カウンターポスト
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カウンターポスト(Counter Post)
Kjeldoran Outpostをフィニッシャーにしたパーミッション。 青白のカウンターデッキにKjeldoran Outpostを使用していることからこう呼ばれる。 通称「カンポス」・「ポスト」。
土地
Kjeldoran Outpostが戦場に出るなら、代わりに平地(Plains)を1つ生け贄に捧げる。そうしたなら、Kjeldoran Outpostを戦場に出す。そうしなかったなら、それをオーナーの墓地に置く。
(T):(白)を加える。
(1)(白),(T):白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体生成する。
土地
Thawing Glaciersはタップ状態で戦場に出る。
(1),(T):あなたのライブラリーから基本土地カードを1枚探し、そのカードをタップ状態で戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。次のクリンナップ・ステップの開始時に、Thawing Glaciersをオーナーの手札に戻す。
基本戦略は一般的なパーミッション同様。 除去と打ち消しとで時間をかせぎ、Thawing Glaciersを併用して高速で十分な土地を展開、手札に余った土地は夢での貯え/Dream Cacheや渦まく知識/Brainstormでドローに変換しつつ、Kjeldoran Outpostのトークンで殴り勝つ。
Kjeldoran Outpostは攻防の要。 普通パーミッションのフィニッシャーというとゲーム終盤になって場にでるものだが、これは打ち消し用マナを圧迫しないので比較的早い時期から出され、序盤〜中盤はチャンプブロック要員生産、終盤は数を武器にしてフィニッシャーとなる。
上記キーカードに上げられているものが、どちらも土地である点に注目。 出すことにマナを使わない上に、能力も土地/クリーチャーを増やすカードでありながら、どちらも自分のターンにマナを使う必要がないので、パーミッションと相性がいい。
このデッキがスタンダードシーンで隆盛したきっかけは、露天鉱床/Strip Mineの制限カード入りだった。 当時最盛期にあった土地破壊デッキの失墜と共にこのデッキが輝きを放ち始める。 そして以降何年にもわたるパーミッション全盛期の最初を飾った。
スタンダードでアライアンスが使えた期間、片時も休むことなく最強の名を欲しいままにしていたかのように思われがちだが、そうではない。 第1回のアジア太平洋選手権の代表選考会では上位を独占するも、1位はステロイドだった。 また、第5版の登場と共に剣を鍬に/Swords to Plowsharesを失い、速攻デッキに苦杯を喫することが多くなった時期が3ヶ月間のみ存在する。 この間最有力と目されたのは、香港型黒ウィニーであった。
1997年7月1日、スタンダードのレギュレーションがほぼ現在の形に変更されたこの日、真夏に復活した氷河期アイスエイジにより剣を鍬に/Swords to Plowsharesを取り戻し、新たなる翼ウェザーライトによりジェラードの知恵/Gerrard's Wisdomを手に入れ、奇跡の復活を果たす。 また、同時にスタートしたまったく新しいレギュレーションエクステンデッドでも、惑乱の死霊/Hypnotic Specter、密林の猿人/Kird Ape、Serendib Efreetなどの有力小型クリーチャーが当初から禁止されていたこともあって有利に戦うことができた。
10月1日に秋の嵐テンペストが吹き荒れるまでの3ヶ月間、レギュレーション変更の妙という神に愛されたデッキとしてスタンダードでの生を終える。 エクステンデッドにその主戦場を移した後は、不毛の大地/Wastelandの跋扈によりKjeldoran Outpostのみに頼ったデッキ構築が難しくなった。 スタンダード時代から得意としていたアーニーゲドン系のデッキに対してはまだまだ強く、熱心な愛好家も多かったものの、徐々に衰退していった。 不毛の大地/Wastelandを避けて他のクリーチャーも使用し、さらに赤を加えてトリコロール化したトンゴネイションも存在する。
一方スタンダードでは、キーカードが根こそぎなくなり、聖なるメサ/Sacred Mesaを代役に据えたカウンターメサとしてしぶとく生き残ったが、トーナメントレベルでの活躍とまではいかなかったようだ。 また、オンスロートで動員令/Mobilizationという類似品が登場してこのデッキの復活が囁かれたが、当時のウェイクやサイクリングバーンに比べても弱く、活躍することはなかった。
アイスエイジ・ブロック構築においても有力なデッキの一つ。 キーカードがすべてアイスエイジ・ブロックでそろう上、優秀なカウンター(Force of WillやArcane Denialなど)が数多く存在するためである。ただ、あまりにこのデッキが強力すぎたため、Thawing Glaciersは1997/5/01よりアイスエイジ・ブロック構築の禁止カードに指定されている。
- やる気デストラクションという言葉を作った張本人。
- 青好きの日本人が作ったことでも有名。
- 残りライフ5点からが勝負という、史上最もタルいデッキとまで言われる。
ミラーマッチなんて見たくも無い。
- ミラーマッチ・サイドボードチェンジ後はまさに地獄。
互いのKjeldoran Outpostを政略/Political Trickeryで奪い・奪われないためにカウンターをじっくりじっくり手札に溜め込んでゆく。 そのため『1枚挿しされたフェルドンの杖/Feldon's Caneを使った実質100枚強デッキにも関わらずライブラリーが足りなくなる。』という笑えない逸話を残す。 さらにミラーマッチをメタに読んでサイドボードに虹のイフリート/Rainbow Efreetや石臼/Millstoneなどを用いたアグレッシブ・サイドボーディングという手法を用いるデッキもあった。しかしプレイ時間が長い事には変わりはない。
サンプルレシピ
- 余談だが、鶴田氏はプロツアーダラス96で遭遇したOlle Radeのカウンターハンマーに触発され、チューニングするうちにカウンターポストを完成させた。
アイスエイジ復帰後
- 備考
- 1997年日本選手権 準優勝
- 使用者:塚本俊樹
- フォーマット
メインデッキ | サイドボード | ||
---|---|---|---|
クリーチャー (0) | 1 | 黒の防御円/Circle of Protection: Black | |
呪文 (31) | 3 | 解呪/Disenchant | |
4 | 対抗呪文/Counterspell | 4 | 水流破/Hydroblast |
4 | 雲散霧消/Dissipate | 3 | 政略/Political Trickery |
4 | Force of Will | 1 | 臨機応変/Sleight of Mind |
2 | 渦まく知識/Brainstorm | 1 | 聖なるメサ/Sacred Mesa |
2 | 中断/Abeyance | 2 | Helm of Obedience |
4 | 神の怒り/Wrath of God | ||
3 | 剣を鍬に/Swords to Plowshares | ||
1 | 解呪/Disenchant | ||
2 | 沈黙のオーラ/Aura of Silence | ||
2 | ジェラードの知恵/Gerrard's Wisdom | ||
2 | 鋸刃の矢/Serrated Arrows | ||
1 | Soldevi Digger | ||
土地 (29) | |||
11 | 島/Island | ||
8 | 平地/Plains | ||
2 | アダーカー荒原/Adarkar Wastes | ||
4 | Kjeldoran Outpost | ||
4 | Thawing Glaciers |