黒緑昂揚
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黒緑昂揚(BG Delirium)は、昂揚を中心とした黒緑デッキ。異界月参入後のスタンダード、およびパイオニア環境に存在する。
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概要
ソーサリー
あなたのライブラリーから基本土地カード1枚を探し、それを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。
昂揚 ― あなたの墓地にあるカードにカード・タイプが合計4種類以上含まれるなら、代わりにあなたのライブラリーからクリーチャー・カード1枚か土地カード1枚を探し、それを公開し、あなたの手札に加える。その後、ライブラリーを切り直す。
伝説のクリーチャー — 蜘蛛(Spider)
到達
昂揚 ― 墓後家蜘蛛、イシュカナが戦場に出たとき、あなたの墓地にあるカードにカード・タイプが合計4種類以上含まれる場合、到達を持つ緑の1/2の蜘蛛(Spider)クリーチャー・トークンを3体生成する。
(6)(黒):対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはあなたがコントロールする蜘蛛1体につき1点のライフを失う。
伝説のクリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
この呪文を唱えるためのコストは、あなたの墓地にあるカードに含まれるカード・タイプ1種類につき(1)少なくなる。
あなたがこの呪文を唱えたとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーの次のターンの間、あなたはそのプレイヤーのコントロールを得る。そのターンに続いて、そのプレイヤーは追加の1ターンを得る。
飛行、トランプル、プロテクション(インスタント)
序盤は積極的に墓地を肥やすか、あるいは除去やブロッカーで盤面を支えながら墓地にカードを溜めていく。昂揚を達成したらウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwaldを唱え、墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidowや昂揚に似た能力を持つ約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised Endをサーチして勝負を決める。
戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック+アモンケット・ブロック期
昂揚ギミックを取り入れた黒緑巻きつき蛇が引き続き存在している。
クリーチャー — 蛇(Snake)
あなたがコントロールする、アーティファクトやクリーチャーの上にカウンターが1個以上置かれるなら、代わりにその数に1を足した数のその種類のカウンターをそのパーマネントの上に置く。
あなたがカウンターを1個以上得るなら、代わりにあなたはその数に1を足した数のその種類のカウンターを得る。
インスタント
アーティファクト1つを対象とし、それを破壊する。
サイクリング(緑)((緑),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
アモンケットからはサイクリングにより昂揚達成に貢献する造反者の解放/Dissenter's Deliveranceや、墓地肥やしとの相性が良い不帰+回帰/Never+Returnなどを獲得した。
サンプルレシピ
- 備考
- グランプリアムステルダム17 優勝(参考)
- 使用者:Lukas Blohon
- フォーマット
戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック+カラデシュ・ブロック期
クリーチャー — 人間(Human) 戦士(Warrior)
トランプル
残忍な剥ぎ取りがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、諜報3を行う。(あなたのライブラリーの一番上からカードを3枚見て、そのうちの望む枚数をあなたの墓地に、残りをあなたのライブラリーの一番上に望む順番で置く。)
昂揚 ― あなたの墓地にあるカードにカード・タイプが合計4種類以上含まれるかぎり、残忍な剥ぎ取りは+2/+2の修整を受ける。
インスタント
カードを3枚切削する。その後、あなたはあなたの墓地からクリーチャー・カード1枚か土地カード1枚をあなたの手札に戻してもよい。
大きく分けて次の2つのタイプが存在する。
- ミッドレンジ型
- 前環境の流れを汲むミッドレンジ型。前環境と比べ、過去との取り組み/Grapple with the Pastや発生の器/Vessel of Nascencyといった墓地肥やし手段もよく採用されるようになった。カラデシュからは害悪の機械巨人/Noxious Gearhulkなどを獲得。
- プロツアー「カラデシュ」では使用率2位[1]であったにも関わらず、同1位の霊気池の驚異との相性の悪さから、目立った成果を上げることはできなかった。その後は霊気池の驚異の衰退に伴って躍進し、白青フラッシュとともにメタゲームの中心的存在となっている。
- その後、霊気紛争参入と同時に約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised Endが禁止カードに指定され、大きく弱体化した。
- アグロ型
- 軽量アタッカーを中心とするアグロ型。残忍な剥ぎ取り/Grim Flayerや密輸人の回転翼機/Smuggler's Copterで序盤からライフを削りつつ、それらの能力で墓地を肥やしていく。昂揚を達成したら、強化された節くれ木のドライアド/Gnarlwood Dryadや残忍な剥ぎ取り、ウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwaldからサーチした新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulkでとどめを刺す。
- 霊気紛争参入後は巻きつき蛇/Winding Constrictorを中心とする黒緑巻きつき蛇の亜種として、昂揚ギミックを取り入れたものが存在している。
ミッドレンジ型
- 備考
- グランプリプロビデンス16 優勝(参考)
- 使用者:Yichen Wang
- フォーマット
BG Delirium [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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アグロ型
- 備考
- グランプリワルシャワ16 ベスト4(参考)
- 使用者:Matteo Moure
- フォーマット
BG Delirium Aggro [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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アグロ型(霊気紛争後)
- 備考
- プロツアー「霊気紛争」 第7位(参考/参考)
- 使用者:Jan Ksandr
- フォーマット
BG Delirium Aggro [4] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- 霊気紛争参入後のアグロ型。
タルキール龍紀伝+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック+イニストラードを覆う影ブロック期
イニストラードを覆う影参入時点では昂揚を中心としたデッキはあまり活躍できなかったが、異界月参入後は墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidowや約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised Endの獲得により大幅に強化され、環境の一角となった。
クリーチャー — エルフ(Elf) ドルイド(Druid) 同盟者(Ally)
警戒
あなたが6つ以上の土地をコントロールしているかぎり、森の代言者とあなたがコントロールする土地クリーチャーは+2/+2の修整を受ける。
衰滅/Languishなどの存在からコントロール寄りのミッドレンジデッキとして組まれることが多い。森の代言者/Sylvan Advocateや巨森の予見者、ニッサ/Nissa, Vastwood Seerなどの軽量クリーチャー、衰滅や最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hopeなどの除去手段で盤面をコントロールしつつ、墓地にカードを溜めていく戦略を取る。
亜種として、ジャンド昂揚(Jund Delirium)と呼ばれるタッチ赤のタイプや、スゥルタイ昂揚(Sultai Delirium)と呼ばれるタッチ青のタイプも存在する。
プロツアー「異界月」では黒緑2色のものだけで使用率2位となり[2]、また2日目進出率もトップクラスとなった[3]。
黒緑
- 備考
- プロツアー「異界月」 ベスト4(参考/参考)
- 使用者:Samuel Pardee
- フォーマット
BG Delirium [5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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黒緑赤
- 備考
- グランプリポートランド16 優勝(参考)
- 使用者:Robert Santana
- フォーマット
Jund Delirium [6] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- タッチ赤のタイプ。過去との取り組み/Grapple with the Pastや発生の器/Vessel of Nascencyで積極的に墓地を肥やし、昂揚を速やかに達成するとともにコジレックの帰還/Kozilek's Return+膨らんだ意識曲げ/Distended Mindbenderのコンボを狙う構成になっている。
黒緑青
- 備考
- プロツアー「異界月」 第68位、スタンダード部門7勝2敗1分(参考/参考)
- 使用者:Eric Froehlich
- フォーマット
Sultai Delirium [7] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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- タッチ青のタイプ。ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigyや龍王シルムガル/Dragonlord Silumgarが採用されている。
パイオニア
パイオニアにて、昂揚デッキが復活を遂げた。テーロス還魂記参入後は主に黒緑青で組まれる。
クリーチャー — サテュロス(Satyr)
サテュロスの道探しが戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを公開する。あなたは、それらの中から土地カードを1枚あなたの手札に加えてもよい。残りをあなたの墓地に置く。
1/1伝説のクリーチャー — エルダー(Elder) 巨人(Giant)
自然の怒りのタイタン、ウーロが戦場に出たとき、これが脱出していないかぎり、これを生け贄に捧げる。
自然の怒りのタイタン、ウーロが戦場に出るか攻撃するたび、あなたは3点のライフを得てカードを1枚引く。その後、あなたはあなたの手札から土地カード1枚を戦場に出してもよい。
脱出 ― (緑)(緑)(青)(青),あなたの墓地から他のカード5枚を追放する。(あなたはあなたの墓地から、このカードをこれの脱出コストで唱えてもよい。)
思考囲い/Thoughtseizeや致命的な一押し/Fatal Pushなどで対戦相手の脅威を対処しつつ、サテュロスの道探し/Satyr Wayfinderやヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigyで墓地を肥やし、昂揚を達成したウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwaldからフィニッシャーをサーチして勝負を決める。墓地肥やしと相性の良い自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature's Wrathも重要な戦力。
プレイヤーズツアーブリュッセル20では使用率こそ高くなかったものの[4]、見事優勝を飾った。
サンプルリスト
- 備考
- プレイヤーズツアーブリュッセル20 優勝(参考)
- 使用者:Joel Larsson
- フォーマット
Sultai Delirium [8] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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脚注
- ↑ Pro Tour Kaladesh Day 1 Standard Metagame Breakdown/プロツアー『カラデシュ』 初日スタンダード・メタゲーム・ブレイクダウン(Event Coverage 2016年10月14日 Adam Styborski著)
- ↑ Pro Tour Eldritch Moon - Day One Archetypes/プロツアー『異界月』・初日アーキタイプ分析(Event Coverage 2016年8月5日 Marc Calderaro著)
- ↑ Day Two Standard Metagame Breakdown/2日目スタンダード・メタゲーム・ブレイクダウン(Event Coverage 2016年8月6日 Marc Calderaro著)
- ↑ Players Tour Brussels Day 1 Pioneer Metagame(Competitive Gaming 2020年1月31日 Tobi Henke著)