神出鬼没な拷問者/Elusive Tormentor
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クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ウィザード(Wizard)
(1),カードを1枚捨てる:神出鬼没な拷問者を変身させる。
4/4Insidious Mist / 陰湿な霧
〔青〕 クリーチャー — エレメンタル(Elemental)
呪禁、破壊不能
陰湿な霧ではブロックできず、陰湿な霧はブロックされない。
陰湿な霧が攻撃してブロックされないたび、あなたは(2)(黒)を支払ってもよい。そうしたなら、これを変身させる。
第1面は4マナ4/4と素直な大型クリーチャーだが実質バニラ、第2面は呪禁・破壊不能・アンブロッカブルという強烈な除去耐性と回避能力だがP/Tは最低の0/1のうえブロック制限で壁にもなれないと、両極端な性能。それらを変身によって使い分けて戦うことになる。
基本的な運用は「第2面で攻撃し、通ったところで戦闘ダメージ・ステップに入る前に第1面に変身、そしてまた隙を見て第2面に変身……」という流れ。ほぼ確実な4点クロックは強力だが、手札やマナの出費も小さくないため、例によって手札を捨てるコストをマッドネスや昂揚に活かしたい。必ずしも急いで第2面に戻らずとも、攻撃する直前の戦闘開始ステップまでに変身すればよいので、次のターンのドローを見てからどれを捨てるか決めればよいし、あるいはどれも捨てたくないなら変身しない手もあるので、ある程度柔軟な運用が可能。
あるいは使い分けをせずに「第1面のまま使う」「第2面のまま使う」という運用もあり得る。特に後者は装備品などのパワー修整のアテがあるならば強力な選択肢。前者はただのバニラになってしまうためあまり魅力的ではないが、変身能力は実際に起動せずとも「起動できる状態である」だけでも牽制として機能するため、一種の疑似的な除去耐性として扱える。
変身を使いこなしてこそのカードであるため、それが同時に欠点でもある。変身に手札やマナが必要である性質上、使い切ってしまうと隙ができるし、また起動しすぎるとカード枚数面でもテンポ面でもアドバンテージの損が大きい。対戦相手のライフを削りきれる状況ならともかく、考えなしに変身を繰り返しているとジリ貧になりやすいため、戦場全体の状況を見て、他にリソースを回すことも重要である。
総じて、やや重い点さえクリアできれば全体的に器用な戦力。リミテッドではフィニッシャーと共鳴者役を兼ね、また最悪でも4マナ4/4と黒にしては悪くないマナレシオであるため優秀なカード。その反面構築ではややパンチ力不足であり、器用貧乏さが目立ってしまう。
- 第2面はブロックに参加できないが、第1面でブロック・クリーチャーに指定してから変身すればブロックしたままになる。
- ダメージやP/Tの修整は変身後にも引き継がれることに注意。吸血鬼状態でも戦闘でダメージをもらうなどすると、実質的にそのターンは変身できなくなってしまい無防備になる。
- 第1面は黒の吸血鬼だが、第2面になると青のエレメンタルと特性が大きく変わる。部族や色のシナジーを使うデッキに入れる場合は注意。
- イニストラードを覆う影のBOX特典カードとしてブースターBOX購入者にイラスト違いのプレミアム・カードが配布された(参考/翻訳)。
- 霧に変身する能力に長ける流城/Stromkirk家の血統の吸血鬼と思われる。
参考
- Dark Shadows, Part1/暗き影 その1(Making Magic 2016年3月28日 Mark Rosewater著)
- カード個別評価:イニストラードを覆う影 - レア