装備品
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− | + | '''装備品'''(''Equipment'')は[[アーティファクト・タイプ]]の1つである。その名の通り装備品で、武器([[大剣/Greatsword|剣]]や[[狼狩りの矢筒/Wolfhunter's Quiver|弓矢]]など)・防具([[カイトシールド/Kite Shield|盾]]や[[ダークスティールの板金鎧/Darksteel Plate|鎧]]など)・装飾品([[テューンの指輪/Ring of Thune|指輪]]など)を表す。 | |
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− | + | ミラディン以降[[常磐木]]能力に位置づけられ、[[本流のセット]]ではほぼ毎回登場する。初登場時はアーティファクトは[[無色]]のものしか存在しなかったが、[[エルドレインの王権]]以降[[有色アーティファクト]]での登場が多くなった。装備品の中には[[ETB]]でつける能力を持つことでテンポの改善が図られたものも存在し、それらは[[即用装備品]]と呼ばれる。[[ゼンディカーの夜明け]]ではすべての装備品が即用装備品であり、それを皮切りにして登場頻度が増えている。 | |
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− | + | *一部の装備品は同時にクリーチャーでもあり、装備の代わりに[[換装]]能力を持つ。装備も換装も持たない装備品も存在する([[創意工夫の傑作/Masterwork of Ingenuity]]、[[血に飢えた刃/Bloodthirsty Blade]]、[[謎めいた外套/Cryptic Coat]])。 | |
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− | * | + | *装備品はクリーチャーでない[[パーマネント]]には適正につけることは出来ない。不正なパーマネントについている装備品は、[[状況起因処理]]で[[はずれる]]({{CR|704.5n}})。[[ミシュラランド]]などに装備品をつけた場合、その[[クリーチャー化]]期間が終われば、装備品ははずれる。 |
− | + | *装備や換装能力が「自分が[[コントロール]]するクリーチャーを[[対象]]とし装備品をつける」という能力なので勘違いしがちだが、装備品自体につける先のコントローラーを制限するルールはない。自分がコントロールする装備品が[[対戦相手]]のコントロールするクリーチャーについていても適正であり、勝手にはずれることもない。 | |
− | + | **[[押収/Confiscate]]などで装備品のついたクリーチャーを奪った場合、装備品はついたままの状態だが、その[[コントローラー]]までは変わらない。その装備品の装備能力などを起動できるのは依然として対戦相手である。同様に装備品を奪った場合も、改めて装備能力などを起動してつけ替えない限り装備品は対戦相手のコントロールするクリーチャーについたままの状態である。 | |
− | *[[ | + | *装備品のサブタイプを持たないアーティファクトは、クリーチャーにつけることができない。[[起動型能力#他のカードの起動型能力を得る|他のカードの起動型能力を得るカード]]で装備や換装などを得ても、それが装備品でなければクリーチャーにつけることはできない。 |
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+ | *[[未来予知]]にて、[[土地]]用装備品である[[城砦]]が登場した。 | ||
+ | *装備品の登場以前にも、[[アシュノッドの戦具/Ashnod's Battle Gear]]や[[流動石の鎧/Flowstone Armor]]など「クリーチャーに持たせる武具」というコンセプトのアーティファクトはいくつか存在しており、それらをメカニズム的に完成させたものと言える。 | ||
+ | *[[頭蓋骨絞め/Skullclamp]]や[[梅澤の十手/Umezawa's Jitte]]が、そのあまりの凶悪さゆえ「[[壊れ]]」カードとして有名。ここまで極端でなくても強力な装備品は多く、[[浅原晃]]氏は「装備品というシステム自体が強すぎ」と述べている<ref>[http://web.archive.org/web/20090612212447/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/asahara/20050729/index.html タカラトミーマジック公式サイト(WebArchive)]</ref>。実際、[[スタンダード]]において[[石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic]]が[[禁止カード|禁止]]された原因は[[ミラディンの傷跡ブロック]]で多数登場した強力な装備品群にある。[[R&D]]も強力な装備品はすべてのクリーチャーを対処必須な[[フィニッシャー]]としてしまうことに問題を感じ、「強い装備品は作らない」とまで述べている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/smugglers-copter-2016-09-09 Smuggler's Copter]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0017556/ 密輸人の回転翼機]([[Latest Developments]] [[2016年]]9月9日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>。 | ||
+ | **上記のような極端なものに限らず、[[レオニンの円月刀/Leonin Scimitar]]や[[骨断ちの矛槍/Bonesplitter]]のようなシンプルなものでも後に[[下位互換]]が印刷されるなど、装備品全体の性能が登場初期と比べて抑えられる傾向にある。 | ||
+ | **[[有色アーティファクト]]の普及後は適切な[[カードパワー]]の範疇で高性能な装備品をデザインできるようになった。[[エンバレスの宝剣/Embercleave]]や[[スカイクレイブの大鎚/Maul of the Skyclaves]]はその成果の一例である。 | ||
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+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/storm-scale-mirrodin-and-scars-mirrodin-blocks-2018-06-11 Storm Scale: Mirrodin and Scars of Mirrodin Blocks]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0030689/ ストーム値:『ミラディン』『ミラディンの傷跡』ブロック]([[Making Magic]] [[2018年]]6月11日 [[Mark Rosewater]]著) | ||
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2024年9月4日 (水) 17:21時点における最新版
装備品(Equipment)はアーティファクト・タイプの1つである。その名の通り装備品で、武器(剣や弓矢など)・防具(盾や鎧など)・装飾品(指輪など)を表す。
アーティファクト — 装備品(Equipment)
装備しているクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
装備(1)((1):あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それにつける。装備はソーサリーとしてのみ行う。)
アーティファクト クリーチャー — 装備品(Equipment) ヒル(Leech)
絆魂
装備しているクリーチャーは絆魂を持つ。
換装(4)((4):これを、あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象としてつけるか、クリーチャーからはずす。換装はソーサリーとしてのみ行う。ついている間、これはクリーチャーではない。)
ソーサリー
あなたのライブラリーから装備品(Equipment)カードを1枚探し、それを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。
目次 |
[編集] 解説
ミラディンで初登場した。基本的にキーワード能力の「装備」を持っており、クリーチャーにつけることでクリーチャーが強化できる。強化手段としてオーラと比べるとクリーチャーが戦場を離れても装備品は戦場に残り、カード・アドバンテージを失いにくい反面、装備コストが別途必要な分、テンポ・アドバンテージの観点では劣る。
ミラディン以降常磐木能力に位置づけられ、本流のセットではほぼ毎回登場する。初登場時はアーティファクトは無色のものしか存在しなかったが、エルドレインの王権以降有色アーティファクトでの登場が多くなった。装備品の中にはETBでつける能力を持つことでテンポの改善が図られたものも存在し、それらは即用装備品と呼ばれる。ゼンディカーの夜明けではすべての装備品が即用装備品であり、それを皮切りにして登場頻度が増えている。
色の役割としては全色で使用されるが、白は装備品とシナジーすることができ、赤もアーティファクトとしてシナジーを持ち、赤白のリミテッドのアーキタイプとされることが多く収録の比率が高い。
- 一部の装備品は同時にクリーチャーでもあり、装備の代わりに換装能力を持つ。装備も換装も持たない装備品も存在する(創意工夫の傑作/Masterwork of Ingenuity、血に飢えた刃/Bloodthirsty Blade、謎めいた外套/Cryptic Coat)。
[編集] ルール
- 装備品はクリーチャーでないパーマネントには適正につけることは出来ない。不正なパーマネントについている装備品は、状況起因処理ではずれる(CR:704.5n)。ミシュラランドなどに装備品をつけた場合、そのクリーチャー化期間が終われば、装備品ははずれる。
- 装備や換装能力が「自分がコントロールするクリーチャーを対象とし装備品をつける」という能力なので勘違いしがちだが、装備品自体につける先のコントローラーを制限するルールはない。自分がコントロールする装備品が対戦相手のコントロールするクリーチャーについていても適正であり、勝手にはずれることもない。
- 押収/Confiscateなどで装備品のついたクリーチャーを奪った場合、装備品はついたままの状態だが、そのコントローラーまでは変わらない。その装備品の装備能力などを起動できるのは依然として対戦相手である。同様に装備品を奪った場合も、改めて装備能力などを起動してつけ替えない限り装備品は対戦相手のコントロールするクリーチャーについたままの状態である。
- 装備品のサブタイプを持たないアーティファクトは、クリーチャーにつけることができない。他のカードの起動型能力を得るカードで装備や換装などを得ても、それが装備品でなければクリーチャーにつけることはできない。
- 装備品がクリーチャーである場合、それはクリーチャーにつけることが出来ない。換装を持つ装備品はこの例外となる。装備品は自分自身には装備できない。
- 装備品は複数のクリーチャーに同時につくことはない。呪文や能力によって複数のクリーチャーに装備させるようなことが起こった場合、その装備品のコントローラーはどちらのクリーチャーにつけるかを選ぶ。
[編集] その他
- 未来予知にて、土地用装備品である城砦が登場した。
- 装備品の登場以前にも、アシュノッドの戦具/Ashnod's Battle Gearや流動石の鎧/Flowstone Armorなど「クリーチャーに持たせる武具」というコンセプトのアーティファクトはいくつか存在しており、それらをメカニズム的に完成させたものと言える。
- 頭蓋骨絞め/Skullclampや梅澤の十手/Umezawa's Jitteが、そのあまりの凶悪さゆえ「壊れ」カードとして有名。ここまで極端でなくても強力な装備品は多く、浅原晃氏は「装備品というシステム自体が強すぎ」と述べている[1]。実際、スタンダードにおいて石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticが禁止された原因はミラディンの傷跡ブロックで多数登場した強力な装備品群にある。R&Dも強力な装備品はすべてのクリーチャーを対処必須なフィニッシャーとしてしまうことに問題を感じ、「強い装備品は作らない」とまで述べている[2]。
- 上記のような極端なものに限らず、レオニンの円月刀/Leonin Scimitarや骨断ちの矛槍/Bonesplitterのようなシンプルなものでも後に下位互換が印刷されるなど、装備品全体の性能が登場初期と比べて抑えられる傾向にある。
- 有色アーティファクトの普及後は適切なカードパワーの範疇で高性能な装備品をデザインできるようになった。エンバレスの宝剣/Embercleaveやスカイクレイブの大鎚/Maul of the Skyclavesはその成果の一例である。
[編集] 脚注
- ↑ タカラトミーマジック公式サイト(WebArchive)
- ↑ Smuggler's Copter/密輸人の回転翼機(Latest Developments 2016年9月9日 Sam Stoddard著)
[編集] 参考
- Storm Scale: Mirrodin and Scars of Mirrodin Blocks/ストーム値:『ミラディン』『ミラディンの傷跡』ブロック(Making Magic 2018年6月11日 Mark Rosewater著)
- サブタイプ「装備品(Equipment)」で検索
- 「装備品(Equipment)」でテキスト検索
- 装備
- 生体武器
- 換装
- 改善
- ミラディンのために!
- 即用装備品
- サブタイプ
- ルーリング
引用:総合ルール 20231117.0
- 3 カード・タイプ
- 301 アーティファクト
- 301.5 アーティファクトの中には、「装備品/Equipment」というサブタイプを持つものがある。装備品はクリーチャーにつけることができる。クリーチャーでないものに適正につけることはできない。
- 301.5a 装備品がついているクリーチャーは、「装備しているクリーチャー/equipped creature」と呼ばれる。装備品は、クリーチャーにつく、あるいは「装備される/equip」ことになる。
- 301.5b 装備品・呪文は、他のアーティファクト・呪文と同じように唱えられる。装備品は、他のアーティファクトと同じように戦場に出る。それらはクリーチャーについた状態で戦場に出るわけではない。キーワード能力「装備/equip」は、その装備品をあなたがコントロールしているクリーチャーにつける(rule 702.6〔装備〕参照)。クリーチャーのコントロールに関する条件は、装備 能力の起動時と解決時にのみ確認する。呪文や他の能力によって装備品がクリーチャーにつくことがある。効果によって装備品をそれを装備することができないオブジェクトにつけようとした場合、その装備品は動かない。
- 301.5c クリーチャーは、クリーチャーでもあり換装(rule 702.151〔換装〕参照)を持たない装備品を装備できない。クリーチャーは、「装備品」というサブタイプを失った装備品を装備できない。装備品は自分自身を装備できない。不正あるいは存在しないパーマネントに装備されている装備品は、そのパーマネントからはずれるが、戦場に残ったままである(これは状況起因処理である。rule 704 参照)。装備品は同時に複数のクリーチャーにつくことはない。呪文や能力によって複数のクリーチャーに装備させるようなことが起こった場合、その装備品のコントローラーはどちらのクリーチャーにつけるかを選ぶ。
- 301.5d 装備品のコントローラーは、装備しているクリーチャーのコントローラーとは別物である。この2つは同じである必要はない。クリーチャーのコントローラーが変わっても装備品のコントローラーは変わらないし、逆も同様である。装備品のコントローラーのみが、それの能力を起動できる。ただし、装備品がそれを装備しているクリーチャーに能力を(「得る/gains」あるいは「持つ/has」等によって)得させる場合、装備しているクリーチャーのコントローラーのみが、その能力を起動できる。
- 301.5e 効果がオーラ(rule 303.4i 参照)でない装備品を、適正に装備できないまたは未定義であるオブジェクトにつけた状態で戦場に出そうとした場合、その装備品はついていない状態で戦場に出る。その装備品がトークンなら、それは生成され、ついていない状態で戦場に出る。
- 301.5f パーマネントの、「装備しているクリーチャー/equipped creature」を参照している能力は、そのパーマネントが装備品でなくても、そのパーマネントがついているクリーチャーを参照する。
- 301.5 アーティファクトの中には、「装備品/Equipment」というサブタイプを持つものがある。装備品はクリーチャーにつけることができる。クリーチャーでないものに適正につけることはできない。
- 301 アーティファクト