未知なるものの魅惑/Allure of the Unknown
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ソーサリー
あなたのライブラリーの一番上からカードを6枚公開する。対戦相手1人は、その中から土地でないカード1枚を追放する。その後、あなたは残りをあなたの手札に加える。その対戦相手はその追放されたカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
ライブラリーの一番上から公開した6枚のカード中、1枚を除いて手札に加えられるソーサリー。ただしその1枚は対戦相手が選ぶうえ、選ばれたカードは対戦相手にタダで唱えられてしまう。
赤黒という組み合わせでは手札を一度に5枚増やせる破格のカード・アドバンテージ源となるカードだが、対戦相手にもっとも強いであろうカードを渡してしまうリスクと釣り合っているかは考えもの。
デッキ内のカードが等価値なバーンやアグロデッキのマナカーブの頂点として組み込むのが最適な使い方だろうが、結局競技環境では目立った活躍がないままスタンダードを去っていった。
しかし一変してカジュアルプレイでは面白い使い方が試されている。たとえばマナ・コストを「支払えない」ことを利用し、X呪文を主体にしたデッキで用いたり、乱動する渦/Roiling Vortexと組み合わせたり、余波や脱出と組み合わせることで相手がカードをフル活用できないようにしたり。
癖の強いカードだけあり、使いこなせば大変盛り上がる。対戦相手や観戦者にとっては未知なるギミックの魅惑に溢れたカードである。
上記の条件は2人対戦のみの話であり、多人数戦では趣が変わる。対戦相手1人に脅威は渡るもののそれは他のプレイヤーにとっても脅威であり、対戦相手はヘイトを集めることを嫌って無難なカードを選んだり、またはもらった呪文をあなた以上に優勢なプレイヤーに対して使う可能性もあるなど、濃い政治的駆け引きを発生させるカードである。固有色が赤黒の場合純粋に手札を増やすカードが限られるため、その点を踏まえても優秀である。
ただし最近は単なる7枚ドローも充実しており、対戦相手に選択権のあるカードであることには変わりないのでよほど政治的な駆け引きを楽しみたい人でもない限り積極的に入るようなカードではない。
- モチーフは伏魔殿のピュクシス/Pyxis of Pandemoniumと同じくギリシャ神話に登場するパンドーラーの箱だろう。パンドーラーは決して開けてはならないと言われて神々から授かった箱を、好奇心に負けて開けてしまう。するとそこから様々な災厄が飛び出し、こうして人類は苦しむことになった。最後に箱に残っていたのは「希望」であるとされる。カードの効果はパンドーラーを対戦相手とした視点から上記のエピソードを再現している。
希望の光に目を奪われたパントルには、世界の不幸が見えなかった。
[編集] ルール
- ルールに関してはマナ・コストを支払うことなく唱える、解決中に呪文を唱えるも参照。
- 多人数戦の場合、対戦相手1人を選ぶのは6枚のカードが公開された後になる。
- 6枚すべてが土地である場合、対戦相手は何も選ぶことができないため、すべてのカードを手札に加えることができる。
- 時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerなどにより、対戦相手が選んだ呪文が唱えられない場合には、そのカードは追放されたままになる。