ラクドスの魔除け/Rakdos Charm

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[[ラヴニカへの回帰ブロック]]の[[魔除け]]の[[ラクドス教団/The Cult of Rakdos|ラクドス]]版。[[モード]]は[[墓地対策]]、[[アーティファクト]][[破壊]]、対[[プレイヤー]][[火力]]。
 
[[ラヴニカへの回帰ブロック]]の[[魔除け]]の[[ラクドス教団/The Cult of Rakdos|ラクドス]]版。[[モード]]は[[墓地対策]]、[[アーティファクト]][[破壊]]、対[[プレイヤー]][[火力]]。
  
[[黒]]のモードは[[貪欲な罠/Ravenous Trap]][[軽い]][[インスタント]]でこれだけ[[効果]]が大きいものは貴重。[[トーモッドの墓所/Tormod's Crypt]]などに対しては奇襲性で勝っている。
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[[黒]]のモードは[[貪欲な罠/Ravenous Trap]]。貪欲な罠と違って条件を満たさずとも[[軽い|軽く]][[唱える|唱え]]られる。また[[インスタント]]であるため、[[トーモッドの墓所/Tormod's Crypt]]などに対しては奇襲性で勝る。
  
[[赤]]のモードは[[粉砕/Shatter]][[溶解/Smelt]]より[[重い]]が、2[[マナ]]なら十分実用レベル。
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[[赤]]のモードは[[粉砕/Shatter]]。粉砕の[[上位互換]]である[[溶解/Smelt]]に比べて[[重い]]が、2[[マナ]]なら実用に耐える。
  
[[黒赤]]のモードは全[[クリーチャー]][[コントローラー]][[殴る|殴ら]]せる、ちょっと変わった火力。対[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]では安定した[[ダメージ]]を期待でき、トドメにもなり得るが、[[ノンクリーチャー]]ないし少数の[[フィニッシャー]]に頼るような[[デッキ]]にはほとんど何もできない。[[あなた|自分]]にも被害が及ぶ点と、あくまで単発の[[本体]]火力であり、[[カード・アドバンテージ]]を失っている点にも注意が必要。なお、[[無限トークン]]・大量[[トークン]]を勝ち手段とするデッキに対しては一発逆転の強烈なアンチ[[カード]]となる。
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[[黒赤]]のモードは、全ての[[クリーチャー]]にそれぞれの[[コントローラー]]を1点ずつ[[殴る|殴らせる]]様な、ちょっと変わった[[本体]]火力。2マナという[[コスト]]を考えると、4点以上の[[ダメージ]]を[[与える|与え]]たい。[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウン]]、特に[[トークン]]を並べてくる様なタイプに対しては期待できる一方で、[[ノンクリーチャー]]ないし少数の[[フィニッシャー]]に頼るような[[デッキ]]にはほとんど何もできない。こちらの[[ライフ]]を狙ってくる相手に有効という事になるため、[[あなた|自分]]にも被害が及ぶ点には注意が必要となる。[[無限トークン]]・大量トークンを勝ち手段とするデッキに対しては、一発逆転の強烈なアンチ[[カード]]となる。また[[フォービドゥンアラーム]]など相手に無限トークンを押し付けるデッキでは[[エンドカード]]となる。
  
すべてのモードが「特定のデッキには効果的だが、効かない相手には全く効かない」という[[サイドボード]]向けの効果であり、魔除けらしからぬ非常に尖ったデザインとなっている。とはいえ、1枚のカードで複数の状況を対策できることは利点であり、サイドボードの[[スロット]]を節約しやすい。[[メタゲーム|メタ]]次第では[[メインデッキ]]からの投入もありえるだろう。
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すべてのモードが「特定のデッキには効果的だが、効かない相手には全く効かない」という[[サイドボード]]向けの効果であり、魔除けらしからぬ非常に尖ったデザインとなっている。1枚のカードで複数の状況を対策できることは利点であり、サイドボードの[[スロット]]を節約しやすい。
  
登場時の[[スタンダード]]では鳴かず飛ばず。[[イニストラード・ブロック]]の[[フラッシュバック]]呪文が幅を利かせていた墓地対策必須の環境であったものの、より軽い[[トーモッドの墓所/Tormod's Crypt]]というライバルが存在しており、対策したいアーティファクトも少なく、サイドボードに1~2枚採用されるに留まっていた。
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登場時の[[スタンダード]]には[[イニストラード・ブロック]]の[[瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage]][[掘葬の儀式/Unburial Rites]]など強力な墓地利用カードが多く、墓地対策は必須の[[環境]]であった。[[デッキカラー]]を問わずより軽いトーモッドの墓所というライバルもあったが、モード選択の便利さから、黒赤系のデッキにはこちらが採用される事も多かった。ローテーション後の[[テーロス]]参入後は、アーティファクトや墓地を利用するデッキ自体は多かったが、黒赤というカラーリングのデッキがかなり減った事から、見掛ける機会はほとんど無くなった。
  
[[テーロス]]参入後のスタンダードでは一転。各種[[伝説の]][[アーティファクト・エンチャント]]サイクルの対策になることからメインボードから採用する価値が出てきた。特に[[アグロ]]デッキの天敵である[[エレボスの鞭/Whip of Erebos]]・[[ナイレアの弓/Bow of Nylea]]の継続的なライフゲインを対策しつつ、最低限ダメージソースになって[[腐る|腐り]]にくい点は評価に値する。[[青単信心]]に[[波使い/Master of Waves]]を出された返しに使えば、トドメの切り札になる点も見逃せない。[[リアニメイト]]は鳴りを潜めたものの、[[死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman]]や[[漁る軟泥/Scavenging Ooze]]の動きを鈍らせることができるため、墓地対策のモードも無駄になりにくい。
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[[モダン]]ではアーティファクト、墓地利用、大量(無限)トークン等をキーとしたデッキが非常に多く、それらをまとめて対策できるため、[[ジャンドコントロール#モダン|ジャンド]]等のサイドボードによく採用される。
 
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各種[[墓地]]利用・アーティファクトに加え、[[欠片の双子#モダン|欠片の双子]][[ゴブリンストーム#モダン|ゴブリンストーム]]、[[瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage]]などへの対策として[[モダン]]でも採用を考えられるカード。
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*3番目のモードが赤でなく黒赤の位置に置かれているのは、[[狂乱病/Delirium]]やその亜種の流れを汲んだものだろう。
 
*3番目のモードが赤でなく黒赤の位置に置かれているのは、[[狂乱病/Delirium]]やその亜種の流れを汲んだものだろう。
 
*[[ジャンドの魔除け/Jund Charm]]とは黒のモードが全く同じ。
 
*[[ジャンドの魔除け/Jund Charm]]とは黒のモードが全く同じ。
*{{Gatherer|id=356742}}を見ると、魔除けというには程遠い武器のような形状になっている。焼き鏝のように、体に刻み付けるタイプのものだろう。[[フレイバー・テキスト]]からもその片鱗が伺える。
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*{{Gatherer|id=356742|イラスト}}を見ると、魔除けというには程遠い武器のような形状になっている。焼き鏝のように、体に刻み付けるタイプのものだろう。[[フレイバー・テキスト]]からもその片鱗がうかがえる。
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{{フレイバーテキスト|「万民が苦痛に喜びを見出さんことを。」|ラクドス}}
  
 
==ルール==
 
==ルール==
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**[[戦闘ダメージ]]を与えたとき、あるいは「[[対戦相手]]にダメージを与えるたび」の[[能力]]は誘発しない。
 
**[[戦闘ダメージ]]を与えたとき、あるいは「[[対戦相手]]にダメージを与えるたび」の[[能力]]は誘発しない。
 
***例えば[[見えざる者、ヴラスカ/Vraska the Unseen]]の[[暗殺者]]・トークンとの[[友情コンボ]]は成立しない。
 
***例えば[[見えざる者、ヴラスカ/Vraska the Unseen]]の[[暗殺者]]・トークンとの[[友情コンボ]]は成立しない。
***[[惑乱の死霊/Hypnotic Specter]]などの能力は誘発しない。(惑乱の死霊から見ればダメージを与えた先はそのコントローラーである)
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***[[惑乱の死霊/Hypnotic Specter]]などの能力は誘発しない(惑乱の死霊から見ればダメージを与えた先はそのコントローラーである)。
**公式サイトで公開されたよくある質問集では、3番目のモードで対戦相手に与えられるダメージをそのプレイヤーが[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]する[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]に[[移し変え]]られるように当初書かれていたが、これは誤り。対戦相手のプレインズウォーカーに移し変えられるのは、ダメージの発生源を自分がコントロールする場合であり、ダメージの発生源を対戦相手自身がコントロールする場合は移し変えられない。
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==関連カード==
 
==関連カード==
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*[[ラクドス教団/The Cult of Rakdos]]([[背景世界/ストーリー用語]])
 
*[[ラクドス教団/The Cult of Rakdos]]([[背景世界/ストーリー用語]])
 
*[[カード個別評価:ラヴニカへの回帰]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:ラヴニカへの回帰]] - [[アンコモン]]
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*[[カード個別評価:時のらせんリマスター]] - 旧枠加工カード
 
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2023年8月10日 (木) 10:44時点における最新版


Rakdos Charm / ラクドスの魔除け (黒)(赤)
インスタント

以下から1つを選ぶ。
・プレイヤー1人を対象とし、その墓地にあるすべてのカードを追放する。
・アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
・各クリーチャーはそれぞれのコントローラーに1点のダメージを与える。


ラヴニカへの回帰ブロック魔除けラクドス版。モード墓地対策アーティファクト破壊、対プレイヤー火力

のモードは貪欲な罠/Ravenous Trap。貪欲な罠と違って条件を満たさずとも軽く唱えられる。またインスタントであるため、トーモッドの墓所/Tormod's Cryptなどに対しては奇襲性で勝る。

のモードは粉砕/Shatter。粉砕の上位互換である溶解/Smeltに比べて重いが、2マナなら実用に耐える。

黒赤のモードは、全てのクリーチャーにそれぞれのコントローラーを1点ずつ殴らせる様な、ちょっと変わった本体火力。2マナというコストを考えると、4点以上のダメージ与えたい。ビートダウン、特にトークンを並べてくる様なタイプに対しては期待できる一方で、ノンクリーチャーないし少数のフィニッシャーに頼るようなデッキにはほとんど何もできない。こちらのライフを狙ってくる相手に有効という事になるため、自分にも被害が及ぶ点には注意が必要となる。無限トークン・大量トークンを勝ち手段とするデッキに対しては、一発逆転の強烈なアンチカードとなる。またフォービドゥンアラームなど相手に無限トークンを押し付けるデッキではエンドカードとなる。

すべてのモードが「特定のデッキには効果的だが、効かない相手には全く効かない」というサイドボード向けの効果であり、魔除けらしからぬ非常に尖ったデザインとなっている。1枚のカードで複数の状況を対策できることは利点であり、サイドボードのスロットを節約しやすい。

登場時のスタンダードにはイニストラード・ブロック瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage掘葬の儀式/Unburial Ritesなど強力な墓地利用カードが多く、墓地対策は必須の環境であった。デッキカラーを問わずより軽いトーモッドの墓所というライバルもあったが、モード選択の便利さから、黒赤系のデッキにはこちらが採用される事も多かった。ローテーション後のテーロス参入後は、アーティファクトや墓地を利用するデッキ自体は多かったが、黒赤というカラーリングのデッキがかなり減った事から、見掛ける機会はほとんど無くなった。

モダンではアーティファクト、墓地利用、大量(無限)トークン等をキーとしたデッキが非常に多く、それらをまとめて対策できるため、ジャンド等のサイドボードによく採用される。

  • 3番目のモードが赤でなく黒赤の位置に置かれているのは、狂乱病/Deliriumやその亜種の流れを汲んだものだろう。
  • ジャンドの魔除け/Jund Charmとは黒のモードが全く同じ。
  • イラストを見ると、魔除けというには程遠い武器のような形状になっている。焼き鏝のように、体に刻み付けるタイプのものだろう。フレイバー・テキストからもその片鱗がうかがえる。
「万民が苦痛に喜びを見出さんことを。」
ラクドス

[編集] ルール

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

ラヴニカへの回帰ブロック魔除けサイクル。いずれも2マナインスタントであり、各ギルド/Guildに1枚ずつ存在する。3つのモードはそれぞれ、1目にできることと2色目にできること、そして両方の色が共通してできることの組み合わせになっている(参考)。

[編集] 参考

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