プレイアブル

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プレイアブル(Playable)とは、使用可能である、ゲームを行える、操作できるなどを意味する英単語。対義語は否定の接頭語が付いたアンプレイアブル(Unplayable)。

カードゲームにおいては以下のような意味で使用される用語。

  1. ルールフォーマットにおいて「使用可能である」と定められていること。カードをプレイ可能であること。リーガルも参照。
  2. 主にカードの評価に使われる言葉。使用に堪えること、採用に値すること。本項で解説する。

目次

解説

「使える(使用できる、利用価値がある)」かどうか評価を下す際に使われる言葉。個別のカードに限らず、デッキアーキタイプ等に対しても幅広く様々なニュアンスで使われる。

あるカードがプレイアブルであるということは主に「使用に堪える性能である」「デッキに採用するに値する」ことを意味する。プレイアブル/アンプレイアブルであるかどうかは、カードパワーの強弱のような絶対的な評価ではなく、フォーマットメタゲーム等によって変動する相対的な評価である。ただしカードパワーが高ければ多くの場合「使えるカード」と評されることになるため、無関係ではない。例えば取り消し/Cancelとその上位互換中和/Neutralizeが両方使用可能なスタンダード環境では、カードパワーの低い取り消しはアンプレイアブル(使う価値がない)と評価されるだろう。しかし中和がスタンダード落ちしたうえで取り消しが再録、他に3マナ確定カウンターが収録されず他の不確定カウンターでは対応しきれない環境になれば、取り消しがプレイアブル(使う価値がある)として再評価を受ける可能性がある。

リミテッドではデッキを組み立てる際に、まず与えられたカードをごとに「使えるもの(プレイアブル)」と「使えないもの(アンプレイアブル)」にバッサリと分別することから始めるため、リミテッドに関する話題・記事では頻出用語となっている。バニラクリーチャー[1]コモン重い単体除去指針アンコモンなど、「構築水準ではアンプレイアブルだが、リミテッドではプレイアブル」になるように意図的に調整されたカードも数多く存在している。

用例

上述の通り幅広いニュアンスで使われる言葉のため、どのような意図で使われているかを文脈から読み取る必要がある。

  • 「2マナ1/1キャントリップは、このデッキなら十分にプレイアブル(使う価値がある)だろう」
  • 「今のにはプレイアブルな(使いやすくて採用に値する)打ち消し呪文が不足している」
  • 「この環境では追放型でない除去はプレイアブルとは言えない(メタゲームに合致せず採用意義が薄い)」
  • 「このブースターパックは、プレイアブルな(構築で使い道のある)カードがたくさん封入されている当たりのパックだった」
  • 「新しいカードセットのプレイアブルな(使えそうな)カードは一通り揃えることができた」
  • 「(シールド戦では)まずはカードを色分けして、プレイアブルな(使えそうな)カードの枚数が足りるかを確認する(中略)このカードプールでは緑青のプレイアブルな(戦力になり得る)クリーチャーが少なく、メインデッキとしては心許ないと判断した」[2]
  • 「(戦乱のゼンディカーのリミテッドでは)1~2マナ域のカードにプレイアブルな(有力な)カードが少ないので、序盤戦でゲームの流れが決まることがそうそうない(中略)土地の枚数は増やし、なおかつ重いカードを採用しよう」[3]
  • 「(団結のドミナリアのリミテッドにおける)軸のビートダウンは(中略)白赤白緑でも十分プレイアブルな(デッキとして成立して戦える)アーキタイプです」[4]
  • 集合した中隊/Collected Companyがスタンダードからいなくなったことでプレイアブルになった(メタゲーム上で戦えるようになった)いくつかのデッキを見ることになるでしょう」[5]

その他

  • 上述の通り、「使用可能である(リーガルである)」という意味合いで使われることもある。英単語の訳語としては誤りではないため、混同に注意。
    • 例えば「このカードはパイオニアでプレイアブルですか?」という質問の場合、「パイオニアで使用可能(リーガル)であるか」を尋ねている可能性だけでなく、「パイオニアで使う価値があるか(もっと有力な代替カードがあるか)」を尋ねている可能性もある。
  • カードの状態を表すプレイドPlayed)とは全く意味が異なる。
  • コンピューターゲームにおいては、会話するだけのサブキャラクターや敵キャラクター等のNPC(操作不能キャラクター)がプレイヤーキャラクターとして操作可能になることを「プレイアブル化する」と表現する。オンラインアップデートによってリリース後に要素が追加されるゲームが普及したことで、ゲームユーザーには広く知られる言葉になった。
    • マジックの背景ストーリーに登場したもののカード化の機会に恵まれなかったキャラクターを、新たにカード化することも一種の「プレイアブル化」と言えるだろう。過去に登場した次元本流のセットで再訪する際や、サプリメント・セットに収録する形で過去のキャラクターが実際にカード化されることも多い。
    • アリーナ等のマジックのコンピューターゲームにおいても、「過去のカードセットを早くプレイアブル化(実装)してほしい」「旧イラスト版のカードがプレイアブル化したら嬉しい」等と話されることもある。

脚注

  1. Mファイル『ドミナリア』編・白青黒(2018年5月15日)
  2. グランプリ・北京2017 強豪プレイヤーたちによるサンプルシールドデッキ構築(2017年5月6日)
  3. 行弘賢のよくわかる!リミテッド講座 第8回:『戦乱のゼンディカー』ドラフト 答え合わせ編(2015年10月29日)
  4. 市川ユウキの「マジックeスポーツ参戦記」 第28回マジック世界選手権 後編(2022年11月10日)
  5. 『異界月』スタンダード総括(2016年9月2日)

参考

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