ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
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緑の高速マナ供給を象徴するクリーチャー。1マナで召喚できるマナ・クリーチャーの1つであり、極楽鳥/Birds of Paradiseと並び立つ存在。
このクリーチャーによる「2ターン目の3マナ捻出」がマジック黎明期以来多くの緑デッキを支えてきた。またパワー1を持つため、高速ビートダウンでは極楽鳥/Birds of Paradiseよりも優先して採用される。また、種族がエルフであることも大きな特徴で、エルフデッキの核となるカードでもある。
基本セット2013で東屋のエルフ/Arbor Elfに枠を譲り、スタンダードを去った。その後開発部の方針として、「2ターン目の3マナ捻出」の動きが緑のデッキの勝率と他の色とのマナカーブのバランス調整に影響を及ぼしているとして、2ターン目に3マナを出せるマナ・クリーチャーの存在そのものがスタンダードから退場した[1][2]。
ドミナリアにて6年ぶりにスタンダードに復帰。
- 第8版に再録されず、皆勤賞を逃している。これは「第8版を選ぼう」で極楽鳥/Birds of Paradiseに負けたため。しかし第9版ではその極楽鳥に代わって基本セットに復帰した。第10版以降は以前と同じように極楽鳥と同時に収録され、基本セット2013で一緒に退場した。
- 第9版に再録されるに際し、ドルイドのクリーチャー・タイプを獲得した。
関連カード
同型再版
これらの同型再版は、クリーチャー・タイプも完全に一致する。
第9版でラノワールのエルフがドルイドになった後、Fyndhorn Elvesとクリーチャー・タイプが完全に一致しなくなった時期があった。Masters EditionでFyndhorn Elvesが収録されるに際し、Fyndhorn Elvesもドルイドとなり、再び完全一致となった。
主な亜種
特記していない限り、1マナ1/1で「(T):あなたのマナ・プールに(緑)を加える。」を持つ。
- 深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow - 緑マナではなく黒マナを生み出すが、マナを生むたびにコントローラーに1点のダメージを与える。(ザ・ダーク)
- スカイシュラウドのエルフ/Skyshroud Elf - (1)を赤マナか白マナに変換するマナフィルター能力を持つ。2マナ。(テンペスト)
- 心の管理人/Heart Warden - (2)を支払い、これを生け贄に捧げると1枚ドローできる。2マナ。(ウルザズ・デスティニー)
- クウィリーオン・エルフ/Quirion Elves - 緑マナを生む能力に加え、場に出る際に選んだ色のマナを生む能力も持つ。2マナ。(ミラージュ)
- アーボーグのエルフ/Urborg Elf - 緑マナとその対抗色である青マナ・黒マナの3色を生みだせる。2マナ。(アポカリプス)
- 熊人間/Werebear - スレッショルドに達すると4/4になる。2マナ。(オデッセイ)
- ワイアウッドのエルフ/Wirewood Elf - 2マナ1/2の上位種。(オンスロート)
- 大蛇の支援者/Orochi Sustainer - ワイアウッドのエルフの同型再版。(神河物語)
- 僧帽地帯のドルイド/Druid of the Cowl - 2マナ1/3。ワイアウッドのエルフの上位互換。(霊気紛争)
- 葉光らせ/Leaf Gilder - 2マナ2/1。(ローウィン)
- ボリアルのドルイド/Boreal Druid - 氷雪クリーチャーであり、緑マナではなく無色マナを生み出す。(コールドスナップ)
- 献身のドルイド/Devoted Druid - 自身に-1/-1カウンターを置き、アンタップする能力を持つ。2マナ0/2。(シャドウムーア)
- アニマのドルイド/Druid of the Anima - 緑マナとその友好色である赤マナ・白マナの3色を生みだせる。2マナ。(アラーラの断片)
- 貴族の教主/Noble Hierarch - バント/Bantの色である緑マナ・白マナ・青マナの3色を生みだせる。0/1で賛美を持つ。(コンフラックス)
- 東屋のエルフ/Arbor Elf - マナ能力の代わりに、森を1枚アンタップする能力を持つ。(ワールドウェイク)
- アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim - 緑マナではなく白マナを生み出す。(イニストラード)
- 軽蔑された村人/Scorned Villager - 変身すると2マナ生み出せる様になり、さらに2/2になって警戒も持つ。2マナ。(闇の隆盛)
その他
このカードと同じ性能を持つトークンを生み出すカード。
- ラノワールの助言者/Llanowar Mentor - 同じ名前を持つエルフ・ドルイド。(未来予知)
- ラノワールの憤激、フレイアリーズ/Freyalise, Llanowar's Fury - エルフ・ドルイド。(統率者2014)
イラストとフレイバー・テキスト
特徴的な格好のイラストと物騒な物言いのフレイバー・テキストには逸話がある。
- イラスト
獰猛で野蛮な外見は独特のものであり、初期からマジックを代表するキャラクターの一つであった。頭頂部を残し剃られた赤い髪、顔の刺青、眼帯、牙のような歯、血の気の薄い肌などは、普通にイメージされるエルフとは異質なものだ。ミラージュ当事の公式サイトにおいて、このカードに描かれたエルフはラノワールでも特別な鉄葉/Steel Leafと公開された。そこではアイスエイジのキャラクターであるフレイアリーズ/Freyaliseと相互補完する設定となっていた。(→鉄葉/Steel Leaf参照)
- 第9版以降のイラストは第6版までのイラストを別アングルから描いている。
- フレイバー・テキスト
フレイバー・テキストがリミテッド・エディション~第5版までに2回変更されており、これは当時としてかなり異例だった。Duelist24号のDominarian FAQにおいて、なぜ変更したのかというユーザーの疑問に対し回答がされた。それによると、どのテキストもラノワールのエルフが持つ性質の別の側面を表したものだという。オリジナル版は平均的エルフのイメージであったが、第4版ではより外見に相応しい荒々しい内容に変更され、第5版では以前のテキスト両方の意味合いを含んだ簡素ものになる。その後、第7版で新たなフレイバー・テキストを与えられたが、第9版再録時から第5版のテキストに戻されている。
- 再録時のイラスト違いの数(3種類)よりもフレイバー・テキストの変更の数(4種類)が多いというところも異例である。
- リミテッド・エディション~リバイズドまでのフレイバー・テキストは長らく未訳だったが、GAME JAPAN誌のプロモーション・カードで初めて訳された。
ラノワールのエルフたちが自分たちの森で果物を集めるときは、それぞれの樹を一本ずつ手つかずのままにする。それは自然の取り分だと考えているのだ。
ストーリー
このカードはラノワール/Llanowarに住むエルフを表している(→ラノワールのエルフ/Llanowar Elves (ストーリー)を参照)。
上述の通り、特にイラストに描かれた特徴的な姿のエルフは鉄葉/Steel Leafと設定されている。
その他
- 2000年12月のフライデー・ナイト・マジックで、プロモーション・カードになった。
- ドミナリア発売前のマジック交流会で、新規イラストのボックスレス・プロモーション・カードが配布された[3]。
- 俗称「ラノエル」。「ラノワ」や「ラノ」、場合によっては「エルフ」でも通じる。
脚注
- ↑ 一問一答への旅(Latest Developments 2014年4月25日)
- ↑ スタンダードのパワー・レベル(Latest Developments 2016年2月5日)
- ↑ 『ドミナリア』の各種プロモ(News 2018年3月22日)
参考
- ラノワール/Llanowar(背景世界/ストーリー用語)
- カード個別評価:ドミナリア - コモン
- カード個別評価:基本セット2012 - コモン
- カード個別評価:基本セット2011 - コモン
- カード個別評価:基本セット2010 - コモン
- カード個別評価:第10版 - コモン
- カード個別評価:第9版 - コモン
- カード個別評価:第7版 - コモン
- カード個別評価:第6版 - コモン
- カード個別評価:第5版 - コモン
- カード個別評価:第4版 - コモン
- カード個別評価:リバイズド・エディション - コモン
- カード個別評価:アンリミテッド・エディション - コモン
- カード個別評価:エターナルマスターズ - コモン