リリアナの契約/Liliana's Contract
提供:MTG Wiki
リリアナと4体のデーモンとの契約を表したカード。ETBでのライフと引き換えのドローと、勝利条件という、2つの能力を持つ。
ソーサリー・タイミングでの5マナ4ドローは、青の連絡/Tidings並の効率。ライフを失うデメリット付きとはいえ、大きなカード・アドバンテージを得ることができる。
勝利条件は、名前が異なる4体のデーモンをコントロールすること。デーモンはファッティが多い種族であるため、4種類のデーモンをコントロールしていればこのカードなしでも勝利は近いだろう。勝利条件カードの例に漏れず、こちらはいささか迂遠な能力。クリーチャー・タイプを変更するカードと組み合わせるなど、何かしら工夫を凝らしたい。
構築では、ドロー能力だけでも十分に採用を検討できるだろう。スタンダードでは、秘儀での順応/Arcane Adaptationが相方候補になる。アモンケット・ブロックには比較的軽いデーモンが存在するため、それと組み合わせるのも手か。
- 黒の5マナで同様にライフを失うドローカードとしては、過去に力の確約/Promise of Powerが存在する。そちらはトリプルシンボルだが、5点ライフ5枚ドロー。
ルール
- 2つ目の能力はif節ルールの誘発型能力である。アップキープの開始時に、名前が異なるデーモンを4体コントロールしていなければ能力は誘発せず、解決時にも条件を達成していなければ勝利できない。
- 誘発時と解決時でデーモン4体の顔ぶれが違っていても、異なる名前のデーモンが4体いるのならば勝利できる。
- トークンのカード名は、生成した効果が定めなければトークンのサブタイプと同じである(CR:110.5c)。例えばベルゼンロック典礼/Rite of Belzenlokが生成したデーモン・トークンは《デーモン》という名前を持ち、4体の内に数えることができる。
開発秘話
このカードは、リリアナ・ヴェス/Liliana Vessが4体の悪魔と契約を交わすストーリー上の出来事からトップダウン・デザインで作られた。ライフと引き換えのドローはこれまでにも黒でしばしば用いられてきた、「邪悪な存在との取引」を表す効果である[1]。
初期案ではソーサリーで、ドロー・ライフロス・勝利条件のチェックはすべて呪文能力だったが、ドローかライフロスで敗北すると同時に勝利する場合、どちらが優先されるのか分かりにくいという問題を抱えていた(ルール上は、状況起因処理で敗北するよりも先に勝利できる)。カード・タイプをエンチャントにすることで、ドロー&ライフロスと勝利条件のチェックを別の能力に分割できるようになり、この問題は解決された[2]。
また、基本セット2019にはデーモンは1種類(惨劇の悪魔/Demon of Catastrophes)しか収録されていないが、これは意図的なものである。このカードで勝利したいと思ったプレイヤーは、必然的に他のセットに目を向け、マジックの広大な世界と出会うことになる[2]。
関連カード
サイクル
基本セット2019の、プレインズウォーカーに関する呪文のサイクル。各色のレアに1枚ずつ存在する。
- アジャニ最後の抵抗/Ajani's Last Stand(暴君への敵対者、アジャニ/Ajani, Adversary of Tyrants)
- 機械と共に/One with the Machine(工匠の達人、テゼレット/Tezzeret, Artifice Master)
- リリアナの契約/Liliana's Contract(死が触れぬ者、リリアナ/Liliana, Untouched by Death)
- サルカンの封印破り/Sarkhan's Unsealing(火の血脈、サルカン/Sarkhan, Fireblood)
- ビビアンの召致/Vivien's Invocation(ビビアン・リード/Vivien Reid)
脚注
- ↑ In the Cards, Part 2/カードの中で その2(Making Magic 2018年7月2日 Mark Rosewater著)
- ↑ 2.0 2.1 M-Files: M19 Edition – White, Blue, and Black/Mファイル『基本セット2019』編・白青黒(Play Design 2018年7月13日 Dan Musser著)