モードを持つ両面カード
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− | 従来の両面カード([[変身する両面カード]])とは異なり、[[プレイ]]する段階で[[第1面]]/[[第2面]]のどちらの面としてプレイするかを選択できる。モードを持つ両面カードはいずれも[[変身]][[能力]]を持たず、また変身させることもできない(詳細は[[#ルール]]を参照)。 | + | 従来の両面カード([[変身する両面カード]]/'''''TDFC''''')とは異なり、[[プレイ]]する段階で[[第1面]]/[[第2面]]のどちらの面としてプレイするかを選択できる。モードを持つ両面カードはいずれも[[変身]][[能力]]を持たず、また変身させることもできない(詳細は[[#ルール]]を参照)。 |
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− | + | 一方で高い柔軟性の代償か、同じ[[マナ・コスト]]の単体のカードと比べると性能が控えめであったり、ニッチな領分を扱うものが多い。 | |
− | * | + | *「[[スタック]]や[[戦場]]以外では第1面の[[カード・タイプ]]として扱われる(第2面のカード・タイプとして参照されない)」という性質自体が重宝され、一部の特殊な構造のデッキでは中核となることも(→[[The Spy]]、[[Charbelcher#モダン|Charbelcher]]など)。 |
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両面カード共通のルールについては[[両面カード#共通ルール]]を、モードを持つ両面カード特有のルールについては[[両面カード#モードを持つ両面カードに関するルール]]を参照。 | 両面カード共通のルールについては[[両面カード#共通ルール]]を、モードを持つ両面カード特有のルールについては[[両面カード#モードを持つ両面カードに関するルール]]を参照。 | ||
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+ | モードを持つ両面カードの[[第1面]]/[[第2面]]を区別するシンボルは、[[カード・セット]]によらず共通である。カード左上に横向きの水滴型の枠があり、黒い1つの三角形のシンボルがある面が第1面、白い2つの三角形のシンボルがある面が第2面である({{Gatherer|id=493353|カード画像}})。 | ||
+ | *また従来の両面カードと同じように、第2面の[[名前]]や[[タイプ行]]や[[P/T]]は濃い背景色に白い文字色([[タイムシフト#次元の混乱のタイムシフト|次元の混乱のタイムシフト]]と似た配色)となっていることでも見分けられる。 | ||
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+ | *種族よりも職業を優先しているのは、ゼンディカーの夜明けの[[メカニズム]]として[[パーティー]]があったことが関係すると思われる。[[Mark Rosewater]]は、[[Blogatog]]に寄せられた質問に「より[[フレイバー|flavorfully(風味豊か)]]だからだろう」と答えている<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/648403814035161088/why-does-the-bottom-of-the-mdfcs-say-the-opposite Why does the bottom of the MDFC's say the opposite...]([[Blogatog]] [[2021年]]4月13日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 | ||
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+ | :ほとんどは第1面と第2面が[[対抗色]]の関係にあるほか、[[オリークの首領、エクスタス/Extus, Oriq Overlord]]はどちらの面も多色で、[[さまようアルカイック/Wandering Archaic]]はどちらの面も[[無色]]。 | ||
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2024年10月25日 (金) 14:17時点における最新版
モードを持つ両面カード/Modal Double-Faced Card(略してMDFC)とは、両面カードの一種。第1面/第2面のどちらとしてプレイするかを選んでプレイできる両面カードを指す。
クリーチャー — ミノタウルス(Minotaur) 戦士(Warrior)
トランプル
4/5Akoum Teeth / アクームの歯
土地
アクームの歯はタップ状態で戦場に出る。
(T):(赤)を加える。
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
無私の象形織りを追放する:ターン終了時まで、あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは破壊不能を得る。
2/3Deadly Vanity / 命取りのうぬぼれ (5)(黒)(黒)(黒)
ソーサリー
クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を選び、その後、それ以外のすべてのクリーチャーとプレインズウォーカーを破壊する。
目次 |
[編集] 解説
ゼンディカーの夜明けで初登場し、次のカルドハイムとストリクスヘイヴン:魔法学院にかけて連続で再登場した。
従来の両面カード(変身する両面カード/TDFC)とは異なり、プレイする段階で第1面/第2面のどちらの面としてプレイするかを選択できる。モードを持つ両面カードはいずれも変身能力を持たず、また変身させることもできない(詳細は#ルールを参照)。
1枚のカードで複数の役割を担い、戦況によって柔軟に使い分けできるため腐りにくいのが最大の長所。機能的には分割カードとよく似ており、パーマネントを扱えるようになった発展型と言える。伝説のカードであっても複数枚デッキに積みやすいのも画期的。
一方で高い柔軟性の代償か、同じマナ・コストの単体のカードと比べると性能が控えめであったり、ニッチな領分を扱うものが多い。
- 「スタックや戦場以外では第1面のカード・タイプとして扱われる(第2面のカード・タイプとして参照されない)」という性質自体が重宝され、一部の特殊な構造のデッキでは中核となることも(→The Spy、Charbelcherなど)。
[編集] ルール
両面カードのうち、「そのカードを変身させる」または「そのカードを変身した状態で戦場に出す」という能力を持たないもの(=変身する両面カードでないもの)を、モードを持つ両面カードと呼ぶ。
両面カード共通のルールについては両面カード#共通ルールを、モードを持つ両面カード特有のルールについては両面カード#モードを持つ両面カードに関するルールを参照。
モードを持つ両面カードの第1面/第2面を区別するシンボルは、カード・セットによらず共通である。カード左上に横向きの水滴型の枠があり、黒い1つの三角形のシンボルがある面が第1面、白い2つの三角形のシンボルがある面が第2面である(カード画像)。
- また従来の両面カードと同じように、第2面の名前やタイプ行やP/Tは濃い背景色に白い文字色(次元の混乱のタイムシフトと似た配色)となっていることでも見分けられる。
文章欄の左下にはヒントバーがあり、反対側の面のカード・タイプか、あればサブタイプ(アーティファクト・タイプやプレインズウォーカー・タイプや職業、なければ種族)とマナ・コスト(土地ならマナ能力)を補足的に記載しつつ、色(ないし固有色)を背景色で伝えている。これは注釈文であり、ルールに影響しない。
- 種族よりも職業を優先しているのは、ゼンディカーの夜明けのメカニズムとしてパーティーがあったことが関係すると思われる。Mark Rosewaterは、Blogatogに寄せられた質問に「よりflavorfully(風味豊か)だからだろう」と答えている[1]。
[編集] 登場セット
- ゼンディカーの夜明け(日本公式サイトのカードギャラリー)
- 2色土地である小道サイクルのうち6枚が収録されている。
- 他はすべて第2面がタップインかつ1色のマナを生み出す土地となっている(スペルランドという俗称で呼ぶ者もいる。またボルトランドは自力でアンタップインできる)。第1面はすべて単色で、インスタントかソーサリーあるいは伝説でないクリーチャー。
- 土地がダイナミックに姿を変えたり動き出したりするゼンディカー/Zendikarの自然の荒々しさを表現している。後のセットと違い、カード名にはどちらの面も共通した地名を含むのが特徴。
- 土地として生み出すマナの色と、呪文としての色は同じ。
- アンコモン以上の各レアリティに存在し、計30枚。一覧はスペルランドを参照。
- カルドハイム(日本公式サイトのカードギャラリー)
- 2色土地である小道サイクルのうち4枚が収録されている。
- 他はすべてカルドハイム/Kaldheimの12柱の神々とその権能を表し、第1面は単色の神である伝説のクリーチャー、第2面は神々の使う道具や魔法、使い魔である伝説のパーマネント(多くが伝説のアーティファクトで、うち装備品2つと機体1つ。ほかは伝説のプレインズウォーカーと伝説のエンチャントと伝説の鳥・クリーチャーがそれぞれ1枚)となっている。
- 第2面で多色になるものも3枚ある。そのうち嘘の神、ヴァルキー/Valki, God of Liesと樹の神、エシカ/Esika, God of the Treeは色が増え、冬の神、ヨーン/Jorn, God of Winterは色が変わる。
- すべてレア以上(サイクル/カルドハイムの神)。
- ストリクスヘイヴン:魔法学院(日本公式サイトのカードギャラリー)
- さらに多くのカード・タイプの組み合わせが作られた(「クリーチャーとソーサリー」が7枚に、「クリーチャーとインスタント」「アーティファクトとソーサリー」「プレインズウォーカーとプレインズウォーカー」が1枚ずつ)。残りは「伝説のクリーチャーと伝説のクリーチャー」の5枚サイクルに「伝説のクリーチャーとプレインズウォーカー」が1枚。
- ほとんどは第1面と第2面が対抗色の関係にあるほか、オリークの首領、エクスタス/Extus, Oriq Overlordはどちらの面も多色で、さまようアルカイック/Wandering Archaicはどちらの面も無色。
- すべてレア以上のみで3つのサイクル、計16枚(サイクル/ストリクスヘイヴン:魔法学院のレアのモードを持つ両面カード、サイクル/ストリクスヘイヴン:魔法学院の学部長、サイクル/ストリクスヘイヴン:魔法学院の神話レアのモードを持つ両面カード)。
- 後述の#開発秘話も参照。
- モダンホライゾン3(日本公式サイトのカードギャラリー)
- いずれも第2面が土地(スペルランド)で、単色サイクルが2つと2色の混成カードのサイクル1つの計20枚。
[編集] 開発秘話
モードを持つ両面カード(以下MDFC)のアイデア自体は、変身する両面カードが初登場したイニストラードのデザイン中にすでに見出されていたが、2種類の異なる両面カードを同時に導入すると混乱を招くとして、MDFCは後のセットのために温存された。初登場時に嫌われた(あるいは興味を引かなかった)メカニズムは再登場させるのが難しく、加えて両面カードは生産上の問題があることから、その初登場には貴重な機会とコストに見合うだけの確実なリターンが求められ、「温存」は長期にわたることとなった。
そしてついに、Mark RosewaterはMDFCからボトムアップ・デザインされたセットを提案した。後のストリクスヘイヴン:魔法学院である。当初の計画では、それは呪文(インスタントとソーサリー)を中心とするセットで、呪文/クリーチャーのMDFCは、リミテッドでデッキを組む際に十分な呪文数とクリーチャー数を両立する助けとなる、というものだった。その後、開発部内のMDFCに懐疑的な人たちを納得させるために多数のMDFCをデザインしてみると、そこには豊富なデザイン空間があることが明らかになった。また、開発部内で最も好評を博したのは両面とも土地のMDFC(後の小道)だった。これらの事実から、MarkはMDFCを1セットのみならず、連続する3つのセットに採用できると考えた。これはブロック制が廃止された後の本流のセットで、通年で発売するセットにまとまりを感じさせる要素を作るという試みである。こうして、MDFCはゼンディカーの夜明けで初登場し、続くカルドハイム、ストリクスヘイヴンで連続して採用されることとなった。
しかしながら、実際に3セットのデザインを進めていくと、それらを使用する時期のスタンダード環境に両面カードが多くなりすぎることが判明した(変身する両面カードがあるイニストラード:真夜中の狩りの存在も影響している)。そのため各セットでMDFCの枚数を減らすこととなり、皮肉にも、ストリクスヘイヴンは多数のMDFCを使わずに「呪文中心のセット」を実現しなければならなくなってしまった[2][3]。
- Mark Rosewaterは後に、ゼンディカーの夜明けの土地MDFCは大好評で、カルドハイムの神MDFCについても好評だったとする一方、ストリクスヘイヴンのMDFCは文章量が多すぎ、テーマ的一貫性にも欠けていたと述べている。また、上述の「1年間のセットにまとまりを感じさせる」ことについては、MDFCはデッキに1枚入れたからといって複数枚入れたくなるものではないためメカニズム的一体感が薄く、各セットで使い方が異なっていたためフレイバー的一体感も薄かったとして、計画した通りの効果は得られなかったと評価している[4]。
[編集] 脚注
- ↑ Why does the bottom of the MDFC's say the opposite...(Blogatog 2021年4月13日 Mark Rosewater著)
- ↑ Zendikar Rising to the Challenge, Part 2/『ゼンディカーの夜明け』の挑戦 その2(Making Magic 2020年9月7日 Mark Rosewater著)
- ↑ In the Strixhaven, Part 1/『ストリクスヘイヴン』にて その1(Making Magic 2021年3月29日 Mark Rosewater著)
- ↑ State of Design 2021/デザイン演説2021(Making Magic 2021年8月16日 Mark Rosewater著)
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 712 両面カード
- 712.1 両面カードとは、カードの一方にマジックのカードのオモテ面、もう一方にマジックのカードのオモテ面か大判カードのオモテ面の半分があるカードである。(マジックの裏面が存在しない。)両面カードには3種類存在し、変身する両面カード、モードを持つ両面カード、合体カードである。
- 712.2 変身する両面カードは、両方の面にマジックのカードがあり、その一方あるいは両方の面にそのカードを「変身/transform」または「トランスフォーム/convert」させる(もう一方の面へ裏返す)、あるいはそのカードを「変身した状態で/transformed」または「トランスフォームした状態で/converted」(第2面をオモテにして)唱えたり戦場に出したりする能力を持つ。
- 712.2a 変身する両面カードの第1面には、左上の角に第1面シンボルが記されている。『兄弟戦争』の発売以降に印刷されたカードでは、黒い円の中にある白い上向きの三角である。それ以前の変身する両面カードでは、異なる第1面シンボルが使われている。『マジック・オリジン』『基本セット2019』の両面カードでは、第1面シンボルはプレインズウォーカー・アイコンを元にしたシンボルである。『イニストラード』ブロックと『イニストラードを覆う影』セットと『イニストラード:真夜中の狩り』セットと、『異界月』の《爪の群れのウルリッチ》では、第1面シンボルは太陽である。それ以外の『異界月』の両面カードでは、第1面シンボルは満月である。『イクサラン』と『イクサランの相克』のカードでは、第1面シンボルは羅針図である。『神河:輝ける世界』のカードでは、第1面シンボルは閉じた扇である。
- 712.2b 変身する両面カードの第2面には、左上か右上の角に第2面シンボルが記されている。『兄弟戦争』の発売以降に印刷されたカードでは、黒い円の中にある白い下向きの三角である。それ以前の変身する両面カードでは、異なる第2面シンボルが使われている。『マジック・オリジン』『基本セット2019』の両面カードでは、第2面シンボルはプレインズウォーカー・アイコンである。『イニストラード』ブロックと『イニストラードを覆う影』セットと『イニストラード:真夜中の狩り』セットと、『異界月』の《揺るぎない頭目、ウルリッチ》では、第2面シンボルは三日月である。それ以外の『異界月』の両面カードでは、第2面シンボルはエルドラージの巨人エムラクールを元にしたシンボルである。『イクサラン』と『イクサランの相克』のカードでは、第2面シンボルは土地アイコンである。『神河:輝ける世界』のカードでは、第2面シンボルは開いた扇である。
- 712.2c 変身する両面カードの第2面がクリーチャーである場合、そのカードの第1面には、その第2面のパワーとタフネスが、パワー/タフネス欄の上に斜体灰色の文字で書かれている。これは注釈文であり、ゲーム上は効果を持たない。
- 712.3 モードを持つ両面カードは独立した2つのオモテ面を持ち、それらの面はお互いに独立している。
- 712.4 合体カードは、一方の面にマジックのカードのオモテ、もう一方に大判のマジックのカードのオモテの半分が書かれている。
- 712.4a 合体する組それぞれのうち1枚は、そのオブジェクトとその対になるものを追放して合体させる能力を持つ。合体する組のカード2枚を合体させるとは、それらを第2面をオモテにして戦場に出し結合させる(rule 701.37〔合体する〕参照)ことである。結果のパーマネントは、カード2枚によって表される単一のオブジェクトである。
- 712.4b 合体する組の第2面は、その組がなる合体したパーマネントの戦場での特性を決定するためにのみ用いられる。ルールや効果が戦場にある合体したパーマネントの一部でない合体カードの第2面を参照する場合、そのカードの第2面に合体したパーマネントのどの部分が書かれていようとも、特性を決定することに失敗する。
- 712.5 合体する組は6つ存在する。
- 712.5a 《夜深の死体あさり》と《墓ネズミ》が合体すると《騒がしい徒党》になる。
- 712.5b 《ハンウィアー守備隊》と《ハンウィアーの要塞》が合体すると《のたうつ居住区、ハンウィアー》になる。
- 712.5c 《消えゆく光、ブルーナ》と《折れた刃、ギセラ》が合体すると《悪夢の声、ブリセラ》になる。
- 712.5d 《ファイレクシアのドラゴン・エンジン》と《ギックスに拾われし者、ミシュラ》が合体すると《ファイレクシアに下りし者、ミシュラ》になる。
- 712.5e 《マイトストーンとウィークストーン》と《護国卿、ウルザ》が合体すると《プレインズウォーカー、ウルザ》になる。
- 712.5f 《自然の聖域、アルゴス》と《ガイアの声、ティタニア》が合体すると《ガイアの具現、ティタニア》になる。
- 712.6 両面カードを見ることができるプレイヤーは、その両方の面を見ることができる。
- 712.7 プレイヤーは、非公開領域にある両面カードを、同じ領域にある他のカードと区別ができないようにしなければならない。そのため、両面カードのオーナーは完全に不透明なスリーブか、差し替えカードを用いることができる(rule 713〔差し替えカード〕参照)。認定イベントでの両面カードの使用に関しては、追加の規定が存在する。rule 100.6 参照。
- 712.8 変身する両面カードやモードを持つ両面カードの各面はそれぞれに独立した一連の特性を持つ。合体カードの第1面と合体する組によって作られる結合した面はそれぞれに独立した一連の特性を待つ。
- 712.8a 両面カードがゲーム外あるいは戦場やスタック以外のゲーム内にある場合、それは第1面の特性のみを持つ。
- 712.8b スタック上にある合体カードは、第1面の特性だけを持つ。
- 712.8c 通常、変身する両面呪文がスタックにある間は第1面をオモテにしており、その第1面の特性のみを持つ。しかしながら、効果によってプレイヤーが変身する両面カードを「変身した状態で/transformed」または「トランスフォームした状態で/converted」唱えることができる場合、その呪文は第2面をオモテにし、第2面の特性だけを持つ。そのマナ総量は第1面のマナ・コストを用いて計算される。
- 712.8d 両面パーマネントが第1面をオモテにしている間、それは第1面の特性だけを持つ。
- 712.8e 変身するパーマネントの第2面がオモテになっている場合、それは第2面の特性のみを持つ。ただし、マナ総量は第1面のマナ・コストから計算される。そのパーマネントが変身する両面パーマネントの第2面をコピーしていた場合(そのコピーであるオブジェクトがもともと両面パーマネントだったとしても)、そのパーマネントのマナ総量は0である。rule 202.3b 参照。
- 712.8f モードを持つ両面呪文がスタックにある間、あるいはモードを持つ両面パーマネントが戦場にある間、それはオモテになっている面の特性のみを持つ。
- 712.8g 合体する組のカード2枚が合体 パーマネントとして戦場にある間、それらのカードが表すオブジェクトはその合体した第2面の特性だけを持つ。パーマネントが合体 パーマネントをコピーした場合、そのコピーのマナ総量は0である。rule 202.3c 参照。
- 712.9 変身する両面カードで表されるパーマネントや変身するトークンだけが変身またはトランスフォームできる(rule 701.28〔変身する〕、rule 701.50〔トランスフォーム〕参照)。呪文や能力がプレイヤーに変身する両面カードで表されているパーマネントでも変身するトークンでもないものを変身させようとしても、何も起こらない。
- 712.11 両面呪文は、通常、第1面をオモテにして唱える。rule 601〔呪文を唱えること〕参照。
- 712.11a 変身する両面カードや変身する両面カードのコピーを「変身した状態で/transformed」または「トランスフォームした状態で/converted」唱える場合、その第2面をオモテにしてスタックに置く。
- 712.11b モードを持つ両面カードやモードを持つ両面カードのコピーを呪文として唱えるプレイヤーは、それをスタックに置く前にどちらの面を唱えているのかを選ぶ。
- 712.11c 唱えられるかどうかを決定するために評価されるのは、スタック上でオモテになる面だけである。その面だけがスタックに置かれるとして扱われる。
- 712.11d 変身する両面カードの第1面の能力がそれを「変身した状態で/transformed」または「トランスフォームした状態で/converted」唱えることを認めている場合、その能力はその呪文を唱えられるかどうか決定するためにその呪文を評価するときに考慮に入れる。これはrule 712.11cの例外である。
- 712.12 モードを持つ両面カードやモードを持つ両面カードのコピーを土地としてプレイしているプレイヤーは、それを戦場に出す前に土地であるオモテ面1つを選ぶ。それはその面をオモテにして戦場に出る。rule 305〔土地〕参照。
- 712.13 通常、パーマネント になる両面呪文は、解決されるとスタック上でオモテだった面をオモテにして戦場に出る。
- 712.14 スタック以外の領域から戦場に出る両面カードは、通常、第1面をオモテにした状態で戦場に出る。
- 712.14a 呪文や能力が変身する両面カードを「変身した状態で/transformed」または「トランスフォームした状態で/converted」戦場に出す場合、それは第2面をオモテにした状態で戦場に出る。プレイヤーが変身する両面カードでないカードを変身またはトランスフォームした状態で戦場に出すように指示された場合、そのカードは現在の領域に残る。
- 712.14b プレイヤーがモードを持つ両面カードを戦場に出すように指示され、その第1面がパーマネント・カードでなかった場合、そのカードは現在の領域に残る。
- 712.14c 合体カードがその対になるものと合体する場合、それらのカードはそれらの第2面をオモテにして単一のパーマネントとして戦場に出る。
- 712.15 効果によってプレイヤーが両面カードを裏向きのクリーチャー・呪文として唱える場合、あるいは両面カードが裏向きで戦場に出る場合、それはそれを裏向きにしたルールや効果が得させた特性を持つ。そのカードは、裏向きの差し替えカード(rule 713 参照)あるいは不透明のスリーブを使い、非公開であり続ける。rule 708〔裏向きの呪文やパーマネント〕参照。
- 712.16 合体 パーマネントや両面パーマネントは裏向きにできない。呪文や能力により両面パーマネントが裏向き になろうとする場合、何も起こらない。
- 712.17 裏向きで追放された両面カードは、裏向きの差し替えカードあるいは不透明のスリーブを使い、非公開であり続ける。rule 713〔差し替えカード〕参照。
- 712.18 変身する両面パーマネントが変身またはトランスフォームする場合、それは新しいオブジェクト になるわけではない。そのパーマネントに適用される効果は適用され続ける。
- 712.19 何らかの効果によりプレイヤーが名前1つを選ぶ場合、そのプレイヤーは変身する両面カードやモードを持つ両面カードのいずれか一方の面の名前を選ぶことができるが、両方は指定できない。同様に、合体カードの第1面や合体する組の結合した第2面の名前のいずれかを選ぶことができる。
- 712.20 変身する両面カードが、変身またはトランスフォーム後に「[このパーマネント]が変身するに際し……/As [this permanent] transforms . . .」という能力を持つことになる場合、その能力が適用されるのはそのパーマネントが変身やトランスフォームする間であり、その後ではない。
- 712.21 合体したパーマネントが戦場を離れる場合は、1つのパーマネントが戦場を離れ、2枚のカードが該当する領域に置かれる。
- 712.21a 合体したパーマネントがオーナーの墓地かライブラリーに置かれるなら、そのプレイヤーは、それを表していた2枚のカードを望む順番に並べ変えてもよい。それがオーナーのライブラリーに置かれるなら、そのプレイヤーはその順番を公開しない。
- 712.21b プレイヤーが合体したパーマネントを追放するなら、そのプレイヤーはその時点で2枚のカードの間のタイムスタンプ順を決める。これはrule 613.7mの定める手順の例外である。
- 712.21c 合体したパーマネントが戦場を離れる時点でそれがなる新しいオブジェクトを見つけることができる効果は、両方のカードを見つける(rule 400.7 参照)。その効果がそれらのカードに対して処理を行うなら、それらのカードそれぞれにその処理を行う。
- 712.21d 合体したパーマネントが戦場を離れたり他の領域に移動したりすることに複数の置換効果が適用されうるなら、2枚のカードのうち一方にいずれかの置換効果を適用すると、両方のカードに影響を及ぼす。ただし、その合体したパーマネントが統率者であるなら、それはこのルールの例外になることがある。rule 903.9b-c 参照。
- 712.21e 効果が、領域を変更したオブジェクトの数を知る必要がある場合、合体したパーマネントは1つのオブジェクトとして数える。効果が、領域を変更したカードの数を知る必要がある場合、合体したパーマネントは2枚のカードとして数える。
- 712 両面カード