スーパートランプル

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'''スーパートランプル'''(''Supertrample'')は、「~は、それがブロックされなかったかのようにその戦闘ダメージを割り振られる」という能力の呼称。日本ではスーパートランプルを持つ[[クリーチャー]]の代表格である[[茨の精霊/Thorn Elemental]]にちなんで、'''茨能力'''、'''ソーントランプル'''、'''スルートランプル'''などと呼ばれることもある。
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'''スーパートランプル'''(''Supertrample'')は、「~は、それが[[ブロック]]されなかった[[かのように]]その[[戦闘ダメージ]]を割り振られる」という能力の呼称。日本ではスーパートランプルを持つ[[クリーチャー]]の代表格である[[茨の精霊/Thorn Elemental]]にちなんで、'''茨能力'''、'''ソーントランプル'''、'''スルートランプル'''などと呼ばれることもある。
  
 
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==解説==
 
==解説==
[[ポータル]]系列に収録するために、[[トランプル]]を分かりやすく改良した能力である。トランプルは、いったん[[ブロック・クリーチャー]]に[[致死ダメージ]]を[[割り振る]]必要があるが、スーパートランプルは致死ダメージを割り振ることなく、すべての[[戦闘ダメージ]]をそのまま[[防御プレイヤー]]か[[攻撃]]先の[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]に与えることができる。ただし、ダメージをブロック・クリーチャーと防御側歩レイヤーに同時に割り振ることができないため、トランプルと[[上位互換]]の関係にはならない。
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[[ポータル]]系列に収録するために、[[トランプル]]を分かりやすく改良した能力である。トランプルは、いったん[[ブロック・クリーチャー]]に[[致死ダメージ]]を[[割り振る]]必要があるが、スーパートランプルは致死ダメージを割り振ることなく、すべての[[戦闘ダメージ]]をそのまま[[防御プレイヤー]]か[[攻撃]]先の[[プレインズウォーカー]]や[[バトル]]に与えることができる。ただし、ダメージをブロック・クリーチャーと防御側プレイヤーに同時に割り振ることができないため、名前とは裏腹にトランプルと[[上位互換]]の関係にはなっていない。
  
スーパートランプルを持つクリーチャーや与える呪文のほとんど[[緑]]であるが、[[赤]]にも一時的にスーパートランプルを与える[[呪文]]に[[策略/Outmaneuver]]がある。
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スーパートランプルを持つクリーチャーや与える呪文のほとんどが[[緑]]であるが、[[赤]]にも一時的にスーパートランプルを与える[[呪文]]に[[策略/Outmaneuver]]がある。
  
[[第6版]]から[[第8版]]までの間、[[基本セット]]でトランプルが扱われなくなったため、緑の[[回避能力]]の新しい形として[[第7版]]・第8版でスーパートランプルを持つクリーチャーが[[再録]]された。
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[[第6版]]から[[第8版]]までの間、[[基本セット]]でトランプルが扱われなくなったため、緑の[[回避能力]]の新しい形として[[第7版]]・第8版でスーパートランプルを持つクリーチャーが[[再録]]された。基本セットで再びトランプルが扱われるようになってからも、新規カードや再録カードが時折登場している。
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*「Supertrample」は公式サイト<ref name="mtub">[https://web.archive.org/web/20220125204842/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/morningtide-update-bulletin-2008-01-16 Morningtide Update Bulletin(Internet Archive)]/[http://web.archive.org/web/20080129132914/http://mtg.takaratomy.co.jp:80/others/column/jfk/20080125/index.html モーニングタイドでの更新告知(Internet Archive)](2008年1月16日 [[Mark Gottlieb]]著)</ref>で用いられた呼称で、それ以前は「new trample(新トランプル)」、「slimmed-down version of trample(簡易版トランプル)」、「Thorn Elemental ability(茨の精霊能力)」などと毎回呼び方はまちまちである。
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*[[Magic: The Gathering Arena]]では独自の固有名称として'''邁進'''/''Unstoppable''という名称が付けられている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0033877/ MTGアリーナ:パッチノート 1.06.00.00 (2020年3月12日)]</ref>。
  
*「Supertrample」は公式サイト([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/feature/440a Morningtide Update Bulletin])で用いられた呼称で、それ以前は「new trample(新トランプル)」、「slimmed-down version of trample(簡易版トランプル)」、「Thorn Elemental ability(茨の精霊能力)」などと毎回呼び方はまちまちである。
 
 
===ルール===
 
===ルール===
*「ブロックされなかったかのように割り振る」かを選ぶのは、戦闘ダメージを割り振るときである。
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[[茨の精霊/Thorn Elemental]]のようにスーパートランプルを[[常在型能力]]で持っている場合と、[[捕食の焦点/Predatory Focus]]や[[ガージゴスト/Gurzigost]]のようにスーパートランプルを呪文や[[起動型能力]]で与える場合では、やや挙動が異なる。
**[[捕食の焦点/Predatory Focus]]や[[ガージゴスト/Gurzigost]]といった、スーパートランプルを与える呪文や[[起動型能力]]の場合は、その[[解決]]時に「ブロックされなかったかのように割り振る」かを選ぶ。
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*「ブロックされなかったかのように割り振る」ことを選んだ場合、スーパートランプル持ちが[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]され、戦闘ダメージを割り振る時点でその[[ブロック・クリーチャー]]がいなくても、戦闘ダメージを割り振ることができる。
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*戦闘ダメージが「ブロックされなかったかのように割り振る」かを選ぶのは、常在型能力の場合は戦闘ダメージを割り振るときであり、呪文や起動型能力の場合はその[[解決]]時である。
*[[二段攻撃]]を持つ場合、それぞれのタイミングでどちらにダメージを割り振るか選ぶことができる。
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**そのクリーチャーがさらに[[二段攻撃]]を持つ場合、常在型能力の場合はそれぞれのタイミングでどちらにダメージを割り振るか選ぶことができる。呪文や起動型能力の場合は、解決時にすでにブロックされなかったかのように割り振るかが決定されているので、分けることはできない。
**スーパートランプルを与える呪文や起動型能力の場合は、解決時にすでに決定されているので、選ぶことはできない。
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**防御プレイヤーが[[バンド]]持ちクリーチャーでブロックしたり、[[守備隊形/Defensive Formation]]を戦場に出している場合、常在型能力のスーパートランプルに対しては防御プレイヤーが割り振り変更の選択権を得ることができる(呪文や起動型能力の場合のスーパートランプルに対してはできない)。これらは戦闘ダメージの[[割り振る|割り振り]]のルールを変更する能力であるため。
*この能力は[[ダメージ]]の[[割り振る|割り振り]]のルールを変更するので、[[バンド]][[守備隊形/Defensive Formation]]で、[[防御プレイヤー]]が割り振り変更の選択権を得ることができる。
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*{{CR|510.1c}}で規定されている「攻撃クリーチャーがブロックされたが、[[戦闘ダメージ・ステップ]]にそれをブロックしているブロック・クリーチャーが1体もいない場合、その攻撃クリーチャーは戦闘ダメージを割り振らない」というルールがあるが、これはスーパートランプルを持つ攻撃クリーチャーがプレイヤーないしプレインズウォーカーにダメージを与えることを選んだ場合についても適用されるわけではない(問題なくダメージを与えることができる)。戦闘ダメージの割り振りについては「ブロックされていない」とみなされるので、このルールも適用されないため。
**スーパートランプルを与える呪文や起動型能力の場合は、防御プレイヤーに選択権はない。
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*以前は「ブロックされなかったかのように'''防御プレイヤー'''に割り振ってもよい」と防御プレイヤーに限定されていたので、プレインズウォーカーに攻撃する場合はスーパートランプルを使用できなかった。2008年1月の[[オラクル]]更新で、現在のテキストに変更され、プレインズウォーカーの場合にも使用できるようになった。
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===旧ルール===
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*以前は「ブロックされなかったかのように'''防御プレイヤー'''に割り振ってもよい」と防御プレイヤーに限定されていたので、プレインズウォーカーに攻撃する場合はスーパートランプルを使用できなかった。[[2008年]]1月の[[オラクル]]更新で、現在の[[ルール文章]]に変更され、プレインズウォーカーの場合にも使用できるようになった<ref name="mtub"/>。
  
 
==カード一覧==
 
==カード一覧==
 
以下登場順。
 
以下登場順。
 
===クリーチャー===
 
===クリーチャー===
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特筆しない限り常在型能力で自身のみがスーパートランプルを持つ。
 
*[[一匹狼/Lone Wolf]]
 
*[[一匹狼/Lone Wolf]]
 
*[[死のとぐろのワーム/Deathcoil Wurm]]
 
*[[死のとぐろのワーム/Deathcoil Wurm]]
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*[[ガージゴスト/Gurzigost]](スーパートランプルを得る起動型能力を持つ)
 
*[[ガージゴスト/Gurzigost]](スーパートランプルを得る起動型能力を持つ)
 
*[[大竜巻の精霊/Tornado Elemental]]
 
*[[大竜巻の精霊/Tornado Elemental]]
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*[[脊柱噛み/Spinebiter]]
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*[[包囲ビヒモス/Siege Behemoth]](攻撃しているなら自分の全クリーチャーがスーパートランプルになる)
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*[[貫禄ある野生眷者/Proud Wildbonder]](トランプル持ちにスーパートランプルを与える。自身もトランプル持ち)
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*[[忍耐強い教授、ラクサ/Ruxa, Patient Professor]]([[バニラ]]にスーパートランプルを与える。自身はバニラでない)
 +
*[[エルフェイムの精鋭、イマリール/Imaryll, Elfhame Elite]]
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*[[イコリアの頂点、ジローサ/Zilortha, Apex of Ikoria]]([[人間]]以外にスーパートランプルを与える。自身にも適用される)
  
 
===その他呪文===
 
===その他呪文===
 
*[[策略/Outmaneuver]]
 
*[[策略/Outmaneuver]]
 
*[[捕食の焦点/Predatory Focus]]
 
*[[捕食の焦点/Predatory Focus]]
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*[[野蛮な伝令、ガラク/Garruk, Savage Herald]](-7[[忠誠度能力]])
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*[[大力無双/Indomitable Might]]
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==脚注==
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
*{{WHISPER検索/カードテキスト|ブロックされなかったかのようにその戦闘ダメージを割り振られる}}
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*{{WHISPER検索/カードテキスト|ブロックされなかったかのように}}
*[http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/jfk/20080125/index.html モーニングタイドでの更新告知](公式で初めてスーパートランプルの呼称が紹介された記事)
+
 
*[[カードの俗称]]
 
*[[カードの俗称]]
 
__NOTOC__
 
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2023年5月9日 (火) 00:15時点における最新版

スーパートランプル(Supertrample)は、「~は、それがブロックされなかったかのようにその戦闘ダメージを割り振られる」という能力の呼称。日本ではスーパートランプルを持つクリーチャーの代表格である茨の精霊/Thorn Elementalにちなんで、茨能力ソーントランプルスルートランプルなどと呼ばれることもある。


Thorn Elemental / 茨の精霊 (5)(緑)(緑)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)

あなたは茨の精霊の戦闘ダメージを、これがブロックされなかったかのように割り振ってもよい。

7/7


Predatory Focus / 捕食の焦点 (3)(緑)(緑)
ソーサリー

あなたは「このターン、あなたがコントロールするクリーチャーは、それらがブロックされなかったかのようにその戦闘ダメージを割り振られる」ことを選んでもよい。


[編集] 解説

ポータル系列に収録するために、トランプルを分かりやすく改良した能力である。トランプルは、いったんブロック・クリーチャー致死ダメージ割り振る必要があるが、スーパートランプルは致死ダメージを割り振ることなく、すべての戦闘ダメージをそのまま防御プレイヤー攻撃先のプレインズウォーカーバトルに与えることができる。ただし、ダメージをブロック・クリーチャーと防御側プレイヤーに同時に割り振ることができないため、名前とは裏腹にトランプルと上位互換の関係にはなっていない。

スーパートランプルを持つクリーチャーや与える呪文のほとんどがであるが、にも一時的にスーパートランプルを与える呪文策略/Outmaneuverがある。

第6版から第8版までの間、基本セットでトランプルが扱われなくなったため、緑の回避能力の新しい形として第7版・第8版でスーパートランプルを持つクリーチャーが再録された。基本セットで再びトランプルが扱われるようになってからも、新規カードや再録カードが時折登場している。

  • 「Supertrample」は公式サイト[1]で用いられた呼称で、それ以前は「new trample(新トランプル)」、「slimmed-down version of trample(簡易版トランプル)」、「Thorn Elemental ability(茨の精霊能力)」などと毎回呼び方はまちまちである。
  • Magic: The Gathering Arenaでは独自の固有名称として邁進/Unstoppableという名称が付けられている[2]

[編集] ルール

茨の精霊/Thorn Elementalのようにスーパートランプルを常在型能力で持っている場合と、捕食の焦点/Predatory Focusガージゴスト/Gurzigostのようにスーパートランプルを呪文や起動型能力で与える場合では、やや挙動が異なる。

  • 戦闘ダメージが「ブロックされなかったかのように割り振る」かを選ぶのは、常在型能力の場合は戦闘ダメージを割り振るときであり、呪文や起動型能力の場合はその解決時である。
    • そのクリーチャーがさらに二段攻撃を持つ場合、常在型能力の場合はそれぞれのタイミングでどちらにダメージを割り振るか選ぶことができる。呪文や起動型能力の場合は、解決時にすでにブロックされなかったかのように割り振るかが決定されているので、分けることはできない。
    • 防御プレイヤーがバンド持ちクリーチャーでブロックしたり、守備隊形/Defensive Formationを戦場に出している場合、常在型能力のスーパートランプルに対しては防御プレイヤーが割り振り変更の選択権を得ることができる(呪文や起動型能力の場合のスーパートランプルに対してはできない)。これらは戦闘ダメージの割り振りのルールを変更する能力であるため。
  • CR:510.1cで規定されている「攻撃クリーチャーがブロックされたが、戦闘ダメージ・ステップにそれをブロックしているブロック・クリーチャーが1体もいない場合、その攻撃クリーチャーは戦闘ダメージを割り振らない」というルールがあるが、これはスーパートランプルを持つ攻撃クリーチャーがプレイヤーないしプレインズウォーカーにダメージを与えることを選んだ場合についても適用されるわけではない(問題なくダメージを与えることができる)。戦闘ダメージの割り振りについては「ブロックされていない」とみなされるので、このルールも適用されないため。

[編集] 旧ルール

  • 以前は「ブロックされなかったかのように防御プレイヤーに割り振ってもよい」と防御プレイヤーに限定されていたので、プレインズウォーカーに攻撃する場合はスーパートランプルを使用できなかった。2008年1月のオラクル更新で、現在のルール文章に変更され、プレインズウォーカーの場合にも使用できるようになった[1]

[編集] カード一覧

以下登場順。

[編集] クリーチャー

特筆しない限り常在型能力で自身のみがスーパートランプルを持つ。

[編集] その他呪文

[編集] 脚注

  1. 1.0 1.1 Morningtide Update Bulletin(Internet Archive)/モーニングタイドでの更新告知(Internet Archive)(2008年1月16日 Mark Gottlieb著)
  2. MTGアリーナ:パッチノート 1.06.00.00 (2020年3月12日)

[編集] 参考

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