有色アーティファクト
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有色アーティファクト/Colored artifactとは、その名の通り有色のアーティファクトのことである。
アーティファクト クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) ドラゴン(Dragon)
((赤/Φ)は(赤)でも2点のライフでも支払うことができる。)
飛行
(赤/Φ):溶鉄鋼のドラゴンはターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
概要
アーティファクトは基本的に無色であるが、まれに色を持ったアーティファクトが存在する。無色のアーティファクトに比べて限られたデッキでしか使えない分、色の役割を反映したメカニズムや、高めのコスト・パフォーマンスを持つことが多い。
現在は落葉樹メカニズムに位置付けられており、頻出こそしないものの、度々新カードが登場している。
コレクター番号や当Wikiにおけるカード個別評価記事では、他の有色カードと同様に並べられる。無色のアーティファクトが緑・多色カードの後に別枠で並べられるのとは対照的である。
- 印刷様式は、内枠が無色アーティファクトと同じ銀。文章欄などは他の有色カードに準じる。すなわち、1色ならばその色、2色ならそれぞれの色を縦に半分ずつ、3色以上なら金である。
- ギルド渡りの急使はこの様式に決定される前のカードであるため、内枠も他の多色に準じて金色で印刷されている(カード画像)。
- 有色アーティファクトが落葉樹に引き上げられたのは、いわゆる「アーティファクト問題[1]」に対する解決策という意味合いが大きい[2]。カラデシュ・ブロックのようなアーティファクトを主テーマとしたカード・セットを作ると、どんなデッキにでも入れられる強力な無色のアーティファクトが作られるため、禁止カードなどの問題を引き起こしてしまう。有色アーティファクトを導入することで、この問題を解決しているのである。また、常盤木に引き上げる可能性も示されている。アーティファクト#その他の項も参照。
歴史
マジック黎明期のアーティファクトは全て無色であったが、戦場のアーティファクトに色を持たせること自体はアルファ版の昔から色サイクル等で実現できた。
自らの能力で色を得ることができるアーティファクトの元祖はレジェンドのAlchor's Tombであり、色を持つアーティファクトというコンセプトに絞ってデザインされたカードはインベイジョンの合金のゴーレム/Alloy Golemであった。しかしこれらは戦場に出る際の能力により色を持つため、戦場以外の領域などでは無色である。
最初から色を持っている、正真正銘の有色アーティファクトはディセンションのギルド渡りの急使/Transguild Courierが最初で、マナ・コストには色マナ・シンボルは登場しないが特性定義能力により色を持っている(一時期のオラクルでは色指標に変更されていたが、のちに元に戻された)。その後、未来予知にてマナ・コストに色のついたマナ・シンボルを含むサルコマイトのマイア/Sarcomite Myrが登場。シャドウムーアでは単色混成マナ・シンボルにより色を持つ刈り取りの王/Reaper Kingが登場した。
アラーラの断片ブロックではエスパー/Esperのテーマに選ばれたことにより一気に数を増やした。この時はエーテリウム/Etheriumを移植されたアーティファクト・クリーチャーや、エーテリウムの力を込められた物品というフレーバーを帯びていた。その後しばらくは背景ストーリーにおける設定と合致した場合にまれに取り上げられた――新たなるファイレクシアではファイレクシアの浸食を受けたファイレクシア・マナ・シンボル入りのカードとして、テーロス・ブロックではニクス/Nyxの神の力を帯びたアーティファクト・エンチャントや神送り/Godsendとして。
転機が訪れたのはカラデシュの機械巨人サイクルで、特にストーリーとは関係なく「アーティファクトを主題にしたブロックを作るからには、派手な効果のアーティファクトの切り札を限られたデッキでのみ扱える形で作りたい」というセット・デザイン上の要請からこの1サイクルのみ作られた。その後、カラデシュ・ブロック(およびミラディン・ブロック、ミラディンの傷跡ブロック)のフィードバックから、フレーバーとは無関係に使える有色アーティファクトが必要と判断された。その方針により灯争大戦でレアのサイクルが作られ、基本セット2020では落葉樹入りしたと明言された。以降は様々なカード・セットで扱われるようになった。
脚注
- ↑ State of Design 2017/デザイン演説2017(Making Magic 2017年8月28日 Mark Rosewater著)
- ↑ 2.0 2.1 Core Than Meets the Eye/目に見えるよりもっと『基本』(Making Magic 2019年6月24日 Mark Rosewater著)