難題の予見者/Thought-Knot Seer
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クリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
((◇)は無色マナを表す。)
難題の予見者が戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選び、そのカードを追放する。
難題の予見者が戦場を離れたとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚引く。
ETB能力で手札破壊を行うが、戦場を離れた時に代わりをドローさせるという、一時的な手札破壊能力を持つエルドラージ。
土地以外のあらゆるカード・タイプのカードに対応しているため、その時点で最も厄介なカードをほぼ確実に封じる事ができる。捨てさせるのではなく追放するため、再利用される心配も少ない。戦場を離れた時にまったく同じカード、あるいはもっとよいカードを引かせてしまうという危険性もあるが、確率で考えればそうそう起こることではないし、これが除去されない限りは気にする必要もない。4マナ4/4とマナレシオも優秀であり、特にミッドレンジ戦略に合致した1枚。
ネックはマナ・コストに無色マナ・シンボルを含む4マナと、若干唱えづらい点。マナ基盤を揃えるのに手間取ったりして手札破壊のタイミングを逃してしまうと、4/4バニラ同然あるいはそれ以下にしかならない可能性もある。例えば包囲サイ/Siege Rhinoなどのより大型なクリーチャーの前に立ち往生することも珍しくない。
また、登場時のスタンダード環境では、ミッドレンジは多色カード重視のグッドスタッフ的なデッキが多く、無色マナの土地が少なくなりがちなので採用しづらいのも難と言える。ペインランドを増やしたりなど、意識した調整が必要になるだろう。イニストラードを覆う影ブロック期では白黒コントロールに採用された。アモンケット・ブロック期ではペイン砂漠の登場により単色でも無理なく採用できるようになり、エルドラージデッキの主力や、ラムナプ・レッドやエルドラージ・ランプのサイドボードに採用された。
マナ基盤が充実したカードプールの広いフォーマットでは上述の欠点が軽減され、非常に強力なクリーチャーとして機能する。モダンではエルドラージの寺院/Eldrazi Templeを、レガシーではそれに加えて各種2マナランドやモダンで禁止カードに指定されたウギンの目/Eye of Uginを用いた高速展開が可能であり、アグロ型エルドラージ・デッキの主力として活躍する。ヴィンテージにおいても採用されるクリーチャーであり、エルドラージ・デッキや茶単デッキで投入され、魔力の墓所/Mana Cryptをはじめとする凶悪なマナ・アーティファクトの力によって序盤から登場する。
- 能力は強制かつ、二つの能力は関連している能力ではない別々の誘発型能力である。そのため、対戦相手の手札に有用なカードがないと判明している場合(あるいは1枚も手札がない場合)でも、対戦相手にドローする機会を与えてしまう。
- 能力の挙動は、催眠の悪鬼/Mesmeric Fiendやヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueを髣髴とさせる。三者三様ではあるが、これの強みは4マナと重く小回りが利かない代わり、4/4というサイズで戦力になりつつ確実に危険カードを追放できる点と言えるか。