つわけではない。これがクリーチャーに装備されていなくても、起動型能力は起動できる。
    • 第1のモードも効果を表さないだけで起動すること自体は可能。第2のモードには対象が必要。
  • カウンターを置く能力が誘発するには、戦闘ダメージを与えた時点で、そのクリーチャーにこれが装備されていなければならない。また、ダメージが与えられるクリーチャーが戦場にいなければならない(梅澤の十手が戦場にあるので、最後の情報は使用できない)。

[編集] ストーリー

梅澤の十手/Umezawa's Jitte神河ブロックに登場した装備品。(イラスト

その名のとおり、梅澤俊郎/Toshiro Umezawaが自身の手で作り出した装備品であり、上質の銀と鋼と魔力を材料にしている。打撃性能より相手に突き刺すことを重視したつくりで、突き刺した相手の血と十手を触媒にして梅澤俊郎は漢字の魔術をより強力なものにしている。

能力はこの相手を傷つけて、その血で漢字を書いて読むことにより3種類の漢字の魔術を使役するということをモデルに作られたのだと思われる。

  • つまり、本来は触媒であるこの十手以上に漢字の魔術の知識が必要なわけだが、カードでは触媒だけで使えてしまう。ひょっとしたら基本的な魔術3種類はオートで出せるようになっているのかもしれない。
  • 作り主である梅澤俊郎/Toshiro Umezawa本人を差し置いてゲーム中では大活躍した逸品。もっとも、他人に使役されることを嫌う梅澤からしてみればどうでもいいことだろうが。
    • むしろストーリー中盤以降では、梅澤は夜陰明神/Myojin of Night's Reachの加護や「影の門」と呼ばれるアーティファクトのおかげで十手に頼らず高レベルの漢字の魔術を使えるようになったので、ゲームとは逆に活躍の場は減ってしまった。

[編集] 関連カード

[編集] その他

  • 2013年4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、2005年を代表するカードとして展示された[1]
  • 射場本正巳開発部入りしたばかりの頃「マジックでは十手は二度と作らない」と言われた[2]
  • 読み方は英名を見てわかるとおり、うめざわの「じって」。
  • 第2のモードは元々黒マナ2つを生み出す能力だったが、マナ能力起動型能力との兼ね合いがルール上の問題を引き起こしうることから開発終盤に変更を迫られ、現在の能力としたのちテストプレイを経ないまま印刷される流れとなった[3]。その結果は上記の通りである。

[編集] 参考

  1. ニコニコ超会議2 マジック:ザ・ギャザリング展示ブース(マジック日本公式Facebook)
  2. Twitter(@syaba3)
  3. How to Sneak Overpowered Cards past Development | MAGIC: THE GATHERING(2008年5月30日 Devin Low著)
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