アストログライド
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アストログライド (Astro Glide)は、サイクリングバーンの一種で、アストラルスライド、アストラルキャノンなど、多くの別名を持つ。
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概要
サイクリングによりカードを引きながら、稲妻の裂け目/Lightning Riftや霊体の地滑り/Astral Slideを活用する。
エンチャント
プレイヤーがカードを1枚サイクリングするたび、あなたはクリーチャー1体を対象とし、それを追放してもよい。そうした場合、次の終了ステップの開始時にそのカードをそれのオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
エンチャント
プレイヤーがカードをサイクリングするたび、あなたは(1)を支払ってもよい。そうしたなら、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。稲妻の裂け目はそれに2点のダメージを与える。
稲妻の裂け目は小型クリーチャーの除去とプレイヤーへのダメージ源として役立つ。霊体の地滑りはクリーチャーの足止めのほか、裏向きの賛美されし天使/Exalted Angelを表にしたり、地図作り/CartographerなどのCIP能力を何度も再利用するなど多様な動きができる。
クリーチャーデッキに対して強い耐性をもつデッキであり、サイクリングによって青のドローがなくても安定性が高いのも強み。登場した当初は「対策されれば消えるだろう」と言われたが、メタの一角として成長しスタンダード落ちまで残り続けた。
サイクリングを重視する性質上、一度でも手札が0になると動きが止まってしまうため、手札破壊は苦手とする。また、消えないこだま/Haunting Echoesを撃たれても壊滅的な状況に追い込まれる。
スタンダード
アストログライドは元々スタンダードで発祥したデッキであり、オデッセイ・ブロック+オンスロート・ブロックの時期からオンスロート・ブロック+ミラディン・ブロック期まで長期にわたって存在した。ただしその構成は時期によって異なる。
最初はサイクリングバーン同様赤白で組まれていたが、その後地図作りやクローサの大牙獣/Krosan Tuskerを使うため赤緑白の3色の構成のものが主流になり、スカージで再利用可能なサイクリングカードである永遠のドラゴン/Eternal Dragonが登場した後は再び白赤の2色のものが流行した。永遠の証人/Eternal Witness登場後は緑白のエターナルスライドへと派生していった。
- 赤白に加え黒を投入したタイプも存在した。これはサイクリング・カードとして使いまわしの効くアンデッドの剣闘士/Undead Gladiatorを投入し、また軽量クリーチャー対策として燻し/Smotherなどを使っていた。
サンプルレシピ1
- 備考
- フォーマット
メインデッキ | サイドボード | ||
---|---|---|---|
クリーチャー (17) | 3 | 秘宝の障壁/Relic Barrier | |
4 | 永遠のドラゴン/Eternal Dragon | 3 | 酸化/Oxidize |
3 | クローサの大牙獣/Krosan Tusker | 3 | 銀騎士/Silver Knight |
2 | ヴィリジアンのシャーマン/Viridian Shaman | 4 | すき込み/Plow Under |
4 | 真面目な身代わり/Solemn Simulacrum | 2 | 隔離するタイタン/Sundering Titan |
4 | 永遠の証人/Eternal Witness | ||
呪文 (17) | |||
3 | 稲妻の裂け目/Lightning Rift | ||
4 | 霊体の地滑り/Astral Slide | ||
4 | 新たな信仰/Renewed Faith | ||
4 | 神の怒り/Wrath of God | ||
2 | めった切り/Slice and Dice | ||
土地 (26) | |||
1 | 山/Mountain | ||
8 | 平地/Plains | ||
5 | 森/Forest | ||
1 | 樹木茂る山麓/Wooded Foothills | ||
3 | シヴのオアシス/Shivan Oasis | ||
4 | 平穏な茂み/Tranquil Thicket | ||
4 | 隔離されたステップ/Secluded Steppe |
- ミラディン・ブロック参入後の最後期バージョン。
サンプルレシピ2
- 備考
- 世界選手権03 ベスト8 (参考)
- 使用者:Gabe Walls
- フォーマット
- スカージ参入後の赤白タイプ。
- サイドボードの多くは燃え立つ願い/Burning Wishからのシルバーバレット用に割かれている。
オンスロート・ブロック構築
スタンダードに続いて、オンスロート・ブロック構築でも活躍した。スカージ参入後も永遠のドラゴン/Eternal Dragonや正義の命令/Decree of Justiceなどを獲得し、常にメタゲームの中心を担い続けた。
クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行
変異(6)(赤)(赤)(あなたはこのカードを、(3)で2/2クリーチャーとして裏向きに唱えてもよい。これの変異コストで、これをいつでも表向きにしてもよい。)
皇帝ヘルカイトが表向きになったとき、あなたは「あなたのライブラリーからドラゴン(Dragon)・カードを1枚探し、それを公開した上であなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。
クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
増幅3(このクリーチャーが戦場に出るに際し、あなたの手札から公開したドラゴン(Dragon)・カード1枚につき+1/+1カウンターを3個置く。)
飛行
(T):クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。窯口のドラゴンは、それに窯口のドラゴンの上に置かれている+1/+1カウンターの数に等しいダメージを与える。
ソーサリー
すべてのアーティファクトと、すべてのクリーチャーと、すべてのエンチャントを破壊する。
サイクリング(3)((3),このカードを捨てる:カードを1枚引く。)
もともとスタンダードのものをブロック構築に持ってきただけなので、いくつかのカードを代用して構築される。例えば神の怒り/Wrath of Godの代わりにアクローマの復讐/Akroma's Vengeanceなど。後期型になってくると、環境に氾濫する大型クリーチャーに対抗するため、こちらも大型クリーチャーを多用するものが多くなる。
賛美されし天使/Exalted Angelは当たり前であったが、なんと言っても皇帝ヘルカイト/Imperial Hellkiteなどの重すぎるクリーチャーですら一線級であったのには圧巻である。それもこれも霊体の地滑り/Astral Slideと変異のシナジーのおかげであると言える。
スカージ後
メインデッキ | サイドボード | ||
---|---|---|---|
クリーチャー (13) | 3 | 炭化/Carbonize | |
2 | 怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath | 3 | 窯口のドラゴン/Kilnmouth Dragon |
4 | 永遠のドラゴン/Eternal Dragon | 2 | 奉納/Oblation |
3 | 賛美されし天使/Exalted Angel | 4 | ショック/Shock |
4 | 銀騎士/Silver Knight | 3 | 拭い去り/Wipe Clean |
呪文 (20) | |||
4 | 稲妻の裂け目/Lightning Rift | ||
2 | 霊体の地滑り/Astral Slide | ||
4 | 星の嵐/Starstorm | ||
4 | アクローマの復讐/Akroma's Vengeance | ||
2 | 滅殺の命令/Decree of Annihilation | ||
1 | 正義の命令/Decree of Justice | ||
3 | 翼の破片/Wing Shards | ||
土地 (28) | |||
9 | 平地/Plains | ||
8 | 山/Mountain | ||
4 | 忘れられた洞窟/Forgotten Cave | ||
4 | 隔離されたステップ/Secluded Steppe | ||
1 | 大闘技場/Grand Coliseum | ||
2 | 邪神の寺院/Temple of the False God |
- スカージ参入後の後期型。
- 正義の命令/Decree of Justiceのためにデッキが61枚になっており、それにより決勝で勝利を掴んだ。
- このデッキについてはWotC内のコラム「Deck Tech:Red-White」も参照のこと。
初期型
- 備考
- プロツアーヴェニス03 優勝 (参考)
- 使用者:Osyp Lebedowicz
- フォーマット
- スカージ参入前の初期型。
- 宝石の手の焼却者/Gempalm Incineratorをメインから投入するというゴブリンに対するメタぶりが特徴。
エクステンデッド
ラヴニカ:ギルドの都参入後のエクステンデッドでは、壌土からの生命/Life from the Loamを獲得したことで注目を集めた。
ソーサリー
あなたの墓地にある土地カードを最大3枚まで対象とし、それをあなたの手札に戻す。
発掘3(あなたがカードを1枚引くなら、代わりにあなたはカードを3枚切削してもよい。そうしたなら、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。)
サイクリングランドと壌土からの生命/Life from the Loamのシナジーは非常に強烈である。しかし、サイクリングと壌土からの生命でマナを喰い、稲妻の裂け目/Lightning Riftを起動する分が余りにくいことから、稲妻の裂け目を使用しないエターナルスライド、または突撃の地鳴り/Seismic Assaultを投入したCALへと移行することになった。
レガシー
レガシーでは、クリーチャーを主体とするデッキ数が多いため、謙虚/Humilityまで投入したアンチクリーチャーデッキとして活躍している。
謙虚を使う都合上、自身もクリーチャーを使いづらくなるため、霊体の地滑り/Astral Slideを用いない通常のサイクリングバーンの方が多く見られる。