エンチャント
提供:MTG Wiki
エンチャント/Enchantmentは、カード・タイプの1つ。呪いや魔力の授与などの具象化された魔法のイメージ。
目次 |
概要
インスタントやソーサリーと違い、ターンをまたいでゲームに影響を及ぼし続けることができることが特徴。ゲーム全体に効果を及ぼす普通のエンチャントと、個別のクリーチャーや他のパーマネントを永続的に強化したり封印したりするオーラのサブタイプを持つエンチャントに大別することができ、普通のエンチャントとオーラを持つエンチャントでは、ルールでの取り扱いも大きく違う。
クリーチャー・エンチャントやアーティファクト・エンチャントなど、他のカード・タイプを併せ持つカードも稀に登場する。
色の役割として、エンチャントを活用するカードは白と緑に多い。その一方で、エンチャントを破壊する役割も白と緑のものである。
ルール
アクティブ・プレイヤーは、そのメイン・フェイズの間でスタックが空のときに限り、エンチャント呪文を唱えることができる。エンチャント呪文が解決される時、そのコントローラーは、それを自分のコントロール下で戦場に出す。
エンチャント呪文がオーラのサブタイプを持つ場合、それはエンチャント能力に書かれた適正な対象を選ぶ必要がある。オーラ・エンチャント呪文が解決される時、、対象にエンチャントされた状態で戦場に出る。エンチャント先が不正だったなら、オーラは戦場に出ることができず墓地に置かれる。また、オーラは呪文として解決される以外の方法で戦場に出る場合、適正なエンチャント先を選びそれについた状態で戦場に出る。詳しいルールはオーラを参照。
その他
- マジック初期は通常のエンチャントは「エンチャント(場)」、オーラは「エンチャント(クリーチャー)」などとタイプ行に書かれ、前者を「全体エンチャント」、後者を「個別エンチャント」として扱っていた。第9版でのルール変更によってオーラが制定され、全体エンチャントなどの用語は廃語となった。
- イメージから、基本的にタップはせず、エンチャントをタップさせる効果も少ない。例外的に未来予知の新たな精力/Second Windなども存在するが、これは未来予知(タイムシフト)というセットの特殊性によるものであり、基本的にエンチャントはアーティファクトとの違いとして、「有色である」「タップしない」という特徴があるとR&Dは認識している模様[1]。
- テーロス・ブロックでは「神々の世界の物や生物=エンチャント、人間の世界の物や生物=エンチャントではない」という形で、エンチャントであるかないかが一つの線引として使われた。前出のアーティファクト・エンチャントも「神の(エンチャント)、制作物(アーティファクト)」というフレーバーである。
デザインのバリエーション
- インスタントメント
- エターナルエンチャント(永久エンチャント)
- ドラゴンエンチャント
- 休眠エンチャント
- 成長エンチャント
参考
- ↑ You Make the Card 4 – Submit Rules Text (Making Magic 2013年4月15日)
引用:総合ルール 20231117.0
- 3 カード・タイプ
- 303 エンチャント
- 303.1 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、エンチャント・カードを手札から唱えることができる。エンチャントを呪文として唱える場合、スタックを用いる(rule 601〔呪文を唱えること〕参照)。
- 303.2 エンチャント・呪文が解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。
- 303.3 エンチャントのサブタイプは必ず1単語であり、「エンチャント」という語のあとに、「エンチャント ─ 祭殿/Enchantment ─ Shrine」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。エンチャントのサブタイプは、「エンチャント・タイプ」とも呼ばれる。エンチャントには複数のサブタイプがあることもありうる。エンチャント・タイプの一覧は、rule 205.3h 参照。
- 303.4 エンチャントの中には、サブタイプとして「オーラ/Aura」を持つものがある。オーラはオブジェクトまたはプレイヤーについた状態で戦場に出る。オーラをつけることができる先は、キーワード能力「エンチャント/Enchant」によって規定されている(rule 702.5〔エンチャント〕参照)。他の効果によって、あるパーマネントをエンチャントできるかどうかに限定が加えられる場合もある。
- 303.4a オーラ・呪文は、エンチャント 能力によって規定される対象を必要とする。
- 303.4b オーラのついているオブジェクトやプレイヤーのことを、「エンチャントされている/enchanted」という。そのオーラはそのオブジェクトやプレイヤーを「エンチャントしている/enchants」、あるいはそのオブジェクトやプレイヤーに「ついている/attached」という言い方をする。
- 303.4c オーラが、エンチャント 能力やその他の効果による規定に対して不正なオブジェクトまたはプレイヤー上にエンチャントしていた、あるいはエンチャントしているオブジェクトやプレイヤーがすでに存在しなくなっていた場合、そのオーラはオーナーの墓地に置かれる(これは状況起因処理である。rule 704〔状況起因処理〕参照)。
- 303.4d オーラはそれ自身をエンチャントすることができない。何らかの理由でそうなった場合、そのオーラはオーナーの墓地に置かれる。また、オーラがクリーチャーでもある場合、他のオブジェクトをエンチャントすることができない。何らかの理由でそうなった場合、そのオーラははずれ、そしてオーナーの墓地に置かれる。(これらは状況起因処理である。rule 704 参照)。 オーラは同時に複数のオブジェクトまたはプレイヤーにつくことはない。呪文や能力の効果によってオーラが複数のオブジェクトやプレイヤーにつくような場合、そのオーラのコントローラーはどちらのオブジェクトまたはプレイヤーにつけるかを選ぶ。
- 303.4e オーラのコントローラーは、エンチャントしているオブジェクトのコントローラーあるいはエンチャントしているプレイヤーとは別物である。この2つは同じである必要はない。オーラがオブジェクトをエンチャントしている場合、そのオブジェクトのコントローラーが変わってもオーラのコントローラーは変わらないし、逆も同様である。オーラのコントローラーのみが、それの能力を起動できる。ただし、オーラがエンチャントしているオブジェクトに能力を(「得る/gains」あるいは「持つ/has」等によって)得させる場合、エンチャントしているオブジェクトのコントローラーのみが、その能力を起動できる。
- 303.4f オーラが、オーラ・呪文が解決される以外の方法でいずれかのプレイヤーのコントロール下で戦場に出、その出す効果がオーラのエンチャント先を指定していなかった場合、そのプレイヤーがそのオーラが戦場に出るに際してそのオーラのエンチャント先を選ぶ。そのプレイヤーは、オーラのエンチャント 能力その他適用される効果に従い、適正なオブジェクトまたはプレイヤーを選ばなければならない。
- 303.4g オーラが、適正にエンチャントできるオブジェクトやプレイヤーのない状態で戦場に出る場合、そのオーラが現在スタックにあるのでない限り、現在ある領域にとどまる。スタックにある場合、そのオーラは戦場に出る代わりに オーナーの墓地に置かれる。そのオーラがトークンであれば、生成されない。
- 303.4h 効果によって、オーラでも装備品でも城砦でもないパーマネントをオブジェクトまたはプレイヤーにつけた状態で戦場に出す場合、はずれている状態で戦場に出る。
- 303.4i 効果によってオーラを適正につけられないオブジェクトやプレイヤー、または未定義であるオブジェクトやプレイヤーにつけた状態で戦場に出す場合、元あった領域がスタックでなければ、オーラは元あった領域に残る。スタックであれば、戦場に出る代わりに オーナーの墓地に置かれる。オーラがトークンであれば、それは生成されない。
- 303.4j 効果によって戦場にあるオーラをオブジェクトやプレイヤーにつける場合、そのオブジェクトやプレイヤーが適正にエンチャントされることができなければ、オーラは移動しない。
- 303.4k 効果によって表向きになるオーラがオブジェクトやプレイヤーについた状態になる場合、そのオーラのコントローラーはそれが表向きで存在している場合のそのオーラの特性を用いて何につけることができるかを判断し、そのオーラの持つエンチャント 能力やその他の適用されうる効果に従って適正なオブジェクトを選ばなければならない。
- 303.4m パーマネントの「エンチャントしている[[[オブジェクト]]またはプレイヤー]/enchanted [object or player]」を参照する能力は、そのパーマネントがオーラでなかったとしても、そのパーマネントがついているオブジェクトまたはプレイヤーを参照する。
- 303.5 エンチャントの中には、「英雄譚/Saga」というサブタイプを持つものがある。英雄譚・カードについての詳細は、rule 714 参照。
- 303.6 エンチャントの中には、「クラス/Class」というサブタイプを持つものがある。クラス・カードについての詳細は、rule 716 参照。
- 303.7 オーラ・エンチャントの中には、「役割/Role」というサブタイプも持つものがある。
- 303 エンチャント