霊基体/Aetherborn

提供:MTG Wiki

移動: 案内, 検索

霊基体(れいきたい)/Aetherbornは、カラデシュ/Kaladeshに棲息する人型種族。

目次

[編集] 解説

カラデシュ/Kaladeshエネルギー源として利用される霊気/Aetherを精製する際に生まれる存在。体形は人間/Humanと似ているが髪や鼻や口や耳はなく、目と体の各部にあるひび割れからは霊気の青い光を発している(イラスト1イラスト2)。近くにいる他者の感情を察知する能力を持つ。

霊基体の肉体は常に流動状態にあり、内在する霊気は次第に霊気圏/Aethersphereへと還っていく。そのため寿命は短く、完全に姿を成した日から数えて、四週間から四年ほど。霊基体自身は自分がいつ寿命を迎えるかを正確に把握することができる。またこの性質により、霊基体は霊気循環/The Aether Cycleの第五段階、回収/Reclaimの体現者とされる。

霊基体が初めて現れたのは、発明博覧会/Inventors' Fairの五十年ほど前である。霊基体は霊気精製過程の一環として自然に発生する。見たところ、その肉体と精神は、精製中に取り除かれる霊気の揮発成分と、その過程に関わる人々が感じた心的印象の、何らかの相互作用から形成されているようだ。だが各々の霊基体は独立した個人であって、他者の精神や姿形の単なる複製ではない。この種族に対する理解はほとんど進んでいない。そしてヴィダルケン/Vedalkenの学者にその生物学的特徴や心理学的特徴を研究させるために、短い生の幾許かを望んで無駄遣いする霊基体は、まずいない。

  • カラデシュに霊基体が発生し始めた最初期においては、それは霊気抽出の副産物としか思われておらず、技術者に数多くの霊基体が狩られ殺された歴史がある[1]

[編集] 哲学

人生の出来事の数々が圧縮されてほとんどゼロの長さになったなら、束の間の瞬間それぞれを味わわなければならない――その人生が提供できる楽しみの一滴一滴すべてを搾り尽くして。これが霊基体の生と精神の哲学だ。長くともほんの数年しか生きられないため、霊基体は時間を極めて貴重なものと見なしている。喜びをもたらせずに過ぎてしまった時間は、無駄な時間だ。異なる霊基体は何に駆り立てられるかも何を楽しむかも異なるが、そのほとんど全員が、与えられた短い時間から最大限搾り出したいという欲求を共有している。

[編集] 性別

霊基体は霊気精製過程の、謎めいた生ける副産物であり、人型種族の姿で生まれるが、他種族に見られる生物学的特質を欠いている。霊基体は食事も睡眠も取らず、生殖もしない――さらに、如何なる性的特徴も持たない。人を男女に分類する言語は、いざ霊基体となると行き詰まってしまう。ほとんどの霊基体は、他者がこちらを指す代名詞として「they」を使うのを好む。それは霊基体が持たない性別を決めるものではないからだ。自らの性別を選び、「he」や「she」を好む霊基体は比較的少数である。

[編集] 政治

霊基体と領事府/The Consulateとの関係は複雑だ。一方では、領事府の霊気精製作業がなければ自分たちの種族は存在していないことを霊基体は理解しており、そのような作業が円滑に進み続けることを保証したいという動機を、少なくともある程度は感じている。他方では、領事府の退屈で面倒な政治や規制に我慢できる霊基体はほとんどおらず、そのために霊基体は改革派/Renegadeの哲学への共感を、少なくとも少々は抱いている。通常、霊基体が領事府か改革派に惹かれるのは、真面目な政治的信念ではなく、興奮と娯楽の誘惑によるものだ。

[編集] 生命力吸収

とある不詳の霊基体が、自らの短い寿命を延ばす手段を必死に探し求め、その存在を延長する変容手順を発見した――他者の生命の本質を糧とする能力を自分に与えたのだ。それ以来、他の霊基体もこの怪物的な変容を学び、実行に移してきた。この「才能」を持つ霊基体は、もともと少ない霊基体の人口の中でもさらに少数派となった。

才能ある霊基体は、他者の生命の本質を吸収する能力を持つ。温かい物体から冷たい物体に熱が伝わるのと同じように、才能ある霊基体は鋭い爪の手で他の生者に触れるだけで、生命の本質を引き出し、犠牲者から体力と活力を吸収しながら、自分自身の存在に薪をくべてそれを延長することができる(イラスト)。

耽溺と即席の満足のために生きる多くの霊基体にとって、「したい」と「すべきだ」は事実上同義語だ。だがこの才能を持つ霊基体は、何が真にすべきものであるかを理解している。というのもその者は、変容以前に感じていたであろう如何なる欲求をも大きく超える、生命の本質への飢えを膨らませていくからだ。この摂食を慎む才能ある霊基体は、生命力を奪われることで生じる言いようもない苦痛に耐えながら、他の霊基体よりもずっと急速に萎びていく。

[編集] 重要人物

[編集] 関連ページ

[編集] 出典

  1. The Brothers' War | Chapter 2: Antiquities/サイドストーリー第2話:遺物(アンティキティー)(Magic Story 2022年10月24日 Reinhardt Suarez著)

[編集] 参考

MOBILE