プレインチェイス戦
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プレインチェイス戦/Planechaseはカジュアル変種ルールの1つ。定形外のマジックのカードである次元カードと現象カード、専用のダイスである次元ダイスを使う。
かつては「次元マジック」と訳されていたこともある。
目次 |
構築ルール
プレイヤーは通常のマジックのカードからなるデッキとは別に、次元カードと現象カードから構成される次元デッキを構築する。
- 次元デッキは10枚以上でなければならない。
- 同じ名前のカードは2枚以上入れてはならない。
- 1つの次元デッキに、現象カードは2枚まで入れる事ができる(次元カードのみで次元デッキを構成してもよい)。
次元ダイスは6面体のサイコロである。1つの面にはプレインズウォーカー・シンボルが、他の1つの面にはカオス・シンボルが記されている。他の面は何も記されていない。
- 文章上ではプレインズウォーカー・シンボルは{PW}、カオス・シンボルは{CHAOS}で表される。
ゲームルール
ゲームの開始時に、各プレイヤーは自分の次元デッキを無作為に切り直し、統率領域に置く。
マリガンとゲームの開始時に行う行動を済ませた後、開始プレイヤーは自分の次元デッキの一番上のカードを表向きにする。現象カードが表になった場合、そのプレイヤーはそれを裏向きにして次元デッキの一番下に置き再び次元デッキの一番上のカードを表向きにする。これを次元カードが表向きになるまで繰り返す。この結果としてこのカードの能力が誘発する事はない。
統率領域で表向きになっている次元カードの能力は、その領域から機能する。そのカードの常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力は誘発することができ、起動型能力は起動することができる。
表向きの次元カード又は現象カードのコントローラーは、次元コントローラーとして指定されたプレイヤーである。通常、次元コントローラーはそのターンのアクティブ・プレイヤーである。
プレインチェイス戦では、「プレインズウォーク能力」と呼ばれるゲーム固有の誘発型能力が存在する。これは「あなたがプレインズウォーカー・シンボルを出すたび、プレインズウォークする」という文章を持つ。プレインズウォーク能力は発生源を持たず、そのコントローラーはプレインズウォーカー・シンボルを出した次元ダイスを振ったプレイヤーである。
アクティブ・プレイヤーが優先権を持っていてスタックが空の場合、自分のメイン・フェイズの間なら、そのプレイヤーは次元ダイスを振ることが出来る。そのプレイヤーは、この処理を行なうためのコストとして、そのターンにこの処理を既に行なった回数に等しいだけのマナを支払う(特別な処理で振った回数のみを考慮する事に注意。砕けたパワーストーン/Fractured Powerstoneで振った回数は含まれ無い)。これは特別な処理であり、スタックを用いない。
- 次元ダイスの目が無地の場合、何も起こらない。アクティブ・プレイヤーは優先権を得る。
- 次元ダイスの目がカオス・シンボル{CHAOS}の場合、その次元が持つ「カオスが起こるたび/Whenever chaos ensues」という能力(カオス能力)が誘発し、スタックに置かれる。アクティブ・プレイヤーは優先権を得る。
- 次元ダイスの目がプレインズウォーカー・シンボル{PW}の場合、プレインズウォーク能力が誘発し、スタックに置かれる。アクティブ・プレイヤーは優先権を得る。
次元コントローラーがゲームを離れる場合、ターン順で次となる、ゲームを離れないプレイヤーが新たに次元コントローラーとして指定される。その後で元の次元コントローラーはゲームを離れる。新しい次元コントローラーは、そのプレイヤーがゲームを離れるか、あるいは他のプレイヤーがアクティブ・プレイヤーになるまでの間、指定されたままとなる。
プレイヤーがゲームを離れる事によって次元カードがゲームを離れる場合、スタック上のプレインズウォーク能力は取り除かれ、次元コントローラーは自分の次元デッキの一番上のカードを表向きにする。これらは状況起因処理ではなく、プレイヤーがゲームを離れたら即座に発生する。
- 次元コントローラーであるプレイヤーがゲームを離れる場合、次元コントローラーが変更された後で次元カードがゲームを離れるので、元の次元の「あなたが[この次元]からプレインズウォークしたとき」の能力は新たな次元コントローラーのコントロールの元で誘発する。
選択ルール
単一次元デッキ
プレインチェイス戦は全員で公共次元デッキを用いて行なうことができる。この場合、次元デッキのカード枚数は40枚、あるいはゲームに参加している人ごとに10枚のいずれか少ない方の枚数が必要となる。次元デッキには現象カードをゲームに参加するプレイヤーの2倍の数まで入れる事ができる。次元デッキに同じ名前の次元カードは2枚以上入れてはならない。
- つまりプレイヤーが2人なら20枚、3人なら30枚、4人以上の場合は40枚で単一次元デッキを構成する。
「単一次元デッキ」選択ルールを用いたプレインチェイス戦において、次元コントローラーは次元カードのオーナーとして扱う。
ルールや能力によっていずれかのプレイヤーの次元デッキが参照される場合、公共次元デッキを用いる。
- デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ2013のプレインチェイス戦はこちらのルールを採用している。
双頭巨人戦プレインチェイス戦
各プレイヤーは自分の次元デッキを持つ。
最初にゲームを開始するチームの第1プレイヤーの次元デッキの一番上の次元カードを表向きにする。
表向きの次元は1人のプレイヤーによってコントロールされるが、その次元の持つ能力で「あなた/you」を参照する物は次元コントローラーのチームの両方のメンバーに適用される。
アクティブ・チームの各メンバーはアクティブ・プレイヤーであるので、それぞれが次元ダイスを振ることができる。各プレイヤーの次元ダイスを振るためのコストは、そのプレイヤー自身が何度次元ダイスを振ったかによって定まる。
現在の次元コントローラーのチームがゲームを離れる場合、ターン順で次になる、ゲームを離れないチームの第1プレイヤーが次元コントローラーとなり、その後で元の次元コントローラーのチームはゲームを離れる。新しい次元コントローラーは、そのプレイヤーがゲームを離れるか、あるいは他のチームがアクティブ・チームになるまでの間、指定されたままとなる。
大乱闘戦プレインチェイス戦
大乱闘戦プレインチェイス戦においては、複数の次元カードが同時に表向きになる。
最初にターン・マーカーを持ってゲームを始めるプレイヤーはそれぞれ自分の次元デッキの一番上にあるカードを取って表向きにする。それらのプレイヤーが次元コントローラーである。
プレイヤーがゲームを離れ、それによってゲームのターン・マーカーの数が減る場合、そのプレイヤーがまず次元 コントローラーでなくなり、それからそのプレイヤーがゲームを離れる。そのプレイヤーがコントロールしていた表向きの次元 カードは、オーナーの次元デッキの一番下に置かれる。プレインズウォークしたものとしては扱わない。
- 通常のルールと違い、次元コントローラーが次のプレイヤーに移る事は無い。
関連カード
プレインチェイス戦でのみ機能する能力を含む定型のマジックのカード。
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 9 カジュアル変種ルール
- 901 プレインチェイス戦
- 901.1 プレインチェイス戦 変種ルールにおいて、次元・カードと現象・カードはさらなる能力と無作為性をゲームに導入する。プレインチェイス戦 変種ルールでは、マジックの通常のルールすべてを用いるのに加え、以下の追加ルールを用いる。
- 901.2 プレインチェイス戦は2人戦でも多人数戦でも行うことができる。多人数戦の場合、原則として、無差別戦 変種ルールと「複数への攻撃」選択ルールを用い、「影響範囲限定」選択ルールは用いない。rule 806〔「無差別戦」変種ルール〕参照。
- 901.3 通常のゲームの物品に加えて、各プレイヤーは10枚以上の次元・カードや現象・カードからなる次元補助デッキを準備しなければならない。また、ゲームの進行には次元ダイスが1つ必要である。次元デッキには現象・カードは2枚までしか入れることができない。次元デッキには同名のカードが2枚以上入っていてはならない。(rule 311〔次元〕、rule 312〔現象〕参照)
- 901.3a 次元ダイスは6面体のサイコロである。1つの面にはプレインズウォーカー・シンボルが、他の1つの面にはカオス・シンボルが記されている。他の面は何も記されていない。
- 901.4 ゲームの間を通して、次元・カードや現象・カードは次元デッキの中にあるときもオモテ向きであるときも統率領域にあり続ける。
- 901.5 すべてのプレイヤーが最初の手札を確定させ、ゲームの開始時に開始時の手札から処理を行えるカードの能力を使った後、開始プレイヤーは自分の次元デッキの一番上のカードを取ってオモテ向きにする。現象・カードならば、そのカードを自分の次元デッキの一番下に置き、次元・カードがオモテ向き になるまでこの手順を繰り返す(rule 103.7 参照)。この手順の間、オモテ向き になったカードの能力が誘発することはない。オモテ向き になった次元・カードが開始時の次元となる。
- 901.6 次元・カードや現象・カードのオーナーは、そのカードを自分の次元デッキに入れてゲームを始めたプレイヤーである。オモテ向きの次元・カードや現象・カードのコントローラーは、次元 コントローラーとして指定されたプレイヤーである。通常、次元はその時点でのアクティブ・プレイヤーによってコントロールされている。しかし、現在の次元 コントローラーがゲームから離れる場合、ターン順で次になる、ゲームから離れないプレイヤーが次元 コントローラーとなり、その後で元の次元 コントローラーはゲームから離れる。新しい次元 コントローラーは、そのプレイヤーがゲームから離れるか、あるいは他のプレイヤーがアクティブ・プレイヤー になるまでの間、指定されたままとなる。
- 901.7 統率領域にあるオモテ向きの次元・カードや現象・カードの能力は、その領域から機能する。そのカードの常在型能力はゲームに影響を及ぼし、誘発型能力は誘発することができ、起動型能力は起動することができる、
- 901.8 プレインチェイス戦では、「プレインズウォーク 能力」と呼ばれる固有の誘発型能力が存在する。この能力は「あなたが次元ダイスのプレインズウォーカー・シンボルを出すたび、プレインズウォークする。」というものである(rule 701.24〔プレインズウォークする〕参照)。この能力には発生源は存在せず、コントローラーはこれを誘発させた次元ダイスを振ったプレイヤーである。これはrule 113.8 の例外である。
- 901.9 アクティブ・プレイヤーが優先権を持っていてスタックが空の場合、自分のメイン・フェイズの間なら、そのプレイヤーは次元ダイスを振ることができる。そのプレイヤーは、この処理を行うためのコストとして、そのターンにこの処理を既に行なった回数に等しいだけのマナを支払う。これは特別な処理であり、スタックを用いない。そのターンの間に 効果によって次元ダイスを振っていた場合、次元ダイスを振った回数と等しくならないことに注意すること(rule 116.2i 参照)。
- 901.9a 次元ダイスの目が無地の場合、何も起こらない。アクティブ・プレイヤーは優先権を得る。
- 901.9b 次元ダイスの目がカオス・シンボルの場合、カオスが起こる(rule 311.7 参照)。アクティブ・プレイヤーは優先権を得る。
- 901.9c 次元ダイスの目がプレインズウォーカー・シンボルの場合、「プレインズウォーク 能力」が誘発し、スタックに積まれる。アクティブ・プレイヤーは優先権を得る。
- 901.9d 次元ダイスを振ることは、プレイヤーがサイコロを振ることで誘発する能力を誘発させる。しかし、出目同士を比べたり出目と特定の数を比べたりするような、その出目を数として参照する効果は、次元ダイスを振ったことを無視する。rule 706〔サイコロを振ること〕参照。
- 901.10 プレイヤーがゲームから離れるとき、現象からの能力を除いて、そのプレイヤーがオーナーであるすべてのオブジェクトはゲームから離れる(rule 800.4a 参照)。これにオモテ向きの次元・カードや現象・カードが含まれる場合、次元 コントローラーは自分の次元デッキの一番上のカードをオモテ向きにする。これは状況起因処理ではなく、プレイヤーがゲームから離れたら即座に発生する。
- 901.11 ゲームが開始した後、プレイヤーが自分の次元デッキの一番上のカードを取ってオモテ向きにした場合、そのプレイヤーが『プレインズウォーク』したという。プレイヤーのプレインズウォークが終わるまで残る継続的効果は終わる。プレイヤーがプレインズウォークしたときに誘発する能力は誘発する。rule 701.24 参照。
- 901.11a プレイヤーは「プレインズウォーク 能力」の結果として(rule 901.8 参照)、あるいはオモテ向きの次元・カードや現象・カードのオーナーがゲームから離れたことによって(rule 901.10 参照)、あるいは現象・カードの誘発型能力がスタックを離れたことによって(rule 704.6f 参照)プレインズウォークする。能力によってプレインズウォークすることもある。
- 901.11b オモテ向き になった次元・カードは、そのプレイヤーがプレインズウォークした次元である。裏向き になった、あるいはゲームから離れた次元・カードや現象・カードは、そのプレイヤーがプレインズウォークした元の次元や現象である。
- 901.11c 複数の次元・カードがオモテ向き になっている時にプレイヤーがプレインズウォークした場合、そのプレイヤーはそれら全ての次元からプレインズウォークする。
- 901.12 双頭巨人戦プレインチェイス戦では、多人数戦 「双頭巨人戦」変種ルールのすべてのルールと、カジュアル変種ルール プレインチェイス戦のすべてのルールに加え、以下のルールを用いる。
- 901.12a 各プレイヤーは自分の次元デッキを持つ。
- 901.12b 次元 コントローラーは通常、アクティブ・チームの第1プレイヤーである。しかし、現在の次元 コントローラーのチームがゲームから離れる場合、ターン順で次になる、ゲームから離れないチームの第1プレイヤーが次元 コントローラーとなり、その後で元の次元 コントローラーのチームはゲームから離れる。新しい次元 コントローラーは、そのプレイヤーがゲームから離れるか、あるいは他のチームがアクティブ・チーム になるまでの間、指定されたままとなる。
- 901.12c オモテ向きの次元・カードや現象・カードは1人のプレイヤーによってコントロールされるが、その次元・カードや現象・カードの持つ能力で「あなた/you」を参照する物は次元 コントローラーのチームの両方のメンバーに適用される。
- 901.12d アクティブ・チームの各メンバーはアクティブ・プレイヤーであるので、それぞれが次元ダイスを振ることができる。各プレイヤーの次元ダイスを振るためのコストは、そのプレイヤー自身が何度次元ダイスを振ったかによって定まる。
- 901.13 大乱闘戦以外の多人数戦フォーマットにおいて、次元・カードや現象・カードは「影響範囲限定」選択ルールの影響を受けない。その能力、および能力の効果は、適用できるすべてのオブジェクトやプレイヤーに影響を及ぼす。(rule 801〔「影響範囲限定」選択ルール〕参照)
- 901.14 大乱闘戦 プレインチェイス戦においては、複数の次元・カードや現象・カードが同時にオモテ向き になる。
- 901.14a ゲームの第1ターン開始前に、ターン・マーカーを持ってゲームを始めるプレイヤーはそれぞれ開始時の次元を決める(rule 901.5 参照)。それらのプレイヤーが次元 コントローラーである。
- 901.14b プレイヤーがゲームから離れ、それによってゲームのターン・マーカーの数が減る場合、そのプレイヤーがまず次元 コントローラーでなくなり(他のプレイヤーも次元 コントローラー にならない)、それからそのプレイヤーがゲームから離れる。そのプレイヤーがコントロールしていたオモテ向きの次元・カードや現象・カードは、オーナーの次元デッキの一番下に置かれる。プレインズウォークしたものとしては扱わない。
- 901.15 「単一次元デッキ」選択ルール
- 901.15a 代替の選択ルールとして、プレインチェイス戦は全員で公共次元デッキを用いて行うことができる。この場合、次元デッキのカード枚数は最低でも40枚、あるいはゲームに参加している人ごとに10枚のいずれか少ない方の枚数が必要となる。次元デッキにはプレイヤー数の2倍を超える現象・カードを入れることはできない。次元デッキに同名のカードが入っていてはならない。
- 901.15b 「単一次元デッキ」選択ルールを用いたプレインチェイス戦において、次元 コントローラーは次元デッキ内の全てのカードのオーナー として扱う。
- 901.15c ルールや能力によっていずれかのプレイヤーの次元デッキが参照される場合、公共次元デッキを用いる。
- 901 プレインチェイス戦