待機

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(ルール)
14行: 14行:
 
*あなたがこのカードを手札から[[スタック]]に置くことで[[唱える|唱え]]始められる場合、あなたは[コスト]を[[支払う|支払って]]、このカードをN個の[[時間カウンター]]を置いた状態で追放してもよい。この処理はスタックを使わない。([[常在型能力]])
 
*あなたがこのカードを手札から[[スタック]]に置くことで[[唱える|唱え]]始められる場合、あなたは[コスト]を[[支払う|支払って]]、このカードをN個の[[時間カウンター]]を置いた状態で追放してもよい。この処理はスタックを使わない。([[常在型能力]])
 
*あなたの[[アップキープ]]の開始時に、このカードが待機状態である場合、それの上から時間カウンターを1個取り除く。([[誘発型能力]])
 
*あなたの[[アップキープ]]の開始時に、このカードが待機状態である場合、それの上から時間カウンターを1個取り除く。([[誘発型能力]])
*このカードから最後の時間カウンターが取り除かれたとき、それが追放領域にある場合、可能ならそれを[[マナ・コスト]]を支払わずに唱える。そうできない場合、それは追放領域に残る。これによりそれを唱え、なおかつそれが[[クリーチャー]]である場合、それはあなたがその呪文またはその呪文がなった[[パーマネント]]の[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]を失うまで[[速攻]]を持つ。([[誘発型能力]])
+
*このカードから最後の時間カウンターが取り除かれたとき、それが追放領域にある場合、可能ならそれを[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]。そうできない場合、それは追放領域に残る。これによりそれを唱え、なおかつそれが[[クリーチャー]]である場合、それはあなたがその呪文またはその呪文がなった[[パーマネント]]の[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]を失うまで[[速攻]]を持つ。([[誘発型能力]])
  
 
==解説==
 
==解説==
[[呪文]][[解決]]を遅らせる代わりに、低い[[コスト]][[呪文]]を[[唱える|唱えられる]]ようになる能力である。
+
[[呪文]][[唱える]]までに時間がかかってしまうが、代わりに本来の[[マナ・コスト]]より低い[[コスト]]で使えたり、なんらかのボーナスを得られたりできる能力である。
  
実質的に唱えるターンをずらせ、他のカードと合わせて1ターンに複数枚のカードを唱えやすくなる。その点で、[[打ち消す|打ち消し]]呪文全般には効果的な能力ともいえる。また、唱えた呪文の回数を数える[[ストーム]]との相性は抜群。
+
コストの「先払い」ができることから、他のカードと合わせて1ターンに複数枚のカードを唱えやすくなる。その点で、[[打ち消す|打ち消し]]呪文全般には効果的な能力ともいえる。また、唱えた呪文の回数を数える能力(例えば[[ストーム]]など)との相性もよい。
  
 
===ルール===
 
===ルール===
 +
====待機開始の常在型能力====
 +
*待機にはコストと数字が指定されている。
 +
**コストや数字が指定されていない待機能力がカードに与えられることがあるが、その場合追放する効果や時間カウンターを置く効果も同時に含まれている。
 
*待機コストを支払って追放領域に待機させる行為は[[特別な処理]]であり、[[スタック]]を用いない。
 
*待機コストを支払って追放領域に待機させる行為は[[特別な処理]]であり、[[スタック]]を用いない。
 +
*「あなたがこのカードを手札からスタックに置くことで唱え始められる場合」とは、その呪文の[[カード・タイプ]]による通常の制限、および[[瞬速]]や[[歴伝]]・[[翻弄する魔道士/Meddling Mage]]などの効果の影響を加味する。
 +
**例えば、それが[[クリーチャー]]・カードであるならば、いわゆる[[ソーサリー・タイミング]](あなたの[[メイン・フェイズ]]であり、あなたが[[優先権]]を持ち、かつスタックが空である場合)のみ待機させることができる。しかし瞬速を持つクリーチャー・カードであるならば、いわゆる[[インスタント・タイミング]]で待機させることができる。
 +
**これは「実際に唱えることができるか」とは異なる。例えば[[遍歴のカゲロウ獣/Errant Ephemeron]]を待機させたい場合、待機コストの2マナさえ用意できていればよく、通常の[[マナ・コスト]]の7マナが出せる状況である必要はない。
 +
*待機を開始する時点では、[[対象]]などを選ぶ必要はない。それらは実際に唱える際に選ぶ。
 +
 +
====待機状態====
 
*あるカードが「'''待機状態'''/''suspended''」であるとは、それが追放領域にあり、待機を持ち、時間カウンターが1個以上乗っている状態を意味する。
 
*あるカードが「'''待機状態'''/''suspended''」であるとは、それが追放領域にあり、待機を持ち、時間カウンターが1個以上乗っている状態を意味する。
*「あなたがこのカードを手札からスタックに置くことで唱え始められる場合」とは、その呪文の[[カード・タイプ]]による通常の制限(例えば、それがあなたの[[クリーチャー]]・カードであるならば、あなたの[[メイン・フェイズ]]であり、あなたが[[優先権]]を持ち、かつスタックが空である場合のみ待機させることができる)、および[[瞬速]][[歴伝]][[翻弄する魔道士/Meddling Mage]]などの効果の影響を加味する。それ以外の、例えばマナ・コストが支払えるかどうかなどは考慮しない。
+
**待機を持っているが時間カウンターがない状態、あるいは時間カウンターはあるが待機を持っていない状態は、待機状態ではない。
*[[対象]]を取る[[呪文]]の対象を選ぶ時期は、時間カウンターがなくなったときに誘発する誘発型能力によって唱えられるときである。追放領域に待機させるときではないので注意。
+
*追放領域にある、待機状態ではない待機呪文に時間カウンターが乗せられれば、そのカードは待機状態となる。
*「唱える」であり「唱えてもよい」ではないので、[[追加コスト]]を支払えない、適正な対象が存在しない、および翻弄する魔道士によって唱えることを禁止されているなど不可能な場合を除き、必ず唱えなければならない。能力が[[解決]]中に唱えるよう指示している({{CR|608.2f}})ため、優先権や[[カード・タイプ]]による制約とは関係なく唱える事ができる。
+
 
 +
====待機終了の誘発型能力====
 +
*最後の時間カウンターを取り除いたとき、唱えることを許可する誘発型能力が[[誘発]]する。
 +
**能力が[[解決]]中に唱えるよう指示している({{CR|608.2f}})ため、優先権や[[カード・タイプ]]による制約とは関係なく唱える事ができる。また、この能力が[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]という[[代替コスト]]を定義しているため、[[マナ・コストの無いカード]]も唱えることができる。
 +
**通常、待機した呪文はあなたのアップキープに唱えることになるが、[[憤怒の魔除け/Fury Charm]]などを用いれば異なるタイミングで誘発させることも可能。
 +
**この誘発型能力を[[打ち消す]]ことで、唱えることを防ぐことができる。
 +
*呪文を唱えるのは強制である。[[追加コスト]]を支払えない、適正な対象が存在しない、および翻弄する魔道士によって唱えることを禁止されているなど、不可能な場合を除き、必ず唱えなければならない。
 
**何らかの効果で追加コストにマナが要求されている場合、その分のマナが[[マナ・プール]]にあるならそれを支払わなくてはならない。しかし[[マナ能力]]の起動は強制されないため、マナ・プールに必要量のマナが無いなら「追加コストを支払えない」としてもよい。もちろん、唱えたいのなら土地などからマナを出して追加コストに充ててもよい。
 
**何らかの効果で追加コストにマナが要求されている場合、その分のマナが[[マナ・プール]]にあるならそれを支払わなくてはならない。しかし[[マナ能力]]の起動は強制されないため、マナ・プールに必要量のマナが無いなら「追加コストを支払えない」としてもよい。もちろん、唱えたいのなら土地などからマナを出して追加コストに充ててもよい。
**最後の時間カウンターが取り除かれた時に、その呪文が何らかの理由(誘発型能力を打ち消す呪文や能力を使われた場合など)で唱えられなかった場合には、その呪文は時間カウンターを失った状態で追放領域に残る。この状態ではもはや時間カウンターを取り除けないので、この呪文を再度唱える機会は通常はない。
+
*必然的に、追放領域から唱えることになるし、またマナ・コストを支払わずに唱えることになる。一部の呪文や能力との[[シナジー|相性]]に注意。
**この状態で、何らかの効果により時間カウンターが乗せられれば、再びそのカードは待機状態となり時間を刻み始める。
+
*「マナ・コストを支払わずに唱える」なので、[[マナ・コストの無いカード]]も待機の能力で唱えることができる。
+
*呪文や能力によって、数を指定しない待機能力がカードに与えられることがあるが、その場合はその効果によって時間カウンターが置かれる。
+
  
 
===その他===
 
===その他===

2016年3月29日 (火) 20:43時点における版

待機/Suspend
種別 常在型能力誘発型能力
登場セット 時のらせんブロック
CR CR:702.62

待機(たいき)/Suspendは、時のらせんブロックに登場したキーワード能力。待機を持つカード手札にある際に機能する常在型能力と、追放領域に待機している際に機能する2つの誘発型能力からなる。


Errant Ephemeron / 遍歴のカゲロウ獣 (6)(青)
クリーチャー — イリュージョン(Illusion)

飛行
待機4 ― (1)(青)(このカードをあなたの手札から唱えるのではなく、(1)(青)を支払うとともにそれを時間(time)カウンターが4個置かれた状態で追放する。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。それは速攻を持つ。)

4/4

定義

待機 N ― [コスト]/Suspend N - [コスト]は以下の3つの能力からなる。

解説

呪文唱えるまでに時間がかかってしまうが、代わりに本来のマナ・コストより低いコストで使えたり、なんらかのボーナスを得られたりできる能力である。

コストの「先払い」ができることから、他のカードと合わせて1ターンに複数枚のカードを唱えやすくなる。その点で、打ち消し呪文全般には効果的な能力ともいえる。また、唱えた呪文の回数を数える能力(例えばストームなど)との相性もよい。

ルール

待機開始の常在型能力

  • 待機にはコストと数字が指定されている。
    • コストや数字が指定されていない待機能力がカードに与えられることがあるが、その場合追放する効果や時間カウンターを置く効果も同時に含まれている。
  • 待機コストを支払って追放領域に待機させる行為は特別な処理であり、スタックを用いない。
  • 「あなたがこのカードを手札からスタックに置くことで唱え始められる場合」とは、その呪文のカード・タイプによる通常の制限、および瞬速歴伝翻弄する魔道士/Meddling Mageなどの効果の影響を加味する。
  • 待機を開始する時点では、対象などを選ぶ必要はない。それらは実際に唱える際に選ぶ。

待機状態

  • あるカードが「待機状態/suspended」であるとは、それが追放領域にあり、待機を持ち、時間カウンターが1個以上乗っている状態を意味する。
    • 待機を持っているが時間カウンターがない状態、あるいは時間カウンターはあるが待機を持っていない状態は、待機状態ではない。
  • 追放領域にある、待機状態ではない待機呪文に時間カウンターが乗せられれば、そのカードは待機状態となる。

待機終了の誘発型能力

  • 最後の時間カウンターを取り除いたとき、唱えることを許可する誘発型能力が誘発する。
  • 呪文を唱えるのは強制である。追加コストを支払えない、適正な対象が存在しない、および翻弄する魔道士によって唱えることを禁止されているなど、不可能な場合を除き、必ず唱えなければならない。
    • 何らかの効果で追加コストにマナが要求されている場合、その分のマナがマナ・プールにあるならそれを支払わなくてはならない。しかしマナ能力の起動は強制されないため、マナ・プールに必要量のマナが無いなら「追加コストを支払えない」としてもよい。もちろん、唱えたいのなら土地などからマナを出して追加コストに充ててもよい。
  • 必然的に、追放領域から唱えることになるし、またマナ・コストを支払わずに唱えることになる。一部の呪文や能力との相性に注意。

その他

参考

引用:総合ルール 20231117.0

MOBILE