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'''黒'''/''Black''は[[マジック:ザ・ギャザリング]]における[[色]]の1つ。死や悲哀、狂気・恐怖の色。略号は'''B'''。
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'''黒'''/''Black''は[[マジック:ザ・ギャザリング]]における[[色]]の1つ。
  
 
{{#card:Phyrexian Negator}}
 
{{#card:Phyrexian Negator}}
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==色の特徴==
 
==色の特徴==
[[手札破壊]][[クリーチャー]][[除去]]、[[ペナルティ能力]]を持つ高性能なカードなどが特徴的。また、[[リアニメイト]]戦術や[[スーサイド]]もこの色の特徴。
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死と力の色であり、[[]]から[[マナ]]を引き出し[[ゾンビ]]、[[吸血鬼]]や[[デーモン]]を[[召喚]]する。[[青]]と[[赤]]を[[友好色]]とし、[[白]][[]][[対抗色]]とする。略号は'''B'''。
  
[[引く|ドロー]][[サーチ]]も比較的得意で、[[飛行]]を持つ強力な[[大型クリーチャー]]も少なくない。ただし、これらの強力な[[カード]]では[[パーマネント]]の[[生け贄に捧げる|生け贄]]や[[捨てる|ディスカード]]、[[ライフ]]の[[支払う|支払い]]といった[[マナ]]以外の[[追加コスト]]や維持コストを要求されることが多い。
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5色の中ではネガティブな性質が最も強いことから、「悪」のデザインに用いられることが多い([[#色の理念]]も参照)。個々のカードではもちろんのこと、黒をテーマにした[[エキスパンション]]である[[トーメント]]や逆に他の色と比べて孤立した[[ジャッジメント]]や[[アヴァシンの帰還]]など、[[カード・セット]]のテーマに反映されることもある、ある意味一番『濃い』色。
  
[[対戦相手]]からライフを[[失う|失わせる]]効果を持つカードを圧倒的多数保有する。また、対戦相手からライフを[[ドレイン|奪う]]ことで相手のライフを失わせつつ[[回復]]も可能。
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===[[色の役割]]===
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[[ライフ]]の[[支払う|支払い]][[クリーチャー]]の[[生け贄に捧げる|生け贄]][[手札]]を[[捨てる]]などの[[コスト]]を求めたり、敵味方双方にそれらを強いるなど[[スーサイド|ハイリスク]]なカードの多さが特色。これらのカードはプレイヤーにとってはリスクが高いものの、戦略的に使用することで大きな利益を得ることが可能である。
  
[[クリーチャー]]はまともな[[バニラ]]がおらず、[[マナレシオ]]も低い傾向にある。その一方で強烈なデメリットや[[リソース]]を要求する強力なクリーチャー群が用意されているが、自分の首を絞めかねない事態も引き起こすので、ご利用は計画的に。クリーチャーがよく持つ能力は、[[再生]]、[[畏怖]]、[[接死]]、 [[シェイド]]能力など。[[飛行]]、[[絆魂]]、[[速攻]]、[[先制攻撃]]、[[トランプル]]など、得意ではないが2、3番目の色として与えられている[[キーワード能力]]も多い。デメリットとしては、[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]に参加できないなどがある。
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;[[クリーチャー]]
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:得意な[[キーワード能力]]は、[[接死]][[絆魂]][[威迫]]。1番手では無いが、[[飛行]]、[[先制攻撃]]、[[速攻]]、[[破壊不能]]なども有している。[[護法]]はコストをディスカードやライフで要求する。キーワード以外では[[シェイド]][[能力]]が定番。一方で[[ペナルティ能力]]として「[[タップ]]状態で[[戦場に出る]]」「[[ブロック]]できない」などを持つことが多い。[[クリーチャー・タイプ]]には[[種族]]では、ゾンビ、[[吸血鬼]]、[[ホラー]]、[[デーモン]]など、[[職業]]では[[戦士]]、[[ならず者]]、[[暗殺者]][[邪術師]]などが多い。[[象徴的クリーチャー]]はデーモン、[[特徴的クリーチャー]]はゾンビと吸血鬼。また、[[白]]のものと対になるような[[騎士]]や[[クレリック]]が少数存在し([[白騎士/White Knight]]に対する[[黒騎士/Black Knight]]など)、それらも黒の象徴の一つと言える。
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:クリーチャーの除去に最も長けており、[[破壊]]、マイナス[[修整]]、生け贄に捧げさせる([[布告]])と様々な方法を持つ。直接[[ダメージ]]も[[ドレイン]]という形で存在する。
  
[[クリーチャー・タイプ]]には[[種族]]では、[[吸血鬼]][[スケルトン]]、[[インプ]]、[[デーモン]]など、[[職業]]では[[ミニオン]]、[[暗殺者]]などが多く、[[ゾンビ]]や[[ホラー]]化していることも多い。
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;[[アーティファクト]]
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:墓地から手札に戻したり、リアニメイトが得意。クリーチャーでない限りは原則的に除去は不可能。[[秘宝の破滅/Relic Bane]]や、[[工匠の呪詛/Artificer's Hex]]のような間接的にアーティファクトを妨害するカードがメインだが、直接対処できるカードもごく少数ながら過去に存在していた([[Gate to Phyrexia]]、[[ファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute]]、[[異形の騒霊/Xenic Poltergeist]]など)。
  
[[エンチャント]]とは、基本的に[[シナジー]]を形成しない。
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;[[エンチャント]]
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:基本的に[[シナジー]]を形成しない。除去は可能だが、白や緑よりも効率が悪く、自分のエンチャントを除去できるものも少ない。ただし[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]]や[[狂気堕ち/Descent into Madness]]のようなパーマネントを問わず全員を巻き込むような形で除去できるタイプのカードは稀に登場する。
  
[[アーティファクト]]は、墓地から[[手札]][[戻す|戻し]]たり、リアニメイトが得意。
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;[[土地]]
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:沼を[[サーチ]]したり沼を参照して効果を大きくするカードや、土地を沼にしてしまうカードがある。[[土地破壊]]は赤に次ぎ得意。
  
[[土地]]は、[[]]を参照するものが多い。また、[[土地破壊]]も比較的得意。
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;[[プレインズウォーカー]]
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:直接的な[[除去]]が可能。
  
クリーチャーの除去には長けており、[[破壊]]、マイナス[[修整]]、生贄に捧げさせる([[布告]])と様々な方法で排除できる。一方で[[戦場]]に出ているアーティファクトやエンチャントを直接対処することができない欠点を持つ([[戦場に出る]]前に手札破壊や[[ライブラリー破壊]]で叩き落とすことはできる)。確実ではないが[[陰謀団の呪い/Curse of the Cabal]]や[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]]のような生け贄に捧げさせるものもある。[[秘宝の破滅/Relic Bane]]のような、[[コントローラー]]に[[ダメージ]]を与えたり[[ライフ]]を失わせたりするものや、[[工匠の呪詛/Artificer's Hex]]のように使用を阻害させるものがあるが、決して根本的解決にはならないので注意。
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;非[[パーマネント]]呪文
*[[恐怖/Terror]]や[[闇への追放/Dark Banishing]]のように、黒の除去は黒いクリーチャーを[[対象]]にできない場合が多い。そのため、色が黒というだけで1つの[[除去耐性]]とされている(黒以外という制限は、特色である自己中心的思想のためである)。
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:[[引く|ドロー]]や[[サーチ]]も比較的得意。ドローは[[夜の囁き/Night's Whisper]]や[[祭壇の刈り取り/Altar's Reap]]などリソースと引き換えだが軽量なカードが定番。[[サーチカード]][[吸血の教示者/Vampiric Tutor]]、[[魔性の教示者/Diabolic Tutor]]、[[死せる願い/Death Wish]]など[[カード・タイプ]]を問わないものが多い。探すことができるカードに柔軟性があることに加え、探した後にそのカードを[[公開する]]必要がない点も黒のカードの強みといえる。
**特に[[カードプール]]が狭い環境や[[リミテッド]]などの限定された環境では顕著である。逆に[[エターナル]]や[[モダン]]といった除去の選択肢が多い環境ではそこまで除去耐性としては機能しない。
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*黒の[[サーチカード]]には[[吸血の教示者/Vampiric Tutor]]、[[魔性の教示者/Diabolic Tutor]]、[[死せる願い/Death Wish]]など[[カード・タイプ]]を問わないものが多い。探すことができるカードに柔軟性があることと、探した後にそのカードを[[公開する]]必要がないため、この点も黒のカードの強みといえる。
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==色の役割と変更==
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:[[手札破壊]]は色の役割として寡占している。強力な手札破壊カードがあるかどうかは環境の黒の占有率に大きく影響する。[[カード名]]を直接指定し、手札、墓地、ライブラリーから根こそぎ[[追放]]する効果も得意。
*最近、[[ライブラリー]]からカードを[[追放]]する効果が黒に増えつつある。
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*一時的な[[マナ加速]]は黒の得意分野だったが、[[赤]]へ移行。(→[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]参照)。
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:[[墓地]]のカードの扱いに長けており、クリーチャー・カードの[[回収]]や直接[[戦場に出す]]([[リアニメイト]])カードは定番となっている。墓地にあるカードの枚数を参照するカードや、自分の墓地のカードを増やすようなカードも散見される。逆に、相手の墓地のカードを[[追放]]することも得意とする。
*過去にアーティファクトの破壊は[[Gate to Phyrexia]]、[[ファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute]]、[[異形の騒霊/Xenic Poltergeist]]などもあるが例外中の例外の上、効率が悪い。
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:[[対戦相手]]からライフを[[失う|失わせる]]効果を持つカードを圧倒的多数保有する。また、対戦相手からライフを[[ドレイン|奪う]]ことで相手のライフを失わせつつ[[回復]]も可能。
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:[[マナ加速]]は[[沼]]が生み出すマナを倍化させたり([[墓所の怪異/Crypt Ghast]])、他の効果と一緒にマナを生み出す([[血の儀式文/Liturgy of Blood]])タイプのカードが存在する。
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;その他特有の効果
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:[[最悪の恐怖/Worst Fears]]など[[他のプレイヤーをコントロールする]]効果、[[Word of Command]]や[[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]など他のプレイヤーのカードを”奪う”効果も色の役割としてもっている。
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====色の役割の変更====
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;[[マスクス・ブロック]][[神河ブロック]]([[1999年]]-[[2004年]]頃)
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:黒を代表するカードの1枚であり、一時的な[[マナ加速]]といえば黒と言わしめた[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]が[[メルカディアン・マスクス]]を最後に[[再録]]されず、[[煮えたぎる歌/Seething Song]]など[[赤]]へ移行。[[時のらせんブロック]]で例外的に登場するも一時的マナ加速カードそのものがあまり登場しなくなっていった。
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:*後年の[[ゼンディカー・ブロック]]の[[ニルカーナの亡霊/Nirkana Revenant]]以降パーマネントが持つ能力として少数登場し、[[闇の誓願/Dark Petition]]など[[フリースペル]]的なマナ加速カードの登場により、違った形で復権している。
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:カード名指定追放系カードの元祖は[[青黒]][[多色]]の[[ロボトミー/Lobotomy]]だが、[[神河ブロック]]の[[頭蓋の摘出/Cranial Extraction]]以降黒の色の役割として定着した。
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;[[基本セット2010]]([[2009年]])
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:[[回避能力]]のキーワード能力として長年[[畏怖]]、[[土地渡り|沼渡り]]を得意としていたが、それらの能力の廃止に伴い[[威嚇]]、そして威迫へと代替わりした。
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;[[基本セット2013]]~[[基本セット2014]]([[2012年]]-[[2015年]]頃)
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:タフネスよりパワーが高い[[頭でっかち]]のクリーチャーが多かったが、色の役割が多く被っている赤との差別化を図るために[[ドラゴンの迷路]]、[[基本セット2013]]頃からタフネス偏重のクリーチャーも増やす方針となった<ref>{{Wayback|20130425044249|url=http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/244|title=Dragon Along}}/{{Wayback|20130505191054|url=http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/018436|title=ドラゴンとともに}}([[Making Magic]] [[2013年]]4月22日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m14versing-2013-07-19 M14versing]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004143/ マルチバース劇場・『基本セット2014』編](Latest Developments 2013年7月19日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>。
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:[[恐怖/Terror]]や[[闇への追放/Dark Banishing]]のような、黒いクリーチャーを[[対象]]にできない黒の除去が多かったため、色が黒というだけで1つの[[除去耐性]]とされていた(黒以外という制限は、恐怖からの孫引きのためである)。[[破滅の刃/Doom Blade]]が[[基本セット2014]]を最後に[[再録]]落ちした後はそのタイプの制限を持つ強力な除去はほぼ登場していない。
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;[[カラデシュ・ブロック]]([[2016年]]頃)
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:不死性を再現する[[再生]]を得意としていたが、使用廃止に従って[[カラデシュ]]の頃から一時的な破壊不能付与に替わっている。
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;[[統率者2019]]([[2019年]])
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:エンチャントを除去できる色がアーティファクトと比べて少ないことから、開発部は黒をエンチャント除去の3番手とすることとした。統率者2019の[[苦境のぬかるみ/Mire in Misery]]で初めて採用され、その後[[テーロス還魂記]]の[[ファリカの献杯/Pharika's Libation]]で[[本流のセット]]にも登場した<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033650/ さらなる死出]([[Making Magic]] 2020年1月20日)</ref>。
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:ただし、原則[[あなた|自分]]が[[コントロール]]するエンチャントを除去することができないようになっている。これは、黒でしばしば扱われる「悪魔との取引」系エンチャントの[[ペナルティ能力]]を簡単に踏み倒せないようにするための措置である。<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/186869030893/just-saw-mire-in-misery-this-is-the-black Just saw Mire in Misery, this is the black...]([[Blogatog]] [[2019年]]8月8日)</ref>
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;[[団結のドミナリア]]([[2022年]])
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:上記の通り原則として自分のエンチャントを処理できなかったが、団結のドミナリアの[[甦りし悪夢、ブレイズ/Braids, Arisen Nightmare]]を皮切りに処理できるようになった<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/692955177263808512/with-the-new-braids-letting-you-sacrifice-your-own With the new Braids letting you sacrifice your own...]([[Blogatog]] [[2022年]]8月18日)</ref>。
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*のちの[[Mark Rosewater]]いわく、「悪魔との取引」系エンチャントをあまり作らなくなっているため許容されるとのこと<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/760368401717870592/we-dont-want-that-line-of-text-appearing-in-too Blogatog]([[2024年]]8月31日)</ref>。
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;[[エルドレインの森]]([[2023年]])
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:[[誓い破り/Shatter the Oath]]を皮切りに、自他問わず任意のエンチャントを処理できるようになった<ref>[https://twitter.com/maro254/status/1699910751010578659 Twitter](2023年9月8日 [[Ben Bleiweiss]]との会話)</ref>。
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*[[2018年]]から、[[瞬速]]を[[青]]に次いだ第2種色とすることが試されている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0030293/ 選択せよ その1](Making Magic 2018年2月5日) - 問15の解説</ref><ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/171866347298/youve-stated-that-rd-is-experimenting-with Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年3月14日)</ref><ref>[https://twitter.com/EthanFleischer/status/1012542702615851010 @EthanFleischer]([[Ethan Fleischer]]のTwitter 2018年6月29日)</ref>。
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*[[ドミナリア]]及び[[ラヴニカのギルド]]では、それまではライフを[[失う]]効果で表現されてきた[[真夜中の死神/Midnight Reaper]]のようなカードがダメージを与える形でデザインされている。これはフレイバーと、ルール上ほぼ同じ挙動を示すものに異なる表現を用いる必要があるかというバランスに関する実験的変更である<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/178099830023/i-really-hope-wizards-goes-back-to-life-loss Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年9月15日)</ref>。[[灯争大戦]]以降はライフロスと混在していたが、殆どのプレイヤーはライフを失うことを理解しているので最小限の差異でフレイバーを打ち出せるとして、[[基本セット2021]]以降はライフを失う形に戻った<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/664132494262779904/midnight-reaper-was-made-during-a-time-we-were Blogatog]([[Blogatog]] [[2021年]]10月4日)</ref>。
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===色の理念===
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[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20150727 再び訪れた黒の中で]によれば、黒は力を求める利己的な色である。黒は世界を弱肉強食的なものだと考えており、力無き弱者は強者の犠牲となるが、十分な力を持った強者は欲しいものを何でも手に入れられると考えている。故に黒は弱肉強食の世界で幸福を掴むためには力が一番大事だと考えており、また力を始めとする欲しいものを手に入れるためには手段を選ばず、必要とあれば何でも(自分であれ他者であれ)犠牲にする。
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こうした性質から、黒は[[死の印/Deathmark|死]]、[[ゾンビ|アンデッド]]、[[畏怖]]、[[悲哀まみれ/Drown in Sorrow|悲しみ]]/[[憂鬱/Gloom|抑うつ]]、[[苦痛の命令/Decree of Pain|苦痛]]、[[拷問/Torture|拷問]]、[[闇への追放/Dark Banishing|闇]]、[[仕組まれた疫病/Engineered Plague|疫病]]、[[精神腐敗/Mind Rot|腐敗]]/[[急速な衰微/Rapid Decay|衰退]]、[[寄生的結合/Parasitic Bond|寄生]]、[[昆虫]]/[[蜘蛛]]<ref group="注釈">実際のゲームにおいては[[昆虫]]/[[蜘蛛]]のどちらも黒のものは少なく、大多数が自然や生命の色である[[緑]]に属する。</ref>、[[ネズミ|害獣]]、[[不正相続/Ill-Gotten Inheritance|汚職]]、[[不純な飢え/Vicious Hunger|不純]]/[[汚染/Contamination|汚染]]、[[減縮/Shrivel|減少]]、[[偽りの治療/False Cure|偽り]]、[[Word of Command|操作]]、[[命取りの企て/Deadly Designs|計画的な破壊]]、[[処刑/Execute|処刑]]、[[無垢の血/Innocent Blood|自他を含めた犠牲]]など、他の色が忌み嫌うが黒にとっては効率的な手段を用いる。また、それに対する倫理的な批判を気にしない[[残酷な現実/Cruel Reality|現実主義]]、[[堕天使/Fallen Angel|利己主義]]、[[墓暴き/Disentomb|道徳外]]、[[大逆/Regicide|マキャベリズム]]、[[人殺しの隠遁生活/Homicidal Seclusion|個人主義]]、[[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|自己陶酔的]]といった性格を持つ。これらが黒が表すものとされる。
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黒と青は共に自己利益を求め、策略や技術や知識を愛用することから友好色とされる。ただし青は全体主義的な面も併せ持つため、そこにおいて純粋な利己主義者である黒と対立する。
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黒と赤は共に自己中心的で、破壊を好むことから友好色とされる。ただし赤は無計画で利他的な面も持つため、この点においては計画的で利己的な黒と対立する。
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白や緑は全体主義的な性質を持ち、利害に縛られない面を持つため、利己主義者であり、利害によって他者を支配しようとする黒の対抗色となる。
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*黒はしばしば邪悪さを象徴する色と見做されることが多く、実際その通りであることが多いが、これは上記の理念によって生じる結果的なものに過ぎない。[[カラーパイ]]と物事の善悪は本来無関係である。そのため、黒のカードや黒に属する組織やキャラクターのすべてが善性や道徳心を欠如しているというわけではない。例えば[[漆黒の手教団/Order of the Ebon Hand]]は信仰と引き換えとは言え領土外の飢餓の村落への食糧援助を行っていたり、[[ヤヘンニ/Yahenni]]は道徳観念の強い人物であったりする。[[梅澤俊郎/Toshiro Umezawa (ストーリー)|梅澤俊郎/Toshiro Umezawa]]は黒で正義感を持った人物を描く試みとなった。
  
 
==その他==
 
==その他==
*黒が[[デッキ]]に[[タッチ]]されると、ダーク〜という名前が冠せられることが多い(例:[[ダークファイアーズ]])。
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*黒が[[デッキ]]に[[タッチ]]されると、「ダーク〜」という名前が冠せられることが多い(例:[[ダークファイアーズ]][[トリコロール#タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期|ダークジェスカイ]])。
*他の色と違い、黒をテーマにした[[エキスパンション]]がある(→[[トーメント]])。
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*マジックの色とは関係ないが、[[コモン]]カードと[[基本土地]]の[[エキスパンション・シンボル]]は黒色である。また、ほとんどの[[カード・セット]]のカードの外枠は黒色である(→[[黒枠]])。
*マジックの色とは関係ないが、[[コモン]]カードと[[基本土地]]の[[エキスパンション・シンボル]]は黒色である。また、[[エキスパンション]]や一部の[[基本セット]]などのカードの外枠は黒色である(→[[黒枠]])。
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*黒が下地のデザインなどでは紫が代用される({{Gatherer|id=477773|テーロス還魂記の沼}}、{{Gatherer|id=538493|イニストラード:真夜中の狩りの永遠の夜ショーケース}})。
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==脚注==
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===注釈===
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<references group="注釈" />
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===出典===
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr109 In the Black]
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*[https://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr109 In the Black](Making Magic 2004年2月2日 [[Mark Rosewater]]著)
*[http://web.archive.org/web/20070501130453/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0612.html In the Black ─黒い闇の中で─](Braingeyser、上の記事の和訳)
+
*[https://web.archive.org/web/20070501130453/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0612.html In the Black ─黒い闇の中で─](Braingeyser、上の記事の和訳)
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/rb109 Defining Black]
+
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/defining-black-2004-02-06 Defining Black](Latest Developments 2004年2月6日)
*[http://web.archive.org/web/20040820002426/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0423.html 黒の定義 −フレーバー、機能、ゲームバランスの調整─](Braingeyser、上の記事の和訳)
+
*[https://web.archive.org/web/20040820002426/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0423.html 黒の定義 −フレーバー、機能、ゲームバランスの調整─](Braingeyser、上の記事の和訳)
 +
*[https://archive.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/9 Looking Out For Number One](Making Magic 2008年10月20日 Mark Rosewater著 [[グリクシス/Grixis|グリクシス]]ウィーク記事)
 +
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/black-revisited-2015-07-27 In the Black Revisited]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20150727 再び訪れた黒の中で](Making Magic 2015年7月27日 Mark Rosewater著 [[米村薫]]訳)
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]
__NOTOC__
 
 
{{色}}
 
{{色}}

2024年9月1日 (日) 08:47時点における最新版

/Blackマジック:ザ・ギャザリングにおけるの1つ。


Phyrexian Negator / ファイレクシアの抹殺者 (2)(黒)
クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) ホラー(Horror)

トランプル
ファイレクシアの抹殺者にダメージが与えられるたび、その点数と同じ数のパーマネントを生け贄に捧げる。

5/5


Hypnotic Specter / 惑乱の死霊 (1)(黒)(黒)
クリーチャー — スペクター(Specter)

飛行
惑乱の死霊が対戦相手にダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚無作為に選んで捨てる。

2/2


Terror / 恐怖 (1)(黒)
インスタント

アーティファクトでも黒でもないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。


目次

[編集] 色の特徴

死と力の色であり、からマナを引き出しゾンビ吸血鬼デーモン召喚する。友好色とし、対抗色とする。略号はB

5色の中ではネガティブな性質が最も強いことから、「悪」のデザインに用いられることが多い(#色の理念も参照)。個々のカードではもちろんのこと、黒をテーマにしたエキスパンションであるトーメントや逆に他の色と比べて孤立したジャッジメントアヴァシンの帰還など、カード・セットのテーマに反映されることもある、ある意味一番『濃い』色。

[編集] 色の役割

ライフ支払いクリーチャー生け贄手札捨てるなどのコストを求めたり、敵味方双方にそれらを強いるなどハイリスクなカードの多さが特色。これらのカードはプレイヤーにとってはリスクが高いものの、戦略的に使用することで大きな利益を得ることが可能である。

クリーチャー
得意なキーワード能力は、接死絆魂威迫。1番手では無いが、飛行先制攻撃速攻破壊不能なども有している。護法はコストをディスカードやライフで要求する。キーワード以外ではシェイド能力が定番。一方でペナルティ能力として「タップ状態で戦場に出る」「ブロックできない」などを持つことが多い。クリーチャー・タイプには種族では、ゾンビ、吸血鬼ホラーデーモンなど、職業では戦士ならず者暗殺者邪術師などが多い。象徴的クリーチャーはデーモン、特徴的クリーチャーはゾンビと吸血鬼。また、のものと対になるような騎士クレリックが少数存在し(白騎士/White Knightに対する黒騎士/Black Knightなど)、それらも黒の象徴の一つと言える。
クリーチャーの除去に最も長けており、破壊、マイナス修整、生け贄に捧げさせる(布告)と様々な方法を持つ。直接ダメージドレインという形で存在する。
アーティファクト
墓地から手札に戻したり、リアニメイトが得意。クリーチャーでない限りは原則的に除去は不可能。秘宝の破滅/Relic Baneや、工匠の呪詛/Artificer's Hexのような間接的にアーティファクトを妨害するカードがメインだが、直接対処できるカードもごく少数ながら過去に存在していた(Gate to Phyrexiaファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute異形の騒霊/Xenic Poltergeistなど)。
エンチャント
基本的にシナジーを形成しない。除去は可能だが、白や緑よりも効率が悪く、自分のエンチャントを除去できるものも少ない。ただし陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion狂気堕ち/Descent into Madnessのようなパーマネントを問わず全員を巻き込むような形で除去できるタイプのカードは稀に登場する。
土地
沼をサーチしたり沼を参照して効果を大きくするカードや、土地を沼にしてしまうカードがある。土地破壊は赤に次ぎ得意。
プレインズウォーカー
直接的な除去が可能。
パーマネント呪文
ドローサーチも比較的得意。ドローは夜の囁き/Night's Whisper祭壇の刈り取り/Altar's Reapなどリソースと引き換えだが軽量なカードが定番。サーチカード吸血の教示者/Vampiric Tutor魔性の教示者/Diabolic Tutor死せる願い/Death Wishなどカード・タイプを問わないものが多い。探すことができるカードに柔軟性があることに加え、探した後にそのカードを公開する必要がない点も黒のカードの強みといえる。
手札破壊は色の役割として寡占している。強力な手札破壊カードがあるかどうかは環境の黒の占有率に大きく影響する。カード名を直接指定し、手札、墓地、ライブラリーから根こそぎ追放する効果も得意。
墓地のカードの扱いに長けており、クリーチャー・カードの回収や直接戦場に出すリアニメイト)カードは定番となっている。墓地にあるカードの枚数を参照するカードや、自分の墓地のカードを増やすようなカードも散見される。逆に、相手の墓地のカードを追放することも得意とする。
対戦相手からライフを失わせる効果を持つカードを圧倒的多数保有する。また、対戦相手からライフを奪うことで相手のライフを失わせつつ回復も可能。
マナ加速が生み出すマナを倍化させたり(墓所の怪異/Crypt Ghast)、他の効果と一緒にマナを生み出す(血の儀式文/Liturgy of Blood)タイプのカードが存在する。
その他特有の効果
最悪の恐怖/Worst Fearsなど他のプレイヤーをコントロールする効果、Word of Command豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxuryなど他のプレイヤーのカードを”奪う”効果も色の役割としてもっている。

[編集] 色の役割の変更

マスクス・ブロック神河ブロック1999年-2004年頃)
黒を代表するカードの1枚であり、一時的なマナ加速といえば黒と言わしめた暗黒の儀式/Dark Ritualメルカディアン・マスクスを最後に再録されず、煮えたぎる歌/Seething Songなどへ移行。時のらせんブロックで例外的に登場するも一時的マナ加速カードそのものがあまり登場しなくなっていった。
カード名指定追放系カードの元祖は青黒多色ロボトミー/Lobotomyだが、神河ブロック頭蓋の摘出/Cranial Extraction以降黒の色の役割として定着した。
基本セット20102009年
回避能力のキーワード能力として長年畏怖沼渡りを得意としていたが、それらの能力の廃止に伴い威嚇、そして威迫へと代替わりした。
基本セット2013基本セット20142012年-2015年頃)
タフネスよりパワーが高い頭でっかちのクリーチャーが多かったが、色の役割が多く被っている赤との差別化を図るためにドラゴンの迷路基本セット2013頃からタフネス偏重のクリーチャーも増やす方針となった[1][2]
恐怖/Terror闇への追放/Dark Banishingのような、黒いクリーチャーを対象にできない黒の除去が多かったため、色が黒というだけで1つの除去耐性とされていた(黒以外という制限は、恐怖からの孫引きのためである)。破滅の刃/Doom Blade基本セット2014を最後に再録落ちした後はそのタイプの制限を持つ強力な除去はほぼ登場していない。
カラデシュ・ブロック2016年頃)
不死性を再現する再生を得意としていたが、使用廃止に従ってカラデシュの頃から一時的な破壊不能付与に替わっている。
統率者20192019年
エンチャントを除去できる色がアーティファクトと比べて少ないことから、開発部は黒をエンチャント除去の3番手とすることとした。統率者2019の苦境のぬかるみ/Mire in Miseryで初めて採用され、その後テーロス還魂記ファリカの献杯/Pharika's Libation本流のセットにも登場した[3]
ただし、原則自分コントロールするエンチャントを除去することができないようになっている。これは、黒でしばしば扱われる「悪魔との取引」系エンチャントのペナルティ能力を簡単に踏み倒せないようにするための措置である。[4]
団結のドミナリア2022年
上記の通り原則として自分のエンチャントを処理できなかったが、団結のドミナリアの甦りし悪夢、ブレイズ/Braids, Arisen Nightmareを皮切りに処理できるようになった[5]
  • のちのMark Rosewaterいわく、「悪魔との取引」系エンチャントをあまり作らなくなっているため許容されるとのこと[6]
エルドレインの森2023年
誓い破り/Shatter the Oathを皮切りに、自他問わず任意のエンチャントを処理できるようになった[7]
  • 2018年から、瞬速に次いだ第2種色とすることが試されている[8][9][10]
  • ドミナリア及びラヴニカのギルドでは、それまではライフを失う効果で表現されてきた真夜中の死神/Midnight Reaperのようなカードがダメージを与える形でデザインされている。これはフレイバーと、ルール上ほぼ同じ挙動を示すものに異なる表現を用いる必要があるかというバランスに関する実験的変更である[11]灯争大戦以降はライフロスと混在していたが、殆どのプレイヤーはライフを失うことを理解しているので最小限の差異でフレイバーを打ち出せるとして、基本セット2021以降はライフを失う形に戻った[12]

[編集] 色の理念

再び訪れた黒の中でによれば、黒は力を求める利己的な色である。黒は世界を弱肉強食的なものだと考えており、力無き弱者は強者の犠牲となるが、十分な力を持った強者は欲しいものを何でも手に入れられると考えている。故に黒は弱肉強食の世界で幸福を掴むためには力が一番大事だと考えており、また力を始めとする欲しいものを手に入れるためには手段を選ばず、必要とあれば何でも(自分であれ他者であれ)犠牲にする。

こうした性質から、黒はアンデッド畏怖悲しみ/抑うつ苦痛拷問疫病腐敗/衰退寄生昆虫/蜘蛛[注釈 1]害獣汚職不純/汚染減少偽り操作計画的な破壊処刑自他を含めた犠牲など、他の色が忌み嫌うが黒にとっては効率的な手段を用いる。また、それに対する倫理的な批判を気にしない現実主義利己主義道徳外マキャベリズム個人主義自己陶酔的といった性格を持つ。これらが黒が表すものとされる。

黒と青は共に自己利益を求め、策略や技術や知識を愛用することから友好色とされる。ただし青は全体主義的な面も併せ持つため、そこにおいて純粋な利己主義者である黒と対立する。

黒と赤は共に自己中心的で、破壊を好むことから友好色とされる。ただし赤は無計画で利他的な面も持つため、この点においては計画的で利己的な黒と対立する。

白や緑は全体主義的な性質を持ち、利害に縛られない面を持つため、利己主義者であり、利害によって他者を支配しようとする黒の対抗色となる。

  • 黒はしばしば邪悪さを象徴する色と見做されることが多く、実際その通りであることが多いが、これは上記の理念によって生じる結果的なものに過ぎない。カラーパイと物事の善悪は本来無関係である。そのため、黒のカードや黒に属する組織やキャラクターのすべてが善性や道徳心を欠如しているというわけではない。例えば漆黒の手教団/Order of the Ebon Handは信仰と引き換えとは言え領土外の飢餓の村落への食糧援助を行っていたり、ヤヘンニ/Yahenniは道徳観念の強い人物であったりする。梅澤俊郎/Toshiro Umezawaは黒で正義感を持った人物を描く試みとなった。

[編集] その他

[編集] 脚注

[編集] 注釈

  1. 実際のゲームにおいては昆虫/蜘蛛のどちらも黒のものは少なく、大多数が自然や生命の色であるに属する。

[編集] 出典

  1. Dragon Along - Wayback Machine(2013年4月25日アーカイブ分)/ドラゴンとともに - Wayback Machine(2013年5月5日アーカイブ分)(Making Magic 2013年4月22日 Mark Rosewater著)
  2. M14versing/マルチバース劇場・『基本セット2014』編(Latest Developments 2013年7月19日 Sam Stoddard著)
  3. さらなる死出(Making Magic 2020年1月20日)
  4. Just saw Mire in Misery, this is the black...Blogatog 2019年8月8日)
  5. With the new Braids letting you sacrifice your own...Blogatog 2022年8月18日)
  6. Blogatog(2024年8月31日)
  7. Twitter(2023年9月8日 Ben Bleiweissとの会話)
  8. 選択せよ その1(Making Magic 2018年2月5日) - 問15の解説
  9. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2018年3月14日)
  10. @EthanFleischerEthan FleischerのTwitter 2018年6月29日)
  11. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2018年9月15日)
  12. Blogatog(Blogatog 2021年10月4日)

[編集] 参考

単色 - - - -
多色
()
2色 友好色白青 - 青黒 - 黒赤 - 赤緑 - 緑白
対抗色白黒 - 青赤 - 黒緑 - 赤白 - 緑青
3色 弧(こ)白青黒 - 青黒赤 - 黒赤緑 - 赤緑白 - 緑白青
楔(くさび)白黒緑 - 青赤白 - 黒緑青 - 赤白黒 - 緑青赤
4色 白青黒赤 - 青黒赤緑 - 黒赤緑白 - 赤緑白青 - 緑白青黒
5色 白青黒赤緑
アン・ゲーム専用 ピンク - - 目の色
色の関係 色の組み合わせ - 友好色 - 対抗色 - カラーパイ - 色の役割
関連項目 無色 - 有色 - 単色カード - 多色カード - 色指標 - 固有色 - デッキカラー
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