魔術遠眼鏡/Sorcerous Spyglass
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アーティファクト
魔術遠眼鏡が戦場に出るに際し、対戦相手1人の手札を見て、その後、カードの名前1つを選ぶ。
その選ばれた名前を持つ発生源の起動型能力は、それがマナ能力でないかぎり起動できない。
手札を確認しつつ1種類のカードの起動型能力を封じるアーティファクト。真髄の針/Pithing Needleの亜種。
真髄の針は特定のカードの起動型能力に頼り切ったデッキに対するサイドボードとして真価を発揮するカードだったが、このカードは対戦相手の手札を確認してから好きなカード名を指定できるため「空振り」が少ない。手札に見えたプレインズウォーカーや機体、装備品を封じれば事実上の手札破壊となり、アドバンテージ損なく相手の戦略を瓦解させることができる。モダン以下のフォーマットであれば手札のフェッチランドを指定してマナスクリューに追い込むような戦略も考えられる。
ただし前のめりなアグロなどマナ能力以外の起動型能力をほとんど使わないデッキもあるため、メインデッキに採用する場合は枚数を慎重に考える必要がある。
特定のカードの起動型能力を封殺する目的でサイドボードから投入する場合は、基本的には真髄の針に劣るが、このカードはX=1で置かれた虚空の杯/Chalice of the Voidを回避できるため、両方を散らして採用する価値がある。
レガシーでは赤単ストンピィやエルドラージストンピィなど、2マナランドと虚空の杯を採用するデッキにて、真髄の針の代わりに採用されることが多い。単純に虚空の杯を回避するだけでなく、先攻1ターン目から展開して手札のフェッチランドを指定することで、早期のマナスクリューを狙いにいきやすいのも強み。
リミテッドにおいても、同様にサイドボード要員。とは言え、低稀少度カードが中心のリミテッドとなればそのカードパワーも致命的にならないことが多く、上述したとおり起動型能力をほとんど使わないデッキも多いため、優先順位は低い。強力なプレインズウォーカーや、原初の死、テジマク/Tetzimoc, Primal Deathのような対処の難しい起動型能力持ちに遭遇した際に用いるのがベター。
2018年5月10日付でブロールにおいて禁止カードに指定された[1]。プレインズウォーカーを統率者として使える同フォーマットにおいて、色拘束がなく2マナと軽いカードによってそれらが機能しなくなってしまうのは問題があると判断されたため。白の統率者でなければ使えず4マナのギデオンの介入/Gideon's Interventionや、色拘束は無いが6マナと更に重い不滅の太陽/The Immortal Sunも潜在的な禁止カードとされたがそれらに比べても軽すぎるのも理由。スタンダード落ちせずにエルドレインの王権に再録されたため、ローテーション後も引き続き禁止カードになっている。
ルール
- 基本的なルールについては真髄の針/Pithing Needleを参照。特に両面カードは片面しか封じられないことや、宝物・トークンを指定できないことはリミテッドでも遭遇しやすいため憶えておきたい。
- 指定するカード名は対戦相手の手札にあるカードである必要はない。
- 1番目の能力は常在型能力であり、魔術遠眼鏡が戦場に出る際にスタックに乗らずに処理される。手札を見られる前に起動型能力(サイクリングなど)を使いたい場合は、唱えられた魔術遠眼鏡が解決する前に起動する必要がある。
脚注
- ↑ ブロールの展望/The Future of Brawl(News 2018年5月10日 Gavin Verhey著)