ボーラスの城塞/Bolas's Citadel

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
 
(17人の利用者による、間の33版が非表示)
1行: 1行:
 
{{#card:Bolas's Citadel}}
 
{{#card:Bolas's Citadel}}
  
{{未評価|灯争大戦}}
+
[[黒]]の[[トリプルシンボル]]らしい、[[ライフ]]を犠牲に各方面から多大な[[アドバンテージ]]をもたらす強力な[[伝説のアーティファクト]]。
 +
 
 +
[[マナ総量]]と同点数のライフと引き換えに[[カード・アドバンテージ]]を獲得できるのは[[闇の腹心/Dark Confidant]]を彷彿とさせるが、このカードは[[ライブラリーの一番上]]を[[ライフ]]が尽きるか[[土地]]がだぶるまで[[マナ・コストを支払うことなく唱える|マナを支払わずにプレイ]]し続けることが可能。またそれを[[勝利]]に直結させる[[ライフロス]]能力も兼ね備えている。別のたとえをするなら[[チャネル/Channel]]を[[内蔵]]した[[未来予知/Future Sight]]と言えよう。その凶悪な能力の代償にトリプルシンボル6マナとかなり[[重い|重く]]なっており、真価を発揮するには6マナを捻出できるまでに十分なライフを温存したうえで、さらにライフを供給し続ける仕組みが必要になる。
 +
 
 +
[[スタンダード]]では[[リソース]]勝負に強いことから、これを1、2枚挿しする[[エスパー・ヒーロー]]、[[青白黒コントロール#イクサラン・ブロック+ドミナリア+基本セット2019+ラヴニカのギルド+ラヴニカの献身+灯争大戦期|エスパー・コントロール]]が散見される。ライフ[[回復]]系の[[ETB]]能力を持つ[[ケイヤの誓い/Oath of Kaya]]や[[聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Haunt]]などを[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]で使い回すことができ、ライブラリーの上にダブついてしまった土地は[[思考消去/Thought Erasure]]や[[引く|ドロー]]能力を持つ[[プレインズウォーカー]]でどかせるため、既存の[[白青黒|エスパー]]系[[デッキ]]を無理に歪ませることなく投入できる。[[黒緑ビートダウン#イクサラン・ブロック~基本セット2020期|ゴルガリ・ミッドレンジ]]でも稀に使われており、こちらはライフ回復を[[野茂み歩き/Wildgrowth Walker]]、ライブラリーの上の土地をどかす役割を各種[[探検]][[クリーチャー]]が担っている。[[イコリア:巨獣の棲処]]後は、[[サクリファイス#ラヴニカのギルド~基本セット2021期|ジャンド・サクリファイス]]の[[重い]]カードをこのカードに差し替えたタイプのデッキを[[市川佑樹|市川ユウキ]]がRed Bull Untapped 2020 International Qualifier1に持ち込み、3位の結果を残した。
 +
 
 +
[[師範の占い独楽/Sensei's Divining Top]]や[[ネクロポーテンス/Necropotence]]との組み合わせは強力無比。それらのカードを使用することができる[[統率者戦]]では、初期ライフが40であることもあり凶悪さに拍車がかかっている。[[腹黒い夢/Insidious Dreams]]で[[霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir]]などと一緒に積み込む、[[覇者シャルム/Sharuum the Hegemon]]や[[ドラゴン・エンジン、レイモス/Ramos, Dragon Engine]]を[[統率者]]に指定し[[Transmute Artifact]]のコストにするなど、[[サーチ]]手段に事欠かない点も大きい。
 +
 
 +
このカードの真骨頂は、[[Mox]]や[[修繕/Tinker]]を使用可能な[[ヴィンテージ]]だろう。登場して早速[[逆説ストーム#ヴィンテージ|逆説ストーム]]に採用されていたが、本領を発揮し始めたのは天敵の[[大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator]]が[[制限カード]]に指定された後から。このカードで大量にパーマネントを展開した後は、[[ライフ]]が少なくなっていても[[逆説的な結果/Paradoxical Outcome]]でさらなる[[引く|ドロー]]に繋げることもできる。6マナという重さも修繕により踏み倒すことが可能であり、1ターン目からいきなり大量のドローや展開がされることも珍しくない。
 +
 
 +
*[[灯争大戦]]の[[ドラフト・ウィークエンド]]で[[発売記念プロモ]]として新規[[イラスト]]の[[プロモーション・カード]]が配布された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/war-spark-promos-and-packaging-2019-04-01 War of the Sparke Promos and Packaging]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0032294/ 『灯争大戦』の各種プロモとパッケージ](Card Preview 2019年4月1日 [[Chris Gleeson]]著)</ref>。
 +
*[[2021年]]、ウィザーズ公認店舗応援キャンペーンとして[[フォイル]][[旧枠]]仕様の[[プロモーション・カード]]が[[WPN]]加盟店舗に配布された<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035194/ ウィザーズ公認店舗を応援し、さらなる「Summer of Legend」プロモを受け取ろう]([[Daily MTG]] [[2021年]]6月23日)</ref>。
 +
**旧枠仕様における[[枠]]色は黒ではなく[[茶]]。色よりも[[アーティファクト]]であることが優先されている。
 +
***一方、のちの[[兄弟戦争統率者デッキ]]で収録された旧枠版[[有色アーティファクト]]は、これとは逆に茶ではなく色枠となっており、様式が統一されていない。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
*[[あなた]]が望むならいつでも(ただし後述する制限がある)あなたのライブラリーの一番上のカードを見ることができる。あなたに[[優先権]]がないときでもよい。この処理は[[スタック]]を用いない。そのカードが何であるかを知ることは、あなたがあなたの手札にあるカードを見ることができるのと同様に、あなたが利用できる情報の一部となる。
+
*1番目の能力のルールについては[[ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle#ルール]]を参照。
**あなたのライブラリーの一番上のカードが、[[呪文]]を唱えたり[[能力]][[起動]]したりする間に変わるなら、あなたは、その呪文を唱えたり能力を起動したりする手順が終わるまで、新たな一番上のカードを見ることができない。つまり、あなたがあなたのライブラリーの一番上のカードを唱えるなら、その呪文の[[コスト]]を[[支払う|支払い]]終えるまで、あなたは次のカードを見ることはできない。
+
*2番目の能力は[[ライブラリー]]から[[プレイ]]できること以外の制限は変更しない。[[ソーサリー]]はソーサリーを[[唱える|唱え]]られるときにしか唱えられないし、[[土地]]はそのターンまだ土地をプレイする権利が残っているときにしかプレイできない。「[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]」も参照のこと。
*あなたのライブラリーからカードをプレイする場合も、通常のタイミングの許諾や制限に従わなければならない。
+
*2番目の能力の「[[マナ・コスト]]ではなく[[ライフ]]で[[支払う]]」効果は、[[代替コスト]]を定める効果である({{CR|118.9}})。
*あなたがライブラリーの一番上にある土地・カードをプレイできるのは、あなたの土地プレイの権利が残っているときのみである。
+
**他の代替コストを適用して唱えることはできない。
*あなたは、ライブラリーの一番上から唱える呪文のコストを、「[[マナ・コスト]]ではなく[[ライフ]]で[[支払う]]」という[[代替コスト]][[唱える]]。通常どおりマナ・コストを支払ったり、他の代替コストを適用して唱えることはできない。任意や強制の[[追加コスト]]は通常通り支払う。
+
**その呪文の[[マナ・コスト]][[X]]が含まれる場合は、X=0でしか唱えられない。
**ライブラリーの一番上から唱える呪文のマナ・コストに[[X]]が含まれるなら、唱える際にXの値は0として唱えなければならない。
+
**ライフで支払うことは強制である。マナ・コストを支払って唱えることはできない。
 +
**ライフをコストとして支払えるのは、支払う量以上のライフ総量を持っている場合のみである({{CR|119.4}})。ライフが負の値になるような呪文は唱えることはできない。
 +
**代替されるのはマナ・コストのみである。[[新生化/Neoform]]など[[追加コスト]]が要求されるならそれは支払わなければならない。また、[[コスト増加カード|コスト増加]]で要求されるマナをライフで支払うことはできないし、[[コスト減少カード|コスト減少]]効果では支払うライフが減ったりはしない。
 
*3つ目の能力で[[生け贄に捧げる]][[パーマネント]]の1つとしてボーラスの城塞を生け贄に捧げてもよい。
 
*3つ目の能力で[[生け贄に捧げる]][[パーマネント]]の1つとしてボーラスの城塞を生け贄に捧げてもよい。
  
17行: 32行:
  
 
==参考==
 
==参考==
 +
<references />
 +
*[[トリプルシンボルカード]]
 
*[[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]([[背景世界/ストーリー用語]])
 
*[[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]([[背景世界/ストーリー用語]])
 
*[[カード個別評価:灯争大戦]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:灯争大戦]] - [[レア]]
 +
*[[Secret Lair Drop Series/2022年#Secret Lair x Post Malone: Backstage Pass|Secret Lair Drop Series: Secret Lair x Post Malone: Backstage Pass]]
 
__NOTOC__
 
__NOTOC__

2024年1月22日 (月) 04:32時点における最新版


Bolas's Citadel / ボーラスの城塞 (3)(黒)(黒)(黒)
伝説のアーティファクト

あなたはいつでもあなたのライブラリーの一番上のカードを見てもよい。
あなたはあなたのライブラリーの一番上の土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。あなたがこれにより呪文を唱えるなら、それのマナ・コストを支払うのではなく、それのマナ総量に等しい点数のライフを支払う。
(T),土地でないパーマネント10個を生け贄に捧げる:各対戦相手はそれぞれ10点のライフを失う。


トリプルシンボルらしい、ライフを犠牲に各方面から多大なアドバンテージをもたらす強力な伝説のアーティファクト

マナ総量と同点数のライフと引き換えにカード・アドバンテージを獲得できるのは闇の腹心/Dark Confidantを彷彿とさせるが、このカードはライブラリーの一番上ライフが尽きるか土地がだぶるまでマナを支払わずにプレイし続けることが可能。またそれを勝利に直結させるライフロス能力も兼ね備えている。別のたとえをするならチャネル/Channel内蔵した未来予知/Future Sightと言えよう。その凶悪な能力の代償にトリプルシンボル6マナとかなり重くなっており、真価を発揮するには6マナを捻出できるまでに十分なライフを温存したうえで、さらにライフを供給し続ける仕組みが必要になる。

スタンダードではリソース勝負に強いことから、これを1、2枚挿しするエスパー・ヒーローエスパー・コントロールが散見される。ライフ回復系のETB能力を持つケイヤの誓い/Oath of Kaya聖堂の鐘憑き/Basilica Bell-Hauntなどを時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerで使い回すことができ、ライブラリーの上にダブついてしまった土地は思考消去/Thought Erasureドロー能力を持つプレインズウォーカーでどかせるため、既存のエスパーデッキを無理に歪ませることなく投入できる。ゴルガリ・ミッドレンジでも稀に使われており、こちらはライフ回復を野茂み歩き/Wildgrowth Walker、ライブラリーの上の土地をどかす役割を各種探検クリーチャーが担っている。イコリア:巨獣の棲処後は、ジャンド・サクリファイス重いカードをこのカードに差し替えたタイプのデッキを市川ユウキがRed Bull Untapped 2020 International Qualifier1に持ち込み、3位の結果を残した。

師範の占い独楽/Sensei's Divining Topネクロポーテンス/Necropotenceとの組み合わせは強力無比。それらのカードを使用することができる統率者戦では、初期ライフが40であることもあり凶悪さに拍車がかかっている。腹黒い夢/Insidious Dreams霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoirなどと一緒に積み込む、覇者シャルム/Sharuum the Hegemonドラゴン・エンジン、レイモス/Ramos, Dragon Engine統率者に指定しTransmute Artifactのコストにするなど、サーチ手段に事欠かない点も大きい。

このカードの真骨頂は、Mox修繕/Tinkerを使用可能なヴィンテージだろう。登場して早速逆説ストームに採用されていたが、本領を発揮し始めたのは天敵の大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator制限カードに指定された後から。このカードで大量にパーマネントを展開した後は、ライフが少なくなっていても逆説的な結果/Paradoxical Outcomeでさらなるドローに繋げることもできる。6マナという重さも修繕により踏み倒すことが可能であり、1ターン目からいきなり大量のドローや展開がされることも珍しくない。

[編集] ルール

[編集] 関連カード

[編集] サイクル

灯争大戦有色アーティファクトサイクル。いずれもレア。各に1枚ずつ存在する。

[編集] 参考

  1. War of the Sparke Promos and Packaging/『灯争大戦』の各種プロモとパッケージ(Card Preview 2019年4月1日 Chris Gleeson著)
  2. ウィザーズ公認店舗を応援し、さらなる「Summer of Legend」プロモを受け取ろう(Daily MTG 2021年6月23日)
MOBILE