サバンナ・ライオン/Savannah Lions

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1[[マナ]]ながら、[[パワー]]が2、かつデメリットもない破格の[[コスト・パフォーマンス]]を誇る[[クリーチャー]]。その分[[バニラ]]で、しかも[[レア]]である。
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1[[マナ]]ながら、[[パワー]]が2かつ[[ペナルティ能力]]も持たないという、(当時としては)破格の[[コスト・パフォーマンス]]を誇った[[クリーチャー]]。[[小型クリーチャー]]が優秀という[[白]]の[[色の役割]]を象徴するかのような[[カード]]
  
[[第8版]]で久々に[[再録]]され、話題を総ざらいに。さらに[[第9版]]でも続けて収録。登場直後こそ[[白ウィニー]]の力不足により活躍できなかったが、[[神河ブロック]]参入後はその高い性能を発揮し、[[ボロスウィニー]]や[[Zoo]]といった高速[[ビートダウン]]の隆盛を支えた。また[[第9版]]での再録時は[[クリーチャー・タイプ]]再編により、[[ライオン]]から待望の[[猫]]へ変更されることとなった。
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[[バニラ]]なので一見すると地味だが、2[[ターン]]目から2点の[[クロック]]をかけられるのは非常に強力。後述の通り同レベルの性能のカードは長らく存在しておらず、[[レア]]であることも納得できる。
  
*1マナでバニラの2/1というのがどれほど強いか、というのは、他の「1マナで2/1」を見てみるとよくわかる。どれもそれなりのデメリット持ちなのだ。→[http://whisper.wisdom-guild.net/search.php?ccost_more=1&ccost_less=1&p_more=2&p_less=2&t_more=1&t_less=1 1マナ2/1クリーチャーを検索]
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[[第8版]]で久々に[[再録]]され、話題を総ざらいに。さらに[[第9版]]でも続けて収録。登場直後こそ[[白ウィニー]]の力不足により活躍できなかったが、[[神河ブロック]]参入後はその高い性能を発揮し、[[ボロスウィニー]]や[[Zoo#ラヴニカ・ブロック期|Zoo]]といった高速[[ビートダウンデッキ|ビートダウン]]の隆盛を支えた。
**[[]]には[[ジャッカルの仔/Jackal Pup]]を始めそれなりの数が存在する。同カードは中でも非常に使いやすいが、防御に回ると大きく性能が低下してしまう。
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**[[]][[野生の犬/Wild Dogs]][[ジャングル・ライオン/Jungle Lion]]など。これらも基本的に攻める側でのみ役立つクリーチャー。[[メテンダ・ライオン/Mtenda Lion]]が最もサバンナ・ライオンに近い性能であると言えるだろう。
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時代が下った現在では、[[上位互換]]を含めこれより優れた性能を持つカードが多数登場している(→[[#関連カード]])。[[同型再版]]の[[先兵の精鋭/Elite Vanguard]]が[[アンコモン]]で登場し、これ自身も[[マスターズ25th]]ではついに[[コモン]]としての収録になったということもあり、黎明期から続いた「ウィニーのスター」としての役割を終えたと言えよう。
**[[]]には[[屍肉ネズミ/Carrion Rats]]がいる。ただし、[[墓地]]のカードたった1枚で無力化されてしまう。トーナメント実績も芳しくない。
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**[[]]には現在[[アップキープ・コスト]]を要求するものしかおらず、厳密な意味での1マナ2/1以上は存在しない。
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*[[第5版]]では「[[カードパワー]]の割にいささか低[[コスト]]。非常に難しい判断だった」として収録されなかった(Taming the Flames([[Duelist]]誌17号の記事))。
**[[アーティファクト・クリーチャー]]には[[剃刀草の幕/Razorgrass Screen]]がいるが、こちらは[[]]
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*第8版に再録された際、[[アンリミテッド]]からの再録として紹介されているが、実際には[[リバイズド]]や[[第4版]]の再録経験がある。
**また、さらにデメリットがきつくなった1マナ2/2以上(または3/1)というウィニー群も存在する。白での代表格は[[伝説のクリーチャー]]である[[今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda]]
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*第9版での再録時に、[[クリーチャー・タイプ]]再編により[[ライオン]]から[[猫]]へ変更された。
*[[中村聡]]氏の著書「[[中村聡のMagic五輪の書|五輪の書]]」によると、黎明期にこのカードは中村氏の周囲では「[[コモン]]以下の[[|ゴミクズ]]扱い」をされていたらしい。当然、[[甲鱗のワーム/Scaled Wurm]]の方が人気であった。このクリーチャーの真の強さが分かるようになれば初心者脱却であろう。
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*[[マスターズ25th]]に新規{{Gatherer|id=442271}}と新規[[フレイバー・テキスト]]で[[再録]]された。
<!-- 中村氏の周囲では「土地が4枚並ぶまで何もせず、クリーチャーはただP/Tの大きい物が採用される」というのが当たり前で、マナ・コストに関係なくデカいこと=強さです。そんな人間がパックを開ければ「せっかくのレアがただの2/1バニラだった、2/1よりデカいサイズのコモンの方がマシ」となるでしょう。
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*[[中村聡]]の著書「[[中村聡のマジック:ザ・ギャザリング五輪の書]]」によると、黎明期にこのカードは中村の周囲では「[[コモン]]以下の[[紙|ゴミクズ]]扱い」をされていたらしい。当然、[[甲鱗のワーム/Scaled Wurm]]の方が人気であった。このクリーチャーの真の強さが分かるようになれば初心者脱却であろう。
これはウィニーという戦略を中村氏や広木氏等が知らなかったからであり、1ターン目からコスト・パフォーマンスの良いカードをガンガン使うというのが認知されているのならこの様な評価にはなっていなかったはずです。
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*ペナルティや条件無しの1マナパワー2は長らく白にしか存在しなかったが、[[イニストラードを覆う影]]で[[赤]]の[[ファルケンラスの過食者/Falkenrath Gorger]]が、[[異界月]]で[[緑]]の[[ケッシグをうろつくもの/Kessig Prowler]]が登場した。
この様な中村氏の周りの背景(環境)を書かずに、ただ「黎明期に~ゴミクズ」と書くと「黎明期に大多数のプレイヤー間でサバンナ・ライオンはカスだった」と書かれている様に読めます。正しくは「少なくとも中村氏の周囲ではサバンナ・ライオンはカスだった」だと思うのですが。 -->
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**なお、それ以前にも白ではあるものの[[緑]]マナのみでも[[唱える|唱え]]られる[[ドライアドの闘士/Dryad Militant]]が存在した。ただし、こちらは基本的にはメリットだがデメリットにもなりうる能力を持っている。
*[[基本セット2010]]では[[同型再版]]の[[先兵の精鋭/Elite Vanguard]][[アンコモン]]で登場。クリーチャーの質の上昇を如実に表している。
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==関連カード==
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===[[同型再版]]===
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*[[先兵の精鋭/Elite Vanguard]] - [[人間]]・[[兵士]]。([[基本セット2010]])
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*[[探検隊の特使/Expedition Envoy]] - 人間・[[スカウト]]・[[同盟者]]。([[戦乱のゼンディカー]])
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===主な上位互換・変形版===
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1マナパワー2の白のクリーチャー。[[常在型能力]]によりパワーが上がるものも含めるが、[[飛行]]を持つものは除外してある。'''太字'''のものは[[上位互換]]。
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*[[今田家の猟犬、勇丸/Isamaru, Hound of Konda]] - 2/2。[[伝説のクリーチャー]]。([[神河物語]])
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*[[ゴールドメドウの重鎮/Goldmeadow Stalwart]] - 2/2。[[追加コスト]]で[[手札]]から[[キスキン]]を[[公開する]]必要がある。([[ローウィン]])
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*[[壌土のライオン/Loam Lion]] - 1/1。[[森]]を[[コントロール]]していると2/3になる。([[ワールドウェイク]]
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*[[ドライアドの闘士/Dryad Militant]] - [[緑白]]の[[混成カード]]。[[インスタント]]や[[ソーサリー]]が[[墓地]]に[[置く|置かれ]]るのを[[追放]]に[[置換]]する[[常在型能力]]を持つ。([[ラヴニカへの回帰]])
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*[[万神殿の兵士/Soldier of the Pantheon]] - [[多色]]への[[プロテクション]]と[[ラッキーチャーム]]を[[内蔵]]している。([[テーロス]])
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*'''[[マルドゥの悲哀狩り/Mardu Woe-Reaper]]''' - これか他の[[戦士]][[戦場に出る|戦場に出す]]たびに墓地のクリーチャーを追放しつつ[[回復]]もする[[誘発型能力]]を持つ。([[運命再編]])
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*'''[[ドラゴンを狩る者/Dragon Hunter]]''' - プロテクション([[ドラゴン]])を持ち、ドラゴンに対してのみ[[到達]]を持つ[[かのように]][[ブロック]]できる。([[タルキール龍紀伝]])
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*[[アクロスの英雄、キテオン/Kytheon, Hero of Akros]] - [[伝説の|伝説]]であり[[破壊不能]]を[[得る]][[起動型能力]]を持つ。誘発型能力で[[プレインズウォーカー]]に[[変身]]する。([[マジック・オリジン]])
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*'''[[空渡りの野心家/Skymarcher Aspirant]]''' - [[昇殿]]で飛行を持つ。([[イクサランの相克]]
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*'''[[不屈の護衛/Dauntless Bodyguard]]''' - 戦場に出る際に他のクリーチャーを選び、自身の[[生け贄に捧げる|生け贄]]でそれに[[破壊不能]]を付与する起動型能力を持つ。([[ドミナリア]])
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*'''[[尊い騎士/Venerable Knight]]''' - [[死亡]]時に[[あなた]]の[[騎士]]1体に[[+1/+1カウンター]]を1個置く。([[エルドレインの王権]])
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*'''[[堕ちたる者の案内者/Usher of the Fallen]]''' - [[誇示]]で1/1[[トークン]]を[[生成]]。([[カルドハイム]])
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*[[有能な整備士/Hotshot Mechanic]] - パワーが2大きいかのように[[搭乗]]できる[[アーティファクト・クリーチャー]]。([[神河:輝ける世界]])
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*'''[[徴兵士官/Recruitment Officer]]''' - 起動型能力で[[ライブラリーの一番上|ライブラリーの上]]4枚から[[マナ総量]]3以下のクリーチャー1枚を[[手札に加える|手札に加え]]られる。([[兄弟戦争]])
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*'''[[小癪な家ネズミ/Cheeky House-Mouse]]''' - クリーチャー[[強化]]の[[出来事]]付き[[当事者カード]]。[[本体]]はバニラ。([[エルドレインの森]]
  
 
==参考==
 
==参考==
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*[http://whisper.wisdom-guild.net/search.php?ccost_more=1&ccost_less=1&p_more=2&p_less=2 1マナでパワー2のクリーチャーを検索]
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*[[バニラクリーチャー]]
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*[[カード名百科事典#サバンナ|サバンナ]]([[カード名百科事典]])
 
*[[カード個別評価:第9版]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:第9版]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:第8版]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:第8版]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:第4版]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:第4版]] - [[レア]]
*[[カード個別評価:リバイズド]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:リバイズド・エディション]] - [[レア]]
*[[カード個別評価:アンリミテッド]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:アンリミテッド・エディション]] - [[レア]]
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*[[カード個別評価:ジャンプスタート2022]] - [[アンコモン]]
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*[[カード個別評価:ドミナリア・リマスター]] - [[コモン]]
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*[[カード個別評価:マスターズ25th]] - [[コモン]]
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*[[カード個別評価:Masters Edition 4]] - [[アンコモン]]
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__NOTOC__

2024年2月4日 (日) 19:31時点における最新版


Savannah Lions / サバンナ・ライオン (白)
クリーチャー — 猫(Cat)

2/1

1マナながら、パワーが2かつペナルティ能力も持たないという、(当時としては)破格のコスト・パフォーマンスを誇ったクリーチャー小型クリーチャーが優秀という色の役割を象徴するかのようなカード

バニラなので一見すると地味だが、2ターン目から2点のクロックをかけられるのは非常に強力。後述の通り同レベルの性能のカードは長らく存在しておらず、レアであることも納得できる。

第8版で久々に再録され、話題を総ざらいに。さらに第9版でも続けて収録。登場直後こそ白ウィニーの力不足により活躍できなかったが、神河ブロック参入後はその高い性能を発揮し、ボロスウィニーZooといった高速ビートダウンの隆盛を支えた。

時代が下った現在では、上位互換を含めこれより優れた性能を持つカードが多数登場している(→#関連カード)。同型再版先兵の精鋭/Elite Vanguardアンコモンで登場し、これ自身もマスターズ25thではついにコモンとしての収録になったということもあり、黎明期から続いた「ウィニーのスター」としての役割を終えたと言えよう。

[編集] 関連カード

[編集] 同型再版

[編集] 主な上位互換・変形版

1マナパワー2の白のクリーチャー。常在型能力によりパワーが上がるものも含めるが、飛行を持つものは除外してある。太字のものは上位互換

[編集] 参考

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