切り直す

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シャッフルから転送)
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切り直す/Shuffleは、キーワード処理の1つ。日本語ではシャッフルと訳される場合もあり、こちらの訳も公式の文書に用いられている場合がある。


Evolving Wilds / 進化する未開地
土地

(T),進化する未開地を生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから基本土地カード1枚を探し、タップ状態で戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。


目次

[編集] 定義

ライブラリー裏向きカードの束を切り直すとは、その中でカードを、どのプレイヤーにも順番が分からなくなるように無作為化することである。

  • カードの束を無作為化する際に、切り直すことと併用されることがある手順として、カットがある。

[編集] 解説

[編集] ルール

  • 「特定のオブジェクトをライブラリーに加えて切り直す」という効果で、そのオブジェクトがあるべき領域に存在していない場合や、解決中に置換効果によってそのオブジェクトすべてが他の領域に移動した場合でも、ライブラリーは切り直す。
    • かつてはこの場合は切り直さないことになっていた。マジック・オリジン発売時のルール変更で切り直すようになった。
  • 「一群のオブジェクトをライブラリーに加えて切り直す」という効果で、その群にオブジェクトが存在しない場合でもライブラリーは切り直す。
  • 1枚や0枚のライブラリーを切り直す場合でも、ライブラリーを切り直したことが誘発条件である誘発型能力誘発する。
  • プレイヤーにライブラリーからカードを探させたのち、ライブラリーを切り直させてからそのカードをライブラリーの特定の位置に置く効果がある(教示者など)。この場合その探したカードはライブラリーから離れていないが、それを含めずに切り直す。このときもライブラリーを切り直したことが誘発条件である誘発型能力は誘発する。
  • プレイヤーが他のプレイヤーのライブラリーを切り直すことがある(他人がオーナーである白の太陽の頂点/White Sun's Zenithを解決したときなど)。このとき、他人のライブラリーを切り直しているので、自分のライブラリーを切り直したことが誘発条件である誘発型能力は誘発しない。
  • ライブラリーの一番上や一番下へ、複数枚のカードを「無作為の順番で」戻す場合、普通は戻すカードをシャッフルすることにより無作為化するが、この行為は「切り直す」というキーワード処理によるものではないので、「ライブラリーを切り直した」とみなさない。
  • 認定大会においては、ディール・シャッフル(後述)のみでは十分な無作為化とは認められず[1]、またディール・シャッフルはカードを数える目的で、ゲームの開始時に1回しか行うことができない。
    • 複数回のディール・シャッフルは時間がかかるだけではなく、配列を弄るイカサマの温床になりやすいためと思われる。

[編集] 手法

ファロー(またはコンバイン)
二束に分けたカードを組み合わせていく。カードとカードの隙間に挿しこんでかみ合わせていくイメージ。
無作為化しやすい手法であり、スリーブを使用している場合はカードとカードの間に隙間ができるため技術的にもそれほど難しくない。
スリーブをしていない場合はやりづらい。また、束をやや立てないと行いづらいため、カードを見たり相手に見せてしまったりというトラブルが生じる危険性もある。なるべく束を横向きにするか、シャッフル中は目線を逸らすなどの配慮が必要。
  • Olivier Ruelは、デッキを傾けてのコンバイン・シャッフル中に不正を疑われて失格になった。対戦相手のデッキを扱う際は慎重に。
ディール(またはパイル)
カードを複数の束に配っていく。束の数に応じて「N山切り」などとも呼ばれる(6個の山に配る場合は「6山切り」)。
技術としては非常に簡単だが、事前に並びを覚えていればシャッフル後の順番も簡単に類推できるため、無作為化の効果は低い。また、作業に時間がかかりやすい。
ヒンズー
カードの束から一部を抜き取って上へ(または下へ)置いていく。
比較的簡単だが、無作為化にはそれほど効果的ではない。
リフル(またはショットガン)
二束に分けたカードをパラパラとめくりながら重ねていく。
無作為化の効果は高いが、技術的には難しい。慣れていないと、カードを傷つけたり、束を崩してしまったりする恐れがある。
  • 4回以下では効果がほとんどなく、リフルだけで充分に無作為化するには最低7回は行う必要がある。
  • 自信がない場合は、対戦相手のデッキにもちいることは避けるのが無難といえよう。

それぞれの手法に利点と欠点がある。複数の手法を組み合わせるとより効果的に無作為化できる。

[編集] 作法

  • RELが競技またはプロの場合には、デッキのオーナーが切り直した後は、必ず対戦相手が切り直す必要がある。また、REL一般の場合にもヘッド・ジャッジが要求することができる[2]
  • 対戦相手のデッキをシャッフルする際に、うっかり内容を見てしまわないようにデッキから目線を外すという国際的なマナーがある。
  • 積み込みは重大な不正行為であり、トーナメントでは故意の違反として失格処分となることがある。
    • 呪文と土地を分けておいてから切り直すこと自体は認められているが(マジック違反処置指針「3.4. イベント上の誤り ─ 不充分な切り直し」参照)、その後で十分に無作為化できなければ不十分な無作為化により積み込みと判断され得るため、注意が必要である。
  • 黎明期(1996年10月1日発行時)では、「リフルを最低3回は行わなければならない」とフロアルール(1.2.7)で定められていた。

[編集] その他

シャッフルには時間がかかり(特にイベントにおいては、両プレイヤーがデッキを正しくシャッフルしなければならないので)、また技量も必要になる(特にスリーブを使っている場合、シャッフル中のミスはよくあることである)。カードゲームに初めて触るような入門者にとっても大きな障壁となる[3]

そこで、開発部はゲーム中のシャッフルを最低限にする道を見出そうと努力し、配備する際には慎重にやるようにしている。

アヴァシンの帰還には、国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger以外にシャッフルは存在しない。これは単なる偶然ではなく意図されたものである[4]Dave HumpherysはこのことをZac Hillに何度も誇らしげに言っていた[5]。入門者向けセットとして開発された基本セット2019でも極力シャッフルは排除され、シャッフルを要求するカードは神話レアか、アンコモン業火のヘリオン/Inferno Hellion1枚のみである[6][7]

[編集] 切り直すことを参照するカード

[編集] 脚注

  1. マジック・イベント規定 3.9 カードの切り直し
  2. マジック・イベント規定 3.9 カードの切り直し
  3. 『カラデシュ』 一問一答(Latest Developments 2016年12月9日)
  4. A Changing Landscape/変化する情勢(Latest Development 2012年8月31日)
  5. Mixed Bag, Part 2/玉石混交 その2(Latest Development 2012年5月18日)
  6. EthanFleischerEthan FleischerのTwitter 2018年6月27日)
  7. こぼれ話:『基本セット2019』(Making Magic 2018年7月30日)
  8. Born to be Compiled, Part 2/編まれし軍勢 その2(Making Magic 2014年2月3日)
  9. This Land Is Your Land/この土地はあなたの土地(Internet Archive)(Latest Development 2009年9月18日)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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