トップレア
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トップレア(Top Rare)とは、そのエキスパンションの中で最も金銭的価値が高いとされるレアおよび神話レアのこと。多くの場合、スタンダードで使われる用語である。
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概要
カードの金銭的価値は需要と供給で決まるが、エキスパンション毎の評価の場合、その中のカードに(レアリティ以外の)供給の格差は生じないので、単にそのエキスパンションの中で使用頻度が非常に高く多くの人が欲しがるレアカードと言い換えて良い。
対義語として用いられるのはカスレア。しかし、カスレアがどうしようもなくカードパワーが低く弱いカード(金銭的価値が低いのはその結果)とされているのに対して、トップレアは純粋に金銭的価値で決まるので、厳密な意味での対義語ではない。後述のように、カードパワーが非常に高いカードであってもトップレアになれないケースは多々ある。
- 基本的なことではあるが、1枚挿しで使われることの多いカードより、4枚投入されるカードの方が需要は高くなりやすい。また、レアリティによる供給の格差は生じるので、同じ需要ならレアより神話レアの方が金銭的価値は高くなる。
- ローテーションの変化等で環境が変わればトップレアも変わる。そしてスタンダード落ちするや否や一気に価値が下がる。
- ただし、エターナル・モダンなど別のフォーマットでも使用に値するもの、イラストなどで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。
- あまり価値のなかったヴェズーヴァ/Vesuvaがモダンの導入によりトップレアとなり急騰した事例もある。
- ただし、エターナル・モダンなど別のフォーマットでも使用に値するもの、イラストなどで人気が高いものは、そんなに値下がりはしない。
- 前述のように基本的にはエキスパンション毎の相対的な評価であるが、それに加えある一定以上の価値が必要という絶対的評価も含まれる。たとえばそのエキスパンション全体のレアがあまりに弱い(とされる)場合、その中では比較的マシというだけでトップレアと呼ばれることはあまりない。
トップレアになりやすいカード
あくまで一般的な傾向であり、下記のトップレア群を見ても分かるように、ここでの基準に当てはまらないカードでもトップレアとなるケースは珍しくはない点に注意。
カードパワーの高いカード
単純に強力なカードは使われやすい傾向にある。特に登場前や登場直後の評価は、環境との関係での評価が難しいだけに、単にカードパワーが高いだけでトップレアとして扱われることも多々ある。
とはいえ、実際に使ってみると環境と合わずに凋落することが多いのもこのカード群である。しかし凋落後も環境の変化で再びトップレアに復権したりする場合もある。
- 環境が合わないままスタンダード落ちした場合、「時代に恵まれなかった」などという評価がなされたりもする。
- 実際のカードパワーは高くないが、登場前ないし登場直後に「カードパワーが非常に高い」と評価されてトップレアとして扱われるケースもよくある。この場合、実際に使ってみると思ったより使いづらい(カードパワーが低い)ことが判明して凋落することがほとんどである。
- 環境への適合にしてもカードパワーの評価にしても、当然逆のパターンも存在する。詳しくはカスレアの項を参照。
無色のカード
アーティファクトや土地などの無色のカードは色に関係なく投入できる、つまり、多くのデッキで使用されやすいということで、トップレアとなりやすい。
- 逆に、色拘束の強いカードはカードパワーが高くともトップレアにはなりにくい。色拘束が強い時点で、採用できるデッキが限られるからである。
マナ・コストの低いカード
マナ・コストの高いカードはトップレアになりにくい、という方が正確かもしれない。マナコストが高い時点で、それを使用できるデッキがある程度限られる上、4枚投入もされにくいからである。
パイオニア以下のフォーマットでも強いカード
スタンダードだけでなく、パイオニアやモダンやエターナルでも強いカードだと、当然需要の範囲が広くなるので、トップレアとなりやすい。
- 前述のように、この手のカードはスタンダード落ちしてもそれほど値下がりはしない。
- なお、パイオニア以下のフォーマットで「のみ」強いカードは、供給が安定しているスタンダードで使用可能な時期にはそこまで高額とならず、スタンダードから落ちて供給が途絶えた後、じわじわと値上がりしていき最終的には往年のトップレアを超えるということが多い。
有名なトップレア
- Black Lotus - リミテッド・エディション・アンリミテッド・エディション
- デュアルランド(全10種) - リバイズド・エディション
- ネクロポーテンス/Necropotence - アイスエイジ
- 呪われた巻物/Cursed Scroll - テンペスト
- リシャーダの港/Rishadan Port - メルカディアン・マスクス
- ウルザの激怒/Urza's Rage - インベイジョン
- 破滅的な行為/Pernicious Deed - アポカリプス
- 獣群の呼び声/Call of the Herd - オデッセイ
- フェッチランド(友好色5種) - オンスロート
- 電結の荒廃者/Arcbound Ravager - ダークスティール
- 梅澤の十手/Umezawa's Jitte - 神河謀叛
- 真髄の針/Pithing Needle - 神河救済
- ショックランド(全10種) - ラヴニカ・ブロック
- 闇の腹心/Dark Confidant - ラヴニカ:ギルドの都
- ヴェズーヴァ/Vesuva - 時のらせん
- タルモゴイフ/Tarmogoyf - 未来予知
- フェッチランド(対抗色5種) - ゼンディカー
- 精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor - ワールドウェイク
- 引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn - エルドラージ覚醒
- 原始のタイタン/Primeval Titan - 基本セット2011
- 忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damned - アヴァシンの帰還
- ボロスの反攻者/Boros Reckoner - ギルド門侵犯
- 復活の声/Voice of Resurgence - ドラゴンの迷路
- 変わり谷/Mutavault - 基本セット2014
- 大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel - ニクスへの旅
- ダク・フェイデン/Dack Fayden - コンスピラシー
- 精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon - 運命再編
- ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy - マジック・オリジン
- ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar - 戦乱のゼンディカー
- 反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance - カラデシュ
- 歩行バリスタ/Walking Ballista - 霊気紛争
- 熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent - アモンケット
- スカラベの神/The Scarab God - 破滅の刻
- 再燃するフェニックス/Rekindling Phoenix - イクサランの相克
- ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria - ドミナリア
- ハイドロイド混成体/Hydroid Krasis - ラヴニカの献身
- 戦慄衆の将軍、リリアナ/Liliana, Dreadhorde General(日本オリジナルアート) - 灯争大戦
その他
- あるエキスパンションにおいてレア全体のカードパワーが著しく低く、他方でアンコモンに強力なカードがある場合、レアに対する皮肉で、そのアンコモンが「トップレア」ないし「トップアンコモン」などと呼ばれる場合もある。
- 例として、鋸刃の矢/Serrated Arrows(ホームランド)やキマイラ像/Chimeric Idol(プロフェシー)、永遠の証人/Eternal Witness(フィフス・ドーン)など。
- まれに、強力なエキスパンションであっても、露天鉱床/Strip Mine(アンティキティー)や意志の力/Force of Will(アライアンス)のように強すぎたアンコモンが他のレアより知られる例もある。(アライアンスにはThawing Glaciers、Kjeldoran Outpost、Lake of the Deadといった、トーナメントレベルのレアが多数あった。アンティキティーにもCandelabra of TawnosやMishra's Workshopなどの強力なレア相当のアンコモンが存在する。)
- トップアンコモンやトップコモンはブースター・ドラフトのピック優先度の事を指す事もあるため注意。
- かつては取りきりのドラフトを行う場合、トップレアのピックに走る人が現れゲーム自体がつまらなくなる恐れがあった。