豆の木をのぼれ/Up the Beanstalk

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(ページの作成:「{{#card:Up the Beanstalk}} 戦場に出たときとマナ総量5以上の呪文唱えるたびにドローするエンチャント。 ...」)
 
 
(7人の利用者による、間の9版が非表示)
5行: 5行:
 
この手の[[ドローエンジン]]にしては珍しく、単独でも最低限のドローが保証されているのが強み。また5マナ以上の呪文を唱えた時点で[[誘発]]するので、[[重い|重量級]]呪文が苦手とする[[打ち消し]]を受けても[[カード・アドバンテージ]]でだけは損しないようにしてくれる。
 
この手の[[ドローエンジン]]にしては珍しく、単独でも最低限のドローが保証されているのが強み。また5マナ以上の呪文を唱えた時点で[[誘発]]するので、[[重い|重量級]]呪文が苦手とする[[打ち消し]]を受けても[[カード・アドバンテージ]]でだけは損しないようにしてくれる。
  
だが追加のドロー条件が厳しく、無理にマナ総量5以上のカードを大量に詰め込むと[[マナカーブ]]への負担が激しい。そのため、重い呪文でも無理なく唱えられるほどの[[ランプ]]手段を持ったデッキで採用するか、[[代替コスト]]や自身の[[コスト]]減少を備えた[[カード]]と組み合わせること、もしくはその両方が推奨される。[[力線の束縛/Leyline Binding]]は[[ドメイン]]などのランプ系デッキで採用されやすくコスト減少効果もあるので組み合わされることが多い。
+
だが追加のドロー条件が厳しく、無理にマナ総量5以上のカードを大量に詰め込むと[[マナカーブ]]への負担が激しい。そのため、重い呪文でも無理なく唱えられるほどの[[ランプ]]手段を持ったデッキで採用や、[[中略/Syncopate]]のようなXマナコストの呪文、[[代替コスト]]や自身の[[コスト]]減少を備えた[[カード]]などと組み合わせることが推奨される。[[力線の束縛/Leyline Binding]]は[[ドメイン]]などのランプ系デッキで採用されやすくコスト減少効果もあるので組み合わされることが多い。
  
 
代替コスト持ちの中では特に[[ピッチスペル]]と相性が良い。名目上の[[マナ総量]]が大きいことが多く、ピッチコストとして消費した手札も取り戻せるからである。
 
代替コスト持ちの中では特に[[ピッチスペル]]と相性が良い。名目上の[[マナ総量]]が大きいことが多く、ピッチコストとして消費した手札も取り戻せるからである。
  
[[リミテッド]]では[[大型クリーチャー]]に対応したドローエンジンとして[[ガラクの蜂起/Garruk's Uprising]]と競合する。あちらは[[軽い]]クリーチャーでも条件を満たせるうえ[[トランプル]]付与で戦線にも干渉しやすいので目の上のたんこぶ。これ自身の軽さや非クリーチャー呪文にも対応する点で差別化したい。
+
[[スタンダード]]では[[偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifier]]を軸にした[[ドメイン#イニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期|ドメイン・コントロール]]、[[モダン]]では[[創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation]]を軸にした[[エレメンタル (デッキ)|エレメンタルデッキ]]などに早速採用された。前者は力線の束縛、後者はさらに[[孤独/Solitude]]と[[激情/Fury]]など、上述の相性の良いカードを多用する。モダンの[[オムナス・ランプ#モダン|オムナスデッキ]]では[[断片無き工作員/Shardless Agent]]の[[続唱]]により確実に唱えられるようにした「豆の木カスケード」という型すら存在していた。もっと極端な例では[[血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf]]→断片無き工作員→これと3面展開するケースまであった。
 +
 
 +
変わったところでは、登場時点の[[MTGアリーナ]]には[[ニッサの誓い/Oath of Nissa]]が実装されていないため、[[パイオニア]]と比べて4枚程度の自由枠がある[[エクスプローラー]]の[[緑単信心]]で使われることがある。ただし、[[死に至る大釜/Pestilent Cauldron]]を利用した[[無限コンボ]]の際はドローが邪魔になる可能性を否定できない。
 +
 
 +
[[リミテッド]]では[[大型クリーチャー]]に対応したドローエンジンとして[[ガラクの蜂起/Garruk's Uprising]]と競合する。あちらは[[軽い]]クリーチャーでも条件を満たせるうえ[[トランプル]]付与で戦線にも干渉しやすいのでリミテッド[[環境]]ではなかなか手ごわい商売敵。これ自身の軽さや非クリーチャー呪文にも対応する点で差別化したい。
 +
 
 +
==禁止指定==
 +
[[2023年]]12月4日より、[[モダン]]で[[禁止カード]]に指定される<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/announcements/december-4-2023-banned-and-restricted-announcement December 4, 2023 Banned and Restricted Announcement]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037447/ 2023年12月4日 禁止制限告知]([[Daily MTG]] [[2023年]]12月4日 [[Dan Musser]]著)</ref>。これ自身が[[キャントリップ]]であるため効果的な対処が難しく、各種[[ピッチスペル]]<ref group="注釈">原文・邦訳ともに「[[フリースペル]]/free spell」と表記されているが、文脈からピッチスペルのことであると推測される。公式記事では当wikiで[[ピッチスペル]]とするものもフリースペルと呼称することがある([[フリースペル]]の項も参照)</ref>やマナ総量より軽く唱えられるカードを強化しすぎていたため。
 +
*ランプ戦略を有する緑らしくマナ総量の大きいカードを補助するデザインのカードが<ref>[https://twitter.com/PhaedaMTG/status/1701932831705047501 Twitter](2023年9月13日 [[Megan Smith]])</ref>、マナの支払いを踏み倒し緑の要素も比較的薄いデッキで悪用され規制された、というのは中々皮肉である。
  
 
==ストーリー==
 
==ストーリー==
18行: 26行:
 
{{フレイバーテキスト|「下を見ないようにすれば、大したことではないよ。」|トロヤンからケランとルビーへ}}
 
{{フレイバーテキスト|「下を見ないようにすれば、大したことではないよ。」|トロヤンからケランとルビーへ}}
 
==脚注==
 
==脚注==
<references />
+
===出典===
 +
<references/>
 +
===注釈===
 +
<references group="注釈"/>
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[カード個別評価:エルドレインの森]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:エルドレインの森]] - [[アンコモン]]
 
__NOTOC__
 
__NOTOC__

2024年4月25日 (木) 20:37時点における最新版


Up the Beanstalk / 豆の木をのぼれ (1)(緑)
エンチャント

豆の木をのぼれが戦場に出たとき、ならびに、あなたがマナ総量が5以上である呪文1つを唱えるたび、カード1枚を引く。


戦場に出たときとマナ総量5以上の呪文唱えるたびにドローするエンチャント

この手のドローエンジンにしては珍しく、単独でも最低限のドローが保証されているのが強み。また5マナ以上の呪文を唱えた時点で誘発するので、重量級呪文が苦手とする打ち消しを受けてもカード・アドバンテージでだけは損しないようにしてくれる。

だが追加のドロー条件が厳しく、無理にマナ総量5以上のカードを大量に詰め込むとマナカーブへの負担が激しい。そのため、重い呪文でも無理なく唱えられるほどのランプ手段を持ったデッキで採用や、中略/SyncopateのようなXマナコストの呪文、代替コストや自身のコスト減少を備えたカードなどと組み合わせることが推奨される。力線の束縛/Leyline Bindingドメインなどのランプ系デッキで採用されやすくコスト減少効果もあるので組み合わされることが多い。

代替コスト持ちの中では特にピッチスペルと相性が良い。名目上のマナ総量が大きいことが多く、ピッチコストとして消費した手札も取り戻せるからである。

スタンダードでは偉大なる統一者、アトラクサ/Atraxa, Grand Unifierを軸にしたドメイン・コントロールモダンでは創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creationを軸にしたエレメンタルデッキなどに早速採用された。前者は力線の束縛、後者はさらに孤独/Solitude激情/Furyなど、上述の相性の良いカードを多用する。モダンのオムナスデッキでは断片無き工作員/Shardless Agent続唱により確実に唱えられるようにした「豆の木カスケード」という型すら存在していた。もっと極端な例では血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf→断片無き工作員→これと3面展開するケースまであった。

変わったところでは、登場時点のMTGアリーナにはニッサの誓い/Oath of Nissaが実装されていないため、パイオニアと比べて4枚程度の自由枠があるエクスプローラー緑単信心で使われることがある。ただし、死に至る大釜/Pestilent Cauldronを利用した無限コンボの際はドローが邪魔になる可能性を否定できない。

リミテッドでは大型クリーチャーに対応したドローエンジンとしてガラクの蜂起/Garruk's Uprisingと競合する。あちらは軽いクリーチャーでも条件を満たせるうえトランプル付与で戦線にも干渉しやすいのでリミテッド環境ではなかなか手ごわい商売敵。これ自身の軽さや非クリーチャー呪文にも対応する点で差別化したい。

[編集] 禁止指定

2023年12月4日より、モダン禁止カードに指定される[1]。これ自身がキャントリップであるため効果的な対処が難しく、各種ピッチスペル[注釈 1]やマナ総量より軽く唱えられるカードを強化しすぎていたため。

  • ランプ戦略を有する緑らしくマナ総量の大きいカードを補助するデザインのカードが[2]、マナの支払いを踏み倒し緑の要素も比較的薄いデッキで悪用され規制された、というのは中々皮肉である。

[編集] ストーリー

エルドレインの森注目のストーリーの1枚。

倒すべき三人の魔女のひとりヒルダ/Hyldaの居所を聞き出すため、魔法の鏡インドレロン/Indrelonを求めて巨大豆の木「永久の木/Everstalks」を登ることになったケラン/Kellan。彼に同行するルビー/Rubyは兄ピーター/Peterから貰ったお金で案内人トロヤン/Troyanを雇うが、彼は登っている真っ最中に豆の木に挑むのは初めてだと明かす。期待を裏切られたと息も絶え絶えに不満がる二人に対し、トロヤンは蛙化薬による大ジャンプで登頂することを勧めるのだった(イラスト[3]

「下を見ないようにすれば、大したことではないよ。」
トロヤンからケランとルビーへ

[編集] 脚注

[編集] 出典

  1. December 4, 2023 Banned and Restricted Announcement/2023年12月4日 禁止制限告知Daily MTG 2023年12月4日 Dan Musser著)
  2. Twitter(2023年9月13日 Megan Smith)
  3. Wilds of Eldraine | Episode 3: Two Great Banquets/第3話 二つのもてなし(Magic Story 2023年8月10日 K. Arsenault Rivera著)

[編集] 注釈

  1. 原文・邦訳ともに「フリースペル/free spell」と表記されているが、文脈からピッチスペルのことであると推測される。公式記事では当wikiでピッチスペルとするものもフリースペルと呼称することがある(フリースペルの項も参照)

[編集] 参考

MOBILE