宝石の洞窟/Gemstone Caverns
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伝説の土地
宝石の洞窟があなたのゲーム開始時の手札にあり、かつあなたが開始プレイヤーでないなら、あなたはそれが運勢(luck)カウンターを1個置いて戦場に出ている状態でゲームを開始してもよい。そうしたなら、あなたの手札にあるカード1枚を追放する。
(T):(◇)を加える。宝石の洞窟に運勢カウンターが置かれているなら、代わりに好きな色1色のマナ1点を加える。
無色マナ1点しか生み出さない伝説の土地。だがこれがゲーム開始時の手札にあり後攻であるなら、戦場に出した状態でゲームを開始しつつ5色土地になる。そうしたなら手札のカードを1枚追放するため、モックス・ダイアモンド/Mox Diamondや金属モックス/Chrome Moxに近いマナ加速と言える。
伝説なので、4枚投入すれば腐るおそれがある。しかし1枚入れただけでは条件を満たす確率は低い。仮に条件を満たしてもハンド・アドバンテージは失うため、デッキの向き不向きが激しい。そういったディスアドバンテージが気にならない瞬殺コンボデッキに利用されることが多い。特に金属モックスを利用できない超起源系デッキでは貴重なマナ加速となる。
後攻で対戦相手の第1ターンに好きな色のマナが出せる点が特徴的(これまではエルフの指導霊/Elvish Spirit Guide4枚から召喚の調べ/Chord of Calling経由でクローサの旅人/Krosan Wayfarerやブラッド・ペット/Blood Petなどを用いたりするしかなかった)。このことにより、エターナルで自分の第1ターンより前に勝利する0ターンキルも理論上可能になった。
モダンにおいてはウギンの目/Eye of Ugin禁止前の青赤エルドラージデッキにおいて1枚挿しされた。後攻時のマナ加速はもちろんのこと、たとえ初期手札になかったり先攻だったとしても貴重な無色マナを出せる強みがある。
- パワーレベルの問題から伝説の土地として世に出たのだが、収録されたのが過去のストーリーや伝説のキャラクターに焦点を当てた時のらせんだったため、ストーリー上重要な場所のカード化ともとれる点がまぎらわしい。当時の公式コラムでは「単にクリエイティブ・チームがデザイン中に伝説性を見落としてしまった」と述べられている[1]。
- 世界選手権06では、伝説性を見落としたRoel Van Heeswijkが後攻1ターン目に2枚目の宝石の洞窟を出してしまうプレイングミスも発生している[2]。
- 後攻であることを参照するカードは長らくこれのみであったが、15年後にはMTGアリーナ専用カードではあるものの見捨てられた交差路/Forsaken Crossroads(アルケミー:イニストラード)が登場した。
- 構築で使用できないものを含めればR&D Playtest cardsのPatient Turtle (playtest)も存在する。
- ちなみに、一般的な60枚編成のデッキにおいてこれが初期手札に来る確率は下記の通り。4枚入れても初期手札に来ない確率のほうが高い。
0枚 | 1枚 | 2枚 | 3枚 | 4枚 | |
---|---|---|---|---|---|
デッキに1枚 | 88.3% | 11.7% | |||
デッキに2枚 | 77.8% | 21.0% | 1.2% | ||
デッキに3枚 | 68.4% | 28.2% | 3.3% | 0.1% | |
デッキに4枚 | 60.1% | 33.6% | 5.9% | 0.4% | 0.007% |
[編集] ルール
- 勘違いしやすいが、マナを生むにあたってカウンターは取り除かれない。すなわち、好きな色のマナを恒久的に出すことが可能である。
- もちろんバウンスされるとカウンターを失うことになる。
- このカードの効果でなくとも、運勢カウンターを置くことができれば好きな色のマナを生み出すことができる。
- これと偶然の出合い/Chance Encounterを共にクリーチャー化して、命運の転送/Fate Transferで偶然の出合いから運勢カウンターを移動することで実現できる。
- アン・カードありならばGiant Fanやノームの力で/By Gnome Meansを使うとよい。
- 運勢カウンターが乗っている間は、無色マナを出すことはできなくなる。
- カードを追放するのは、コストではない。マリガンや他の力線などで手札にカードが無いのであれば、ただ戦場に出すだけである。
- 多人数戦でこれの条件を満たせないのは開始プレイヤーのみ。ターン順が2番目以降のプレイヤーであればよい。
- ゲーム開始時の手札に大長とこれがあれば、公開した大長をこれの能力で追放しつつ、大長の能力を通常どおり享受できる。
[編集] インビテーショナルカード
時のらせんに収録されているインビテーショナルカード。インビテーショナル05に関しては、優勝者であるTerry Soh氏原案のラクドスの穴開け魔道士/Rakdos Augermageがディセンションに収録されているが、こちらは参加者が大会前に提出したカード案で一般投票を行い、1位だったものがカード化したもの。原案を出したのは藤田剛史。
インビテーショナルカード初の非クリーチャー・カードである。原案は以下のものであった。
非公式/非実在カード
不幸者の楽園/Unluckyman's Paradise土地
Unluckyman's Paradiseがあなたのゲーム開始時の手札にあり、かつあなたが先攻でない場合、あなたはそれが場に出ている状態でゲームを開始してもよい。そうした場合、それは運勢(luck)カウンターが1個置かれた状態で場に出る。
(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(T):あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。この能力はUnluckyman's Paradiseの上に運勢カウンターが乗っている時にしかプレイできない。
印刷されたバージョンと違い手札を1枚追放するデメリットが無く、しかも伝説の土地でない。手放しで4枚積みでき、カード・アドバンテージも失わないわけだから(むしろ後攻であることがメリットになる)、そのままだと(少なくとも製品版に比べ)非常に強力なカードであったと言える。
- 今から見ると力線と類似の能力ではあるが、これがデザインされた当時にはまだ力線は登場はおろか発表すらされていなかった。
- ただしゲーム開始時の手札を決める前段階に当たるマリガンを行う際に影響を持つ血清の粉末/Serum Powderはすでに登場していた。
[編集] 参考
- ↑ The Legends of Time Spiral - Wayback Machine(2006年11月16日アーカイブ分)(Feature 2006年11月13日 Brady Dommermuth著)
- ↑ Magic Monthly Report -vol.19- - Wayback Machine(2007年3月9日アーカイブ分)