ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil
提供:MTG Wiki
9行: | 9行: | ||
;-2能力 | ;-2能力 | ||
− | :[[悪魔の布告/Diabolic Edict]]。初期忠誠度が3なのでそのままでは連続して使えないものの、+1能力を併用して2回以上撃てれば[[ボード・アドバンテージ]]を得られるし、これ自身が軽いので[[テンポ・アドバンテージ]]も得やすい。[[プレインズウォーカーの唯一性ルール]]の変更により、-2能力起動後すぐに2枚目のリリアナを出して- | + | :[[悪魔の布告/Diabolic Edict]]。初期忠誠度が3なのでそのままでは連続して使えないものの、+1能力を併用して2回以上撃てれば[[ボード・アドバンテージ]]を得られるし、これ自身が軽いので[[テンポ・アドバンテージ]]も得やすい。[[プレインズウォーカーの唯一性ルール]]の変更により、-2能力起動後すぐに2枚目のリリアナを出して-2能力を起動といった動きも取れるようになっており、以前よりも複数のクリーチャーを相手にしやすくなっている。近年は[[聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft]]や[[真の名の宿敵/True-Name Nemesis]]のようなクリーチャーや、[[装備品]]による[[プロテクション]]付加などで[[単体除去]]に耐性のあるカードや場面が増えてきているので、生贄にさせる能力が複数回使えるこのカードが要となる場面が多くなってきている。 |
;-6能力 | ;-6能力 | ||
15行: | 15行: | ||
+1能力にやや癖があるものの、軽い[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]であり、[[ゲーム]]の序盤から攻防に渡って活躍できる性能は持っている。全体的に対[[コントロール (デッキ)|コントロール]]向けの能力が揃っており、[[フィニッシャー]]を[[唱える]]ことを-2能力で牽制しつつ、-6能力に繋げて[[マナ基盤]]をズタズタにできればほぼ[[勝利]]が確定する。対ビートダウンにおいても[[除去]]として使用できるので、汎用性は高い。 | +1能力にやや癖があるものの、軽い[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]であり、[[ゲーム]]の序盤から攻防に渡って活躍できる性能は持っている。全体的に対[[コントロール (デッキ)|コントロール]]向けの能力が揃っており、[[フィニッシャー]]を[[唱える]]ことを-2能力で牽制しつつ、-6能力に繋げて[[マナ基盤]]をズタズタにできればほぼ[[勝利]]が確定する。対ビートダウンにおいても[[除去]]として使用できるので、汎用性は高い。 | ||
+ | |||
[[スタンダード]]では[[青黒コントロール/スタンダード/ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期|青黒コントロール]]から[[ゾンビ (デッキ)#イニストラード・ブロック期|ゾンビデッキ]]まで、[[黒]]を含む様々な[[デッキ]]で使われる。[[熟慮/Think Twice]]や[[墓所這い/Gravecrawler]]を捨てることで[[アドバンテージ]]が取れる上、[[聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft]]や[[最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll]]への貴重な除去手段にもなる。ただし同[[環境]]には他にも優秀な墓地[[肥やす|肥やし]]手段・[[布告]]系除去が多数存在するため、採用が見送られることも少なくない。[[ラヴニカへの回帰ブロック]]参入後も、[[黒赤緑コントロール#イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期|ジャンド]]などを中心に黒の入ったデッキでよく見受けられる。クリーチャー中心のビートダウン環境であるのが採用度の高さに拍車をかけている。 | [[スタンダード]]では[[青黒コントロール/スタンダード/ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期|青黒コントロール]]から[[ゾンビ (デッキ)#イニストラード・ブロック期|ゾンビデッキ]]まで、[[黒]]を含む様々な[[デッキ]]で使われる。[[熟慮/Think Twice]]や[[墓所這い/Gravecrawler]]を捨てることで[[アドバンテージ]]が取れる上、[[聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft]]や[[最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll]]への貴重な除去手段にもなる。ただし同[[環境]]には他にも優秀な墓地[[肥やす|肥やし]]手段・[[布告]]系除去が多数存在するため、採用が見送られることも少なくない。[[ラヴニカへの回帰ブロック]]参入後も、[[黒赤緑コントロール#イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期|ジャンド]]などを中心に黒の入ったデッキでよく見受けられる。クリーチャー中心のビートダウン環境であるのが採用度の高さに拍車をかけている。 | ||
− | [[モダン]] | + | |
+ | スタンダード環境から去った後もそのカードパワーは折り紙つきで、使用範囲は[[モダン]]に留まらず、[[エターナル]]環境でも非常によく見かけられる。エターナル環境では[[死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman]]が使用出来る事も相俟って、2ターン目に場に現れてそのまま相手を封殺する場面も見られる。コンボデッキやコントロールデッキ相手には+1能力、クリーチャー主体のデッキには-2能力が有効と、どの[[アーキタイプ]]が相手でも腐りにくい汎用性の高さにより、黒を含む非[[コンボ]]デッキにおいてはほぼ確実に採用されている[[パワーカード]]。このカードの存在により[[萎れ葉のしもべ/Wilt-Leaf Liege]]や[[強情なベイロス/Obstinate Baloth]]などの、いわゆる[[十二足獣/Dodecapod]]能力を持ったクリーチャーが対策カードとして使われる程である。3マナという[[マナ・コスト]]も下の環境では充分使用に耐えられる範囲であり、その存在感はかなりのものである。 | ||
+ | |||
*プレインズウォーカー全般に言えることだが、通常通り[[唱える|唱えて]][[戦場に出る|戦場に出た]]場合は対戦相手に[[優先権]]を渡すことなく即座に忠誠度能力を使うことができるが、[[続唱]]で唱えた場合は忠誠度能力を使う機会を得る前に[[稲妻/Lightning Bolt]]などで[[除去]]されうる点に注意。モダンの[[ジャンドコントロール#モダン|ジャンド]]同士の[[ミラーマッチ]]でよく見られたやり取りである。 | *プレインズウォーカー全般に言えることだが、通常通り[[唱える|唱えて]][[戦場に出る|戦場に出た]]場合は対戦相手に[[優先権]]を渡すことなく即座に忠誠度能力を使うことができるが、[[続唱]]で唱えた場合は忠誠度能力を使う機会を得る前に[[稲妻/Lightning Bolt]]などで[[除去]]されうる点に注意。モダンの[[ジャンドコントロール#モダン|ジャンド]]同士の[[ミラーマッチ]]でよく見られたやり取りである。 |
2015年7月16日 (木) 14:17時点における版
伝説のプレインズウォーカー — リリアナ(Liliana)
[+1]:各プレイヤーはそれぞれカード1枚を捨てる。
[-2]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはクリーチャー1体を生け贄に捧げる。
[-6]:プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーがコントロールしているすべてのパーマネントを2つの束に分ける。そのプレイヤーは一方の束を選び、その束にあるすべてのパーマネントを生け贄に捧げる。
イニストラードで再び登場したリリアナ。忠誠度能力は手札破壊、クリーチャーの生け贄強制、パーマネントの生け贄強制。
- +1能力
- 各プレイヤーへの手札破壊。軽さを活かして3ターン目から連発すると地味ながらなかなかの妨害になるが、そのままではアドバンテージを得られない。
- 自分の手札を使い切った状態で使う、もしくは捨てても痛くないカードを選択することで被害を低減するのがよい。候補としてはフラッシュバック持ち、墓地からの回収能力のあるカード、リアニメイト前提で大型クリーチャーなど。対戦相手に手札が無い状態であれば、状況によっては-2能力も相俟ってソフトロック状態を生み出すこともできる。
- もっとも、捨ててもよいカードを捨てる、もしくは早い段階で手札を使い切ることで手札破壊の被害を減らせるのは相手も同様なので、うまく機能しない可能性も低くない。時には手札をコストにして忠誠度を上げる能力と割り切って使う必要もあるだろう。
- -2能力
- 悪魔の布告/Diabolic Edict。初期忠誠度が3なのでそのままでは連続して使えないものの、+1能力を併用して2回以上撃てればボード・アドバンテージを得られるし、これ自身が軽いのでテンポ・アドバンテージも得やすい。プレインズウォーカーの唯一性ルールの変更により、-2能力起動後すぐに2枚目のリリアナを出して-2能力を起動といった動きも取れるようになっており、以前よりも複数のクリーチャーを相手にしやすくなっている。近年は聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftや真の名の宿敵/True-Name Nemesisのようなクリーチャーや、装備品によるプロテクション付加などで単体除去に耐性のあるカードや場面が増えてきているので、生贄にさせる能力が複数回使えるこのカードが要となる場面が多くなってきている。
- -6能力
- 行動か死か/Do or Dieに類似した山分け能力。これは山分けの範囲が広いので、対戦相手を問わず相当なアドバンテージを得ることができる。ただし対戦相手に選択権のある山分け能力であることから最も始末したいカードを取りこぼしてしまう恐れがあり、また出してから起動までに最短でも4ターンかかるので、ビートダウン相手には少々悠長だろう。
+1能力にやや癖があるものの、軽いプレインズウォーカーであり、ゲームの序盤から攻防に渡って活躍できる性能は持っている。全体的に対コントロール向けの能力が揃っており、フィニッシャーを唱えることを-2能力で牽制しつつ、-6能力に繋げてマナ基盤をズタズタにできればほぼ勝利が確定する。対ビートダウンにおいても除去として使用できるので、汎用性は高い。
スタンダードでは青黒コントロールからゾンビデッキまで、黒を含む様々なデッキで使われる。熟慮/Think Twiceや墓所這い/Gravecrawlerを捨てることでアドバンテージが取れる上、聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftや最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Trollへの貴重な除去手段にもなる。ただし同環境には他にも優秀な墓地肥やし手段・布告系除去が多数存在するため、採用が見送られることも少なくない。ラヴニカへの回帰ブロック参入後も、ジャンドなどを中心に黒の入ったデッキでよく見受けられる。クリーチャー中心のビートダウン環境であるのが採用度の高さに拍車をかけている。
スタンダード環境から去った後もそのカードパワーは折り紙つきで、使用範囲はモダンに留まらず、エターナル環境でも非常によく見かけられる。エターナル環境では死儀礼のシャーマン/Deathrite Shamanが使用出来る事も相俟って、2ターン目に場に現れてそのまま相手を封殺する場面も見られる。コンボデッキやコントロールデッキ相手には+1能力、クリーチャー主体のデッキには-2能力が有効と、どのアーキタイプが相手でも腐りにくい汎用性の高さにより、黒を含む非コンボデッキにおいてはほぼ確実に採用されているパワーカード。このカードの存在により萎れ葉のしもべ/Wilt-Leaf Liegeや強情なベイロス/Obstinate Balothなどの、いわゆる十二足獣/Dodecapod能力を持ったクリーチャーが対策カードとして使われる程である。3マナというマナ・コストも下の環境では充分使用に耐えられる範囲であり、その存在感はかなりのものである。
- プレインズウォーカー全般に言えることだが、通常通り唱えて戦場に出た場合は対戦相手に優先権を渡すことなく即座に忠誠度能力を使うことができるが、続唱で唱えた場合は忠誠度能力を使う機会を得る前に稲妻/Lightning Boltなどで除去されうる点に注意。モダンのジャンド同士のミラーマッチでよく見られたやり取りである。
- ジェイス・ベレレン/Jace Beleren以来となる2枚目の3マナのプレインズウォーカー。能力もプラス能力が全体に影響、小マイナス能力がアドバンテージ獲得など、類似点が多い。
- +1能力は、ソーサリー・タイミングに限られているがマナなしで手札を捨てられるものであり、一種の共鳴者とも言える。スタンダードでは共存していないものの、マッドネスや暴勇などとも相性がよい。
- -6能力は、サリア/Thaliaに獄庫/Helvaultの解放を選択するシーンを再現できる。おそらくは意図的なトップダウン・デザインだろう。
関連カード
- リリアナ・ヴェス/Liliana Vess
- 闇の領域のリリアナ/Liliana of the Dark Realms
- 異端の癒し手、リリアナ/Liliana, Heretical Healer - 反抗する屍術師、リリアナ/Liliana, Defiant Necromancer
ストーリー
強大なアーティファクトである鎖のヴェール/The Chain Veilの力を手にしたリリアナ/Liliana。魂の契約を結んだデーモンの1体・グリセルブランド/Griselbrandを滅ぼすべく、イニストラード/Innistradの地を訪れた。
詳細はリリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)を参照。
参考
- Liliana's Mission/リリアナの任務(Daily MTG、Savor the Flavor、文:Doug Beyer、訳:若月繭子)
- 手札破壊カード
- カード個別評価:イニストラード - 神話レア