ナントゥーコの影/Nantuko Shade
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Nantuko Shade / ナントゥーコの影 (黒)(黒)
クリーチャー — 昆虫(Insect) シェイド(Shade)
クリーチャー — 昆虫(Insect) シェイド(Shade)
(黒):ナントゥーコの影はターン終了時まで+1/+1の修整を受ける。
2/1トーメントの強力なシェイド。ダブルシンボルとはいえサイズ・能力ともに秀で、高いコスト・パフォーマンスを誇る。初出時の黒における優良ウィニークリーチャーの筆頭。
能力そのものはいわゆる「シェイド能力」であり、さほど珍しいものではないが、本体性能が優秀であるためその効率のよさが際立っている。これを唱えられるということは黒マナが少なくとも2点は出せるわけで、展開を止めれば4/3が保障されているため、見た目以上にタフなクリーチャーである。クリーチャー戦となれば高マナ域の相手とたやすく相討ち以上を取り、生半可な火力では焼き殺すことも難しい。無論、プレイヤーに攻撃が通った場合、重い一撃となって一気にライフを奪い去っていく。
オデッセイ・ブロック期の黒系ビートダウンやノワールなどで主力クリーチャーとして活躍するだけでなく、ソーサリーを多用するためマナを余らせる必要性が比較的低い黒コントロールでもフィニッシャーとしてよく使われた。大量マナを生み出す陰謀団の貴重品室/Cabal Coffersの存在も追い風。
エターナルでもかつては黒系のデッキで大いに活躍していた。マナ加速の暗黒の儀式/Dark Ritualと相性がよく、序盤でもタルモゴイフ/Tarmogoyfと相討ち以上を取りやすい点も評価の一つ。後世にはクリーチャーのサイズインフレが進み、特に秘密を掘り下げる者/Delver of Secretsによる飛行を持たない戦闘用クリーチャーの地位低下や、より軽くて大きいグルマグのアンコウ/Gurmag Anglerの参入の煽りを受け、トーナメントシーンからは姿を消した。
- シェイドと言えばコモンに数多く存在し、そのほとんどが微妙なコスト・パフォーマンスのクリーチャーだが、「黒をテーマとしたトーメントのレア」という好条件が見事に重なった結果、こうも強いシェイドが生まれてしまったようだ。
- レア以上の稀少度、ダブルシンボル以上の色拘束を持つシェイドはこれが初。
- 基本セット2010以降のしばらく間の基本セットは「伝統的な西洋ファンタジー世界観への回顧」という方針のため、ナントゥーコ/Nantukoなどのマジックオリジナル種族のカードは確定再版ではなく同型再版されることが多いのだが(予言/Divinationなどの項も参照)、これは珍しく基本セット2011にそのまま再録された。エターナル環境への影響に配慮した結果であろう。
- 後年、ドミナリアにて戦慄の影/Dread Shadeとしてリメイクされる。ただし、あくまで上位種であり上位互換の関係ではない。